医者に「細すぎる」と言われた30代会社員が、ジムなし・家トレだけで体を変えたリアルな記録
「お二人とも痩せて細すぎるから、お子さんを授かりたいなら、もっとたくさん食べて筋トレとかするといいですよ」
30歳を迎えるころ、不妊治療のため初めて訪れた産婦人科で、僕と妻は先生からそう助言をもらいました。
この一言が、まさか僕の人生を大きく変えるきっかけになるとは、当時の僕は知る由もありませんでした。
僕は昔から、とんでもない痩せ体型でした。
どれくらいかというと、大学生の頃の朝ごはんはアルファベットチョコたった2粒。
お昼ごはんはカロリーメイトで済ませてしまうほど。
正直なところ、「食欲なんてなければいいのになぁ」と本気で思っていたくらいです。
胸板も薄く、骨格の面でも胸の中央がへこんでいる「漏斗胸」という体型でした。
小学生の頃、友達の中で唯一、狭い学校の柵の隙間をすり抜けられたことを今でも覚えています。
大人になってからはほとんど運動もせず、お酒にハマり、食事は少ないのに年間350日以上お酒を飲むという、なかなかひどい飲酒習慣が身についていました。
当時の僕の体は、本当に「ガリガリ」という言葉がぴったりでした。

そんな僕が、産婦人科の先生の言葉をきっかけに筋トレを始め、ジムには一切行かず、完全に家でのトレーニングだけで体を変えることができたのです。

僕の身体が変わった記録をありのままお伝えすることで、この記事を読んでくださった皆さんの身体づくりのモチベーションを少しでも上げることができれば、これほど嬉しいことはありません。
ぜひ、最後までお付き合いください。
産婦人科から帰宅した僕は、いつものように缶ビールに手を伸ばしました。その時、視界の隅には驚きの光景が。
妻が、さっそくテーブルの横で黙々とスクワットを始めたのです。
初めて見る妻のトレーニング姿でした。妻も僕と同じで、昔から痩せすぎ体質で、食事も少なく運動もほとんどしない人です。
そんな妻が、たった10回のスクワットでヘトヘトになっている姿を見て、僕は自分の不甲斐なさに嫌気がさしました。
「なぜ俺は、こんな時もいつものようにお酒を飲んでいるんだ!」
そう思いました。ですが、手元にある350mlの缶ビールがもったいなかったので、とりあえずそれを飲み干してから、妻の隣に行ってスクワットをしてみました。
「つ、つらい…!」
たったの10回でしんどくなってしまいました。その日は30回やって終了。
しかし、この日が僕の人生を大きく変えた、記念すべき筋トレ初日となったのです。
すべては、先に一歩踏み出した妻のおかげです。
産婦人科の先生の話を聞いても、僕は行動できなかった。でも妻は違った。
妻のおかげで、今の筋肉質な自分がいるのです。感謝してもしきれません。
その日以来、僕たちは仕事から帰ってきたら、夫婦でスクワットや腕立て伏せ、腹筋をする日々が少しずつ始まりました。
今振り返ると、この時は一番大切な「食事の改善」をしていなかったんですよね。
本当は食べるお米の量を増やすべきなのに、相変わらずお酒は飲んでいて、ほんの少しの筋トレが生活に追加された、という程度の変化でした。
腕立て伏せは10年以上ぶりにしました。
——なんとまさかの、5回しかできませんでした。これには自分にドン引き。
一般的な腕立て伏せは僕のようなガリガリには負担が大きすぎるので、まずは壁に手をついて体を斜めに倒す「壁腕立て」から始めることにしました。
ネットを見ると、「初心者でもいつか使うんだから重いダンベルを買え!」というような発信をよく見かけますが、僕のようなガリガリからすれば、あれはオーバースペックすぎて買うイメージがまったく湧きませんでした。
それでも、1週間ほど続けていくうちに、だんだん「つらい」という感覚から「頭と身体がスッキリして気持ちいい」という感覚に変わってきました。
筋肉がついている気は全然しないけれど、運動をした爽快感というか、そういったものを感じることができて、だんだん楽しくなっていったんです。
この時、トレーニング器具は何もありませんでした。当時のトレーニングメニューはシンプルに、以下の4つだけです。
壁腕立て(大胸筋、上腕三頭筋)
自重スクワット(大腿四頭筋)
パイクプッシュアップ(三角筋)
クランチ(腹筋)
腹筋は結構できるのに、腕立てだけはまったくできませんでした。
胸は肋骨がよく見えるほど薄かったので、「大胸筋がゼロなんじゃないか?」と疑うほどです。
胸が薄いというガリガリなコンプレックスを、どうしてもなくしたかった。
そして、僕は大きな目標を立てました。
「100日間連続で筋トレする」
…本来の不妊治療という目的を忘れていますね。
ちなみに、不妊治療はその後、紆余曲折ありましたが、様々な技術を用いた結果、無事に授かることができました。
妻は妊娠中となり、筋トレは一旦お休みして、体を労わるようになりました。
僕は、自分のコンプレックスを脱却するために、一人でコツコツと筋トレを続けることを選びました。
この100日間連続筋トレチャレンジは、達成へのハードルをかなり低く設定しました。
1種目1セットだけでもOKというルールにしたので、ビールを飲んだ後でもやろうと思えばできました。
残業で遅く帰っても、腹筋だけ1セット。旅行中でも、旅館の部屋の中でスクワット。
とにかく、毎日続けることを最優先にしたんです。
そして、ついに100日が経過した時!
僕は驚きました。
「あんまり身体変わってない…!?」
そうなんです、食事をすっかりおろそかにしていたのです。食べる量は「気持ち増えたかな?」くらいの感覚で、あまり意識していませんでした。
※なお、妻の妊娠をきっかけに、長年の飲酒習慣はやめることができました。これは大きな進歩でした。
その後、本やYouTubeなどで筋トレについて勉強するうちに、筋トレの強度が低いことも身体が変わらない大きな原因だということを知りました。
ここ最近の僕のトレーニングは、「こなす」ことを目標とした、もはや「筋トレではなく、運動」になってしまっていたのです。
筋トレの強度を上げるには…ジムに行くのが最善なのか?
そう思いましたが、妻は妊娠中。そして子供が産まれれば、ずっと付きっきりになるでしょう。
「妻と子供を放ってジムに行きます!」なんて言い出した日には、筋トレを始めたきっかけである「家族」という存在とは真逆を行く、最悪な選択です。
僕は迷わず、家トレで筋肉をつけることを決意しました。
「ジムに行かなくても、もう二度とガリガリとは言わせない!」
そう思い、ネットでダンベルを探し、まずは10kgまでのねじ込み式可変ダンベルだけを購入しました。
この時、僕は30歳。
今振り返ると、このタイミングでもう少し良いトレーニング器具を買っておけばよかったなと、後悔しています。
これから筋トレを始める皆さんには、自重でのトレーニングで強度が頭打ちになったら、次のステップとして思い切って20kg台の可変ダンベルを買うことをおすすめします。
※8年の筋トレで確信した、僕の体を激変させた家トレ・宅トレに最適なトレーニング器具は、この記事で熱量たっぷりにまとめています。ぜひご覧ください👇
当時の僕は、10kgダンベルがやたら重く感じたので、「10kgダンベルで作られる身体になれば、きっといい身体になれるだろう」と本気で思っていました。
ダンベルでは、サイドレイズ、リアレイズ、アームカール、ダンベルスクワットなどを行っていました。
しかし、肝心の大胸筋を鍛えることができません。ベンチがないのです。どうしようか困り果てたところで、あるアイデアが浮かびました。
使わないリュックに大量の雑誌を詰め込み、リュックの外にも雑誌をくくりつけて、合計10kg超の「お手製ダンベルリュック」を作り、それを背負って荷重腕立てをすることに!
以前は自重で5回しかできなかった腕立て伏せも、少しずつ荷重してできるようになっていきました。
その後は20kgのウエイトベストを購入し、合計30kg加重で腕立てをするようになりました。
これだけやれば、さすがに大胸筋も大きくなっただろうと思い、鏡を見ると…愕然としました。
「大胸筋、まだまだペラペラじゃん…!」
これは、僕の筋トレテクニックが明らかに不足していることが原因でした。
腕立て伏せを三頭筋メインで行ってしまっており、肝心の大胸筋に効かせることができていなかったのです。
僕はもともと肩幅が広い骨格をしている関係で、その分胸が薄いんです。
骨格によって効きやすい部位があるらしく、三角筋中部や三頭筋は発達するけれど、大胸筋はなかなか発達しないという悩みがありました。
服を着ていればアウトラインはわりとガッチリして見えるのですが、横を向くとやっぱりペラペラ。
懸垂もしていなかったので、背中も薄いまま。「身体に厚みが欲しい!」そう強く思いました。
そんな時、妻が昔購入したストレッチポールがあることを思い出しました。
「これ、使えるかもしれない!」
そうです、ストレッチポールをトレーニングベンチの代わりに使うことにしたのです。
この時、ダンベルは20kgの可変タイプに買い換えをしていたので、これで十分な胸のトレーニングができるとワクワクしました。
ストレッチポールをベンチ代わりにすることの注意点は、安定性の確保。半円ではなく円柱型のものだったので、うまく寝転ばないとずれてしまいます。
重いダンベルを持ってバランスを取りながらスタートポジションを作るのは、最初はなかなか難しかったです。
しかし、うまく乗れると円の曲線が肩甲骨にうまくフィットし、いい感じに胸が張れるようになるんです。
おかげで、胸を張って効かせる感覚がわかるようになってきました。
しかも、トレーニングベンチと違って、軽くて持ち運びしやすく、空いたスペースで気軽にダンベルプレスができるという、なかなか便利なものでした。
食事についても、大きな変化をつけました。
まず、白米やパンなど、炭水化物の食べる量を少しずつ増やすようにしました。
100日間連続筋トレの時は、強度が低かったからかあまりお腹が減りませんでしたが、20kgダンベルを使い始めたあたりから空腹感が以前よりも強くなり、だんだん食事の量が増えていきました。
これは、筋トレの強度が高く、無酸素運動が増えたことによるものだと思います。
よくネット上には「無理して米を食べまくれ!」という情報が出てきますよね。
僕もこの時期、無理に食べまくる期間を設けてみましたが、元来の消化能力の低さや、食後の体の負担感が大きいことが原因でうまくいきませんでした。
たくさん食べまくる方法は10代、20代には良いのかもしれませんが、30代の僕には厳しい。
そこで僕は、粉飴(マルトデキストリン)を生活に取り入れました。
プロテインや飲み物に混ぜるだけで、胃腸に負担をかけずにカロリーを摂取できる優れもの。
消化吸収が早く、「カロリーを飲む」ことができる魔法の粉です。
粉飴とプロテインを活用し、活自分のペースで少しずつ食事量を増やしながら、体重は55kgから60kgに増えていきました。
※粉飴(マルトデキストリン)の最高の活用法はこちらの記事で詳細にまとめました。こちらも合わせて読んでみてください👇
このとき、筋肉量とともに脂肪量も増加し、腹筋はうっすら割れている状態でした。
ちなみにこの頃には子供も無事に生まれており、夜中に何度も起きる生活の中、隙間時間を見つけて少しずつ筋トレを進めていきました。
筋トレを始めて1年が経過した頃、自分でも明らかにわかるくらい身体が変わっていました。

僕は自分の身体に自信を持つようになりました。
初めて会った人からは「何かスポーツやってますか?」と聞かれたり、「腕太いですね」と言われたり。
今まで人生で言われたことのない言葉を受け、世の中の見え方が変わった気さえしました。
「自分はもう、ガリガリじゃない」そう思い、日々の筋トレにもさらに身が入りました。
この時が、僕の筋トレ人生で一番自信があったタイミングかもしれません。
しかし、その後その自信が打ち砕かれることになるとは、この時の僕は知る由もありませんでした。
この頃はもっぱらYouTubeで筋トレ関係の動画を見まくり、インスタグラムではマッチョな方々をひたすら見ていました。
その方々の身体を見ると、あまりの完成度の高さにただただ惚れ惚れします。
一方で、自分の身体はどうだろう?
周りの人にはすごいと言ってもらえるけれど、このSNSの世界の人たちと比べたら、足元にも及びません。
「井の中の蛙大海を知らず」とはまさにこのことです。
彼らはジムでベンチプレスやスクワットを高重量で行い、毎日何時間も努力して筋トレしている。
一方で僕は、毎日会社に通勤し、帰宅後の育児の合間に限られた器具で筋トレをする…
どうやっても頭打ちだと感じました。
「ジムに行くしかないのか…」
そう思いました。
しかし、こんなにも筋トレにのめり込んだとはいえ、家族との時間を過ごすことが僕の一番の幸せ。
ジムに行くと、限られた家族の時間がほぼ平日はほぼゼロになってしまいます。
でも、もっと身体を大きくしたい!
しなければ!
大きなジレンマの中で、この時期は非常にメンタル的に不安定になりました。
そして筋トレ2年目で、思い切って体重を増やしてみようと決意しました。体重の絶対量を増やすことで、筋肉量も底上げできると思ったからです。
消化能力の低さは、食事を小分けにしたり、粉飴(マルトデキストリン)やエビオス錠や太田胃散を活用したりしてカバーしていきました。
朝・昼・夜に米300g、トレーニング前後に餅2つ、寝る前にうどんやラーメン。職場に食パンを持っていき、弁当とは別に食べる生活。
毎日炭水化物を摂りまくることで、2ヶ月半で体重が67kgに。見事7kgの増量に成功しました。
そして、ここから減量にチャレンジすることを決意。
ここから脂肪だけを減らせば、筋肉を残してバキバキな身体になれるはずです。
でも、最初の減量はそんなに甘くありませんでした。
食事管理アプリを使って、食べたものを記録するレコーディングダイエットを実施したのですが、なかなかうまくいかず。
食べるもののカロリーを知ることができたり、過食を防ぐ目安になることにはとても良いのですが、何を食べるかを空腹の状態で判断していくことが、とても疲れるんです。
毎日何を食べるかを悩んでいるうちに、あれもこれも食べたくなってしまい、思わずジャンクなものを食べてしまったり…
体重も、最初は順調に減ってきましたが、途中で停滞しうまく落ちず、一度減量をやめて、また体重が元に戻ってしまいました。
この時期は、自分に合った減量方法を色々と模索していました。
そして、スケジュールを立てることや、自分で決めたルールを守ることが好きな僕は、ある方法に辿り着きます。
それは、「明日の食事を記録する」という「予約型」のレコーディングダイエットです。
この方法は劇的な効果がありました。2ヶ月で67kgから60kgへの減量に成功したのです。
実際の減量ビフォーアフターの画像を載せます。


予約型のレコーディングダイエットについては、こちらの記事にまとめました。減量を目指すあなたの役に立てるはずです👇
減量を終えた時、それまでSNSの超人たちと比較していた過去の自分とは、価値観が大きく変わっていることに気づきました。
30代後半であるにもかかわらず、自分史上最高の身体になっていることの充実感。
このことがありありと理解でき、周りとの比較に意味がないことを悟ったのです。
ここから僕にとって筋トレは、仕事、家庭と共に「ライフワーク」へと変わりました。
そして、「自分が努力した分だけ、必ず前に進んでいく」と確信して、日々筋トレに励んでいます。
更に月日は流れ、田舎ですが一戸建てを購入することができました。念願叶って、空き部屋の一角を筋トレ用のスペースにすることに。
ボーナスを言い訳に懸垂台とトレーニングベンチ、そして40kgまでの可変ダンベルを購入しました。
「これでもっと大きくなれる!」
背中と胸を鍛え、身体に厚みをつけるんだと意気込み、日々筋トレに励みました。
この空き部屋にはエアコンをつけておらず、しかも2階にあるため、夏は40度以上になる地獄のサウナルームと化します。
保冷剤を首に巻き、熱風の扇風機を浴び、滝のような汗をかきながら筋トレ。この経験は、僕の我慢の力を大きく育ててくれました。
不思議なもので、ダンベルプレスも腕と肩を使ってがむしゃらに上げれば、片手35kgでも上がるようになるのに、大胸筋に効かせて上げようとすると25kgで限界になってしまいます。
まだまだ自信はない状態が続いていましたが、「もっとデカくなる」という目標から、毎日のように自宅でトレーニングに励みました。
あれから更に数年が経ちます。
相変わらずジムには行かず、家族が寝た後に静かに家トレをする日々です。
病気や怪我で筋トレを中断する時期もありました。でも、「また始める」ことで、8年継続することができています。
今では、「ジムに行かなきゃ」とは思いません。
「家トレだからこそ続けられる」と確信しています。
40歳になっても若々しくマッチョでいられるように、これからも努力していきます。
ジムに行けない環境にある方で、筋トレに興味はあるけどなかなか取り組めない方。
家トレだけでも筋肉はつけられます。僕がその証明です。
あなたもぜひ始めてみてください。
同じ家トレーニーとして、心から応援しています!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
✳️ 家トレおすすめ記事
これから家トレを始めたい方へ。
家トレは「最初に何を選ぶか」で続けやすさが大きく変わります。
僕自身、器具選びやトレーニング方法でかなり遠回りもしました。だからこそ、以下では「最初にこれを選べば間違いない」と思えるものだけを紹介しています。
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「器具・食事・継続マインドまで、もっと体系的に知りたい」という方向けに、家トレ8年で学んだ内容を5万文字超でまとめた記事も作っています。
遠回りせずに家トレを続けたい方は、こちらも参考にしてみてください。
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