インド経済は希望の星(番外編) 食べる・泊まるならココ!
【連載】アジア株投資の最前線 第3回(番外編)
東京海上アセットマネジメント・インターナショナル
CIO 秋澤 宏典
ここまで上・下編で製造業の状況や株価の推移、インド経済の状況を見てきました。最後に少しだけ、これからインドへ出張に行く方にお役に立ちそうな、現地の話をご紹介しましょう。
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私は現在、インド株式に投資するファンドを運用しており、平均して年に3回位のペースでインドを訪問しています。今年は2月と9月にインドを訪問したほか、11月にも出張する予定です。訪れる頻度が高いのはデリーとムンバイ、次いでベンガルールとなります。ここからは、インド現地の様子を私の実体験も交えながらご紹介していきたいと思います。
デリーではエアロシティーが便利
インドで飛行機を降りて最初に気付くのは、空調の効いた機内とは異なる蒸し暑さと、決してきれいとはいえない空気の質です。特に内陸部にある首都デリーは世界最悪のレベルと言われ、大気汚染が深刻化しています。

バスに乗って入国審査・到着ゲートに向かう事も多い。ニューデリーの空港にて筆者撮影
e-VISA(電子ビザ)書類と共に無事に入国を果たすと、ゲート先で大勢の出迎え待ち運転手団に遭遇します。声をかけてくる人はほぼ全員がボッタクリ運転手なので、正規のタクシーを探して捕まえるか、事前に宿泊予定のホテルに出迎えを依頼しておくのが無難な選択肢です。
なお、日本のパスポート保持者であればアライバルビザ(現地到着時に取得する査証)サービスも利用可能ですが、あまり機能しているとは言いづらいです。オンライン申請が可能なe-VISAを事前に申請し、書類をプリントアウトして持参するか、申請書類のバーコード部を含めた写真を撮影してお
く事をお勧めします。
デリーでは、空港(インディラ・ガンジー国際空港)に隣接する「エアロシティー」と呼ばれるエリア内のホテルに宿泊するのがお勧めです。エアロシティー内であれば夜に出歩いても危険は少なく、遅くまで営業している店も数多く存在しています。お酒が飲める店もエリア内に複数軒あるため、デリー訪問時にはこのエリア内で宿泊と食事を完結させる事が可能です。

デリー近郊のグルガオン地域にある「DLFサイバーシティー」も飲食店がそろっています。敷地内にホテルはありませんが、エリア内にユニクロが店舗を構えており、洋服を忘れた時や、足りない時にはこちらで調達する事が可能です。

交通事情の悪いムンバイ
金融都市としても知られる西部ムンバイには、エアロシティーのような分かりやすいエリアはないのですが、交通事情が悪く、特に空港周辺の道路が大変混雑するため、空港周辺に宿泊する事も選択肢です。私は道が大渋滞して車が全く進まず、歩いて空港に向かったこと、逆に歩いてホテルに向かったことが一度ずつありました。
特に国際線だと1時間前に到着しても既に搭乗手続きが締め切られている事もあり、出発の2時間半~3時間前到着を目指して空港に向かう必要があります。ひどい雨で道路も大渋滞して空港近くから全く進まなかった時は、出発2時間前を切った時点で車を降りて、荷物を持って空港まで歩いていき、事なきを得ました。
なおムンバイで新たに建設された空港が25年10月に開港し、12月から一部路線が運航開始となっています。新空港はナビムンバイ(Navi Mumbai)と呼ばれる地域にあり、ムンバイの東側に位置しています。
ムンバイのレストラン事情についてもお伝えしましょう。「ジオ・ワールド・センター」や「ジオ・ワールド・ドライブ」といったショッピングセンター内に入っているレストランや、ホテル内のレストランが無難な選択肢となりますが、空港に近いホテルITCマラサに入る「Peshawri」という北インド料理のレストランが出張者や観光客に特に人気があります(本店はデリーにありますが予約困難店のようです)。
レストランの目玉は巨大なナンで、大人6~8名が満腹になるほどのボリュームがあります。

ベンガルールならブリゲード通り周辺で
インドIT産業の中心地ともいわれる南部ベンガルール市内中心部は、整備が行き届いており、きれいな街並みが広がっています。繁華街の一つであるブリゲード通りは、夜遅くでも人が多く明かりが絶えません。飲食店の選択肢も多いので、私はいつもこの周辺に宿泊しています。何軒かよく行く店があるのですが、出張されている方か駐在員の方なのか、店内で日本語が聞こえることも少なくありません。

ベンガルールはケンペゴウダ国際空港も有名です。特に国際線ターミナルは豪華の一言で、まるで中東の産油国の空港のような雰囲気です。正直このお金の一部でも、市内のインフラ整備に使ってあげては、と思わざるを得ない事も事実です。

いずれの都市でも、少し郊外に出ると牛が平気で道を歩いている場面に遭遇します(もう少し田舎だとたまにヤギも歩いています)。ヒンズー教では牛は母性と豊穣(ほうじょう)の象徴であり、神聖な生き物として取り扱われています。道路上を歩く姿も珍しくないため、それが渋滞の原因の一つになる事も多いようです。
大都市中心部などは道路の整備も比較的行き届いているものの、少し郊外に出ると、道路が平坦でない、舗装が行き届いてない部分が増えるとともに、水はけの悪さからか大雨が降った後に川のようになってしまう場面にしばしば遭遇します。


秋澤 宏典(あきざわ・ひろのり)
Tokio Marine Asset Management International
Chief Investment Officer
東京大学工学部卒、同大学院経済学研究科修了。大和総研を経て2008年に東京海上アセットマネジメント入社。株式運用部にて企業調査・株式運用のキャリアを歩む。ITセクターに明るい。21年よりシンガポールに駐在、22年より現職。
Tokio Marine Asset Management International 東京海上アセットマネジメント株式会社は、東京海上グループの中核資産運用会社として、主に個人投資家の顧客を対象とした「投資信託業」と機関投資家の顧客を対象とした「投資顧問業」を展開。運用資産残高は約9兆円(2025年3月末現在)。 主要海外拠点であるTokio Marine Asset Management International Pte. Ltd.(シンガポール)では「東京海上・インド・オーナーズ株式オープン」などの運用を担う(同ファンドのリスク・手数料はホームページを参照)。
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