【🎨展覧会レポ】武蔵野美術大学「2025年度 卒業・修了制作展」
【#336、約3,900文字、写真約100枚】
武蔵野美術大学(以下、ムサビ)で「2025年度 卒業・修了制作展」を、子ども2人と鑑賞しました。その感想・レビューを書きます。
※ 本展示の会期はすでに終了しています。
▶︎ 結論
気づけば約4時間半もいたくらい、楽しかった卒業展でした!それは主に、1)普段行かない大学内に入れる、2)クオリティの高い環境で、たくさんのフレッシュで良質な作品を気軽に楽しめる、3)無料だったことによります。ムサビの卒業展は、お出かけスポットや、デートなど、大人も子どもも楽しめると思います!
おすすめ度:★★★★☆
会話できる度:★★★★☆
混み具合:★★★☆☆
展覧会名:2025年度 卒業・修了制作展
場所:武蔵野美術大学 鷹の台キャンパス
会期:2026年1月15日(木)~2026年1月18日(日)
休館日:ー
開館時間:9:00-17:00
住所:東京都小平市小川町1-736
アクセス:立川駅からバスで約25分
入場料(一般):無料
事前予約:ー
所要時間:約4時間半
撮影:すべて可能
巡回:ー
URL:こちら
▶︎ 訪問のきっかけ

訪問のきっかけは主に3つ。
1)mataさんの多摩美卒業展の投稿を見たことで「卒業展」の存在を思い出しました。
2)2023年に行った多摩美の卒業展が楽しかったです。当時「他の美大の卒業展も少しずつ行ってみよう」と思ったことが蘇りました。
3)2014年以降、久しぶりにムサビへ行きたくなったためです。


国立新美術館は、毎年2月後半に「東京五美術大学 連合卒業・修了制作展」を開催しています。「東京五美術大学」は、以下の大学を指します。来年以降も、未訪問の大学の卒業展に行ってみたいです。
武蔵野美術大学(立川駅、国分寺駅、東村山駅)
多摩美術大学(橋本駅、八王子駅)
東京造形大学(相原駅)
日本大学芸術学部(江古田駅、新江古田駅、小竹向原駅)
女子美術大学(相模大野駅、淵野辺駅)
なお、国立新美術館ではなく、それぞれの大学内で卒業展を見る方がオススメです。制作した学生の空気感も味わえるためです。
▶︎ アクセス

ムサビ 鷹の台キャンパスへは、立川駅からバスで約25分。バスの本数は1時間に3〜5本と、比較的多いです。


▶︎ 武蔵野美術大学とは?

ムサビの前身は、1929年創立の帝国美術学校。1962年に大学へ昇格しました。現在のムサビは、多摩美術大学と並んで、都内の美大では、実績や生徒数(ムサビ:7,814名、多摩美:4,778名)ではツートップの存在です。

ムサビの特徴は、どの学部でも描写力のベースをしっかり学ぶこと、就職に強いことらしいです。また、大学がある小平市まで行かなくとも、東京ミッドタウンのデザインハブに、武蔵野美術大学 デザイン・ラウンジも開設しているため、六本木でも展示を見ることもできます。
最近、私が展覧会に行った美術家で、ムサビ出身者は、青木野枝、大竹伸朗、内藤礼、奈良美智(中退、現在は武蔵野美術大学客員教授)などがいました。
▶︎ 「2025年度 卒業・修了制作展」感想

卒業展は、制作研究の集大成として、毎年開催しています。鷹の台キャンパス全体をギャラリーとして作品を展示。この期間中は、一般の人は、普段入れない教室などにも入れるため楽しいです(無料)。

とにかく展示会場が多い!敷地内には、1号館〜16号館、それに+α、β、γ、δ…、全部を見ようと思ったら、おそらく2〜3日間、開場から閉場までいないと達成できません。そのため、見切り千両、自分が見たいものだけに的を絞る必要がありました。

パンフレットには、作品一つひとつの詳細が記載されるなど、手が込んでいました。取りまとめ役の苦労が想像できます。ただし、代表の挨拶や、卒業展の見どころなどの記載もあると、初めて来た人もスムーズに鑑賞できると思いました。当初、私はどこから行けばいいのか、途方に暮れました。

まずは、過去に訪問したことがある「美術館」から鑑賞しました。
✔️ 美術館

1967年、美術資料図書館(現・美術館棟)が、芦原義信の設計により竣工しました。そして2010年、大阪・関西万博の大屋根リングを手がけた、藤本壮介が美術館棟を改修しました。








美術館の外観や内観を見る限り、藤本壮介味はあまり感じませんでした。藤本壮介が注力したのは、美術館ではなく、図書館だったようです。図書館に入れるのは在校生のみ。図書館がおしゃれだと、勉強するモチベーションも上がりそうです。なお、多摩美の美術館は伊東豊雄による設計です。


美術館内の至る所に作品が展示されています。卒業展の良いところは、深く考え込むことなく、おでかけ感覚で、気軽に作品鑑賞を楽しめる点です。来場者も多過ぎず、快適に鑑賞できました(アジア系の外国人の方もチラホラ見ました)。
美術館を敬遠する子どもたちも、珍しく楽しんでいました。触れる作品も多かったです。





多摩美とムサビの卒業展で最も違う点は「美術館」の有無でした。多摩美には「アートテーク」という比較的広い展示スペースがあったものの、ムサビの「美術館」は、しっかり「美術館」でした。そのため、作品を見る環境としては、ムサビはとても優れていました。



私は2023年、多摩美の卒業展に行った際に「(一般的な作家に比べ、生徒の作品は)やはりクオリティが全然違うんだな、と改めて感じました」と記載していました。



ムサビのホワイトキューブで見る作品は、とても良く見えました。「展示する場所によって、作品の見え方がずいぶん変わるなぁ」と思いました。ノイズのない整った環境で見れば、多摩美で作品を見た当時の感想も変わったかもしれません。









✔️ 12号館

12号館地下1階の「第2食堂」で昼食をとりました。どれも本当に安くてびっくり。ムサビの生徒でなくとも、なぜか懐かしい気持ちになりました。文化祭や卒業展に来た時、学食はマスト!なお、ムサビには、2つの食堂に加え、ベーカリーもあります。


12号館は多層階で展示を行っていたため、ベビーカー持参は不向きでした。そのため、地下1階の作品のみ鑑賞しました。











このくらいの時間で、子どもから「つまらない」「帰りたい」オーラが出始めました。そこで次は、気になっていた「体育館」でテキスタイル専攻の展示を見るために移動しました。
✔️ 体育館













とてもよくできていました


✔️ 16号館

ムサビ卒業展の大きな特徴と感じたのが、インテリアデザインコースでした。16号館は、14号館からグランドを突っ切った先にあります。

入った瞬間、おしゃれ!ノリの良い音楽が流れており、メタリック調のフロアには、センスの良い椅子を中心に展示されていました。多くの作品には実際に座ることもできます。どの作品も本当に完成度が高かったため、美術館やThe Conran Shopに展示されていても遜色がないと感じました。



3階にも映像と、テキスタイルの作品が若干展示されていました。青い布は、体温に反応して色が変わる面白い素材でした。








✔️ 14号館

14号館のピロティには、畳を使った家具の展示がありました。これも完成度が高いことに加え、道ゆく人たちに大人気でした。リクライニングや組み合わせができ、中に茶道具なども収納できます。特に、畳の感触が気持ち良かったです。日本人には、畳のDNAが練り込まれていると思いました。








✔️ 15号館

15号館は、クラフトデザイン、陶磁、ガラスなどの作品が展示されていました。また、ムサビ卒業展で感心したのは、多くの作品で、キャプションボードまで完成度が高かったこと。フォントも含めたデザイン、使用する紙など、制作業者に発注したかのような出来栄えに、高いセンスを感じました。







ここまで見て、時刻は16時半。昼食を途中に挟みつつも、約4時間半も卒業展を楽しんでいました。
▶︎ まとめ
いかがだったでしょうか?良いことだらけのムサビ卒業展でした。普段は行かない大学内に入れる、質の良い環境でたくさんのアートを鑑賞できる、大人も子どもも楽しめる、無料など。さまざまな卒業展の中でも、特にオススメだと思いました!
▶︎ 今日の卒業展飯

▶︎ 次回予告
次回は「三鷹の森ジブリ美術館」に行った感想を投稿予定です。
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