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心が病む本当の理由。大人の世渡りで「自分に嘘」をつき続けてはいけない。 #2

前回は、人生の主権を取り戻すために「判断基準を自分に置く」という覚悟について書きました。

今回は、その自分軸を突き詰めた先にある、私の最も大切にしている信念です。 社会や組織という枠組みの中で、自分の最深部にある「心」を絶対に壊さないための、リアルな自己防衛論をお届けします。

最期の砦:自分自身に嘘をつかない


私が人生で最も大切にしている信念、それは「自分自身に嘘をつかない」ということだ。
人間は、他人に嘘をつくことはできても、自分自身を騙すことは絶対にできない。多くの人はその事実を薄々勘違いしながらも、目先の楽さに負けて自分に嘘をつき、その歪んだ事実から目を背けようとする。
自分自身に嘘をつかないとは、どういうことか。端的に言えば、自分の本心を隠さず、常にありのままの感覚を自覚していることだ。しかし、社会や組織の中で生きていく以上、四六時中「ありのまま」でいることは不可能かもしれない。
だからこそ、一つだけ絶対に覚えておいてほしい技術がある。それは、「内面(本音)」と「外面(建前)」が異なるとき、そのギャップを冷徹に受け入れ、理解しておくということだ。
例えば、理不尽で嫌いな先輩に対して、余計な摩擦を避けるために笑顔で取り繕うとする。その行為自体は、大人の世渡りとして時に必要だろう。しかし、その外面のパフォーマンスに引きずられて、内面の「嫌いだ」という本心まで無理やり書き換え、「あの先輩にも良いところがある、好きになろう」などと自分に嘘をつくことだけは、絶対にやってはならない。
そんなことをすれば、精神のバランスは崩壊し、自分が苦しくなるだけだ。現代社会で心が病んでしまう人の多くは、この「外面に合わせて、無理やり内面(本心)を歪めようとすること」が原因だと私は確信している。
他人に嘘をつくリスクなど、せいぜい信頼を失う程度で、事態がどれほど大きくなろうとも取り返しはつく。しかし、自分自身に嘘をつき続けることは、自己の喪失という、文字通り「取り返しのつかない結末」を招きかねない。
特に日本人は、和や協調性を過剰に重んじる文化のなかで、自分に嘘をつくことが癖になっている傾向がある。だが、私たちは誰かのためではなく、自分自身の人生を生きるために生まれてきたはずだ。
「自分を一番大切にして、何が悪いのか」
周囲に流され、自己をすり減らす現代の日本人には、これくらい図太く、自愛に満ちた覚悟がちょうどいいのではないだろうか。

【前回の記事はこちら】

【自己紹介】

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【次回予告】

次回は、この「自分軸」と「自己への誠実さ」を持った人間が、他者と関わる際に行き着く最終結論、『期待の放棄と、偽りの優しさ』についてお届けします。お楽しみに。

【哲学的思考シリーズ】

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