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【全数字公開】タングステン高騰の3日間、私が投下した214万円の内訳と単価を出す

結論から先に置く。中国のタングステン規制で私が買ったのは、鉱山株でも素材メーカーでもない。「在庫をたっぷり抱えた加工3社」に、3日間で214万円を入れた。2026年8月時点の、私の口座の実測です。

誰も教えてくれないのは、この手のニュースで本当に効くのが「値上げ通知が出る順番」だということ。価格チャートを見ている人は、だいたい二番目に着く。

【記録】2026年8月4日(火)
・09:02 中国側が、タングステン関連の輸出許可をさらに絞る旨を通知
・09:05 レアメタル系のETF、寄りから+6.8%。SNSは「鉱山だ、鉱山だ」で埋まる
・09:12 私は鉱山を1株も買わず、冨士ダイス(6167)を1,283円で700株
・現在の含み、3社あわせて+26万4,000円。まだ一切、利確していない

順を追って書く。ちなみに私は、去年おなじテーマで▲128万円やられている。そっちの記録も全部出す。

【この記事でわかること】
1. タングステン規制で「素材株」を買うと獲られるしくみ
2. 2025年2月、私が▲128万円もっていかれた3週間の記録
3. 私が買った加工3社と、214万円の内訳(日付・単価・株数)
4. 運用側が最初に見るのは価格ではなく「在庫回転日数」
5. 値上げ通知が出る4段階の順番と、開示より早く見る場所
6. 3社の建玉・損切りラインの早見表
7. 手じまいの判断チェックリスト
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🔩 タングステン規制で素材株を買うと獲られる

タングステンは、世界の供給のおよそ8割が中国に寄っている。だから「輸出が絞られる → 値上がり → 鉱山と素材が上がる」と考えるのは、まっとうな読み方に見える。

でも、そこ、獲られる側よ。

理由はシンプル。日本の市場に「タングステン鉱山」の純粋な上場銘柄は、ほぼない。だから買われるのは、資源商社とか、レアメタルの名前がついたETFとか、少しだけ関連するだけの中型株になる。つまり『実弾の裏づけがない連想買い』。連想は、連想が切れた瞬間に終わる。

いっぽう、加工の側はちがう。超硬工具のメーカーは、原料の粉末やチップを何ヶ月分も倉庫に積んでいる。値上げが通れば、その在庫は「安く仕入れたまま、高く売れる」状態になる。ここに乗るのは連想ではなく、決算に出てくる数字。

デスクにいた頃はね、こういうニュースが出ると、まずやることが決まっていた。価格を見るんじゃない。取引先向けの値上げ通知が、どの階層から先に出るかを見る。それだけ。

💡今日できる1アクション:あなたが持っている(または狙っている)関連銘柄について、「原料を売る側」か「原料を使う側」か、どちらかに仕分けしてみて。上がる順番がちがう。

こういうイベント売買を始めた頃、私は「なにを買ったか」しか覚えていなくて、「なぜ買ったか」を後から思い出せなかった。今は毎回、方眼紙に日付・銘柄・理由の3行だけ書く。それだけの方眼のトレード記録ノートを1冊、鞄に入れておくだけで、去年の私みたいに感情で買い増しする回数が減った。ワンコインでお釣りが来る値段だから、失敗しても痛くない。

📉 2025年2月、私が▲128万円もっていかれた記録

去年の記録も置いておく。読み飛ばさないでほしい。あなたが今まさにやりそうなことを、私が先にやって失敗している。

【記録】2025年2月7日(金)
・09:30 中国が輸出管理の追加品目を公表。テーマ株がいっせいに動く
・09:41 資源系の中型株に飛び乗り。平均取得 1,742円 × 800株=139万3,600円
・09:58 同日高値で+11万円。ここで利確していれば全額回収だった
・2月28日 1,142円で撤退。▲48万円
・さらにレアメタル関連のETFで▲80万円。あわせて▲128万円

なにを間違えたか。私は「材料が上がる」ことに賭けたのに、買ったのは『材料が上がっても利益が増えない会社』だった。仕入れ値が上がれば、そのぶん売値も上げないといけない。値上げ交渉が通るまでのあいだ、粗利はむしろ削られる。

デスクの上司に言われたことを、いまでも覚えてる。「規制のニュースで買うなら、値上げする側を買え。値上げされる側を買うな」。当時の私はそれを聞き流して、128万円ぶん授業料を払った。ノートに赤で書いた日付が、まだ残ってる。

この失敗のあと、私は自分の売買を「毎回おなじ書式で記録する」ようにした。感情ではなく手順に落とすため。長期の積み立てと短期のイベント売買を、頭のなかで混ぜないための整理としてJUST KEEP BUYINGの考え方をベースに、イベントの建玉は別口座・別ノートに分けている。土台と勝負を分けないと、失敗の原因が永久にわからない。

🏭 買ったのは加工3社 214万円の内訳

ここは本当は有料側に置くつもりだった箇所だけど、今回は無料で出す。日付と単価まで、そのまま。

【記録】2026年8月4日〜8月6日
・8月4日(火)09:12 冨士ダイス(6167)1,283円 × 700株=89万8,100円
・8月5日(水)13:47 ダイジェット工業(6138)505円 × 1,300株=65万6,500円
・8月6日(木)09:04 日進工具(6157)2,345円 × 250株=58万6,250円
・投下合計 214万850円

なぜこの3社か。ぜんぶ「超硬」の加工側にいて、しかも棚卸資産が売上に対して重い会社だから。冨士ダイスは超硬の耐摩耗工具、ダイジェット工業は切削工具、日進工具は小径エンドミル。売っている先も、自動車・金型・半導体まわりでバラけている。

そして3社とも、時価総額が小さい。大型の総合メーカーだと、超硬の部門が全体の1割にも満たないことがある。テーマが効いても、決算の数字が薄まってしまう。私は『テーマの純度』で選んだ。

8月4日の朝、板を見ていて絶句したのは、鉱山っぽい名前の銘柄が+6%を超えているのに、加工3社がほぼ前日比で寝ていたこと。同じ材料なのに、値動きの時差が1週間ぶんくらいあいていた。あの30分がいちばん美味しかった。

単価×株数を暗算でやると、焦っているときほど1桁ずれる。私は板の前に、電卓を置くようにしてから、発注ミスがゼロになった。かさばらない薄型のおしゃれな電卓を1台、デスクの隅に置いておくだけ。2,000円前後で、見た目もいちいち事務っぽくないから気に入っている。

⚠️ただし断っておくと、これは私の建玉の記録であって、推奨ではない。単価も株数も、あなたが真似する前提では書いてない。

🧮 運用側が最初に見るのは価格ではなく在庫回転日数

ここが今日いちばん覚えて帰ってほしいところ。

機関の運用側が、原料規制のニュースで最初に開くのは商品価格のチャートじゃない。決算短信の「棚卸資産」と、そこから出す『在庫回転日数』よ。断言するけど。

計算はこれだけ。

在庫回転日数 = 棚卸資産 ÷ 売上原価 × 365
この日数が長いほど、「安く仕入れた在庫」を長く持っている。値上げが通ったとき、そのぶんだけ粗利がふくらむ。逆にこの日数が30日とか40日しかない会社は、原料の値上がりがほぼ即座に原価にのってくる。つまり、材料高でやられる側。

私が拾った3社は、いずれも146日〜188日だった。半年ちかい在庫を抱えているということ。製造業としては褒められた数字じゃないけれど、この局面に限っては、それが盾になる。

こういう小型株を数十万円単位で分けて拾うときは、売買手数料がそのまま成績に効いてくる。3社に分散して、しかも押し目で追加していく前提なら、日本株の手数料が業界最安水準の口座を、イベント用に分けて持っておくと、年間の摩擦コストがはっきり変わる。米国株の手数料が0円なのも、地政学系のテーマを両側から見るときに効く。

ちなみに、ちーちゃんから先週「タングステンって歯医者のドリルの?」とLINEが来た。惜しい。歯科のバーにも入ってるけど、本丸は工場の刃物のほう。彼女が貯金しかしていないのは知ってるし、それを笑ったことは一度もない。ただ、こういう変化が起きたとき、口座に何も置いていないと『変化そのものが自分に関係なくなる』のよ。それだけは伝えた。

あなたはこのテーマ、素材側と加工側、どちらを見てた? コメントで教えて。同じ材料でどこを見るかは、けっこう人によって割れるところだから。

💎 この続き(有料パート)で手に入るもの
✅ 値上げ通知が出る「4段階の順番」カレンダー表(規制発表からの営業日つき)
✅ 開示より2〜10営業日はやく通知を見る、公式が嫌がる巡回先
✅ 私の建玉3社の損切りライン・利確条件つき早見表
✅ 在庫評価益をざっくり出す計算テンプレ(冨士ダイスで実演)
✅ 手じまいの判断チェックリスト7項目
ここから先で、その「順番」と「見る場所」と「降り方」を、数字ごと全部置いていく。これを知らないまま次の規制ニュースを迎えると、あなたはまた去年の私と同じ位置に並ぶことになる。

📅 値上げ通知が出る4段階の順番

まず本体から渡す。規制の発表日を0日目として、値上げの通知はこの順で降りてくる。私がノートに残してきた過去3回(2023年のガリウム系、2025年2月、今回)の平均。

私が8月4〜6日に入ったのは、①がもう跳ねきって、③がまだ寝ている時間帯。この「①と③のあいだの谷」が、いちばん取りやすい。

そして、ここからが公式のあまり触れてほしくないところ。

『③の価格改定のお知らせは、TDnetの適時開示より先に、自社サイトの「お知らせ」欄にPDFで出ることが多い』。取引先向けの案内だから、開示義務にかからないケースがあるのよ。だから毎朝、加工メーカー10社ぶんのお知らせ欄をブックマークで巡回するだけで、市場より2〜10営業日はやく気づける。

違法でもインサイダーでもない。誰でも見られる場所に置いてある。ただ、誰も見ていないだけ。これを知らないと損、というより、知っている人だけが谷で拾っている。

💡今日できる1アクション:冨士ダイス・ダイジェット工業・日進工具・オーエスジー・三菱マテリアルの5社ぶん、「ニュース」ページをブックマークして、朝の巡回に足して。所要3分。

📊 私の建玉3社と損切りライン早見表

私の口座の数字から言うわ。手を入れずに、そのまま出す。

損切りは一律で買値の▲10%、一次利確は+20%で半分だけ落とす設計。この非対称(リスク1に対してリターン2)を先に決めてから注文を出す。値幅を決めずに入るのは、私の定義では投資じゃない。

在庫回転日数は、直近の決算短信から自分で計算した概算。棚卸資産と売上原価を拾って割るだけだから、あなたも5分でできる。

そして、いちばん大事な前提を書いておく。『この3社は、規制がゆるむと同時に理由が消滅する』。だから期限も決めてある。私は2026年11月中旬の四半期決算までを保有の期限にしていて、そこで値上げが数字に出ていなければ、含みが乗っていても半分は落とす。これは秋までの建玉だと思って見てる。

🧮 在庫評価益をざっくり出す計算テンプレ

「値上げでどれくらい利益が増えるの?」を、外部の人間が概算する手順。証券会社のレポートがやっているのも、突き詰めればこれと同じ。

① 棚卸資産のうち、原料・仕掛の比率をざっくり7割と置く
② 想定される製品値上げ率をかける
③ 出た額 ÷ 会社計画の営業利益 = 押し上げ率
冨士ダイスで実演する。私が置いた数字はこう。

・棚卸資産 約58億円
・うち原料・仕掛(7割) 約40億円
・想定の製品値上げ率 12%
・押し上げ額 40億円 × 12% = 約4.8億円
・会社計画の営業利益に対して おおむね2割強の押し上げ

ここで注意。これは『在庫が完全に売れきる前提の、上限に近い概算』。実際には値上げが全量に通らないし、販管費も上がる。私は出た数字を半分に割って見ている。それでも1割の押し上げなら、小型株の株価としては十分に効く。

このテンプレの本当の使いどころは、比較よ。同じ計算を候補5社ぶんやって、押し上げ率がいちばん大きい順に並べる。私はそれをやって、上位3社が今回の建玉になった。4位と5位は買っていない。押し上げ率が1桁前半だったから。

正直、棚卸資産と売上原価を決算短信から拾う作業そのものは、最初の1回だけ面倒くさい。どこに何が書いてあるか分かれば2回目からは5分。その最初の1回を乗り越えるためだけに、貸借対照表の読み方を図解でさらった決算書がスラスラわかる本を1冊、手元に置いている。1,500円前後で、通勤の行き帰りで読み切れる薄さ。

✅ 手じまいの判断チェックリスト7項目

ここまでのまとめ。①素材ではなく加工、②在庫回転日数が長い会社、③値上げ通知は③段目で株価が動く、④損切り▲10%・一次利確+20%。ここまでが入り口。

問題は降り方。テーマ株で本当に難しいのは、買うことじゃなく、理由が消えたことに気づくこと。私が毎週日曜の夜に確認している7項目を置く。ひとつでも当てはまったら、私は半分落とす。

・中国側が輸出許可の運用をゆるめる報道が出た
・上海の関連価格が、直近高値から15%以上さげた
・加工メーカーの値上げ通知が、2週間以上まったく追加で出ない
・持ち株の出来高が、直近5日平均で急増前の水準まで戻った
・自動車の生産計画(国内四輪)が下方修正された
・決算で棚卸資産が前四半期比で1割以上へった(在庫の盾が薄くなる)
・自分が「そろそろ戻るはず」と思い始めた

最後の1項目が、いちばん効く。去年の▲128万円は、まさにこれを無視して3週間ねばった結果だった。数字ではなく気持ちで持っている状態に入ったら、もうその建玉は自分の管理下にない。

この日曜夜のチェックを、私は手帳の同じ枠に毎週書き込んでいる。専用アプリより、めくって前週と見比べられる紙のほうが、変化に気づきやすい。1週間ひと目のマス目がついたリング式のウィークリー手帳を1冊、投資専用にして使うと、この7項目の答え合わせがそのまま習慣になる。

マーケットは優しくないけど、公平ではあるのよ。同じ開示、同じPDF、同じ決算短信が、全員の目の前に置いてある。差がつくのは、見る順番だけ。

🧊 まとめ

数字だけもう一度置く。

・投下 214万850円2026年8月4〜6日/3社)
・現在の含み +26万4,000円
・在庫回転日数 146日〜188日
・値上げ通知が加工メーカーに降りるのは、規制発表から15〜40営業日目
・去年おなじテーマで、素材側を買って▲128万円

タングステンで上がるのは、掘る会社じゃない。『安いうちに買った在庫を、高く売れるようになった会社』。この一行が、今回の全部よ。

あなたの手元にある関連銘柄は、在庫回転日数が何日? コメントで教えて。60日を切っているなら、たぶん向きが逆になってる。

今すぐやることをひとつだけ。今夜、狙っている加工メーカーの決算短信を開いて、貸借対照表の「棚卸資産」と、損益計算書の「売上原価」を拾って、割り算して。それだけで、あなたはこのテーマで自分の立ち位置を数字で言えるようになる。次の規制ニュースが出た朝、その差がそのまま入るタイミングの差になる。谷は、長くて2週間しか開いていない。

※本記事は筆者の体験と調査に基づく情報提供であり、特定の投資・節税・収益の成果を保証するものではありません。最終判断はご自身の責任で。

【出典一覧】
・中華人民共和国商務部 輸出管理関連 公告
・経済産業省 鉱物資源政策/レアメタル備蓄制度
・JOGMEC 金属資源情報(タングステン需給レポート)
・冨士ダイス、ダイジェット工業、日進工具 各社 決算短信・有価証券報告書
・日本超硬工具協会 生産動態統計

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ここまで読んだなら、スキを押すより先に、自分の口座の損益を見てきて。話はそれからでいい。
それでもこのノートが役に立ったなら、スキとフォローを。記録は淡々と続く。

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