英作文添削こそが英語学習指導の奥義:日英作文レッスンの実例4-1--英文法の基礎が身についていない生徒さんへのアドバイスは、一度に具体的なものをひとつだけ(1)
以下は、以前私が「成瀬塾」で実施していた「日英作文」グループレッスンのなかで、Pさんがつくった日本紹介の日本語原稿と英語原稿の一部です。彼女が選んだテーマは「とうふ」でした。
【Pさんの日本語原稿】
個人商店の豆腐は味と香りが全国ブランドのものとは違います。地元で作る豆腐とスーパーで売っている豆腐を食べ比べるとスーパーで売っている豆腐が味気ないことに気が付きます。価格的にもスーパーで売っている高級な豆腐と比べて安く、味も高級な豆腐よりも地元の豆腐の方が美味しく感じます。
【Pさんの英語原稿】
Tofu from Local Tofu Shop tests and smells different, or I should say far better than the ‘High Class’ Tofu with National Brand. While price level of local Tofu shop is less than ‘High Class’ Tofu with National Brand.
【成瀬の解説】
Pさんはとても熱心な生徒さんですが、その英作文をみるかぎり残念ながら中学1,2年レベルの基礎的な文法力がまだほとんど身についていません。英会話はかなりできるとご自身でおっしゃっていましたので、おそらくブロークンな英語を積極的に活用することで英会話コミュニケーションが成り立っていたのだと思われます。
英会話中心に学習をして方のなかにはこうしたケースがかなり頻繁にみられます。
いまの英会話の指導は「通じれば、それでよい」というコミュニカティブ・アプローチのもとにありますから、英会話教師としては文法的なミスを指摘することは生徒のモチベーションを低下させるとしてできるだけ避けようとします。
ですから何年も英会話を習っていても英語の正しい文法や書く力は身につかないのが実情です。Pさんもこうした「英会話の罠」に陥ってしまったのだと思われます。
近年、小学校に英語「会話」が導入されたことで中学校でのきちんとした英語学習に対する苦手意識が子供たちのあいだで高まった結果、中学生の英語力、特に書く力が急低下していることが文科省の調査でわかっています。
これも一種の「英会話の罠」といえるものであり、これからはPさんのような「英語はいちおう話せるけれどもきちんとした英語は書けない」日本人が増えていくものと予想されます。日本と日本人の未来にとってまさに由々しき事態です。
では英語コーチとしてPさんに対してどのような指導をするべきでしょうか。それについては次の投稿でしっかりとお伝えします。
(つづく)
