『“脂”を制する者は體を制す』 −飽和脂・天然油・PUFA・酸化油−
序章|知らぬ間に“體を蝕む油”を摂っていないか?
「脂質は太る」「油は悪い」、そんなイメージは、いまだに根強く残っています。しかし近年、糖質過多の食生活が見直される中で、脂質の役割が再評価されつつあります。
ところが、すべての脂が“善”ではありません。むしろ、私たちの食卓にあふれている油の多くは、体内で“静かに酸化し、炎症を引き起こす”悪油(あくゆ)です。
たとえば、揚げ物やお惣菜、加工食品に多用されるサラダ油やショートニング。これらは「植物性でヘルシー」と思われがちですが、高温での処理や長期保存によって酸化しやすく、細胞膜を破壊し、血流やホルモンバランスにまで影響を及ぼします。
そしてもう一つ、現代人が過剰に摂りがちな脂質があります。それが、PUFA(多価不飽和脂肪酸)です。「体に良い油」とされてきたオメガ3・オメガ6系脂肪酸も、実は摂り方を間違えると逆効果になります。その事実を知らずに、私たちは“炎症体質”を育てているのです。
一方で、飽和脂肪酸や伝統的な天然油には、加熱にも酸化にも強い、エネルギーとしての力強さと安定性があります。それらは単なるカロリー源ではなく、細胞・ホルモン・免疫の源泉なのです。
今回の記事では、
PUFAの功罪
酸化脂質の危険性
飽和脂肪酸と中鎖脂肪酸の力
本物の油の選び方と使い分け
を通して、脂質がどれほど體に深く関わっているかを明らかにします。
脂は“敵”ではありません。
しかし、“選び方”を誤れば、それは“病”の引き金となる。
脂質こそ、現代人が見直すべき最後の盲点。
“脂”を制する者は、體を制す。
その真実を、いま一度掘り下げてみませんか。
第1章|「糖を失っても、生きられる」──脂が拓いた人類の生存戦略
人類が極限環境でも生き延び、繁栄を遂げてきた理由。
その一つが、「糖に依存しない代謝能力=糖新生と脂質代謝」にあります。
飢餓、冬、移動、断食。
どんな状況でも人は、“糖が足りなくても簡単には死なない”のです。
なぜなら、我々ホモ・サピエンスは肝臓は脂肪やアミノ酸を使って、必要な糖を自らつくり出す(糖新生)ことができるから。
■ 人類は“糖を貯める”動物ではない
糖(グリコーゲン)として體に貯蔵できる量:せいぜい1日分(約400g)
一方、脂肪として貯蔵できるエネルギー:10〜20kgで数週間〜1ヶ月以上分
この圧倒的な差こそ、脂肪が“命をつなぐエネルギー”であり、糖はあくまで一時的な燃料である証です。
■ 脂質は“エネルギー源”というだけではない
脂肪には、以下のような生理的・生存的意義があります:
低血糖時の糖新生を補助(中性脂肪 → グリセロール → グルコース)
脳への代替燃料であるケトン体を生成
細胞膜の構成要素として、細胞のしなやかさ・情報伝達を支える
脂溶性ビタミン(A・D・E・K)や性ホルモンの吸収・合成に不可欠
■ だからこそ──「脂の質」が、生き方を左右する
人間は、脂を燃やし、脂に守られ、脂に潤されて生きているといっても過言ではありません。しかし現代、この“生存のための脂”が、體を壊す脂へとすり替えられているのです。
工業的に加工された酸化油
サラダ油・ショートニング・マーガリン
保存のために過剰精製されたPUFA
それらは、體に蓄えられるたびに毒の倉庫と化し、細胞膜を破壊し、ホルモンバランスを崩し、免疫や脳機能にまで影響を及ぼします。
脂は、生きるための鍵。
だからこそ、“どんな脂を摂るか”が、その人の代謝と免疫と氣のすべてを決めるのです。
脂質は「摂るか摂らないか」の問題ではありません。
「どの脂を摂り、どの脂を避けるか」
その選択こそが、あなたの內なる代謝環境=體の設計図を塗り替えるのです。
第2章|PUFAとは何か? “體に良い”は本当か?
私たちの周りには「體に良い油」として、亜麻仁油やえごま油、魚油などが多く流通しています。これらに共通するのが、PUFA(多価不飽和脂肪酸)という分類に属していることです。
PUFAは、「多価(poly)に不飽和(unsaturated)」つまり、二重結合を複数持つ構造的に不安定な脂質を意味します。代表的なPUFAには次の2系統があります。
■ オメガ3脂肪酸
主成分:αリノレン酸、EPA、DHA
多く含む食品:青魚、亜麻仁油、えごま油、チアシード
働き:抗炎症、脳神経保護、血流改善、ホルモン調整
■ オメガ6脂肪酸
主成分:リノール酸、アラキドン酸
多く含む食品:サラダ油、大豆油、トウモロコシ油、加工食品全般
働き:免疫活性化、炎症反応、細胞シグナルの伝達
一見、どちらも重要な働きを担っているように見えます。そして実際にこれらは「必須脂肪酸」、つまり体内で合成できないため、食事からの摂取が必要な脂とされています。
しかし、ここに落とし穴があります。
PUFAは二重結合が多く非常に酸化しやすい脂質であり、酸化すると過酸化脂質という細胞毒に変わります。特に、現代の食生活では、加工食品・外食・揚げ物・ドレッシング・惣菜などを通じて、オメガ6を過剰に摂取している状態です。
本来理想とされるのは、オメガ6:オメガ3 = 1〜4:1(つまり、オメガ3の摂取量を基準にし、オメガ6がその1〜4倍程度)
しかし、現代の日本人の食生活では、オメガ6:オメガ3 = 20:1〜30:1 にも達しており、圧倒的にオメガ6過多/オメガ3不足の状態にあります。
このバランスの崩壊こそが、慢性炎症・アレルギー・自律神経の乱れ・免疫異常といった“静かな不調”の正体かもしれません。
■ なぜ、PUFAは“酸化”が問題なのか?
PUFAは構造上、空気(酸素)や熱、光によってすぐに酸化します。
つまり、
スーパーで長期間売られている油
加熱調理された惣菜
サプリメントとしてカプセルに閉じ込められた魚油(低品質)
これらはすでに酸化している可能性が高いのです。
酸化したPUFAは體内で過酸化脂質になり、細胞膜を劣化させ、ミトコンドリア機能を低下させ、血管や腸内環境を破壊していきます。しかも、それらは一度入ると体内で蓄積しやすく、排出されにくい。
つまり、どんなに善玉的な効果を持っていたとしても、「酸化したPUFA」は“百害あって一利なし”になってしまうのです。
PUFAは、必要な脂質であることに間違いはありません。しかし、その摂取方法とバランスを誤れば、“良薬”は“毒”に変わる。
第3章|酸化脂質とエイコサノイド ─ “見えない炎症”が體を蝕む仕組み
PUFA(多価不飽和脂肪酸)の最大の問題点は、構造的な不安定さ=酸化しやすさにあります。とくにオメガ6脂肪酸は、熱・酸素・光にさらされるとすぐに酸化し、過酸化脂質(lipid peroxide)という有害物質に変わります。
そして、この「酸化」以上に深刻なのが、体内で炎症性ホルモン様物質に変換される仕組みです。
それこそがエイコサノイド(Eicosanoids)の問題です。
■ エイコサノイドとは何か?
エイコサノイドとは、脂肪酸(とくにPUFA)から体内で生成される局所ホルモンの総称です。
主に次のような種類があります:
プロスタグランジン(PG)
トロンボキサン(TX)
ロイコトリエン(LT)
これらは一時的に免疫や炎症、血圧や血小板凝集を制御する働きを持っています。つまり、エイコサノイドは“火消し”にも“火種”にもなり得るのです。
エイコサノイドではω3のEPA/DHAが重用される。が、6個の炭素二重結合がある不飽和脂肪酸なのでとにかく酸化し易い。
— 續池均(kintsuzuike)@MTR Method Lab®︎ (@kintsuzuike) July 20, 2021
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■ オメガ6とオメガ3の“炎症スイッチ”
PUFAが体内でどんなホルモン様物質になるかは、「材料」によってまったく異なります。
● オメガ6(リノール酸 → アラキドン酸)
炎症を促進するエイコサノイドを生成
例:PGE₂(プロスタグランジンE2)
例:LTB₄(ロイコトリエンB4)
免疫過剰反応、疼痛、発熱、腫脹などに関与
● オメガ3(αリノレン酸 → EPA・DHA)
炎症を抑制するエイコサノイドを生成
例:PGE₃、LTB₅
さらに、レゾルビン(Resolvins)やプロテクチン(Protectins)と呼ばれる抗炎症・治癒促進物質へと代謝される
■ バランスの崩壊が“慢性炎症”をつくる
理想的な脂質摂取比率は、オメガ6:オメガ3=1〜4:1程度とされています。しかし現代の日本人は、20:1〜30:1という極端なオメガ6過多の傾向にあります。
このバランスの崩壊によって、炎症が“すぐに起こり”炎症が“なかなか治まらない”という体内環境がつくられてしまうのです。
■ 過酸化脂質とエイコサノイドの“二重炎症”
さらに問題なのは、酸化したPUFA(過酸化脂質)もまた、ミトコンドリアを傷つけ、細胞膜の流動性を奪い、慢性的な酸化ストレスと炎症反応を生み出すことです。
つまり現代人の體は、
酸化PUFA(サビた油)
炎症性エイコサノイド(火をつける脂)
この“酸化と炎症の二重構造”にさらされているといえます。
■ 慢性炎症が生む不定愁訴の正体
この「静かなる燃焼状態」は、医学的には“炎症”と呼ばれなくても、次のような症状として現れます:
アレルギー・喘息・アトピー
慢性疲労・だるさ・眠りの浅さ
生理痛・頭痛・PMS
不安感・イライラ・集中力の低下
肌荒れ・腸内環境の乱れ
もはや「病気ではない不調」=未病(みびょう)のほとんどに、脂質の質とバランスの乱れが関与しているといっても過言ではありません。
■ だからこそ、“脂の選び方”がすべてを変える
オメガ6過剰を“引く”
酸化油を“抜く”
炎症を鎮めるオメガ3を“足す”
飽和脂肪酸やオメガ9で“安定させる”
これが、現代人にとっての脂質リセット戦略です。
第4章|飽和脂肪酸と天然油の再評価 ─ “安定した脂”こそ體を支える
前章までで、PUFA(多価不飽和脂肪酸)の酸化によるリスクと、慢性炎症の引き金となる実態を明らかにしました。では、逆に體にとって安定し、炎症を引き起こさない脂とは何か?
その答えの一つが、飽和脂肪酸や、伝統的に用いられてきた天然の油脂にあります。
■ 飽和脂肪酸とは? ─ “安定性の王者”
飽和脂肪酸(SFA:Saturated Fatty Acids)は、分子構造に二重結合を持たない脂肪酸です。これにより、非常に酸化に強く、加熱にも耐える性質を持っています。
主な飽和脂肪酸を含む脂質:
グラスフェッドバター
ココナッツオイル(ラウリン酸が主成分)
MCTオイル(中鎖脂肪酸)
牛脂や豚脂(自然飼育に限る)
*これらはマフェトン理論の実践中にカロリーを維持する上で貴重な食材になります。
飽和脂肪酸の利点:
酸化しにくく、安全なエネルギー源となる
ミトコンドリアでの代謝効率が高く、体温を高め、代謝を促進
ホルモン生成や細胞膜形成に不可欠な素材
飢餓や低糖質環境下でのケトン体産生を促進
近年では「飽和脂肪酸=動脈硬化の原因」という定説に疑問が呈されており、加工された植物油の方がむしろ健康リスクが高いという知見が増えています。
■ 天然油の魅力──“本物の脂”が體に響く理由
● オリーブオイル(エキストラバージン)
主成分はオレイン酸(オメガ9)
抗酸化成分(ポリフェノール)を含み、酸化しにくい
地中海食の中核脂質として長寿文化に貢献
● アボカドオイル/マカダミアナッツオイル
オメガ9を主成分としながらも、加熱にも強い
植物性でもPUFA比率が低く、安定性が高い
● 動物性脂肪(自然飼育)
牛脂・ラード・鶏脂など、自然な形で得られた動物性脂は、栄養価が高い
ビタミンA・D・K2・共役リノール酸など、脂溶性栄養素が豊富
■ 中鎖脂肪酸(MCT)──即効性のあるブレイン燃料
ココナッツオイルやMCTオイルに含まれる中鎖脂肪酸は、消化吸収が速く、肝臓ですぐにケトン体へと変換されます。これは、特に脳の代替エネルギー源として注目されており、
認知症予防
集中力の向上
血糖値の安定
といった効果が期待されています。
■ なぜ“伝統脂”は炎症を起こさないのか?
現代の加工油と違い、昔ながらの油はシンプルな製法で作られ、精製処理もされていません。以下のような特性があります。
酸化に強い
ビタミンやミネラルがそのまま残る
食材そのものの風味やエネルギーが活きる
たとえば、バターやラードは、戦前まで日本の食文化でも一般的に使われていた油です。これらが極端に排除され、精製植物油が「健康的」として流通しはじめたのは、ごく最近の話なのです。
「脂質を避けよ」と言われてきた時代は、すでに終わりました。本当に避けるべきなのは、“脂質そのもの”ではなく「壊れた脂」なのです。
第5章|“火”を生む油、“潤す”油 ─ 東洋医学から見た脂の本質
脂質について語るとき、私たちはつい分子構造やカロリー、酸化リスクといった西洋科学的な視点に偏りがちです。しかし、東洋医学の叡智は、脂に“氣”と“火”のバランスを見る視座を与えてくれます。
本章では、「脂」と「炎症」「氣」「潤い」とのつながりを東洋的に捉え直し、私たちの體にとって本当に必要な“油の質”とは何かを掘り下げていきます。
■ 脂は本来、“潤す”もの
東洋医学では、「脂(あぶら)」は體を潤し、五臓六腑を養う“陰の氣”の代表とされています。
特に、
肺の乾燥を防ぐ
肌や粘膜を潤す
胃腸の滑りを助け、蠕動運動を促す
といった作用は、脂質によって氣血が円滑に巡ることで実現されると考えられています。つまり、本来の脂は“潤いと柔軟性をもたらす存在”なのです。
■ しかし、PUFAは“火”を生む──見えない炎症の正体
一方で、現代の食生活にあふれる酸化したPUFA(多価不飽和脂肪酸)は、
東洋的に見ればまさに「体内に火を生む脂」です。
たとえば、以下のような症状は、東洋医学では「内熱(ないねつ)」や「虚火(きょか)」と呼ばれます:
顔のほてり・赤ら顔
湿疹・アトピー・炎症性皮膚疾患
不眠・焦燥感・落ち着きのなさ
生理不順・のぼせ・微熱
腸の荒れ・ガス・下痢と便秘の交互
これらはすべて、“潤すはずの脂”が“燃える火種”になっている状態とも言えるのです。
■ “火”を鎮め、“潤い”をもたらす油とは?
◎ 安定した脂(飽和脂肪酸・中鎖脂肪酸)
ココナッツオイル、バター、ラードなどは、酸化せず、「火」を生まない
中医学的に見ても「體を温めながら潤す陽の脂」として適している
◎ 生きた油(低温圧搾・未精製の植物油)
エキストラバージンオリーブオイル、グラスフェッドバター、未精製の胡麻油
これらは「氣を補い、血を巡らせる」脂であり、陰陽の調和に寄与する
◎ 加工・精製された油(避けるべき)
高温抽出のサラダ油・精製植物油・マーガリンは「氣を塞ぎ、火を籠らせる」性質
體を潤すどころか、“燻る火”を生む
■ 五行の視点で見る脂と臓器の関係

■ “脂を整える”とは、“氣と火の調和”を整えること
私たちの體は、氣(巡り)・血(栄養)・津液(水分)・精(生命力)のバランスで成り立っています。その土台にあるのが、脂質の「質と使い方」です。
酸化した脂=氣を塞ぎ、火を籠らせる
安定した脂=潤いを与え、火を調える
このように、脂は単なる“栄養素”ではなく、體の調律器としての役割を持つのです。
第6章|“脂”の選び方と使い分け ─ 現代人のための油脂戦略
ここまでで、「どんな脂を摂るか」が私たちの細胞、血流、ホルモン、氣のめぐりにまで影響を及ぼすことをご理解いただけたかと思います。最終章では、日常生活で即実践できるよう、油の選び方・使い方の原則を以下にまとめてご紹介します。
■ 1. “摂るべき脂”と“避けるべき油”を明確にする
⭕️ 積極的に摂りたい脂

❌ 避けたい脂

■ 2. 調理法で使い分ける──“火”との相性が鍵
高温加熱(炒め物・揚げ物):ココナッツオイル、バター、MCT、ラード
中温(煮物・蒸し物):オリーブオイル、アボカドオイル
生食(サラダ・仕上げ):えごま油、EVオリーブ
※PUFA(えごま油)は生で摂取/冷蔵保存/早期消費が鉄則です。
■ 3. 食事バランスの黄金比──脂質の“質と比率”
理想的な脂質の摂取比率は次のとおりです:
オメガ6:オメガ3 → 2〜4:1
飽和脂肪酸:不飽和脂肪酸 → 4:6 程度でOK(安定性重視)
現代人の多くは、オメガ6:オメガ3が20:1以上と大きく崩れており、
「まずはオメガ6を抜くこと」が最も現実的な修正ポイントとなります。
■ 4. ライフスタイルで氣を整える“脂の知恵”
加熱用と生食用の油は必ず使い分ける
開封後の油は冷暗所または冷蔵保存
1ヶ月で使い切れる量を小瓶で購入
揚げ物は極力控え、蒸す・煮る・焼く調理へ
「加工食品=酸化PUFAの塊」と心得る
■ 5. “油を整えること”は、心身の再構築
脂質はただのカロリー源ではありません。
それは、「氣を巡らせ、血を生み、體を潤す」命の要なのです。
頭がぼんやりする
肌が乾燥する
生理が乱れる
イライラしやすい
便が硬い・出にくい
こうした“小さな不調”は、脂を変えることで大きく改善する可能性があります。つまり、脂は、「食の入口」であり、「體の出口」でもある。
終章|“脂”を変えると、世界が変わる
脂は、ただのエネルギーではありません。
脂は、沈黙の設計者です。
あなたの細胞膜をかたちづくり、ホルモンを生み、脳と腸をつなぎ、氣と血を巡らせ、それでいて、何も語らない。しかし確実に“體の未来”を内側から動かしている存在。
私たちは、何を脂にしているのか?
それは、何を“素材”として人生をつくっているかという問いでもあります。
加工された油にまみれ、酸化しやすい脂を摂り続けるということは、「壊れやすい自分」「炎症しやすい感情」「揺らぎやすい思考」を選び続けるということかもしれません。
一方で、本物の脂は、“芯”のある體と心をつくる脂です。
酸化しない。
揺らがない。
潤い、温め、支える。
それはまるで、人間関係や思考にも似ているように思います。
見た目や表層ではなく、内側で何が燃え、何が潤い、何が巡っているか。
脂を変えるとは、その“內なる氣の流れ”を、もう一度信じ直すことにほかなりません。
脂を制する者は、體を制す。
しかし、本当は、
脂を整える者は、自らの“在り方”を整えるのかもしれません。
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