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なぜ、あなたはCGSに行きたいのか―合格の先にあるメリットと覚悟を一度考えてほしい

こんにちは。Mr.Kです。

最初に、少し意外に聞こえるかもしれないことを書きます。

私は、全員がCGSを目指すべきだとは思っていません。

CGS対策の記事を書いている人間がこんなことを言うのは、矛盾しているように見えるかもしれません。

でも、本気でそう思っています。

CGSに行かない人生にも、価値ある道はたくさんあります。

部隊の第一線で、隊員と一緒に汗を流し続ける生き方。

専門分野を極めて、現場のプロフェッショナルとして信頼される生き方。

どれも、自衛隊を支える大切なキャリアです。

ただ、もしあなたが今、CGSという選択肢を目の前にしているのなら。

受けるかどうかを決める前に、一度だけ、立ち止まって考えてほしいことがあります。

それは、「なぜ自分はCGSに行きたいのか」という問いです。


1. はじめに:私はCGS至上主義者ではない


繰り返しますが、私はCGS至上主義者ではありません。

全員がCGSを目指すべきだとも思っていません。

CGSに行くことには、たしかに大きなメリットがあります。

しかし同時に、重い責任、多忙な勤務、家族への影響など、覚悟すべき面も確実にあります

だから、「とりあえず受けておけ」とは言いたくありません。

ただ、本気でCGSに行きたい人のことは、全力で応援したいと思っています。

私が普段書いている記事や教材は、本気でCGSを目指す人が、効率よく準備し、合格に近づくためのものです。

「CGSを目指せ」と煽るつもりはありません。

この記事は、CGSを目指す前に、あるいは目指し始めたばかりの段階で、一度立ち止まってほしいという趣旨で書いています。

CGSは、なんとなく目指すには重い試験です。
しかし、自分の意思で目指すなら、大きな意味のある挑戦になります。

今日は、その意思を固めるための材料を、できるだけ正直にお伝えします。


2. BOC・AOCでCGSの話は聞く。でも"合格後の現実"までは見えにくい


✅ BOC課程で聞いた、CGSの話

私が初級幹部だった頃の話をさせてください。

BOC課程で、CGS試験に関する教官のプレゼンテーションがありました。

当時、私の職種ではCGS合格者をあまり出せていない状況で、教官からは「みんなには将来、ぜひ頑張ってほしい」という趣旨の話があったと記憶しています。

ただ、正直に言うと、当時の私は「ふーん」という程度の受け取り方でした。

心には、ほとんど響いていませんでした。

まだまだ先の話だし、自分が本当に行きたいのかも分からない。

そして、「職種」のCGS合格者の状況の説明が主だったので、「職種のために君たちは頑張れ」と聞こえてしまいました。

そんな感覚だったと思います。

✅ AOCでも、説明はあった

AOC入校時にも、教官からCGS試験についての説明がありました。

おそらく、試験の具体的な内容というよりも、CGS学生の生活や雰囲気のような話が中心だったと思います。

もちろん、有益な話だったはずです。

ただ、肝心な部分は、あまり見えていませんでした。

CGSに行くメリットとデメリット。
合格後に開ける道。
将来の補職。
そこで担う責任。
家族への影響。

こうした「合格後の現実」は、説明だけでは、なかなかイメージが湧きにくいのです。

✅ みなさんはどうでしょうか

CGS試験の存在は知っていても、CGS合格後の人生を具体的にイメージできている人は、意外と少ないのではないでしょうか。

もし今、「言われてみれば、たしかに……」と感じたなら、それはごく自然なことだと思います。


3. 私自身も、CGS合格の先をよく分からないまま受験していた


ここは、少し恥ずかしい話も含めて正直に書きます。

私は当時、CGSに合格した"その先"を、十分に理解できていなかったと思います。

受験を決めた時の頭の中は、だいたいこんな感じでした。

➡️ 周りも全員CGSかTACを受験する。
➡️ 人事制度上、いずれ必ず4回は受験することになる。
➡️ どうせ何回も受けるなら、一回で合格した方がいい。
➡️ だから、頑張ろう。

もちろん、成長したいという気持ちもありました。

幹部として、もっと上のレベルを見てみたいという想いもありました。

ただ、正直なところ、合格後の補職や、その先の将来像を、具体的に理解して受験していたわけではありません。

もし、合格した先に何が待っているのかをもっと早く理解していたら——。

私はきっと、もっと早く、もっと主体的に準備を始めていたと思います。

私は受験の約1年前から本格的に準備を始めました。

今振り返ると、正直、準備が遅かったと感じています。


4. 早くから準備する初級幹部が増えていることへの驚き


✅ 今の若手は、本当にすごい

現在、私のところにはBOC学生やBOC卒の若手幹部の方から、多くの問い合わせが来ます。

話を聞いていて、素直に驚かされることがあります。

早い人は、BOC入校中や終了後すぐにCGS試験に向けて準備を始めているのです。

しかも、将来何をやりたいから、CGSに合格しなければならないということろまで考えてやっている。

本当に素晴らしいと思っています。

中には、業務の合間を縫って、毎日の学習時間を確保している初級幹部もいます。

熱意、主体性、そして資質の高さ。

話をするたびに、「自分が若手で酒を飲んだくれていた頃よりも、ずっと意識が高いな」と感じています。

✅ 早く準備することへの、素直な敬意

まず、これは本当に素晴らしいことです。

CGSに限らず、早く動いた人ほど選択肢は広がります。

準備期間が長ければ、それだけ基礎を丁寧に作れる。

焦らずに、自分の弱点と向き合える。

そういう意味で、早くから動いている方々には、先に受験した者として、素直に敬意を抱いています。

✅ ただ、一つだけ伝えておきたいこと

そのうえで、一つだけお伝えしておきたいことがあります。

早くから準備することは素晴らしい。
だからこそ、"なぜ目指すのか"を早い段階で考えてほしいのです。

熱意があるからこそ、動機の整理が効いてきます。

長期戦になるほど、動機はあなたを支える燃料になります。


5. あなたは「なぜCGSに行きたいのか」を答えられるか


少しだけ、質問させてください。

あなたは、「なぜCGSに行きたいのか」と聞かれた時、はっきり答えられるでしょうか。

もう少し具体的に、いくつか並べてみます。

  • CGSを卒業した後、どんな補職があるか、具体的に知っていますか

  • その先に、どのような道が待っているか、イメージできていますか

  • CGS卒としてどのような責任を担うことになるか、理解していますか

  • 家族や生活に、どのような影響があるか、考えたことがありますか

おそらく、すべてにはっきり答えられる方は、あまり多くないと思います。

これは、まったく責めたい話ではありません。

先ほど書いた通り、私自身もそうでした。

ただ、一つだけ言えることがあります。

動機が曖昧なまま長期の受験勉強に入ると、苦しい局面で必ず折れやすくなります

逆に、合格後の未来が少しでも見えていると、日々の勉強に意味が生まれてきます

同じ1時間の勉強でも、意味を持って取り組んだ1時間と、義務感でこなした1時間では、蓄積がまったく違います。

CGS受験で苦しい時に支えてくれるのは、"受験しなければならない"という義務感よりも、"自分はなぜ目指すのか"という納得感です。


6. CGSに行くメリット


ここから、できるだけ具体的に書いていきます。

まずは、CGSに行くメリットから。

メリット1:1年間、自分の成長のために高度な教育を受けられる

これは、本当に大きいと思います。

部隊勤務を離れて、作戦、戦術、幕僚活動といったテーマを体系的に学べる期間。

しかも、全国から集まってきた優秀な先輩、同期、後輩と、毎日顔を突き合わせて切磋琢磨できる。

この環境に身を置くと、間違いなく自分の視座が上がります

部隊にいると見えなかったものが見えるようになる。

1年間の密度は、それまでの数年分に匹敵すると言っても言いすぎではないと思います。

メリット2:将来の補職や仕事の幅が広がる

CGS卒になることで、関わる可能性のある職域は一気に広がります。

統幕、陸幕、陸上総隊、方面総監部、師団・旅団司令部などの要職。

海外勤務、留学、他省庁や他機関への出向といった道も開けてきます。

すべての人がすべてを経験するわけではありませんが、選択肢そのものが広がるというのは、キャリアにおいて大きな意味を持ちます。

メリット3:高いレベルの人たちと仕事をする機会が増える

優秀な上司、同期、後輩と一緒に仕事をする機会が、確実に増えます。

要求水準が上がれば、自分も引き上げられます。

思考力、資料作成力、調整力、判断力。

こうした幹部としての基礎能力が、厳しい環境の中で磨かれていきます。

「人は環境で伸びる」と言いますが、CGS卒後の環境は、まさにそれを実感できる場です。

メリット4:役職や責任が上がり、処遇面にも影響する

上級職につく可能性が高まり、責任ある補職に就く機会が増えます。

結果として、処遇面にも反映されていきます。

ただし、ここは正直に書いておきたいのですが、給料だけを目的にCGSを目指すのは、動機としてはやや弱いと私は思っています。

理由は後述しますが、得るものに対して、支払うものも小さくないからです。

メリット5:退職後のキャリアにも活きる経験が増える

意外と語られないのが、この点です。

危機管理、計画立案、大組織の運営、教育訓練の設計、多方面との調整業務。

重要な意思決定の場に関わった経験。

これらは、定年後や転職後のキャリアにおいても、大きな価値を持ち得ます。

幹部自衛官として積んだ経験が、自衛隊の外でも通用する——その可能性が広がるのです。

CGSに行く最大のメリットは、単に肩書きがつくことではありません。
自分が見られる世界、任される仕事、付き合う人のレベルが変わることです。

私は、ここが本質だと思っています。


7. CGSに行くデメリット、または覚悟すべきこと


ここからは、あまり語られない側面を書きます。

不安を煽りたいわけではありません。

ただ、これを知らずに目指すのは、フェアではないと思っています。

覚悟1:重い責任を担う可能性が高くなる

高度な教育を受けた分、当然、期待されます。

重要な補職に就き、重い判断を求められる場面も増えます。

「失敗できない」場面が、確実に増えていきます。

責任の重さは、そのままプレッシャーの重さにもなります。

覚悟2:多忙な勤務になりやすい

統幕、陸幕、陸上総隊、方面総監部、師団・旅団司令部の要職。

こうした部署では、業務量、調整、資料作成、会議、報告、計画立案のすべてが、部隊勤務とは別の密度で押し寄せてきます。

生活が仕事中心になる時期は、正直、あります。

覚悟3:家族との時間に影響が出ることがある

多忙すぎて家族との時間が減る可能性があります。

長時間勤務や、急な業務対応。

家族行事に参加できない時期も、おそらく出てきます。

最悪、家庭が崩壊してしまうこともあります。
そういう方々を見てきました。

だからこそ、家族の理解は不可欠です。

ここは、一人で決めずに、必ず家族と話し合ってほしいところです。

覚悟4:常に高い能力を求められる

CGS卒として見られる、ということは、そう見合った振る舞いを求められるということでもあります。

資料作成、調整、判断、説明、指導。

どれも高い水準を求められ、「できて当然」と見られる場面が増えます。

CGSに行くということは、選択肢が広がるということです。
同時に、重い責任を引き受ける可能性が高まるということでもあります。

この両面を、ぜひ知っておいてほしいと思います。


8. CGSはゴールではなく、将来の選択肢を広げる通過点である


ここまで読んで、「メリットもデメリットも、どちらも重いな」と感じた方もいるかもしれません。

その通りだと思います。

だからこそ、お伝えしたいことがあります。

CGS合格は、ゴールではありません。

合格した瞬間に、自動的に幸せな未来が保証されるわけではない

合格後に、自分が何をするか。

どんな補職で、どんな経験を積み、どんな幹部になっていくか。

そこが、本当の勝負です。

一方で、CGSに行かなければ得られない機会があるのも事実です。

見られる景色。 任される仕事。 付き合う人々。

これらが変わることは、人生に確実に影響します。

CGSは、人生を保証してくれる切符ではありません。
しかし、将来の選択肢を広げてくれる重要な通過点にはなり得ます。

この「通過点」という感覚を持てるかどうかで、受験に対する向き合い方は大きく変わります。


9. それでもCGSを目指すなら、早く準備した方がいい


メリットとデメリットを天秤にかけて、それでも「自分はCGSに行きたい」と思えたなら。

そこからは、話は変わります。

できるだけ早く、準備を始めてください。

私は受験の1年前から本格的に準備を始めましたが、今振り返るとやはり遅かったと思っています。

BOC後から準備している若手幹部の方々は、本当に素晴らしい。

早い段階で、戦術、戦史、防衛法制、英語、論文の基礎を少しずつ作っておく。

この積み上げが、受験直前の余裕を生みます。

ただし、焦って、やみくもに始めるのは違います。

全体像を理解したうえで、自分の現在地から逆算して進める。

動機と計画。

この両方が揃って、初めて長期戦を戦えます。

CGSに行く理由が見えたなら、準備は早い方がいい。
動機が固まるほど、勉強は"やらされるもの"から"自分で選んだ努力"に変わります。


10. 本格的に準備を始めたい方へ


もし、この記事を読んで、「自分がCGSに行きたい理由が少し見えてきた」と感じて、これから本格的に準備を始めたいと思われた方は、私が発信している記事や教材も参考にしていただければと思います。

ただ、一つだけお伝えしておきたいことがあります。

教材は、受け身で読むものではありません。

自分の目標、現在地、生活状況に合わせて使って初めて、意味を持ちます。

CGSに行きたい理由がある人にとって、効率よく準備を進めるための地図になればいい。

そんなつもりで、書いています。


11. 最後に:周りが受けるからではなく、自分の意思で目指してほしい


最後に、あらためて書かせてください。

周りが受けるから。
人事上、受けることになるから。
どうせ受けるなら、一回で受かりたいから。

こうした理由も、現実としては、よく分かります。

私自身にも、そういう部分は確かにありました。

でも、それだけでは、長期戦のモチベーションとしては弱いのです。

CGSの勉強は、必ず苦しくなる時期が来ます。

業務、演習、家庭、体調。

色々なものが重なって、机に向かえない日が続くこともある。

そんな時に自分を立ち上がらせてくれるのは、「受けなければならない」という義務感ではありません。

「自分はこの道に行きたい」という納得感です。

だから、一度だけでいいので、ゆっくり考えてみてください。

なぜ、あなたはCGSに行きたいのか。

合格後、どんな幹部になりたいのか。

どんな責任を、引き受けたいのか。

どんな経験を、積みたいのか。

繰り返しになりますが、CGSは全員が目指すべき試験ではありません。

ただ、自分の意思で目指すなら、間違いなく、大きな意味のある挑戦になります。

あなたは、なぜCGSに行きたいのか。

一度、真剣に考えてみてください。

その答えが見つかった時、あなたの受験勉強は、別のものに変わりはじめます。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

Mr.K


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