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【日英対照】グローバルビジネス英語入門(8)聞く技術:英語が聞き取れないときには「わからない」と、はっきり言う(2)

【これまでの経緯】
グローバルミーティングの場で、アジアのビジネスパートナーが、アジアの消費者の特性について自分の意見を述べたうえ、タロウ君に意見を求めているところです。そのパートナーの英語は、アジア英語としての癖があり、そのうえに非常に早口なので、タロウ君にはよく聞き取れません。

そこで、タロウ君は、どうしたのでしょうか。ここから、前回の【スキットA:悪い例】に続いて、【スキットB:良い例】をご紹介します。

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【スキットB:良い例】
Good Example

Partner:(機関銃のような早口でいう。途中で止めることもできない)
“I think that for Asian consumers the name of the manufacturer is important when they choose their brands for most of the categories. I am sure that it is about trust. In general, for Asian consumers, it is important if the manufacturer of the product is trustable / trustworthy for not. It is a way they make sure what they buy is always the right quality. I think we see the same tendency in Japan, which is different from the US and Europe, where consumers are more used to individual product brand marketing. What do you think, Taro?”
 (私の考えではアジアの消費者にとってメーカー名がブランド選びの際に最も重要です。これは要するに信頼性の問題です。一般的にアジアの消費者にとってはその製品の製造元に信頼がおけるかどうかが重要なんです。それが何かを買うときにその製品が良い品質であるかどうかを見極める方法なんです。日本でも同様の傾向があると私は思います。そこが欧米とは違うところです。欧米では個々のブランドのほうがマーケティングにおいてはもっと重視されていますね。どうですか、タロウさん?)

Taro:
(きちんと聞き取りたいという熱意を見せつつ、パートナーをしっかりと見ている。その後に…)
 
“I am sorry. I’m not following you. Could you please repeat that again? Would you do it slowly, please?”
(申し訳ありませんが、ついていけていません。すみませんが、もういちどいっていただけますか。こんどはゆっくりでお願いします)。

Partner:
“Oh, I’m sorry. OK, I’ll say it again, very slowly.”
(ああ、ごめんなさい。わかりました。こんどは、とてもゆっくりと話しますね)
 
☆☆☆

司会
スキットBのタロー君、「わからない」「もっとゆっくりお願いします」って、はっきりといっていますよね。それがある意味で、逆にいさぎよい、っていうか、そんなに悪い感じはしないです。

それに、最初からきちんと聞き取りたいという熱意を態度できちんと示しているのも、得点が高いです。

成瀬:
グローバルビジネスコミュニケーションの現場では、相手の話がわからないときに「わからない」とはっきりと言葉で伝えることが本当に大切なんです。あらゆるコミュニケーション技術の中でも最も大切なもののひとつといってもよいでしょう。だから、「聞く技術」の第1番目にとりあげたわけです。

司会
なるほど。

成瀬:
グローバルビジネスの現場では、一方が、まず自分のスタンスを明確に言語で表します。それを受けとった相手側は、こんどは自分の立場を明確に言語で返答します。その繰り返しで「対話」が成立するわけです。これがグローバルなビジネスコミュニケーションの大前提であるわけです。

ところが、日本でのビジネスコミュニケーションでは、明確なメッセージを相手に伝えることを意図的に避ける傾向がありますね

そのために、グローバルビジネスコミュニケーションの対話スタイルに慣れていない多くの日本人ビジネスマンが、グローバルビジネスコミュニケーションの場で相手の言っていることが十分に理解できなくとも、「あなたの言っていることがわかりません」ということができないのです。そしてそのことが、その後に大きなトラブルをまねくのです。

司会
それって、グローバルビジネスだけじゃなくて、日本でのビジネスでもありますよね。

なんとなくお互いにわかったつもりになっていたんだけれども、いざ仕事を進めていたら、じつはお互いに違うことを考えていた、なんてケース、あるある、です。

成瀬:
それでも日本人同士の場合だったら、お互いがお互いの考えを暗黙のうちに汲み取りながら、ある程度修正していくことが可能なんですが、グローバルビジネスコミュニケーションでは、そうした「以心伝心」は、まずほとんど期待ができません。

司会:
それ、こわいですね。

成瀬:
そうです、こわいんです。

だから、
グローバルビジネスコミュニケーションでのあなたのパートナーが一番不安に思うことは、あなたが「わかったのか、わからなかったのか」が、わからないことなんです。

パートナーとあなたの対話の目的は、もちろん「わかりあうこと」ですね。ですから、あなたが「わかっていない」ということを示せば、パートナーはわかるまで説明することができるのです。

だから、あなたが「わからない」と言ったところで、グローバルビジネスの現場では、それを悪くとる人は誰もいません

(以下、「わからない」というための英語表現集に続く)

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