【居場所と働く⑤】〜“できること”からつくる居場所としごと「イーチ合同会社」〜常識にとらわれない運営〜
■最初に
こんにちは!サイボウズのもっちーです😊
排除しないまちの空気を受け継ぎながら、働くことを通じて人とつながっている「イーチ合同会社」さん。
前回は、まちの空気と会社のスタンスについてお伝えしました。
今回は、常識にとらわれない運営についてです!
▼以前の記事
①“誰もが関われる”をかたちにする
②働くことで関係性を育てる
③一緒に考えながら働く
④まちの空気と会社のスタンス
〜イーチ合同会社〜
Webサイト:https://www.each-go-do.com/
※掲載している写真は全て許可を得ております。

■常識にとらわれない運営
○社会の常識にとらわれない
スタッフとお客さんの間で、ちょっとしたトラブルになることもあります。
と池谷さんはいいます。
たとえば、「あの子、何なん?」って言われることもあります。
制服を着て掃除しているスタッフに話しかけても、
何も答えないことがあるんですよね。
そうすると、「なんで答えないの?」って苦情が来たりするんですけど、
正直「別にあなたに言われることじゃないよな」って思うこともあります。
もちろん、お客さんからしたら「聞いたら答えてほしい」っていう気持ちもあると思うんですけど、
うちでは「答えない子もいるよね」っていう感覚で受け止めています。
「どこにありますか?」って聞かれたら、
答えるのが“当たり前”って思っている人もいるけど、
実際にはそうじゃない子もいる。
それぞれに事情があるし、無理に合わせなくてもいいと思っていて。
うちでは、そういうスタッフの個性や状況も含めて、
ちゃんと受け止めながら運営しています。

〇広げるんじゃなく深めたい
ただ、これを大規模にやろうと思ったら、たぶん無理だと思うんです。
僕らがすごく大事にしているのは、
今北芝でやっていることを箕面市全体に広げようなんて、
まったく思っていないということ。
僕らが目指しているのは、
まずは「顔の見える関係性」の中でのまちづくり。
北芝っていう町の、だいたい500人〜1000人くらいの、
ほぼ全員の顔がわかるようなコミュニティの人たちが、
安心して「気持ちいいなぁ」と思いながら暮らせる社会をつくることなんです。
もちろん、そんなに裕福なエリアではないので、貧困もある。
でも、「ちょっと幸せだな」と思って生きていけるような、
そんなまちづくりを目指しています。
だから、コンビニも2店舗が限界。
これを他の地域に広げてたくさんやりたいとは思っていません。
まち単位で変わっていくっていう感覚を持つことが、
まちが変わるためにはすごく大事だと思っていて。
「規模の適正」っていうのは絶対にあると思うんです。
まちが動く、社会運動が動くっていうのは、適正な規模じゃないと動かない。
僕らは今、小学校区の4分の1〜5分の1くらいのエリアで活動していますが、そのくらいの規模がちょうどいいなと思っています。
これが顔の見えない規模になったり、
全市で展開したとしても、「適正規模」にならずにうまくいかない。
小さすぎても、大きすぎてもダメなんですよね。
たとえば、仲間5人でやっても社会は変わらない。
でも、500人〜1000人くらいの規模でやっていれば、
たとえば議員が若者で一人出てきたり、
社会に影響を与えるような動きが生まれる可能性がある。
町のエリアでお金を稼いで、それを還元できたり、
困っている人を受け止められたりする。
5人じゃできないけど、500人ならできる。そんな感覚です。
そういうことを増やしていく中に、たまたまコンビニが一個あっただけ。
コンビニっていうのは、あくまでテーマのひとつなんです。

〇「ここにいてもいいよ」って言われる場所
人間関係づくりって本当は楽しいことだと思っているんです。
と池谷さんはいいます。
でも、社会の中で「手間なこと」「厄介なこと」ってされてしまって、
だんだんみんなが避けるようになってしまった。
できないんじゃなくて、やらなくなっただけなんですよね。
コンビニの仕事でも、「できることをやってもらう」っていうのがベーシックな考え方です。
もちろん、練習してできるようになってほしいこともあるけど、
たとえば自閉症の子に「お客さん対応ちゃんとやってね」なんて、
誰も思わないですよね。
そういう子たちが居心地よくいられるっていうのは、
彼らができることを認めてあげることだと思うんです。
彼は「ここにいてもいいよ」って言われているから、
ずっと来てくれていて、外で仕事をすることもあるけど、
疲れちゃったり、いじめられたりしたら、またうちに戻ってくる。
そんな繰り返しをしています。
「ここに来ても排除されない」って、感覚的にわかっているんだと思います。
そういう子は他にもいて、
目つきや言葉遣いなど表面的な印象で排除されたり、
特性が強くてずっと人を睨んでしまう子とか、コミュニケーションが苦手な子とか。
他の相談機関に相談に行ったら、「うちでは対応できません」って断られてしまった…そんな話もあります。

■最後に
最後までありがとうございました。
社会の当たり前よりも、その人の当たり前を大切にする。
っていう関係性が、安心に繋がっているんだなと感じました。
答えられない日があってもいいし、言葉が出ない人だっている。
今より少しだけ許容しあっていける自分でありたいです!
次回は最終回、スキルじゃなくて関係性でつないでいくというお話しです
次回も見てもらえると嬉しいです😊
