【日報】GRAND PRINCESS '26で両国国技館が興奮の坩堝と化す①(キュアナイル)
よく来たな。おれはキュアナイルだ。
おれは毎日物凄い量のテキストを書いているが誰にも読ませるつもりはない。
しかし、おれが再三にわたって言及してきた東京女子プロレス(TJPW)の年間最大興行であるGRAND PRINCESS '26が両国国技館で行われ、実際に観てきたのでお前たちにもシェアするべきだと思いこの記事を書いたという寸法だ。
おれはGRAND PRINCESS '26に向けたプレビュー記事を書いているので、それを読んでからこの記事を読んだ方がすんなり頭に入ると思うので、まずはその記事を読め。話はそれからだ。
3.28前日サイン会

大会前日には日本橋のサンライズビルでサイン会&ツーショット撮影会及び、両国の先行グッズ販売が行われた。
これは会場使用時間の関係で大会当日の試合後のサイン会にそれほど時間を割けないので、参加できないファンにむけた救済措置の意味合いもある。
そして、当日のグッズ売り場の混雑緩和も狙ったグッズの先行販売も行われた。
先行発売と言いながらポスター類は大会当日のみの発売だったり、東女特撮部のグッズを買うと付いてくるスーパー戦隊と握手+撮影が出来る券も当日のみの配布だったりしたのでその効果がどれほどなのかは微妙だったが、色々施策はとっていることが証明されている。
またDDTでは既に発売しているラバー製チャンピオンベルトのTJPW版が遂に発売したのでおれは全部買った。

アクスタに巻き付けるには少しデカく、サイズにすると1/6スケールのフィギュア(ホットトイズとかだ)に丁度いいので、ホットトイズはクローン・トルーパーやアイアンマンのカラーリング商法のムービーマスターピースを製造していないで、さっさと1/6TJPWシリーズを販売するべきだ。
この日は文りんが不在だったので桐生真弥とハイパーミサヲのところに行った。

おれはこの日の前日、ベイブが対戦する可能性のある上坂すみれのライブBD(SUMIRE UESAKA LIVE 2023 TALES OF SUMIPE)を鑑賞し映像分析をしていた。
リヴァプールFCの優秀なスカウティングチームも相手チームを事細かに研究し長所や短所を探すことでチームの勝利に貢献している。
リヴァプールのビデオ分析班はバルセローナはセットプレーに入る前に隙が生じることを見つけ出し、現場に報告したことで18-19シーズンのTAAのクイックリスタートからのオリジの大逆転ゴールが生まれた。スカウティングのたまものだ。
だからおれもベイブに上坂すみれの特徴を調べ上げたという寸法だ。
そしてその結果以下のようなことがわかった。
・ライブ中は給水タイムを頻繁に設け、観客にも飲むように促す。
・ダンスはするがベタ足なことが多い。
・ただし、ステージを左右に走り回るときの初速は速い。
・「かわいい」と言うと見境なくキレる(特に映像に残らない公演だとより強い言葉を使ってキレる)。
・強肩。

髪が青く、眉毛は黄色くなっている。
青は『大空』黄色は闘いによって得た『国土』を意味する。
おれはベイブにそのことを報告し、水分補給のタイミングで強襲する作戦などを助言した。

ハイパミとはテキサスでのハイパミ号について話をして、どうも試合中に凄い壊れ方をしていたらしく死にかけたらしい。
しかし、向こうのスタッフは優秀らしく、翌日にはリペアが済んでいたようだ。
そして翌日の試合に向けて「THE α」とポーズをとっていた……。
RYOGOKU……

そして大会当日だ。
試合開始は14時だが、開場前に11時から両国大会のお決まりであるガチャの稼働があった。
2年前のときはアクキー+缶バッチ+タオルという内容を全部つめこんだせいで50種類を超える内容のガチャを回させられて、全然桐生真弥のやつが出なくて咽び泣いていたが、なんとかトレードをして入手することが出来た。

ここから欲しい選手を引き当てるのは至難の業だ。

今回は全てアクリルキーホルダーで30種類なので前回よりは種類が抑えられているが、それでも海外のドリトスのように種類が豊富だ。
NOAHのときもそうだったが、100円玉を入れるのではなく、専用コインに交換してもらって回すタイプのガチャだったが、購入制限がおそらく設けられていなかったので、人によっては恐ろしい回数を回していたのでなかなか列が進まなかった。まるでメキシコ国境の検問所のようだ。

おれは20回分回した。
そして出てきたのがこれだ。

20回も回して5種被った上に、3つは団体ロゴと大会ロゴだ。
そしてベイブもハイパミも出なかった。
おれは哭いた。酒に逃げようかとすら思った。
犬にも相手にされない無様なありさまだった。
最悪選手の被りは交換したりすることで喜びのシェアリングエナジ―が沸き上がるが、団体ロゴなど誰も欲しがらない。
こんな悲しい想いをおれ以外にするべきではない。
おれは大会前にかなり気落ちしていたが、ベイブのアクキーを交換してくれる人が見つかったのでなんとか正気を保った。

また、建物の前には大量の幟が立っていた。
これは大会前に事前販売していたもので、好きな選手にサインとメッセージを入れてもらえ、大会終了後にこの幟を持って帰るというシステムだった。
しかし、これは1本あたり2万円での販売というかなり大人を試す値段設定だったが、全部でおよそ140本ほど立っていた。
これは凄い経済効果だと思った。TJPWは日本経済の失われた30年を自ら取り戻そうとしていた。

MY BROTHER・・・・・・

おれはこの日最前列の席を確保していたが、最前列故に角度によっては何が起きているのか全くわからない場面に出くわしたりする恐れがあったし、何よりめったに撮れない上坂すみれの写真を多く収めるべきだと考えた。
そこで、おれはマイ・リトルブラザーを召喚し別角度から写真を撮らせることにした。
プロレスに関する知識はジョン・シナとアンダーテイカーくらいしかないが、プリキュアは観ているし、おれの書いた記事も読ませたので予習は大丈夫だ。
従って今大会の記事では2座席から撮影した写真が掲載されることを理解しろ。
前説→アプガ(プ)


定刻になると白井李世アナが登場し、注意事項を読み上げアプガ(プ)が登場した。
アプガは『リングの上にも三年』と『カワツヨチャレンジャー』の2曲を披露し完全なBIG MATCH仕様だった。
そして渡辺未詩のコールにより大会が始まったのだ……。
○第1試合 15分1本勝負 高見汐珠 vs 神嵜志音









今年デビューの神嵜志音は初の後楽園ホールより大きい会場での試合だったが、終始堂々としていたし、コーナーからのローリングバックエルボーを初披露するなど、かなりこの試合に向けて調整をしていた。
高見汐珠は相変わらずの身のこなしであり、この会場にいた初めてTJPW……というかプロレスをみた人間もちゃんと湧かせてて凄いなと思った。

最後、通常のコアラクラッチを決めた後、足を首元にも絡ませるような形にもっていき高見汐珠が勝利。
高見汐珠の更なる飛躍の予感がした。
○第2試合 アイアンマンヘビーメタル級選手権時間差入場バトルロイヤル 時間無制限勝負
<王者>アントーニオ本多
<挑戦者>辰巳リカ a.k.a グレート若林くん、らく、桐生真弥、芦田美歩、キラ・サマー、七瀬千花、ハットリ桜、マッチャ、さとうもも、魅仁夢with矢口真里

ミニモニ。のコスチュームを着ている矢口真里は相当レアだ。
問題の試合だ。
まずミニモ改め魅仁夢と矢口真里が姿を現し1番手に入場していた。(ランブル戦は紙テープ禁止だが魅仁夢だけは許可されていた。おそらく配っていたのは他の選手と違ってハロプロ側のスタッフだ)
そしてモニターに控室でウォームアップしているアントンの様子が映し出された。
アントンはウォーミングアップの段階で500万回のスクワットをしていて、まるで横田基地での勇次郎との決闘を前に12時間ウォームアップする範馬刃牙のようだった。
しかし、ただでさえ膝が悪いのに膝に負荷がかかるスクワットを繰り返したためなのか、疲れ果てて眠り落ちてしまい、その隙にらくにフォールされ王座が移動した。
試合前にらくが王者になったのだ。
そしてらくが登場し、試合が始まった。





魅仁夢は立ち関節の取り合いなどをみせ、なかなか渋い攻め方から入るが、『おいしい牛乳のむのだぴょん!キック』をやったり、矢口真里がリングに上がり『セクシービーム』を放ったりしてて凄かった。

2番手に芦田美歩が登場するが、らくと魅仁夢が手を組みおやすみエクスプレスを食らう。



らくがトップコーナーからのぽっぽーチョップを決めて魅仁夢がダウン。そしてそのまま3カウントを奪われて失格。
その様子を見ていたセコンドの矢口真里は、刑務所から出てくる友人を迎えに行くような温かい表情をしていた。

サイリウムチェンジしたらぁらみたいなコスチュームだ。


そしてさとうももが登場した。
さとうももは髙木三四郎のスカウトによってこの日がプロレスデビューとなったのだが、HEAT UPのキッズクラスで練習していたこともあり、派手な付け焼刃的なことをせず、オーソドックスにレスリングを仕掛けていて、とても急にデビューが決まったとは思えなかった。




その後、七瀬千花が登場し、さとうももにP.R.Oの厳しさを教えるかの如く攻め立て稲荷鳥居でギブアップを奪った。


次にキラ・サマーが登場し、七瀬千花とのタッグの連携をみせたと思ったら、七瀬千花に裏切られるかのように攻撃されて、ここがメキシコであることを思い出させた。
そして危険人物が入ってきた。

そう、辰巳リカ a.k.a グレート若林くんだ。
辰巳リカは顔にゴールネットの痕が付き、完全に別人と化しており、入場曲もマリリン・マンソンのRock Is Deadだし野生爆弾くっきー!から託された巨マッキーを所持していて嫌でもアブナイやつだとわからせてきた。
もし、おまえのオフィスに現れた取引先のやつがこういうメイクをしていたら、その場で追い返すだろう。




辰巳リカは巨マッキーに仕込まれたチェーンでキラ・サマーと七瀬千花を締め上げ、更には隠されたフォークでらくのまくらをズタズタにしていた。
もし、何の予習もせずにこの日会場にいたやつがいたら、たぶんビックリしてションベンを漏らしていたと思う。


そしてそのままらくをネックハンギングボムで倒し、アイアンマンの王座が移動したのだ。
しかし、これはバトルロイヤルであり、最後の一人になるまで王座を守り抜かなければならない。
辰巳リカはまだ気が抜けない状況なのだ。

そして先日のテキサスでその姿を現した鳥喰かや改めハットリ桜が現れた。
ハットリ桜は前日の私服サイン会には姿を現していて、おかしな順番にはなっていたが、コスチューム姿を我々は初めて観ることになったという寸法だ。


テキサスでのファイトSTYLEも鳥喰かやのころから少しチェンジをしているし、メンポを外して口から火を吐きそうなビジュアルをしてて危険な魅力を漂わせていた。


そんなハットリ桜だったが、次に登場したタイからやってきたマッチャとエプロンサイドで攻防を繰り広げているうちにキラ・サマーに突き落とされ早々に退場してしまった。
こういった形式の試合はエプロンでの攻防は諸刃の剣だということを理解しなければならない。





そして桐生真弥が登場した。
ベイブはマッチャとキラ・サマーがロープ際で攻防を繰り広げているのをリングサイドで確認し、両名がトップロープ越しにエプロンに出たところでかなりのスピードでリングインしタックルを浴びせて突き落とした。
ベイブは昨年のWRESTLE PRENCESSⅥでランブル戦を制して王者になっているのでこういう闘いの勝ち方に精通している。
おれはベイブがかなり本気だということを再確認した。


その後、芦田のミッフィーとの攻防が続くが、ベイブは凄い音のするエルボーを叩きつけ、得意の河底撈魚を叩き込み全快だった。


そしてついにその時が訪れる。
タイガー・ジェット・シンの入場曲である『サーベルタイガー』にのせ、サーベルを客席に向かって振り回す危険な人物が姿を現した。
そう、上坂すみれだ。
上坂すみれはセコンド陣の静止を振り切り観客を襲い続けるし、後ろには稲田徹扮する上田馬之助までいる。
おれはこの日持参した光るウォッカ瓶を共産主義の色(赤)に光らせた。




上坂すみれはリング上でもサーベルを振り回し続け暴れ続けた。
本人曰く、このサーベルを持つと人格が乗っ取られるらしく、自分の意志とは別の所で力が働き攻撃的になるらしい。

しかし、桐生真弥はそれをすぐさま取り上げ、リング外に出した。
ベイブはアジャコング戦でも一斗缶を排除しようと試みたことがあったし、こういう危険分子を取り除くのは非常に有効だ。



すると上坂すみれは正気を取り戻し、現在自分が置かれている状況に困惑するが、なんとベイブにエルボーを叩き込み、更にはロープワークまでこなしていて凄いことになっていた。






しかし、その後ろには辰巳リカが待ち構えていて、容赦なく首を絞める。
辰巳リカにとって人の首を絞めることは呼吸をするのと同等の行為であり、それが喉を使うのが本職である上坂すみれに対してもお構いなしだ。
差別とかそういうものが消えうせた真の意味でのボーダーレスの時代に突入している。


上坂すみれがコーナー際で苦しんでいるなか、先ほどらくの枕に寝ていたアントーニオ本多が目を覚まし登場した。これがこの試合最後の入場者だ。
そしてここから更なる混沌-CHAOS-が生まれる。


アントンはリングインと同時にロープに脚を引っ掛けてしまい膝を強打してしまう。
膝の限界を迎えたアントンはギブアップを申し出ようとするが、その前に徹夜で考えてきた昔話を披露すると言い出した。
そう、東京女子のリングで『ごんぎつね』をやるつもりなのだ。




アントンは上坂すみれにチューニングしたロシアの作曲家のチャイコフスキーにまつわる昔話を披露し、選手や会場は困惑をしたし騒然とした。
人気女性声優にこの技はあまりに危険だ。

そしてごんぎつねを食らった芦田美歩は場外に落ちてしまい失格。


桐生真弥はごんぎつねを読み切りマタドールのようにいなし辰巳リカにぶつけた。



更にアントンはシャイニングごんぎつねを桐生真弥に食らわせようとするが、ベイブはそれを避け辰巳リカに直撃。
弱った辰巳リカを丸め込みベイブが新王者となったのだ。

しかし、先ほども書いたが、これはランブル戦なので最後まで生き残らなければベルトは持って帰れない。
今度はベイブが最後までベルトを守り切らなければならない立場になってしまったのだ。


アントンはベイブをエルボーでダウンさせると、上坂すみれに突っかかってきた。
アントンは女性声優がリングにいることを不服とし、『ここは男の園だ』というが、上坂すみれも『女子プロレスじゃねーのかよ!』と最もな返しで対抗する。
そして、アントンはなおも挑発をし続け、上坂すみれがその誘いに乗ってしまうのだ。

なんと上坂すみれはリング中央でダウンしている桐生真弥につまずいてしまい膝を負傷してしまう。
メキシコの荒野のサボテンの影には毒サソリが隠れている。
上坂すみれはリングの恐ろしさを完全に理解しきれていなかったのだ。

すると、上坂すみれは膝の負傷を理由にギブアップをしようとするが、その前に徹夜で昔話を考えてきたというのでそれを披露すると言い出したのだ。
上坂すみれは前日の夜にYouTubeで配信番組をやっていて、欲に勝てず禁酒宣言を早々に撤回しハイボールを飲んでいたが、その状態で昔話まで考えてきていたのだ。それは凄いことだ。





チャイコフスキーが自転車が乗るのが好きでチャリンコスキーだったので大事故は避けられた。もし、この作曲家が自転車好きではなかったら今頃CyberFightとボイスキットは大揉めになっていたと思う。
ロシアに対する深い知識によってこの昔話が成立したと言っていいだろう。



アントンは自分の持ち技であるごんぎつねをパクられたので怒っていたが、上坂すみれは『特許とったのか?』と言い返し、特許を取っていないことを確認するなり『特許取った方が良いよ!』と更に口撃していた。
(プロレスにおける技のパクリ問題は結構デリケートな話なので、おれはごんぎつねと同じくらいヒヤヒヤした。)
そして、ごんぎつねをアントンに炸裂させ、アントンをリング外に落とした。
上坂すみれは勝利を確信していたが、まだ桐生真弥が残っている。
そう、リングの上には桐生真弥と上坂すみれの2名のみ。つまりシングルマッチ。
正真正銘のドリームマッチが行われるというのだ。
おれの興奮はマックスに近い数値をたたき出しており、震えが止まらなかったし、たぶん奇声もあげていたと思う。
つまりそれくらい興奮していた。


上坂すみれはアントンを倒したときのようにごんぎつねを食らわせようとするが、ベイブはそれを阻止。
そして上坂すみれを捕まえ腰に膝を突き刺す。
会場からは大ブーイングだったが、おれは『真弥ぉぉぉ!!!』と叫んだ。



ベイブはそのまま上坂すみれにトドメを刺すべく、コーナーに登りダイビング謝罪式ニードロップを狙うが、いつものようにコーナーで長くしゃべり過ぎたので、無人のマットに膝をぶつけて負傷してしまう。




それをみた上坂すみれは突如俊敏な動きをみせた。
そう、おれのスカウティングレポートのように恐ろしい初速のスプリントでベイブに急接近し距離を詰めた。
そしてビクトル式ヒザ十字固めでベイブの痛めた膝を執拗に締め上げ始めた。スカウティングレポートには無かった情報だ。
そう、これはロシア発祥のサンボの技術であり、それをいつのまにかに習得していたのだ。
このときの上坂すみれには慈愛とか優しさとかそういうものが一切存在せず、桐生真弥の膝を破壊することしか考えていなかった。
そして、桐生真弥がタップアウトをし、上坂すみれがランブル戦を制しアイアンマンの新チャンピオンになったのだ。


これは凄いことだ。
デビュー戦で王座を獲得するのはウルフアロンに匹敵すると言ってよいだろう。
かなり異次元に混沌-CHAOS-とした試合だったが、上坂すみれはこのランブル戦を制した。
そもそもロープワークをしたこと自体がビックリだったし、ごんぎつねも衝撃的だった。更に衝撃的だったのはフィニッシュのビクトル式ヒザ十字固めだ。
ゲスト枠の人間がプロレスデビューすると何かと荒れがちな界隈であるが、上坂すみれはそういうやつらを黙らせるべく真のフィニッシュホールドを完成させていて、自分のバックボーンであるソビエトから目を背けなかった。
おれは上坂すみれがロシアの文化について楽しそうに話す姿がとても好きなのだが、近年は世界情勢の影響でこの話が出来ずじまいにいる。
戦争の是非はここでは話さないが、上坂すみれは故郷を失ったゲガール・ムサシやミップル&メップルのような状態であり、なによりおれはあの楽しそうに話す姿を見ることができなくて悲しんでいた。
しかし、このフィニッシュホールドはロシアの生み出したサンボの技であり、この失われたアイデンティティをリングで表現したのだ。
プロレスは人生を投影する闘いだ。ただ、勝ち負けを競う競技ではない。
おれはそういうものを感じつつ、このみごとにパッケージされた試合に感動をしていた。
しかし、アイアンマンのベルトはレフェリーさえいれば24時間狙うことのできるベルトであり、上坂すみれには安息の時は訪れない。
いつものように酒を呷っていたら居酒屋で誰かにベルトを奪われるかもしれないし、なんなら鍵を掛けて引きこもってもメロウくん(上坂すみれの飼い猫)に奪われる可能性すらある。
このランブル戦は序章であり、更なる闘いが上坂すみれを待っている。

あまりにも長くなったので、第3試合以降は別記事に続ける。
気が向いた頃に更新されているだろう。
(キュアナイル)
