ヘブル語併記:ヨブ記文語訳(18)
ヘブル語併記:ヨブ記文語訳(18)
v1.2
1.翻訳ポリシー
本翻訳は、聖書原典の逐語的な直訳に留まらず、日本の古典文学が誇る格調高き文語体を用いて物語の精神を再構築する芸術的な試みである。独自の様式による意訳や脚色を取り入れ、原典の持つ厳かな雰囲気と劇的な展開の表現を目指す。
以下の原則に従ひ翻訳を行つた。
簡潔さと律動感:古典語の無駄のない表現に倣ひ、不要な助詞や装飾語を極力省いた。ヨブの苦悩や友人たちの因果律の議論も、このリズムの中に活かされてゐる。
古典文語の基調:古典文語を基礎としつつも、現代の読者が読みやすいやうに配慮した。単なる擬古文に陥ることなく、芸術的な文語体としての完成度を追求してゐる。
厳格な様式:ひらがなは極力漢字に改め、敬語表現を完全に排した。これにより、神と人、あるいは根源的な人間同士の関はりを力強く直接的に描き出してゐる。
【制作背景について】
本訳は、制作者の明確な構想に基づき、AIとの協働によつて生成および編集されたものである。原典である聖書はパブリックドメインに属するが、本翻訳はそれを独自の文語体へ変換し、新たな創作的価値を付与した表現を目指してゐる。教育、研究、また私的な非営利目的において、読者が自由に引用し活用することを歓迎する。ただし、本文を無断で改変することや商用目的での利用は固く禁ずる。
2.註解
本訳は、ヘブル語原典の持つ詩的構造と意味の深さを、日本の古典文語の様式美のうちに再構築する試みである。第三十五章および第三十六章は、エリフによる第三および第四の弁明の言葉である。
人間の義と神の絶対性(35章):
エリフはヨブに対し、人間の行ふ義や罪が神に何らかの益や損害を与へるかと問ふ。神は遥か高き天にゐる絶対者であり、人間の振る舞ひによつて影響を受けることはないとする。また、苦難のゆゑに人が神に叫んでも応へられないのは、彼らの心に高ぶりがあるからであると指摘する。
神の教導と大いなる業(36章):
エリフは自らを神の代弁者とし、神が正義をもつて世界を治め、苦しむ者をその苦難を通して教へ導くことを語る。神は力を持ちながらも何者をも蔑まず、教へを聞き入れる者には幸ひを与へる。後半では、自然界の驚異、特に雨や雷、雲の広がりを通して神の偉大さを讃へ、ヨブに神の業を畏れ敬ふやう促してゐる。
男娼(36:14):
原文の「カデーシュ」は異教の神殿に仕へる男娼を指すが、ここでは道徳的に退廃した者、あるいは不浄な者として若くして滅びる象徴として用ゐられてをり、極端な堕落とその悲惨な末路を示してゐる。
3.ヘブル語併記文語訳
ヨブ記 第三十五章
35:1 エリフ答へて曰く、
וַיַּעַן אֱלִיהוּ וַיֹּאמַר׃
ヴァッヤアン エリーフー ヴァッヨーマル。
答へた / エリフが / そして言つた。
35:2 汝之を正しき事と考ふるや。我が義は神に勝ると汝は言ふ。
הֲזֹאת חָשַׁבְתָּ לְמִשְׁפָּט אָמַרְתָּ צִדְקִי מֵאֵל׃
ハゾート ハーシャヴター レミシュパート アーマルター ツィドキー メエール。
これを / 汝は考へたか / 正しい事と / 汝は言つた / 我が義は / 神よりもあると。
35:3 我が何の益を得んや。我罪を犯さずとも、何の益あらんと汝言へばなり。
כִּי־תֹאמַר מַה־יִּסְכָּן־לָךְ מָה־אוֹעִיל מֵחַטָּאתִי׃
キー トーマル マ イッカン ラーフ、マ オーイール メハッターティー。
なぜなら / 汝は言ふ / 何の益があるか / 汝に / 何の利益があるか / 我が罪よりも。
35:4 我汝と汝の友らに言葉をもて答へん。
אֲנִי אֲשִׁיבְךָ מִלִּין וְאֶת־רֵעֶיךָ עִמָּךְ׃
アニー アシーヴェハー ミッリーン、ヴェエト レーエーハ インマーフ。
我が / 汝に返す / 言葉を / そして / 汝の友らにも / 汝と共に。
35:5 天を仰ぎ見よ。汝より高き空の雲を熟視せよ。
הַבֵּט שָׁמַיִם וּרְאֵה וְשׁוּר שְׁחָקִים גָּבְהוּ מִמֶּךָּ׃
ハッベート シャーマイム ウールエー、ヴェシュール シェハーキーム ガーヴェフー ミンメッカー。
仰ぎ見よ / 天を / そして見よ / そして熟視せよ / 雲を / 其れ等は高い / 汝より。
35:6 汝罪を犯すとも、神に何を為し得んや。汝の咎重なるとも、神に何を為し得んや。
אִם־חָטָאתָ מַה־תִּפְעָל־בּוֹ וְרַבּוּ פְשָׁעֶיךָ מַה־תַּעֲשֶׂה־לּוֹ׃
イム ハーターター マ ティフアル ボー、ヴェラッブー フェシャーエーハ マ タアセ ロー。
若し / 汝が罪を犯しても / 何を / 汝は行ひ得るか / 神に / そして増し加はつても / 汝の背きが / 何を / 汝は為し得るか / 神に。
35:7 汝正しきとも、神に何を与へんや。神、汝の手より何を受け取らんや。
אִם־צָדַקְתָּ מַה־תִּתֶּן־לוֹ אוֹ מַה־מִיָּדְךָ יִקָּח׃
イム ツァーダクター マ ティッテン ロー、オー マ ミッヤーデハー イッカーッハ。
若し / 汝が正しくても / 何を / 汝は与へるか / 神に / 或ひは / 何を / 汝の手から / 神は受け取るか。
35:8 汝の悪は汝の如き人にのみ及ぶ。汝の義は人の子にのみ及ぶ。
לְאִישׁ־כָּמוֹךָ רִשְׁעֶךָ וּלְבֶן־אָדָם צִדְקָתֶךָ׃
レイーシュ カモーハ リシュエーハ、ウールヴェン アーダーム ツィドカーテーハ。
人に対して / 汝のやうな / 汝の悪は / そして人の子に / 汝の義は。
35:9 人は虐げの多きゆゑに叫び、大いなる者の腕のゆゑに助けを呼ぶ。
מֵרֹב עֲשׁוּקִים יַזְעִיקוּ יְשַׁוְּעוּ מִזְּרוֹעַ רַבִּים׃
メローヴ アシューキーム ヤズイークー、イェシャヴウー ミッゼロア ラッビーム。
多くの / 虐げのゆゑに / 彼等は叫ぶ / 彼等は助けを呼ぶ / 腕のゆゑに / 大いなる者たちの。
35:10 然れど誰も言はず、我を造りし神は何処ぞ。夜に歌を与へ、
וְלֹא־אָמַר אַיֵּה אֱלוֹהַּ עֹשָׂי נֹתֵן זְמִרוֹת בַּלָּיְלָה׃
ヴェロー アーマル アッイェー エローア オーサーイ、ノーテーン ゼミロート バッラーイラー。
然れど誰も / 言はなかつた / 何処にゐるか / 神 / 我が造り主は / 与へる / 歌を / 夜に。
35:11 地の獣に勝りて我らを教へ、空の鳥に勝りて我らを賢くする者はと。
מַלְּפֵנוּ מִבַּהֲמוֹת אָרֶץ וּמֵעוֹף הַשָּׁמַיִם יְחַכְּמֵנוּ׃
マッレフェーヌー ミッバハモート アーレツ、ウーメオーフ ハッシャーマイム イェハッケメーヌー。
我らを教へる者 / 獣たちよりも / 地の / そして鳥よりも / 天の / 我らを賢くする。
35:12 彼等其処にて叫べども、神は答へず。悪人の高ぶりのゆゑなり。
שָׁם יִצְעֲקוּ וְלֹא יַעֲנֶה מִפְּנֵי גְּאוֹן רָעִים׃
シャーム イツアクー ヴェロー ヤアネー、ミッペネー ゲオーン ラーイーム。
其処で / 彼等は叫ぶ / 然れど神は / 答へない / ゆゑに / 高ぶりの / 悪人の。
35:13 誠に神は空しき叫びを聞かず。全能者之を顧みず。
אַךְ־שָׁוְא לֹא־יִשְׁמַע אֵל וְשַׁדַּי לֹא יְשׁוּרֶנָּה׃
アフ シャーヴ ロー イシュマ エール、ヴェシャッダイ ロー イェシューレンナー。
誠に / 虚無を / 聞かない / 神は / そして全能者は / 之を顧みない。
35:14 況して汝が神を見ずと言ふ時、裁きは神の前にあり、汝之を待つべし。
אַף כִּי־תֹאמַר לֹא תְשׁוּרֶנּוּ דִּין לְפָנָיו וּתְחוֹלֵל לוֹ׃
アフ キー トーマル ロー テシューレンヌー、ディーン レファーナーヴ ウートホーレール ロー。
況して / 汝が言ふ時 / 見てゐないと / 裁きは / 神の前にある / そして汝は待つべきである / 神を。
35:15 然るに今、神その怒りをもて罰せしにあらずや。また高ぶりを深く知らざるにあらず。
וְעַתָּה כִּי־אַיִן פָּקַד אַפּוֹ וְלֹא־יָדַע בַּפַּשׁ מְאֹד׃
ヴェアッター キー アイン パーカド アッポー、ヴェロー ヤーダ バッパシュ メオード。
そして今 / 罰したのではないか / 其の怒りが / そして / 知らないのではないか / 高ぶりを / 大いに。
35:16 ヨブ徒らに口を開き、知識なくして言葉を重ねたり。
וְאִיּוֹב הֶבֶל יִפְצֶה־פִּיהוּ בִּבְלִי־דַעַת מִלִּין יַכְבִּר׃
ヴェイーヨヴ ヘヴェル イフツェ ピーフー、ビヴリー ダアト ミッリーン ヤフビール。
ヨブは / 空しく / 開く / 其の口を / 無いままに / 知識が / 言葉を / 重ねる。
ヨブ記 第三十六章
36:1 エリフ重ねて曰く、
וַיֹּסֶף אֱלִיהוּ וַיֹּאמַר׃
ヴァッヨーセフ エリーフー ヴァッヨーマル。
そして重ねた / エリフが / そして言つた。
36:2 暫し我を待て、我汝に示さん。神の爲に語るべき言葉なほ在ればなり。
כַּתַּר־לִי זְעֵיר וַאֲחַוֶּךָּ כִּי עוֹד לֶאֱלוֹהַּ מִלִּים׃
カッタール リー ゼエール ヴァアハヴェッカー、キー オード レエローア ミッリーム。
待て / 我を / 少し / さうすれば我は汝に示す / なぜなら / まだ / 神の爲に / 言葉があるから。
36:3 我は遠くより知識を取り、我が造り主に義を帰せん。
אֶשָּׂא דֵעִי מֵרָחוֹק וּלְפֹעֲלִי אֶתֵּן־צֶדֶק׃
エッサー デーイー メラーホーク、ウールフォーアリー エッテン ツェデク。
我は取る / 我が知識を / 遠くから / そして我が造り主に / 我は与へる / 義を。
36:4 誠に我が言葉は偽りにあらず。全き知識を持つ者、汝と共にあり。
כִּי־אָמְנָם לֹא־שֶׁקֶר מִלָּי תְּמִים דֵּעוֹת עִמָּךְ׃
キー オムナーム ロー シェケル ミッラーイ、テミーム デオート インマーフ。
なぜなら / 誠に / 偽りではない / 我が言葉は / 全き / 知識を持つ者が / 汝と共にゐる。
36:5 視よ、神は大能なり。然れども何者をも蔑まず。其の悟性の力も大能なり。
הֶן־אֵל כַּבִּיר וְלֹא יִמְאָס כַּבִּיר כֹּחַ לֵב׃
ヘーン エール カッビール ヴェロー イムアース、カッビール コーアッハ レーヴ。
視よ / 神は / 大能である / 然れど / 蔑まない / 大能である / 力の / 悟性が。
36:6 神は悪人の命を保たず、苦しむ者に裁きを行ふ。
לֹא־יְחַיֶּה רָשָׁע וּמִשְׁפַּט עֲנִיִּים יִתֵּן׃
ロー イェハッイェー ラーシャー、ウーミシュパト アニーイーム イッテン。
神は保たない / 悪人の命を / そして裁きを / 苦しむ者の / 神は与へる。
36:7 正しき者より目を離さず、王らと共に彼等を玉座に座らせ、永遠に高むるなり。
לֹא־יִגְרַע מִצַּדִּיק עֵינָיו וְאֶת־מְלָכִים לַכִּסֵּא וַיֹּשִׁיבֵם לָנֶצַח וַיִּגְבָּהוּ׃
ロー イグラ ミッツァッディーク エーナーヴ、ヴェエト メラーヒーム ラッキッセー ヴァッヨーシーヴェーム ラーネツァッハ ヴァッイグバーフー。
神は離さない / 正しい者から / 其の目を / 王たちと / 玉座へ / 彼等を座らせる / 永遠に / そして彼等は高められる。
36:8 若し彼等鎖に繋がれ、苦難の綱に捕らはれなば、
וְאִם־אֲסוּרִים בַּזִּקִּים יִלָּכְדוּן בְּחַבְלֵי־עֹנִי׃
ヴェイム アスーリーム バッジッキーム、イッラーヘドゥーン ベハヴレー オーニー。
そして若し / 縛られるなら / 鎖に / 彼等が捕らへられるなら / 綱に / 苦難の。
36:9 神は彼等の業と、高ぶりに陥りし其の咎を彼等に示し、
וַיַּגֵּד לָהֶם פָּעֳלָם וּפִשְׁעֵיהֶם כִּי יִתְגַּבָּרוּ׃
ヴァッヤッゲード ラーヘム ポアラーム、ウーフィシュエーヘム キー イツガッバールー。
神は告げる / 彼等に / 彼等の業を / そして彼等の背きを / 彼等が高ぶつたことを。
36:10 教へを聞くべく彼等の耳を開き、悪より立ち返るよう命ずるなり。
וַיִּגֶל אָזְנָם לַמּוּסָר וַיֹּאמֶר כִּי־יְשׁוּבוּן מֵאָוֶן׃
ヴァッイゲル オズナーム ラッムーサール、ヴァッヨーメル キー イェシューヴーン メアーヴェン。
そして神は開く / 彼等の耳を / 教へに / そして神は命ずる / 彼等が立ち返るやう / 悪から。
36:11 若し彼等聞き従ひて仕へなば、其の日々を幸ひの内に終へ、其の年を喜びの内に過ごさん。
אִם־יִשְׁמְעוּ וְיַעֲבֹדוּ יְכַלּוּ יְמֵיהֶם בַּטּוֹב וּשְׁנֵיהֶם בַּנְּעִימִים׃
イム イシュメウー ヴェヤアヴォードゥー、イェハッルー イェメーヘム バットーヴ ウーシェネーヘム バンネイミーム。
若し / 彼等が聞き / そして仕へるなら / 彼等は終へる / 彼等の日々を / 良いことの中で / そして彼等の年を / 喜びの中で。
36:12 然れど若し聞き従はずば、彼等剣にて滅び、知識なくして死なん。
וְאִם־לֹא יִשְׁמְעוּ בְּשֶׁלַח יַעֲבֹרוּ וְיִגְוְעוּ כִּבְלִי־דָעַת׃
ヴェイム ロー イシュメウー ベシェラッハ ヤアヴォールー、ヴェイグヴェウー キヴリー ダーアト。
然れど若し / 聞かないなら / 剣によつて / 彼等は過ぎ去る / そして息絶える / 知識がないままに。
36:13 心に不敬を抱く者は怒りを蓄へ、縛らるる時にも助けを呼ばず。
וְחַנְפֵי־לֵב יָשִׂימוּ אָף לֹא יְשַׁוְּעוּ כִּי אֲסָרָם׃
ヴェハンフェー レーヴ ヤーシームー アーフ、ロー イェシャヴウー キー アサーラーム。
そして不敬な / 心の者たちは / 置く / 怒りを / 彼等は助けを呼ばない / 神が彼等を縛る時。
36:14 彼等若くして死に、其の命は男娼らと共に滅ぶ。
תָּמֹת בַּנֹּעַר נַפְשָׁם וְחַיָּתָם בַּקְּדֵשִׁים׃
ターモート バンノアル ナフシャーム、ヴェハッヤーターム バッケデーシーム。
死ぬ / 若くして / 彼等の魂は / そして彼等の命は / 男娼たちの中に。
36:15 神は苦しむ者を其の苦難によりて救ひ、虐げによりて其の耳を開くなり。
יְחַלֵּץ עָנִי בְעָנְיוֹ וְיִגֶל בַּלַּחַץ אָזְנָם׃
イェハッレーツ アーニー ヴェオニョー、ヴェイゲル バッラハツ オズナーム。
神は救ふ / 苦しむ者を / 其の苦難の中で / そして神は開く / 虐げによつて / 彼等の耳を。
36:16 神は汝をも悩みの大口より誘ひ出し、広ごりて窮屈ならざる所に導かん。汝の食卓の備へは脂に満ち溢れん。
וְאַף הֲסִיתְךָ מִפִּי־צָר רַחַב לֹא־מוּצָק תַּחְתֶּיהָ וְנַחַת שֻׁלְחָנְךָ מָלֵא דָשֶׁן׃
ヴェアフ ハシーテハー ミッピー ツァール ラハヴ ロー ムーツァク タフテーハー、ヴェナハト シュルハーネハー マーレー ダーシェン。
そして汝をも / 神は誘ひ出した / 口から / 悩みの / 広い所へ / 窮屈ではない / 其の下は / そして備へは / 汝の食卓の / 満ちてゐる / 脂で。
36:17 然るに汝は悪人の受くべき裁きに満ち、裁きと正義は汝を捕らへたり。
וְדִין־רָשָׁע מָלֵאתָ דִּין וּמִשְׁפָּט יִתְמֹכוּ׃
ヴェディーン ラーシャー マーレーター、ディーン ウーミシュパート イツモーウー。
然るに裁きに / 悪人の / 汝は満ちてゐる / 裁きと正義が / 捕らへる。
36:18 汝怒りにより惑はさるるな。贖ひの代の大いなるがゆゑに道を踏み外すなかれ。
כִּי־חֵמָה פֶּן־יְסִיתְךָ בְסָפֶק וְרָב־כֹּפֶר אַל־יַטֶּךָּ׃
キー ヘーマー ペン イェシーテハー ヴェサーフェク、ヴェラーヴ コーフェル アル ヤッテッカー。
なぜなら / 怒りが / ないやうに / 汝を惑はすこと / 十分さで / そして大いなる / 贖ひの代が / 曲げないやうに / 汝を。
36:19 汝の富、或ひは汝の力の限りを尽くすとも、苦難を免れ得んや。
הֲיַעֲרֹךְ שׁוּעֲךָ לֹא בְצָר וְכֹל מַאֲמַצֵּי־כֹחַ׃
ハヤアローフ シューアハー ロー ヴェツァール、ヴェホール マアマッツェー ホーアッハ。
並べ得るか / 汝の叫びを / ない / 苦難の中で / そして総ての / 力の限りを。
36:20 夜を慕ふなかれ。其は民が其の所にて奪ひ去らるる時なり。
אַל־תִּשְׁאַף הַלָּיְלָה לַעֲלוֹת עַמִּים תַּחְתָּם׃
アル ティシュアフ ハッラーイラー、ラアロート アンミーム タフターム。
慕ふな / 夜を / 奪ひ去られる為に / 民が / 彼等の場所から。
36:21 慎みて不義に向かふなかれ。汝は苦難よりも之を選びたればなり。
הִשָּׁמֶר אַל־תֵּפֶן אֶל־אָוֶן כִּי־עַל־זֶה בָּחַרְתָּ מֵעֹנִי׃
ヒッシャーメル アル テフェン エル アーヴェン、キー アル ゼ バハルター メオーニー。
慎め / 向かふな / 悪へ / なぜなら / 之を / 汝は選んだ / 苦難よりも。
36:22 視よ、神は己が力によりて高し。誰か神の如き教へ主あらん。
הֶן־אֵל יַשְׂגִּיב בְּכֹחוֹ מִי כָמֹהוּ מוֹרֶה׃
ヘーン エール ヤスギーヴ ベホーホー、ミー ハモーフー モーレー。
視よ / 神は / 高くゐる / 其の力によつて / 誰が / 神のやうか / 教へる者で。
36:23 誰か神に其の道を指図し得んや。誰か汝は不義を行へりと言ひ得んや。
מִי־פָקַד עָלָיו דַּרְכּוֹ וּמִי־אָמַר פָּעַלְתָּ עַוְלָה׃
ミー パーカド アーラーヴ ダルコー、ウーミー アーマル パーアルター アヴラー。
誰が / 命じたか / 神に / 其の道を / そして誰が / 言ふか / 汝は行つた / 不義をと。
36:24 神の業を讃美する事を忘るるなかれ。其は人々の歌ひ来たりし事なり。
זְכֹר כִּי־תַשְׂגִּיא פָעֳלוֹ אֲשֶׁר שֹׁרְרוּ אֲנָשִׁים׃
ゼホール キー タスギー フォアロー、アシェル ショッレルー アナーシーム。
覚えよ / 汝が讃美することを / 其の業を / 其れを / 歌つた / 人々が。
36:25 すべての人之を仰ぎ見り。人は遠くより之を望み見るなり。
כָּל־אָדָם חָזוּ־בוֹ אֱנוֹשׁ יַבִּיט מֵרָחוֹק׃
コール アーダーム ハーズー ヴォー、エノーシュ ヤッビート メラーホーク。
総ての / 人が / 見た / 之を / 死すべき人が / 仰ぎ見る / 遠くから。
36:26 視よ、神は大いにして我ら之を知らず。其の年の数も測り難し。
הֶן־אֵל שַׂגִּיא וְלֹא נֵדָע מִסְפַּר שָׁנָיו וְלֹא־חֵקֶר׃
ヘーン エール サッギー ヴェロー ネーダー、ミスパル シャーナーヴ ヴェロー ヘーケル。
視よ / 神は / 大いである / 我等は知らない / 数の / 其の年の / 極めがたい。
36:27 神は水の滴を引き上げ、己が霧より雨となして注ぐ。
כִּי יְגָרַע נִטְפֵי־מָיִם יָזֹקּוּ מָטָר לְאֵדוֹ׃
キー イェガーラ ニトフェー マーイム、ヤーゾックー マータル レエードー。
なぜなら / 神は引き上げる / 滴を / 水の / 其れ等は注ぐ / 雨として / 其の霧から。
36:28 雲は之を降らせ、多くの人の上に注ぐなり。
אֲשֶׁר־יִזְּלוּ שְׁחָקִים יִרְעֲפוּ עֲלֵי אָדָם רָב׃
アシェル イッズルー シェハーキーム、イルアフー アレー アーダーム ラーヴ。
其れを / 降らせる / 雲が / 注ぐ / 上に / 人の / 多くの。
36:29 誰か雲の広がりを悟り得んや。其の幕屋の雷鳴を悟り得んや。
אַף אִם־יָבִין מִפְרְשֵׂי־עָב תְּשֻׁאוֹת סֻכָּתוֹ׃
アフ イム ヤーヴィーン ミフレセー アーヴ、テシュオート スッカートー。
また / 誰が / 悟り得るか / 広がりを / 雲の / 雷鳴を / 其の幕屋の。
36:30 視よ、神は己が周りに光を広げ、海の底を覆ふなり。
הֵן־פָּרַשׂ עָלָיו אוֹרוֹ וְשָׁרְשֵׁי הַיָּם כִּסָּה׃
ヘーン パーラス アーラーヴ オーロー、ヴェショルシェー ハッヤーム キッサー。
視よ / 神は広げた / 其の周りに / 其の光を / そして底を / 海の / 神は覆つた。
36:31 神は之によりて諸々の民を裁き、豊かなる食物を与ふるなり。
כִּי־בָם יָדִין עַמִּים יִתֶּן־אֹכֶל לְמַכְבִּיר׃
キー ヴァーム ヤーディーン アンミーム、イッテン オーヘル レマフビール。
なぜなら / 之等によつて / 神は裁く / 民を / 神は与へる / 食物を / 豊かに。
36:32 両の手に稲妻を包み、定めたる的を射るよう命ずるなり。
עַל־כַּפַּיִם כִּסָּה־אוֹר וַיְצַו עָלֶיהָ בְמַפְגִּיעַ׃
アル カッパイム キッサー オール、ヴァイェツַヴ アーレーハー ヴェマフギーア。
両手に / 神は包んだ / 稲妻を / そして神は命ずる / 其れに / 的に対して。
36:33 其の響きは其を告げ、家畜もまた其の来たらんことを知る。
יַגִּיד עָלָיו רֵעוֹ מִקְנֶה אַף עַל־עוֹלֶה׃
ヤッギード アーラーヴ レーオー、ミクネー アフ アル オーレー。
告げる / 其れについて / 其の響きが / 家畜も / また / 其の来たらんことについて。
4.ヘブル語単語集
以下に、ヨブ記第三十五章および第三十六章において複数回登場する頻出語彙、並びに「霧、蒸気」、「苦しむ者」等の重要なキーワードを網羅して記載する。
אֵד (エード) : 霧、蒸気、靄。創世記2章6節にも見える語で、地を潤す立ちのぼる湿気・霧の意。(重要語彙)
עָנִי (アーニー) : 苦しむ者、貧しき者。エリフの弁明において、神が苦難を通して人を教導するという主題の重要なキーワードである。(重要語彙)
אֱלִיהוּ (エリーフー) : エリフ。
אֱלוֹהַּ (エローア) : 神。
אֵל (エール) : 神。
אָמַר (アーマル) : 言ふ。
צֶדֶק (ツェデク) : 義。
מִשְׁפָּט (ミシュパート) : 裁き。
כֹּחַ (ホーアッハ) : 力。
עָוֹן / אָוֶן (アーヴォーン / アーヴェン) : 咎、悪。
דַּעַת / דֵּעָה (ダーアト / デーアー) : 知識。
שָׁמַיִם (シャーマイム) : 天。
מָטָר (マータル) : 雨。
עָב (アーヴ) : 雲。
אוֹר (オール) : 光。
שָׁמַע (シャーマ) : 聞く。
יָדַע (ヤーダ) : 知る。
מִלָּה (ミッラー) : 言葉。
עָשָׂה (アーサー) : 行ふ、造る。
אָדָם (アーダーム) : 人。
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