「辞めないでね」という呪いの言葉が転職の決め手
「辞めないでね」
転職という選択肢が一段と鮮明になったのは、会社のお偉いさんからダメ押しのように言われたことがきっかけだった。「こんな貴重な機会を与えるんだから、おいしいところだけ味わって逃げるなよ」とわたしには聞こえた。
ほんとうに辞めてほしくないなら、辞めないでね、なんて言わない方がよかったのに。
いつでもできると思うと、いつまでもしない
ここ数年は会社の業績が悪く、転職は常に頭の片隅にあった。
年に1度は転職エージェントとコンタクトを取っていたし、求人も見ていた。それでも本格的な転職活動をしていなかったのは、いつでも転職できると思っていたから。子どもが小さく、毎日バタバタしている中大きく方向転換するほどのエネルギーはわいてこなかった。
いつかは転職するだろうな、と思いながら働いていた。
期限が切られると急に行動が加速する
「辞めないでね」と言われたら、急に線が2本引かれた。
いま転職するか、現職に十分貢献して4、5年後に転職するか。そうして線が2本引かれると、4、5年後の転職は遅すぎるように感じて、1つめの線、いま転職するに心が傾き始めた。いつでもできると思っていた時には「今じゃなくてもいい」と思っていたけど、しばらくできないよと言われたら囚われたように感じて逃げ出したくなった。
そうして転職活動を具体的に進め始めた。
意図せず放たれた「呪いの言葉」が変化のきっかけ
人から思考や行動の自由度を奪う言葉のことを「呪い」というわけですが、これらの言葉は、まさに「呪い」となって、その人の人生から戦略的自由度を奪っていく。
『人生の経営戦略』でこんな言葉があった。石の上にも三年、継続は力なりといった格言を使って当人の戦略に関係なく継続を強いる言葉は良くない、という内容だ。
「辞めないでね」にはいろいろな思いや事情が含まれていたことと思うが、うっかり私の心の琴線に触れ、転職活動を加速させることになってしまった。
誰かの意図しない言葉が、変化の後押しをすることもある。
▼転職とキャリアの話
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