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【サピエンス全史・感想】人類が繁栄した理由は道具ではなく「虚構」?現役大学生が驚いた認知革命の正体 #27

今回は『サピエンス全史』の上巻を読み終え、下巻を読んでいる私が最も衝撃を受けた「虚構(フィクション)を創る力」について話します。本書には多くの気づきがありましたが、今回はこのテーマに絞って、人類が繁栄した本当の要因を私なりの視点で言語化してみました。ぜひ最後までお付き合いください。


道具の誕生と「繁栄の要因」に対する誤解

私はこの本を読むまで、人類を人類たらしめ、ここまで繁栄させた要因は「手の器用さ」や「知能の高さ」、そして「道具を使う能力」だと思っていました。他の動物には作れない高度な利器を使いこなすことこそが、人間に圧倒的な優位性をもたらした結果なのだと盲信していたのです。しかし、本書が提示した人類繁栄の核心は、まったく別のところにありました。それが「虚構を創り出す力」、つまりフィクションを創る能力だったのです。

動物の言語と、人間の「フィクションを創る力」の違い

人間も動物も、言語をもち、コミュニケーションをとります。しかし、動物は目の前の状況しか伝えられないのに対し、人間は過去のことや、空想・妄想のこと、未来のことまで伝えることができます。

たとえば、猿はライオンが近くにいると「ライオンがいる」と伝えることはできますが、「川の近くでライオンを見た」とは伝えられません。また、ライオンを神として崇めることもないでしょう。人間は、あるライオンが先祖を救ったため「神」として崇めることもできます。実際にその現場を見ていなくてもです。この「存在しないものを信じる能力」こそが、人間に爆発的な進化をもたらした現象の引き金でした。

なぜ虚構の共有が、巨大な集団の形成を可能にしたのか

では、なぜこの「虚構を創る力」が人類の繁栄という結果に直結したのでしょうか。その理由は、虚構を共有することによって、人間がより多くの集団で生活できるようになったからです。

チンパンジーなどの動物がお互いを直接認知し、信頼関係を保ったまま一緒に生活できる集団の規模には、生物学的な限界(150人程度)があります。これを超えると直接の関係性が把握できなくなり、集団は崩壊してしまいます。しかし人間は、「共通の神」や「共通の神話」といった虚構を全員で信じることによって、初対面の相手であっても「同じものを信じている仲間だ」と認識し、信頼を置いて協力し合うことが可能になりました。この認知の革命によって、人間だけが150人の壁を突破し、巨大な社会を築くことができたのです。

現代社会を支配する「目に見えない虚構」

現在の社会を見渡してみると、実はあらゆる場所が虚構であふれています。宗教、貨幣、株式会社、国家、アニメやマンガなどはすべてその一例です。

株式会社の例で考えると、株式会社の本体は一体どこにあるでしょうか? 本社でしょうか、ロゴでしょうか、それとも社長や従業員でしょうか? すべて違うはずです。これらが仮になくなったとしても、会社はつぶれません。新しい本社を建て、新しいロゴを作り、新社長を決めて従業員を雇えば、会社は存続します。このように株式会社の本体は目に見えないのです。これこそが虚構の正体です。人間が「そこにある」と信じている約束事の共有こそが、現代の巨大な経済社会を維持しているのです。


【読者のみなさんへ】

最後まで読んでいただきありがとうございます。皆さんは、日々の生活の中で「これってよく考えたらサピエンスの創り出した虚構(フィクション)だな」と感じるものはありますか?また記事への感想・意見などのコメントもお待ちしています。コメントはもらえるだけで嬉しいので気軽にコメントしてください



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