見出し画像

【日報】WRESTLE PRINCESSⅥでTJPWの『次』を感じた。(キュアナイル)

よく来たな。おれはキュアナイルだ。おれは毎日もの凄い量のテキストを書いているが誰にも読ませるつもりはない。
しかし、前回も書いた通り、おれの贔屓にしている東京女子プロレス(TJPW)が今年3度目の大田区総合体育館のBIG MATCHであるWRESTLE PRINCESSⅥが開催され、いろいろ感情が揺さぶられたり考えさせられたりしたのでこの記事を書いたという寸法だ。

この記事は社会派コラムニスト逆噴射総一郎先生の文体を模しています。
気になった方はマガジンを購入してみましょう。


この大会までの道のりや見どころは前回かいたのでそれを参考にしろ。
特にBIG MATCHだけチェックしているライトなファンはその辺を理解しているとすんなり頭に入るだろう。


大田区総合体育館

この日の前日辺りから秋雨前線とかの影響で気温はかなり下がっており、半袖だと少し寒く感じる時間帯もあるくらいだった。
MEXICOの太陽の熱でアスファルトの染みになることはなくなったが、急激な気候の変化についていけなかったり、この時期独特の乾いた風により、心がやられ、なんの気力もわかなくなり、空に浮かぶクジラとかを考え始めるともうダメなので非常に危険なシーズンだ。季節性鬱を舐めてはいけない。

今回も会場のデカイ看板に大会用のイラストが掲げられていたが、今回はケンガンアシュラとかケンガンオメガの作者である、だろめおん氏が描いた瑞希と渡辺未詩のものになっており、メイン戦への期待を膨らませた。

新作グッズを6000円以上買うトートバックがもらえたが、物販列にならんでいる連中はほとんど貰っていた。

また、今大会も新作グッズの案内が大会2日前であり、ハイパーミサヲがHYPE!3の原稿を2日前に書き終えたために辰巳リカがブチ切れて大喧嘩したというエピソードをまたもや我々に追体験させることを強要してきた。
また、おれは、予約販売のサイン入りの方を買ったのでまだ中身を読めていないが、大会パンフレットはジェイダ・ストーンの欠場のニュース前に作ってしまったらしいので、その辺が反映されていないらしい(真の男は予約する)。

前説→アプガ(プ)

白井李世リングアナ
凍雅を意識してデコをだしている。
因みにふたりとも初代プリキュア原理主義者だ。

そして14時の10分くらい前になったら白井リングアナが登場し、前説が始まった。
TPC12の決勝の時にアナウンスがあった通り、TJPWと塊魂のコラボが決まっているのだが、そのグッズや日本が誇るゲームカンファレンスであるTGSで瑞希と鈴芽がサイン会をすることが発表された。

Tシャツやアクスタを発売するらしい。
シオン(仮)
アンリ(仮)
ユウカ(仮)

また、下北沢で姿を現していた練習生の紹介があった。
名前はシオン(仮)、アンリ(仮)、ユウカ(仮)であると紹介された。
ここのところ継続的に新人がデビューしているTJPWであるが、練習生になったからといって、全員がデビューできるわけではないので、静かに見守るしかない。

更に、今年3度目の海外開催の大会の案内もなされ、今度は米国ではなく初進出のタイランドで行われることになった。
タイ……松脂塗った拳にガラスの破片をディップさせて闘ったり、酒場で音楽に合わせて開脚ダンスする国……。
真の戦士で溢れる危険な魅力に思いを馳せる。

一般的なタイのイメージ
プミ氏

そして、タイのSET-UPの代表であるプミ氏が登壇し挨拶したのちに、12.13 タイでのTJPWの開催について英語でコメントを残した。
「TJPW イクォール MEXICOォ・・・・・・」
おれのリスニング能力が確かならそう言っていた。
おそらく中継を観ていたタイに住むTJPWファンはレッドブルを飲んで湧きあがり笑顔になったし、この大会の前後のタイ行きのチケットは、需要と供給のバランスが崩壊し値段が跳ね上がる。

アプガ(プ)

そしてアプガ(プ)のうたのコーナーが始まり、「SEED」と「ラビュモット」が披露され、渡辺未詩のコールで大会がスタートしたのだ・・・・・・。


第1試合 20分1本勝負鈴芽&小夏れん vs 駿河メイ&高見汐珠

りんご村の村長と妹

駿河メイが妹を引き連れて登場した。
駿河メイはりんご村の村長であり、完全にそれ仕様で登場してきた。
高見汐珠はりんご村の村長に完全に合わせて来ており入場の時点で仕上がっていて危険だった。

駿河メイは可愛い見た目に反して結構小狡いインサイドワークをする事で有名だが、それを高見汐珠にレッスンし始めていて危険だった。

鈴芽のよる妨害を受けながらもバランスを崩さずにトップロープを渡る駿河メイ
駿河メイと高見汐珠を同時に倒す鈴芽
コアラクラッチ
試合後、鈴芽を挑発しまくり追いかけられる駿河メイ

駿河メイと鈴芽の凄さがわかる試合だったが、高見汐珠が要所にその才能をみせつつ、小夏れんもPOTENSYALをチラつかせていた。


第2試合 アイアンマンヘビーメタル級選手権時間差入場バトルロイヤル 時間無制限勝負<王者>ポコたん<挑戦者>らく、桐生真弥、鈴木志乃、芦田美歩、キラ・サマー、七瀬千花、ラム会長

第1766代目王者:ポコたん

まず、王者であるポコたんがベルトを巻いて姿を現した。
アイアンマンのベルトはいつどこで何に奪われるかわからないため、そもそもこの試合が王座戦になるかも怪しかったが、ポコたんはこの試合まで守り続けた。
そして入場の際にいきなり頭と身体が分離して周囲をビビらせる。

地獄めぐり

そして、2番目に鈴木志乃が登場した。
鈴木志乃はTJPW公式Xアカウントでやっていたスペースで語っていたように、ベルトを奪取するべく観光案内が鍵になるとコメントしており、さっそくポコたんを捕らえ「あちらに見えますのはポコたんからベルトを奪った私の姿です!」とコーナーポストを指し、ポコたんを突き刺しさそうとした。 
そう、鈴木志乃の乗るバスは時間の壁を破り未来へと進んでおり、タイムコップのようなSFの世界観をリングに持ち込んだのだ。
おまえはタイムコップを知っているか?ルーパーに似ているが百万倍面白い映画だ(アベンジャーズがサノスを打ち破ったのもタイムコップを観ていたからということをドン・チードルが証明している。)。

七瀬千花が入り、鈴木志乃と共闘しようとするが、志乃はポコたん側につく。

らく

そして、催眠術師がまくらを持って登場する。

七瀬千花は戦前の予告通りにポコたんの頭を跳ねることに成功する。
しかし、ポコたんは首がなくても生命活動を続けられるので首を失った状態でシャイニングウィザードを決めて七瀬千花は退場してしまう。

芦田美歩

そして芦田のミッフィー、ラム会長と次々と挑戦者が入場してくる。

ラム会長はポコたんのしぐさから、ポコたんの中身がらくだと勘違いするが、それを観た真のらくは浮気だとして激怒する。
そしてらくは枕でラム会長をしばき倒してしまう。
さらにポコたんにも暴行を加え、まくらを使って窒息させ3カウントが入る。
らくがポコたんから王座を奪い、新幹線女子プロレス以来となる2度目の戴冠になったと思ったが、木曽大輔レフェリーはらくではなく、らくのまくらがポコたんを抑え込んだというジャッジを下し、らくのまくらが新チャンピオンになる。


第1767代目王者:らくのまくら

無機物であるまくらが王者になったので、3カウントを獲るのが容易になり、全員でまくらの奪い合いが発生する。

まくらに抑え込まれた元バスガイド

そして5人目のキラ・サマーが入場。
鈴木志乃はまくらを奪うことに成功するが、キラに捕まりサモアンドロップを食らってしまい、まくらに抑え込まれ3カウントで退場してしまう。

キラとらくの攻防があるが、エプロンでらくのぽっぽーチョップをくらいキラが場外に落ちて退場。

桐生真弥

そして桐生真弥が登場する。
ベイブはそもそも今のリング上の混沌-CHAOS-として状況を理解しておらず、なぜまくらを奪い合っているのかもよくわかっていなかった。

あまりにも状況がわからな過ぎてベイブは謝ることしかできなかったが、まくらの上でやろうとしたので恐ろしい勢いでカットされてしまう。

仲直りチア

らくがどさくさに紛れてまくらを入手し、リング外に持ち出そうとするがラム会長に見つかってしまう。
らくとラム会長の痴話喧嘩が始まり、会場は気まずい空気になるが、芦田のミッフィーが「仲直りチア」なる奇妙な踊りをすることで場を落ち着かせにかかりリング上と客席を困惑させる。
以前も「目覚ましチア」なる不思議な行動をとっており、その日のサイン会で桐生真弥が「この人(芦田のミッフィー)、変わった人なんだと思う。」とコメントしていたが、いよいよ変わった人であることを隠さなくなってきた。

その後、未完成マッスルスパークみたいな技を二人いっぺんに掛けて凄かったが、夫婦の合体技であるケーキ入刀で芦田のミッフィーは落とされてしまう。

残るのは極悪夫婦であり、ベイブはピンチを迎えるがラム会長をロープ越しにエプロンに追いやる。
らくもベイブに襲い掛かるが、ベイブはらくのチョップを避けることでラム会長に誤爆させ、この魔界の住人を場外に落とすことに成功した。

残るはらくのまくらとらくと桐生真弥の3人になる。

木曽レフェリーは両手でカウントを取っているので、枕とらくをフォールしていると判断している。

ベイブはらくを捕まえスパインバスターをまくら上に叩き込む。
これはリングの上ではなく、まくらの上に叩き落すことで普段との受け身のズレを生み出し、そのズレからくる違和感でらくに受け身を取らさせない知的であり危険な技であり、ベイブのひらめきのレスリングだった。

そして、まくらとらくを抑え込み、ダブルフォールを奪ったと判断され試合終了。
桐生真弥が再びアイアンマンのベルトを手に入れたのだ。

第1768代目王者:桐生真弥

おれは哭いた。前回はBATTLEロイヤルの最中に6分だけしか王者でいられなかったが、今回はちゃんと勝ち抜いて王座を奪取した。
この美しい時間が永遠に続いてほしいとすら思った。
そして、不安になった。なぜならアイアンマンのベルトはいつでもどこでも挑戦できるので、果たしてこの大会が終わるまでに持ち続けていられるかも怪しかったからだ。

強いことは美しい。強いことはスバラシイ。ストロング・イズ・ビューティフル。

第3試合 15分1本勝負アジャコング vs  HIMAWARI

HIMAWARIが如何にアジャコングに立ち向かうかが注目だったが、HIMAWARIが選んだのは髪をつかった鞭打攻撃だった。
HIMAWARIにとって髪は最もわかりやすいストロングポイントであり、アジャコングにたいして何か爪痕を残すには一番手っ取り早い手段だったと思う。
鞭打はどこに打っても急所になりうる攻撃であり、柳龍光も使っていたし、範馬刃牙の最後の方は、筋肉を脱力させて放つ鞭打が結局強いみたいな風潮の脱力系漫画になっていたが、範馬勇次郎同様に、それだけで攻略できるほどアジャコングは簡単な相手ではなかった。

シグネチャームーブであるゴロゴロするやつは、アジャさんに仕掛けるのはいささか無謀であり、丸め込みに失敗して超獣の下敷きになってしまい大ダメージを負っていた。

一斗缶は身体の一部

HIMAWARIは髪を使った攻撃は武器ではなく、身体の一部であると言い張りアジャを打ち続けたが、アジャコングにとっても一斗缶は身体の一部であり、容赦なく頭を殴ろうとする。
しかし、HIMAWARIも髪の毛は武器であると同時に防具としての使い方も提示してきた。
しかし、何度も防げるものでもないので、最終的には一斗缶を頭に食らってしまう。

また、レビュー記事にも書いたが、HIMAWARIのフィニッシャー技セットは相手を持ち上げて落とす技がメインであり、グラウンドのボストンクラブもアジャ相手には通用しない。
なにか新しい策を考えなければならなかったが、HIMAWARIが出した答えはコーナーからの鞭打であった。
ただ、おれはこれは間違いではないと思うが正解でもなかったとも感じ、アジャコングの攻略について色々考えてしまった。

第4試合 15分1本勝負辰巳リカ vs 原宿ぽむ

①各選手のコーナーにはフラッグが設置される。相手側のフラッグを奪取した選手は、公認凶器の使用が認められる。

②公認凶器は、両選手が事前に選定した「おもちゃ」2種類とする。フラッグの奪取により、それぞれ1種類ずつの使用が可能となる。

③勝敗は通常のプロレスルールに則り、フォール、ギブアップにより決定される。

CUTE

急遽きまったシングルマッチは特殊なルールが定められ、先に相手コーナーにあるフラッグを獲った選手がリング上で事前に申請した玩具がつかえるというルールだった。
3歳児は場外からコーナーのフラッグを奪おうとするが、跳躍力が足りず取れなかったが、辰巳リカは跳躍力が違ったので取れた。
辰巳リカは自コーナーのフラッグを尻尾のようにパンツにしまい込み、フラッグを死守する戦法にでるが、3歳児にわりとあっさり回収され、1つ目のオモチャであるカラーボール100個が投入された。

リング上はエネルギーに溢れるような色使いで、アルゼンチンのラ・ボカ地区のようにカラフルになった。
しかし、カラーボール100個は多いようでリング上で広げるといささか少なくも感じた。

バンディエラ

辰巳リカもフラッグを獲得し、武器としてハリセンを投入した。

ぽむは2つ目のおもちゃを開放し、ビッグサイリウムペンを入手した。
この3歳児は普段はホグワーツで暮らしているはずだったが、この試合ではコルサントのジェダイ寺院にやってきたという寸法だ。
光刄を手に入れた原宿ぽむは辰巳リカを斬りにかかるがハリセンで防がれた。
この防御方法は先程のHIMAWARIと同じ手法であるが、この週発売された週刊少年チャンピオンの「ゆうえんち」で葛城無門が羽鳥にやられたやつと同じであり、たぶん東京女子プロレスの道場ではチャンピオンが回し読みされている。

「ゆうえんち」
高見汐珠と七瀬千花と鈴芽が悪魔的な表情を見せている。

そして、辰巳リカも2つ目のオモチャとして甲田哲也代表をリングに上げた。

辰巳リカは団体の代表をオモチャとみなしており、たしかに普段からTKに対し理不尽な行動をとっている。ある種のトンチの域だ。
TKはDDTに東京女子の選手が登場したときも、男色ディーノから守るために、身を挺して所属選手を守っていた代表の鏡みたいな人なので、この日もトム&ジェリーの猫とかルーニー・トゥーンズのコヨーテみたいな理不尽な目にあっていた。

辰巳リカは3歳児を仕留めようとするが、TKに躓き、倒れたところを抑え込まれて3カウント。
なんと原宿ぽむがこの試合を制したのだ。

第5試合 20分1本勝負松本浩代&荒井優希 vs 風城ハル&凍雅

松本浩代に挑む凍雅

豆腐プロレス時代の師弟タッグに風城ハルと凍雅が挑む一戦だったが、凍雅は特に気合が入っていて試合権のない松本浩代に突っかかるなどしていた。

ただ、この破壊する女はその程度では何ともなく、恐ろしく強かった。

FINALY

風城ハルも腕に四の字を決めるような形で荒井を攻めるが最終的にFINALYを貰ってしまい敗れた。

涙を流す凍雅

凍雅は試合後に松本に突っかかるも涙を流しており、その想いを次のタッグ王座戦にぶつけてほしいと思わせた。

第6試合 20分1本勝負山下実優&鳥喰かや vs 水波綾&愛野ユキ

水波綾
自分を守るためにパートナーの山下を差し出す鳥

アニキと山下が対峙するというトップオブトップの闘いを織り交ぜつつ、鳥がアニキのチョップを嫌い味方の山下を取り押さえるというやりとりがあったりしたが、鳥はアニキに負けておらず、アニキのパワーに対して身軽な動きで対抗していた。

山下は愛野ユキに対しても容赦なく、リーダーに就任してからも強さの軸は全くぶれず、団体の強さの象徴として君臨していた。
しかし、愛野ユキも負けておらず、コスチュームも魔法少女になったので(プリキュアではない。おれはプリキュアとは認めない)気合の入り方も違い、愛と炎のフルネルソンで山下からギブアップを奪うことに成功した。

場外で喜びを爆発させて爆走するアニキ
3度目の両国国技館

そして、ここで休憩タイムになり、更に来年の3.29に両国国技館でGRAND PRINCESS'26が開催されることが発表された。

第7試合 第15代インターナショナル・プリンセス王座決定戦 30分1本勝負遠藤有栖 vsプリシラ・ケリー

ジャッジは文りんだ。
プリシラ・ケリー
遠藤有栖

宙に浮いたインプリ王座戦はジェイダ・ストーンの負傷欠場で急遽プリシラ・ケリーが抜擢されたわけだが、プリシラ・ケリーも王座に挑戦するのに相応しい実力者であり、遠藤有栖の前に巨大な壁として立ちはだかった。
初の邂逅であるが故に手探り感もあったと思うし、身長差も結構あったが、TPC12準優勝の成績はまぐれではないと証明する試合でもあった。

序盤はプリシラ・ケリーに戸惑いながら試合をする遠藤有栖だったが、エプロンからの駿河城だったり、得意のキャメルクラッチで流れを掴む。

最終盤、プリシラのスライディングジャーマンを食らい、鼻血が止まらないまま立ち上がる遠藤有栖だったが、水車落としから凄いスーパーキックからの什の掟が決まり遠藤有栖が15代目のインプリ王者となった。

セミファイナル プリンセスタッグ選手権試合 30分1本勝負<王者組>中島翔子&ハイパーミサヲ vs 上福ゆき&上原わかな<挑戦者組>


Ober Eats

上原わかなは新しいガウンで登場し、貴族のオーラすら出ていた。

享楽共鳴

享楽共鳴はビッグマッチなのでハイパミ号と共に登場する。
そして、セコンドに桐生真弥がいることが確認され、観客が何かを察し始める。

ミサヲはいつものようにマイクを握ると、上原わかなの前歯が折れたことについて触れ、上原わかなが噛みつけるのかどうかと問いただした。

暗黒メガコーポの商品

上原はセコンドのHIMAWARIから何かを受け取った。
ハンバーガーだ。
そしてそれを食い始めたのだ。おそらくこれはジャック・ハンマーが試合前にヤシの実を嚙みちぎるデモンストレーションを行ったオマージュであり、明日なき今日を生きるという覚悟を示したかったのだとおれは解釈した。

複雑な繊維のヤシの実を噛みちぎるジャック・ハンマー

ただ、これは真の男のハンバーガーではなく、腰抜けが食べるマクドナルドのハンバーガーだった。肉が4枚あり、袋には『ダブルチーズバーガー』と書いてあった。つまりこれは『倍ダブルチーズバーガー』と呼ばれる商品だが、聞いた話によると、これは夜しか売っていないメニューであって、夜メニューは17:00の販売らしい(おれはマクドナルドのような暗黒メガコーポに行かないので詳しく知らない)。しかし、この試合が行われたのは17:00の5分くらい前からだ。
つまり、上原わかなは前日からこのハンバーガーを用意していたことになる。
JR蒲田駅からの道中に真の男のハンバーガーショップであるバーガーキングがあるにも関わらず、冷めたマクドナルドをチョイスするセンスをおれは疑ったが、1日置いた暗黒メガコーポの商品で腹を壊すリスクを取りながらもハンバーガーを食うデモンストレーションをしたところに、真の意味で明日なき今日を生きようとしているのだなと思った。
(プレビュー記事でパンフレットの表紙で上原わかながバーガーキングを食していたことを評価したが、おれはその考えを改めざるを得なかった。)

噛みつけるのか噛むのかという問答が行われ、ハイパミが観客を煽り始め、D.N.Aの正式名称である『デオキシリボ核酸』と言おうとして噛んでしまうが、大舞台で噛むことには慣れているという開き直りをみせてスプレーを噴射し始める。

そして早々に享楽共鳴はハイパミDD号に乗り出し、リングの周囲を爆走し始める。

一瞬復活する東洋盟友
ベイブを盾にするかみーゆさん

セコンドにいたベイブは観客を守る役目があるが、享楽共鳴はお構いなしにハイパミ号を突っ込んでくる。そういうこともあってハイパミ号がクラファンによって新車になってからはハイパミ号が登場する度にベイブはほぼ毎回轢かれている。
しかし、ベイブも何度も轢かれるという経験をしているので、そこから学習し、避けるということを習得し、実際に避けた。会場からは何故かため息が聞こえた。
そして、ハイパミは再び上福ゆき目掛けてハイパミ号を漕ぎ始めるが、かみーゆさんにいい感じに利用されてベイブはまたハイパミ号に轢かれてしまったのだ。
おれは、不安でならなかった。
前述の通り、ベイブはアイアンマン王者であり、いつどこで命を狙われるかわからない身になっていた。しかも、リング上には松井レフェリーもいる。
そうした状況でベイブの上にハイパミ号が載っかってしまうと、ハイパミ号がアイアンマン王者になってしまう。
おれはハイパミDD号のクラファンで3万円払っているので(リターン品のマスクやシルバーカードも持っている)、もし、このままハイパミ号が王者になったらベイブの王座陥落の責任はおれにもあることになり、そうなったら悔やんでも悔やみきれないと思った。
しかし、ハイパミ号はベイブを轢いた後も前に進んでから倒れたのでベイブはこの混乱の中ベルトは守り切ったのだ。
そして、松井幸則レフェリーに理不尽に怒られながらHIMAWARIに連れられてバックヤードに姿を消したのだ……。

ようやく純粋に試合に集中できるようになったが、中島翔子は無人在来線固めで上原わかなを締め上げる。

グラウンドだったり関節の取り合いであれば中島翔子のほうが圧倒的であるが、上原わかなは中島翔子の腕に噛みついたのだ。
バイティングを織り交ぜた闘いはジャック・ハンマーそのものであり、折れた歯をチタン製にはしてこなかったが、明らかに嚙道の技であり、そのうち明らかに身長が伸びてたり、ステロイドを常飲するようになってもおれは驚かない。

ハイパミのニーバットには歯を折られたトラウマがある上原わかなだが、それを跳ね除け、物語の連続性を感じた。

おれもそうだったが、大方の予想だと、ここ最近の勢いや歯が折れた一件だったりで、勝負を左右するのは上原わかなで、かみーゆさんはサポートに徹すると思われていた。
しかし、中島翔子とのマッチアップではその身長差を活かして、凄い高いところから蹴ったり、ブレーンバスターをしたりして試合を終わらせに掛かっていて凄かった。
上原わかなの妙な意識の高さに少し遠慮気味のかみーゆさんだったが、明らかに何かスイッチが入りマインドが切り替えられていて、自分が引っ張っていかないといけないといったような空気を感じた。

そして、実はプロレスラーとしてデビューしてから実は1度も上ったことが無かったというコーナートップに昇り、恐ろしい高さからのジャンピング・フェイマサーを大怪獣に決めて3カウント。
Ober Eatsが新チャンピオンとなったのだ。


メインイベント プリンセス・オブ・プリンセス選手権試合 30分1本勝負<王者>瑞希 vs 渡辺未詩<挑戦者>

渡辺未詩
瑞希

渡辺未詩の入場曲はこの試合のテーマであるPRINCESSを感じさせる前奏が追加され、BIG MATCH仕様となっていた。
清宮海斗の入場曲もBIG MATCHだと前奏が長いバージョンになるのと一緒だ。

試合は序盤からとばしており、瑞希のフットスタンプはガン乗りして凄いし、コーナーから旋回して飛んできてわけがわからなかった。
一方渡辺未詩も得意のジャイアントスイングで廻そうとする。
今年の1.4ではロープとロープの間でジャイアントスイングを廻すというわけがわからない廻し方をしていたが、瑞希は2度は同じ技を食らわないとばかりに瑞希がロープを掴んで阻止した。

下北沢での前哨戦でも行われたPRINCESSを感じさせる手の取り方のやり取りが今回もあったが、瑞希の挑発的な手の出し方に対し、渡辺未詩は払いのけて凄い表情で手を出していて危険だった。

更にロープ越しにキューティースペシャルを決めるといった、ちょっと普通ではないことをし始めて、会場はどよめいた。
その後も瑞希は容赦なくフットスタンプをするし、渡辺未詩はどんな体制でも掴んだら廻すとばかりに凄い姿勢で瑞希を捕らえて回し始め、観客は驚きすぎて笑うしかなかった。

アバランシュホールド
渦飴
旋回式のティアドロップ
おれも風城ハルみたいな顔をしていた。

終盤、渡辺未詩はコーナーからアバランシュホールド決めて本気で試合を終わらせに来たし、瑞希は奥の手である渦飴を繰り出しそのままフォールするが返されてしまう。
そして、フェイバリットであるティアドロップを旋回式に繰り出すという離れ業である新技を披露した渡辺未詩が3カウントを奪い、1.4に奪われた王座を取り戻したのだ。

真のPRINCESS

試合後、感動のフィナーレとなり、会場は暖かい拍手に包まれ、真のPRINCESSの誕生を祝福した。
すると、真のプリンセスになった渡辺未詩の前に愛野ユキが現れた。
地球温暖化とかよくわからない話をした後、愛野ユキが10.18の後楽園ホールでの試合で王者になったばかりの渡辺未詩の持つベルトに挑戦することになった。
TJPWでのビッグマッチでは珍しい挑戦表明だ。
後楽園ホールではこの手の挑戦表明は行われるが、大田区総合体育館クラスの会場では大団円で終わらせることの多いTJPWで、この展開は相当レアだと証明されている。
これは、OZAWAが登場して以降のNOAHでも言える事だが、ビッグマッチだからといって綺麗に終わらせず『次』を提示しているのだと思った。
週刊少年ジャンプは、最終回の漫画を基本的に表紙にしないことで有名だが、それは読者の興味を現在連載している作品にもっていかせるためであり、終わった作品にいつまでもしがみ付かせず、『次』へと繋げるという考えと同じだということはおまえにもわかるだろう。

そして、渡辺未詩がベルトを掲げ、今大会は終了したのだ……。

特典会

MAHIRONMANベルトに改造したベイブ

おれはまずベイブのところにいった。
TPC12の決勝のときは試合中にベルトを奪われたのでアイアンマンのベルトを持って写真を撮れなかったが、この日はバックヤードでもベルトを守り抜き、ベルトを持った状態でサイン会に姿を現した。
すぐ隣の席のアジャさんがベイブがベルトを持っていることを確認すると、レフェリーを探し始めて危険だった。

おれは、試合中に涙を流しながら見ていたことを告げた。
そして、「スター・ウォーズは観たことありますか?」と確認をとり(ベイブはあんまり詳しくないらしい。)、皇帝パルパティーンは師であるダース・プレイガスの寝込みを襲い殺め、自分は同じ轍を踏まないように、それ以降一睡もしていていないという逸話を伝え、ベイブもそれくらいやらないと王座を守り切れないという話をした。
ベイブの家にはちどりという名の猫が住んでおり、一番ベルトを狙える存在だ。ちどりは「賢者ダース・プレイガスの悲劇」を知っているかもしれないので、ベイブの寝込みにフォールを奪われたら危険だ。

初代銀河帝国皇帝シーヴ・パルパティーン
師であるダース・プレイガス(ヒーゴ・ダマスク)を殺害してからは一睡もしていないとされている。
また、弟子であるダース・ヴェイダーに殺害されているので、身近な人間ほど気をつけねばならないという教訓を教えてくれる。

事実、バックヤードでは鈴芽と七瀬千花がベルトを狙ってベイブを強襲しており、ベイブに安息が訪れることはなくなったと言っていいだろう。


ハイパーミサヲ

そして、ベルトを失ってしまったハイパーミサヲのところにも行った。
おれは、結構気落ちしていて、この試合をモノにできれば東スポのプロレス対象のタッグ賞は確実だと思っていた。
今年享楽共鳴ほど活躍したタッグチームはあるだろうか?
前回の受賞チームである斎藤ブラザーズもタッグとしての活動はほぼしていないし、毘沙門も活動していない。
これほど毎回高いクオリテを保っているのは享楽共鳴くらいであり、それだけに今回の敗北は苦しいものがあった。
あと、試合前に腰抜けの食べ物であるマクドナルドのハンバーガーを食べた上原わかなの行動は許すわけにはいかないと熱弁したが、かなり困惑された。
試合前のマイクは空気を変えたい想いからきた行動であり、やっぱりこの人は責任感が強いんだなと思った。

文りん。ポーズは学プロ一かわいいレスラーのポーズだ。
リングネームはおまえが調べろ。

そして、このレフェリーは開口一番に「『ものたりないふたり』どうでしたか?」と聞いてきて、ある程度予想はしていたとはいえビックリした。おまえは『ものたりないふたり』を知っているか?これは9.14に蕨のレッスル武道館で行われた社会人+学生プロレスの興行であり、チャック・I・テイラー氏の引退試合でもあった。プロレス愛に溢れた興行であり、東京女子のエッセンスも散りばめられた素敵な引退試合だ。興味のあるやつは映像で確認するといいだろう。

非常に良い興行だったので色々話したが、学プロネームを大声で話すと出禁にされそうだったのでビクビクしていた。

今後も目を離すな

以上がWRESTLE PRINCESSⅥの全貌だ。
王座は全て動きをみせ、レビュー記事でも少し書いたが、『次』を見据えた試合やその結果であり、この大会で全てが終わったわけではないことはお前も薄々感じていただろう。
愛野ユキは山下実優を破った上でPoPに挑戦するし、凍雅はくやしさを隠し切れず次のまなせゆうなとのタッグでOber Eatsにどう挑むかが気になるし、桐生真弥が猫のちどりやダニー・トレホやパルパティーンからベルトを守り切れるのか心配で寝れなくなっているはずだ。
原宿ぽむもTKというエクスキューズがありながらも辰巳リカに勝利した。
これは、TJPWが苦手としている続きもののSTORRYの提示であると同時に、団体のうねりを感じた。
TJPWは強いやつは本当に強く、後輩が先輩超えを果たすシーンはなかなか見ることが出来ない。
それ故に先輩超えを果たした時の感情のエモーションは凄いのだが、それが起きるのはトーナメントとかBIG MATCHのタイトル戦くらいだし、逆に超えられた方のファンは悲壮感が漂う。PS2の方の1作目のスター・ウォーズ バトルフロント並みにスコアの逆転は難しい空気があるなか、今大会はわりと逆転劇が起こる大会であり、今後の団体の方向性にも影響を与えそうな空気すらも感じた。

名目上は『定期参戦』になっているかみーゆさんが所属になることをチラつかせているのも何かありそうだし(伊藤麻希離脱も何かしら影響があったと思うが)、今後も目を離せない。

次のBIG MATCHは10.18の後楽園ホールで、渡辺未詩と愛野ユキのPoP戦、Ober Eatsとまなせゆうな&凍雅組のタッグ王座戦、遠藤有栖とアリス・クロウリーとのインプリ戦が既に決定している。
そして、翌日の10.19は桐生真弥の地元凱旋興行である群馬での試合もあり、闘いは続いていく。
ルールがややこしくて未だによくわかっていないねくじぇねトーナメントも10.4から開催されるし、11.24には昼夜2部制で出場メンバーを入れ替える特殊な興行もやる。
来年の両国国技館へ向けて色々物語が進むとみていいだろう。

(あと中島翔子はCMLLに出場し、真のMEXICOを体験してくる。)

前にも書いたが、今年のTJPWは通常興行でも何かしらテーマだったり、公式戦を入れる傾向があるので、注目するべき試合が増えている。
MEXICOの夏やバイキングの冬に終わりが無いように、TJPWの闘いにも終わりがないのだ。
昔は狼とか熊が山にいたので、人類はGUNやスリケンの所持が認められ、日々闘いの中にくらしていたが、やがて狼やクマは数を減らし、銃の所持はPTAとかのせいで認められなくなり、ニンジャ・マックしかスリケンを投げなくなり替わりにスマッホを手にした。
スマッホを手にしたお前は闘い方を忘れ、しみったれた飯や小麦粉を薄く焼いたやつの写真をインスタグラムに上げて悦に入り、更にはS.N.Sで遠隔で人を傷つける術だけ覚えてどうしようもない。
しかし、TJPWはR.E.A.Lな闘いを続けており、時には新幹線で闘ったりしていて、おまえが忘れていた闘争心というものを思い出させ、生きる上で大切なことをおまえは気づかされるだろう。

もし、おまえがレッスルユニバースに加入していないなら、今すぐ加入するべきだし、おまえの家の近くで試合が行われるなら会場に行くべきだ。
そうすれば、おまえの中で失われた狼-WOLF-が声を上げ、真の意味での生きる意味について答えが導き出されるだろう。
(キュアナイル)


いいなと思ったら応援しよう!