【負の連鎖】パスはつながらず、シュートも打てない苦境を、どう克服するのか?|柏レイソル×FC町田ゼルビア(第6節)
レイソルのサッカーをさせてもらえない
このハーフシーズンの中で、もっとも「何も得られない試合」になった。
柏レイソルのサイド攻撃に対して左右に素早くスライドし、スペースを埋め続けたFC町田ゼルビアの堅守を褒めるべきか。
何よりゼルビアのボランチ・ネタラヴィがよすぎる。危険なスペースを埋めてパスを遮断し、ボール保持者に素早く、厳しく寄せて奪い取る。味方へのパスは弾ませず受け取りやすい。極上である。思いやりあふれるいい男なのでは? と妄想しながら、気づくとネタラヴィばかりを追っていた。
一方のレイソルは、いつもと同じようにボールを保持するものの、攻撃しているサイドと中央をガッチリ固められて、遅攻になってシュートまで行けない苦しい展開が続いた。加えて、攻撃で相手に不均衡を生む要の原田 亘が開始早々に怪我で交代になり、29分にテテイェンギにJ初ゴールを奪われて、さらに苦しくなってしまう。
多くの人数を攻撃に割くにもかかわらず、自分たちのサッカーができないレイソルに対し、全員で意思を統一し、徹底的に守り抜くゼルビア。「勝つ、ではなく、負けない」。まさに、町田の黒田 剛監督の狙い通りの展開だったように思う。
ゲームはこの苦しさを晴らすことなく終了。シーズン5敗目となった。
“認知・判断・実行”のズレをどう克服?
この試合でどうしても気になったのが、試合を通して散見されたパスミス。
パスを出せない、何気ないパスをカットされるといったシーンもあったが、パスがズレて受け取れない場面が多々あり、パスの出し手と受け手の感覚のズレが生じていた。

サッカーは選手個々の“認知・判断・実行”の連続である。パスの出し手と受け手で空いているスペースを共感できていないことや、互いの得意とするプレーややりたいプレーを共通認識にできていないことで、判断にズレが生じるのだろう。
苦しい状況の中で、その共有をどこまで深められるのか。そこに改善の糸口があるように思えた。

さらにこの試合、レイソルのコーナーキックはゼロだった。ボールを保持してゴールライン近くまで押し込んでも、センターリングがゼルビアのディフェンダーに当たるようなチャンスを創出できていないのではないか。
そう考えると、コーナーキック数が両ウイングバックのパフォーマンスのバロメーターになりそうだ。今後、久保藤次郎や山之内佑成、汰木康也たちの突破でコーナーキックを取れるかも、注視していきたい。

ボールを保持しながらジワジワと攻め立てるスタイルでは、どうしても相手ディフェンダーが密集しているところへ攻めていくことになる。ボール保持のラインを10メートルほど下げて相手を間延びさせ、最終ラインとボランチの間の中央エリアを攻略する方法もあるが、リカルドロドリゲス監督はそういった選択は取らない気がする。
狭いスペースでどう戦うか。選手個々のクオリティやアイデアで、瞬間的な違いを生み出すことに期待したい。そのためにも、やはり互いの“認知・判断・実行”をすり合わせることが大切になりそうだ。

【スタッツ】
柏レイソル × FC町田ゼルビア
2026年3月14日(土)14:00 KICK OFF 三協フロンテア柏スタジアム
0−1
得点者:テテイェンギ(29分)
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