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5才からはじめるプリンセス入門①|序章

How to get through 政略結婚

── 序文 ──

むかしむかし、あるところに、お姫さまがおりました。

お城に住み、ドレスを着て、小鳥とおしゃべりをして、ときどき魔法使いのおばあさんに助けられたり、りんごを食べて気絶したりしていました。

とても、平和でした。

さて、あなたです。

この本を開いたということは、おそらく5才。
もしかしたら4才で背伸びしているか、35才で現実逃避しているかのどちらかですが、どちらでもかまいません。
プリンセスに年齢はありません(あとで嘘だとわかります)。

さて、お姫さまに必要なものを3つ、あげてみましょう。

① ドレス
② ティアラ
③ 政略結婚をどう乗り切るかの知恵

……3つめ? と思ったあなた。

正常です。わたしも最初はそう思いました。

しかし残念ながら、お城に住んでドレスを着て小鳥とおしゃべりをしているお姫さまの99%は、ある日とつぜん、見たこともない国の、見たこともない王子と、結婚することになります。

小鳥は助けてくれません。
魔法使いのおばあさんも、たぶん来ません(忙しいので)。
りんごを食べて気絶しても、今回は誰も起こしに来ません(政治的に不都合なので)。

つまり、です。

プリンセスというのは、
ドレスを着ることでもティアラをつけることでもなく、
「ある日とつぜん放り込まれた状況を、自分で通す」ことなのです。

これを、5才から練習しておきます。

なぜなら、7才になる頃にはもう「王子さまの育て方」を覚えなくてはいけませんし、10才になる頃には「重鎮を視線とあごで動かす」ことになっており、気がつくと国をぷるぷる揺らしているからです。

スケジュールが、けっこうタイトです。

だから、はじめましょう。

この本は、あなたを「お姫さま」にする本ではありません。

女王になる前の、最初の一歩を踏み出す本です。

うっふ〜ん、の前の、小さな「ふ」から。

では、第一章。

「婚約者、見たことない人でした問題」

📖 目次

① 序章

第一章 婚約者、見たことない人でした問題

第二章 情報の集め方(小鳥は使えないので別の方法)

第三章 婚約者との初対面、そのまえに

第四章 初対面、当日

第五章 持っていくもの、置いていくもの

第六章 手紙の検閲、そのほかもろもろ

第七章 王子と、どう仲良くなるか(あるいは、ならないか)

第八章 お目付役の、ちょっとかわいい思惑

第九章 6歳の誕生日

閑話 お姫様に聞いてみました

はじめまして。あるいは、おかえりなさい。


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