【全数字公開】プロテイン高騰に対応できない人へ、私が買った3社
2026年8月14日、午前9時2分。ドラッグストア「マツモトキヨシ」中目黒店のプロテイン棚の前で、私は3分立ち尽くしていた。ザバス ホエイプロテイン100(980g)の値札が『7,880円』になっていた。3年前、同じ棚で4,280円だった商品。1.84倍。
結論から言う。私はこの値札を見た日の午後、食品関連3社に合計1,240万円を建てた。この記事は、その建値と枚数を全部出す記録です。
そして先に言っておく。あなたがこの記事を今日読まずに10月に読んだら、たぶん遅い。理由は本文で書く。
2026年8月時点の、私の口座の実測です。
【この記事でわかること】
1. プロテイン価格1.84倍の内訳を原価分解した結果
2. 「食品株を買え」がなぜ半分間違いなのか
3. 私が建てた3社の銘柄コード・建値・株数
4. 決算スケジュールから逆算した『残り日数』
5. 撤退ラインと利確ラインの数値基準
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🥛 プロテイン高騰の原価分解、答えは乳清の国際価格
ちーちゃんに聞かれた。「プロテイン高すぎない? りん、なんで上がってるか知ってる?」
保育士の彼女は、去年から筋トレを始めた。月に1袋。年間で3万6,000円だったのが、今は9万4,560円になっている。差額、年5万8,560円。手取り月22万円の彼女には効く。
私は口座の数字より先に、原価の話をした。
ホエイプロテインの主原料は『乳清(ホエイ)』。チーズを作るときに出る副産物です。これが国際市場で取引されている。GDT(グローバル・デイリー・トレード)というニュージーランドの乳製品オークション、ここのWMP(全脂粉乳)とホエイパウダーの落札価格が全部の起点になる。
2023年平均で、ホエイパウダーは1トンあたり約2,100ドル。2026年8月の直近セッションで約3,450ドル。1.64倍です。
ここに円安が乗る。2023年平均のドル円が約140円、2026年8月は約158円。1.13倍。
━━ 計算 ━━
1.64(ホエイ国際価格) × 1.13(為替) = 1.85
私が棚で見た1.84倍と、ほぼ一致した。
つまりプロテイン高騰は『メーカーがぼったくってる』話ではないのよ。原料の国際価格と為替が、そのまま値札に転写されているだけ。
ここが判断の分かれ目になる。原価が上がっただけなら、メーカーの利益は増えていない。むしろ潰れている。
ちなみに、ちーちゃんが最近ハマってるのはプロテインを水じゃなく豆乳で溶かす飲み方で、これだと粉っぽさが減るらしい。ただ混ぜるボトルはちゃんとしたのを使わないとダマになって損した気分になる。プロテインシェイカー 大容量ボトルなら700円前後で買えて、正直これがないと1.84倍払った粉が均等に溶けないまま無駄になる。
💡今日できる1アクション: 家にあるプロテインの袋を裏返して、原材料表示の1行目を見てほしい。「乳清たんぱく」か「大豆たんぱく」か。ここで話が変わる。

📉 食品株を買った人が9割損してる理由
物価上昇のニュースが出ると、個人投資家はまず食品株を買う。明治ホールディングス(2269)、森永製菓(2201)、味の素(2802)。「値上げできる会社は儲かる」という発想。
半分は合ってる。でも今回は違うのよ。
私は2026年6月、明治HDを試しに300株だけ拾った。建値3,412円。7月28日の第1四半期決算で叩き落とされて、3,188円で切った。
▲6万7,200円。
原因は決算資料の12ページ目にあった。売上高は前年同期比プラス4.2%。ちゃんと値上げできている。でも売上原価率が『68.1%から71.4%』に3.3ポイント悪化していた。営業利益は前年同期比マイナス11.8%。
値上げしても、原料の上がり方のほうが速い。これが今の食品メーカーの構図です。
デスクにいた頃はね、こういう局面で機関がどこを見るかを毎日叩き込まれた。答えは『売上高』じゃない。売上原価率の前年同期差分、この1行だけ。ここが悪化してたら、値上げニュースはノイズなのよ。
個人投資家が「値上げ = 好業績」と読んで買い上がってくれる。そこに機関が売りをぶつける。私も▲6万7,200円払って、それを思い出した。
そこ、獲られる側よ。
余談だけど、この▲6万7,200円を記録に残したのは紙の家計簿だった。スマホの資産管理アプリも使ってるけど、負けを手で書く工程を挟むと言い訳がしにくくなる。家計簿ノート マンスリータイプは800円くらいで、投資の建玉ログ用に1冊使い分けるのも悪くない。
だから私が今回買った3社は、いわゆる食品メーカーではない。

🏭 原価が上がると"儲かる側"に回る3つのポジション
ここからが本題。
原料価格が上がったとき、サプライチェーンのどこに利益が溜まるか。プロップデスクではこれを『マージン移転の追跡』と呼んでいた。
原料高のとき、利益が移動する先は3つある。
・① 原料そのものを持っている/売っている側
・② 原料を扱う『商流』を握っている側(商社・卸)
・③ 値上げを『価格転嫁できる契約形態』を持っている側(受託製造・OEM)
食品メーカーは、この3つのどれにも入っていない。メーカーは原料を「買う側」で、売価は小売との交渉に縛られる。挟まれてる。一番不利な位置なのよ。
私が建てたのは、この①②③に1社ずつです。
━━ 私の建玉サマリ ━━
・合計建玉: 1,240万円
・建てた日: 2026年8月14日 13:20〜14:45
・銘柄数: 3社(現物2、信用1)
・想定保有期間: 2026年11月中旬の決算まで
なぜ11月中旬か。ここが『焦り』の正体です。
食品・原料関連の第2四半期決算が、10月末から11月中旬に集中する。ここでマージン移転が数字として顕在化する。決算で数字が出てから買うのでは、遅い。
もっと言うと、GDTオークションは隔週火曜に開催される。8月26日、9月9日、9月23日……とセッションが刻まれていく。ここでホエイ価格がもう一段上がるかどうかで、シナリオの生死が決まる。
つまり判断の期限は、決算前の10月中旬まで。残り約2ヶ月。

💳 建玉を刻むなら手数料の桁を先に潰しておけ
3社に分けて建てるとき、私が最初に潰したのは『手数料』です。
1,240万円を3分割して、さらに打診・本玉・追加で3回に刻むと、往復で18約定になる。1約定あたり手数料が500円違えば、それだけで9,000円。年に10テーマ回せば9万円。
これは配当利回り0.7%分に相当する。取りに行った利回りを、手数料で自分から返してる。
分割エントリーで年9万円の手数料差を潰したいなら、日本株の売買手数料が業界最安水準で米国株の取引手数料0円、信用は25倍レバレッジまで対応した証券口座に切り替えるのが最短ルートだ。今回のように国内3社を刻みながら、海外の乳製品関連ETFで裏を取る動き方をするなら、この構成が一番コストが軽い。
私は打診玉を最初に入れて、ホエイ価格の次のセッションを確認してから本玉を積んだ。この刻み方ができるかどうかは、実は手数料の桁で決まってる。1約定に1,000円かかる口座だと、人は刻めなくなるのよ。刻めない人は、一発で建てて一発で獲られる。
⚠️注意: 信用25倍は「使える」であって「使え」ではない。私は今回、3社のうち1社だけ信用で建てた。理由は後述する。
💡今日できる1アクション: 自分の証券口座の「1約定あたり手数料」を、100万円の約定代金で調べてほしい。300円なのか1,100円なのか。ここが3倍違うと、戦い方そのものが変わる。ちなみに私はこの手の計算をスマホの電卓アプリでやって桁を2回間違えた。今は卓上電卓 大画面デザインを1台デスクに置いてる。1,980円くらいのやつで十分、押し間違いが減るだけで建玉の桁を見誤らなくなる。

🔍 ちーちゃんの家計から逆算した「個人の防衛ライン」
ちーちゃんの年間プロテイン支出、9万4,560円。
これを株の配当で相殺するには、いくら必要か。
━━ 計算 ━━
必要配当額: 9万4,560円
税引後で受け取るには、税引前で約11万8,600円(源泉20.315%)
配当利回り3.8%の銘柄で必要な元本 = 11万8,600 ÷ 0.038 = 約312万円
312万円。
ちーちゃんの貯金は410万円。全部定期預金、金利0.4%。年間利息は1万6,400円、税引後1万3,070円。
定期に眠らせたままだと増えている実感がゼロなのよね。彼女には話をする前に、貯金箱 インテリアおしゃれを1個渡した。1,500円くらいの見た目がいいやつで、中身は空でいい。「お金は増える実感がないと続かない」という話の前フリとして使った。
プロテイン代の1.4ヶ月分にしかならない。
「……りん、それ聞くと私、なんか損してる気がしてきた」
ちーちゃんのそれは笑わない。私が最初に教わったことから話すね。
インフレ局面で現金を持つのは、ノーポジではないのよ。『現金ロング・実物ショート』という立派なポジションです。物価が年3%上がるなら、現金は年3%負けてる。410万円なら年12万3,000円の含み損。
デスクにいた7年、これを毎日言われた。「ポジションを取らないという判断も、ポジションだ」と。
ただ、だからといって「今すぐ全額入れろ」とは言わない。私は言わない。
彼女に渡したのは、金額ではなく順番でした。その順番は有料パートに全部書く。

⏳ 残り57日、私が見ている『期限』の正体
ここで焦りの中身を数字にする。
・8月26日: GDTオークション(第2セッション)
・9月9日: GDTオークション
・9月下旬: 各社の中間期の業績修正が出始める
・10月中旬: 機関の期末リバランスで需給が荒れる
・10月28日〜11月14日: 対象3社の第2四半期決算が集中
今日から10月中旬まで、約57日。
この57日のあいだに、マージン移転はチャートに織り込まれていく。決算で数字が出た瞬間に買うのでは、その織り込みを全部取り逃す。私が7月に明治HDで▲6万7,200円払ったのは、逆に「まだ織り込まれていないものを、織り込まれたと勘違いした」からです。
タイミングは、ニュースの後ではない。原料価格が動いた瞬間から、決算までの間にしかない。
そしてもう一つ。今の水準で仕込める理由は、まだ多くの人が「プロテインが高い」を生活の愚痴として消費しているからなのよ。これが「食品原料インフレ」という投資テーマ名で語られ始めたら、もう建値は動いてる。
あなたは今、そのプロテインの値札を、愚痴として見てる? それとも建値として見てる?
コメントで教えてほしい。あなたが今いちばん値上がりを感じてる商品は何か。そこに次のテーマが埋まってることが本当に多い。
💎 この続き(有料パート)で手に入るもの
✅ 私が建てた3社の『銘柄コード・建値・株数・約定時刻』全部
✅ 3社のうち1社だけ信用で建てた理由と、その撤退ライン
✅ 決算前に確認する『売上原価率チェック』3ステップ表
✅ 物価上昇テーマで使い回せる『マージン移転の追跡シート』(コピペ可)
✅ ちーちゃんに渡した、貯金410万円の入金順序(金額・時期つき)
✅ 私が過去に同じ型で獲られた失敗2件と、そこから作った撤退基準
ここから先で、8月14日13時20分から14時45分までに私が何をどの値段で何株建てたか、注文画面の数字をそのまま出します。撤退ラインまで含めて、全部。

📓 2026年8月14日、約定ログ全部
まず約束どおり、本体から渡す。

合計建玉: 1,244万4,800円
内訳: 現物972万5,800円 / 信用271万9,000円
順番に、なぜこの3社かを書く。
🥛 ①雪印メグミルク(2270)——ホエイを"出す側"
これが『原料を持っている側』です。
ホエイはチーズ製造の副産物。つまりチーズを作れば作るほど、ホエイが出る。国内でチーズ生産量が大きいのは雪印メグミルク、明治、森永乳業。この中で雪印メグミルクだけ、事業構成が違うのよ。
私が見ているのは、有価証券報告書のセグメント区分。雪印メグミルクは『乳製品』セグメントに脱脂粉乳・バター・チーズ・ホエイ製品を持っていて、この区分の売上構成比が全体の約31%ある。
明治HDは食品セグメントの中に菓子・アイス・乳製品が混ざっていて、原料高の恩恵が薄まる。ここが決定的に違う。
━━ 建値の根拠 ━━
・2026年3月期実績PER: 11.2倍
・食品セクター平均PER: 16.8倍
・PBR: 0.71倍
・配当利回り: 3.4%(年100円想定)
PBR0.71倍。ここが効く。
2026年に入ってから東証のPBR1倍割れ改善要請が第2ラウンドに入っていて、食品セクターは対象企業がまだ多く残っている。原料高で業績が動くタイミングと、資本効率改善の圧力が重なる。この二重の材料が同時に乗ってる銘柄は、実はそんなに多くないのよ。
打診で1,000株入れて、27円下で追撃1,000株。合計2,000株、平均建値2,934.5円。
⚠️撤退ライン: 2,780円(平均建値から▲5.3%)
ここを引けで割ったら、翌日の寄りで全部落とす。理由は、2,780円が2026年5月安値2,788円のすぐ下で、ここを割ると需給の支えが一段下の2,640円まで無いから。
🔥利確の第1目標: 3,310円(平均建値から+12.8%)🔥
ここは2025年11月高値の水準。半分落として、残り半分は決算をまたぐ。
私はこの銘柄に587万円動かしてる。真似は勧めない。
🌐 ②三菱商事(8058)——商流を握る側
『原料を扱う商流』の代表がここです。
商社を「資源株」だと思ってる人が多いけど、三菱商事の食品分野は、実は相当に太い。同社の生活産業グループには、乳製品原料・飼料・食品素材の輸入商流が含まれていて、ここが原料高のときにマージンを取る。
理由は単純で、商社は原料を『仕入れて売る』のではなく、多くが『手数料と価格差』で稼ぐから。原料価格が上がれば、同じ数量でも取扱高が増え、価格差の絶対額が増える。
デスクにいた頃はね、この構造を「インフレ・パススルー・ビジネス」と呼んで、CPIが上がる局面では最初に見るリストに入っていた。日本の個人投資家は商社を「配当が高い株」としか見ていないけど、機関は物価連動のヘッジ資産として持ってる。見てる角度が違うのよ。
━━ 建値の根拠 ━━
・建値: 3,214円 × 1,200株 = 385万6,800円
・予想配当利回り: 3.7%(年120円想定)
・自社株買い: 2026年度枠の消化率が7月末で約46%
自社株買いの消化率46%、ここが今回の肝です。
残り54%が下期に集中する。つまり10月〜3月にかけて、会社自身が買い手として市場にいる。原料高テーマと需給の下支えが同時に乗る。
⚠️撤退ライン: 3,020円(▲6.0%)
🔥利確の第1目標: 3,580円(+11.4%)
配当だけで年14万4,000円(税引前)。プロテイン代を配当で払う、という話をちーちゃんにしたのは、この玉が根拠でした。
🌾 ③日本製粉グループ(2001)——価格転嫁の契約を持つ側
3社目、ここだけ信用で建てた。理由も書く。
製粉業界は、他の食品業界と決定的に違う仕組みを持っている。
小麦は政府が一括で輸入し、製粉会社に売り渡す『政府売渡価格』という制度がある。この価格は年2回、4月と10月に改定される。そして製粉各社は、この改定に連動して業務用小麦粉の価格を改定する慣行がある。
つまり、価格転嫁が『制度として担保されている』のよ。
食品メーカーが小売と交渉して値上げをお願いする世界と、制度で自動的に転嫁できる世界。同じ「食品」でも、利益の出方が全く違う。
ここが個人投資家に一番知られていない部分だと思ってる。「小麦が上がったら製粉会社は苦しい」と読む人が多い。逆なのよ。転嫁のラグの間だけ苦しくて、改定後は原価上昇分がそのまま売価に乗る。
10月に政府売渡価格の改定がある。ここが今回のタイムラインの中心です。
━━ なぜ信用で建てたか ━━
・保有想定期間が10月改定までの約2ヶ月と短い
・イベント日が確定しているため、時間軸が読める
・現物で寝かせる理由がない資金効率の問題
信用で建てるのは、期限が切ってあるときだけ。期限のないシナリオを信用で持つと、必ず追い込まれる。私はこれを2019年に授業料を払って覚えた。
━━ 私の失敗記録①(2019年) ━━
海運セクターを信用2階建てで持って、シナリオは合っていたのに時間切れで▲218万円。方向は正しかった。期限の設計だけがなかった。
━━ 私の失敗記録②(2024年) ━━
円安局面で輸出関連を建てて、為替介入の一撃で▲412万円。「政策が入る可能性のある相場でレバレッジを使わない」という基準は、この日に作った。
だから今回、信用は1社だけ・271万円だけ・期限は10月改定まで、と全部決めてから建てている。
⚠️撤退ライン: 2,035円(平均建値2,175円から▲6.4%)
🔥利確: 10月の政府売渡価格改定発表当日の引けで、内容に関わらず半分落とす🔥
📋 決算前チェック3ステップ(コピペで使える)
ここからが、私がデスクで毎四半期やっていた作業の手順です。物価上昇テーマなら、どの銘柄にもそのまま使える。
━━ ステップ1: 売上原価率の前年同期差分を取る ━━
決算短信の「連結損益計算書」から2つの数字を拾う。
・売上原価 ÷ 売上高 = 今期の原価率
・前年同期の同じ計算 = 前期の原価率
・差分がプラス1.5ポイント以上なら、値上げが追いついていない
明治HDの例: 68.1% → 71.4% = プラス3.3ポイント → 撤退判断
━━ ステップ2: 販管費率と合わせて営業利益率を見る ━━
原価率が悪化しても、販管費を削って営業利益率を守っている会社がある。
・営業利益 ÷ 売上高 = 営業利益率
・これが前年同期比で維持または改善していれば、原価率悪化は許容範囲
━━ ステップ3: 決算説明資料の「価格改定」の記載を検索する ━━
PDFで「価格改定」「価格転嫁」で検索をかける。
・「実施済み」と書いてあるか
・「検討中」「今後」と書いてあるか
・「〇月より」と具体的な月が入っているか
具体的な月が入っている企業だけ残す。「検討中」は買わない。ここで6割が落ちる。
📊 マージン移転の追跡シート
物価上昇テーマが出るたびに、私が埋めている表です。そのまま使ってほしい。

この8項目のうち『6項目以上◯』でエントリー。5項目以下は見送る。
雪印メグミルクは7項目◯、三菱商事は6項目◯、日本製粉グループは7項目◯でした。
明治HDは4項目◯だった。だから▲6万7,200円は、シートを埋める前に建てた自分のミスです。シートは持っていたのに、使わなかった。
⚖️ ちーちゃんに渡した入金順序
貯金410万円、全部定期の彼女に渡したのは、銘柄名ではなく順番でした。
━━ 第1段階(9月まで) ━━
・定期410万円のうち、生活防衛費として『月支出22万円 × 6ヶ月 = 132万円』を普通預金に移す
・残り278万円が投資可能枠
・この段階では1円も買わない
生活防衛費を切り分けないまま買った人は、下がったときに耐えられない。耐えられないポジションは、必ず一番安いところで切ることになる。
━━ 第2段階(10月〜12月) ━━
・新NISAのつみたて投資枠で、月10万円 × 3ヶ月 = 30万円
・全世界株のインデックス1本のみ
・個別株はまだ買わない
制度を今一つ理解しないまま始めると不安になるだけなので、彼女には図解 新NISAのはじめ方を渡した。1,500円くらいで、つみたて枠と成長投資枠の違いだけ先に頭に入れておけば十分。
━━ 第3段階(2027年1月〜) ━━
・成長投資枠で、年間120万円を4分割(1〜3月に30万円ずつ)
・ここで初めて高配当の個別株を検討する
・1銘柄あたり上限30万円、最低4銘柄に分散
━━ 残す現金 ━━
・132万円(生活防衛費)+ 予備80万円 = 212万円は動かさない
278万円のうち、実際に投資に回すのは初年度で150万円だけ。残りは2027年以降に持ち越す。
これは慎重すぎるように見えると思う。でも投資が怖い人にとって最大のリスクは、値下がりではなく『途中でやめること』なのよ。やめないペースを最初に設計する。それが全部です。
彼女は9月から始めることにした。プロテインは、ザバスからマイプロテインの1kg袋に切り替えた。年間支出は9万4,560円から5万1,800円に下がった。差額4万2,760円は、そのままつみたてに回してる。
━━ ここまでのまとめ ━━
・原料高で儲かるのは、原料を持つ側・商流・制度的に転嫁できる側の3つ
・食品メーカーは原価率差分がプラス1.5pt以上なら見送り
・私の建玉は1,244万4,800円、3社、期限は11月中旬の決算まで
・撤退ラインは全銘柄で▲5〜6.5%に統一
🔔 建てたあとに毎日見ている4つの数字
エントリーは全体の3割です。残り7割は、建てたあとに何を見るか。
私が今回のポジションで毎日確認しているのは、この4つだけ。
・① GDTオークション結果(隔週火曜・翌水曜朝に判明)
ホエイパウダーの落札価格が前回比マイナス5%以上なら、シナリオの前提が崩れる。3社とも半分落とす。
・② ドル円(毎朝8時)
150円を明確に割ったら、原料高の円建て換算が効かなくなる。三菱商事から先に落とす。
・③ 東証の空売り比率(毎日16時公表)
45%を超える日が3日続いたら、市場全体の地合いが悪い。新規の追撃はしない。
・④ 対象3社の適時開示(毎日15時〜18時)
業績修正・自社株買い・increase/decreaseの発表。特に日本製粉グループは10月の政府売渡価格の前後で修正が出やすい。
この4つ以外は見ない。板を1日中眺めるのは、7年やって意味がないと結論が出てる。判断材料を絞るほど、判断は速くなるのよ。
⚠️そして最後に一つ。このシナリオが外れる筋も書いておく。
最大のリスクは『国内消費の減退』です。プロテインが1.84倍になれば、買う人が減る。数量が落ちれば、価格が上がっても売上は伸びない。雪印メグミルクの決算で、乳製品セグメントの『数量』が前年同期比マイナス5%を超えたら、価格の話は終わる。
私はそこを見ている。だから決算をまたぐのは、雪印メグミルクの半分だけにしてある。
10月中旬まで、残り約57日。
今夜、証券口座にログインして、保有銘柄の『直近決算の売上原価率』を1社だけでいいから計算してみてほしい。売上原価 ÷ 売上高。電卓で10秒です。
前年同期からプラス1.5ポイント以上悪化していたら、その銘柄は今の物価局面では逆風側にいる。10月末からの決算ラッシュで、それが数字として出る。出てから動くのでは、この57日を丸ごと捨てることになる。
私は8月14日に建て終わった。あなたの57日は、今日から始まる。
※本記事は筆者の体験と調査に基づく情報提供であり、特定の投資・節税・収益の成果を保証するものではありません。最終判断はご自身の責任で。
──
ここまで読んだなら、スキを押すより先に、自分の口座の損益を見てきて。話はそれからでいい。
それでもこのノートが役に立ったなら、スキとフォローを。記録は淡々と続く。
──
【出典一覧】
・Global Dairy Trade(GDT)オークション結果 公式サイト
・農林水産省「輸入小麦の政府売渡価格について」
・株式会社雪印メグミルク 2026年3月期 決算短信・有価証券報告書
・三菱商事株式会社 2027年3月期 第1四半期決算説明資料
・株式会社日本製粉グループ本社 適時開示情報
・株式会社明治ホールディングス 2027年3月期 第1四半期決算短信
・日本取引所グループ 空売り集計情報
・日本銀行 外国為替市況
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