時間足を切り替える手間をなくす|4時間・1時間・15分の位置を1枚のパネルに

15分足を見ています。
そういえば1時間足はどうなっていたか、と切り替えます。ついでに4時間足も見ます。戻ってくると、15分足の状況は少し変わっています。
もう一度、1時間足に切り替えます。
この記事では、切り替えて戻る往復をなくす方法を書きます。3つの時間足を1枚にまとめるツールも用意しました。
動かすのはTradingViewです。ブラウザで開くチャートサービスで、無料のプランでも自作のツールを追加して使えます。
「上位足は何を見ているのか」
先に、この質問に答えておきます。ここだけ読んで帰っていただいても構いません。
時間足を変えると、同じ移動平均が別物になる
移動平均線の期間は「直近◯本」という意味です。本数は同じでも、1本の長さが時間足ごとに違います。
同じ「200」で並べると、こうなります。
15分足の200本 … およそ 50時間(2日ほど)
1時間足の200本 … およそ 200時間(8日ほど)
4時間足の200本 … およそ 800時間(33日ほど)
日足の200本 … およそ 200営業日(10か月ほど)
15分足の200EMAは「ここ2日の平均」、4時間足の200EMAは「ここ1か月の平均」です。同じ名前で呼んでいますが、見ている期間はまるで違います。
上位足を確認するというのは、もっと長い期間の平均に対して、いまの価格がどこにいるかを見るということです。
どの時間足を組み合わせるのか
ここに決まりはありません。
よく使われているのは次のあたりです。
4倍〜6倍で刻む … 15分 → 1時間 → 4時間、あるいは 1時間 → 4時間 → 日足
自分が注文を出す時間足を一番下に置く … その上に2つ足す
日足・4時間を固定して、一番下だけ変える … 銘柄によって下段を入れ替える
同じチャートを見ていても、人によって組み合わせが違います。それは間違いではなく、注文を出している時間軸が違うだけです。
正解がない以上、道具の側で「この3つを見るべき」と決めてしまうのは無理があります。
そろえるべきなのは、時間足ではなく物差し
組み合わせは自由でいいのですが、ひとつだけ揃えたほうがいいものがあります。移動平均の期間と種類です。
15分足を200EMA、1時間足を100SMA、4時間足を75EMAで見たとします。3つの数字が並びますが、それぞれ別の物差しで測った結果なので、並べても比べたことになりません。
同じ期間・同じ種類で揃えて初めて、「短い期間では下、長い期間では上」という読み方ができます。
1枚のパネルにまとめました
Multi Timeframe Status Pro
複数の時間足の終値が、移動平均より上か下かを1枚のパネルにまとめて表示する補助ツールです。
初期状態ではこう出ます。
MTF Pro 位置 移動平均 乖離
4時間 ↑ 4193.45 +3.27%
1時間 ↑ 4296.56 +0.80%
15分 ↓ 4379.32 -1.11%
EMA200 / 現在値 4330.74↑ が移動平均より上、↓ が下です。時間足を切り替えなくても、3つの状態が同時に見えます。
時間足は3つとも自由に指定できます。 4時間・1時間・15分は初期値で、週足・日足・4時間にも、1時間・15分・5分にもできます。
物差しは3段で共通にしています
移動平均の種類と期間は、3段まとめて変わります。段ごとには変えられません。
これは制限ではなく、意図した作りです。段ごとに期間を変えられるようにすると、先ほどの「別の物差しで測った数字を並べる」状態が作れてしまうためです。
種類は SMA・EMA・WMA・RMA から、期間は1〜1000から選べます。初期値は EMA の 200 です。
↑↓ だけでなく、元の数値も出します
記号だけを見せると、それがどの数値から出ているのか分からなくなります。
各段に、その時間足の移動平均の値と、現在値からの乖離を併記しています。
移動平均 … その時間足で計算した移動平均の値
乖離 … 現在値がそこからどれだけ離れているか(%または価格差)
現在値 … 最下行に一度だけ
現在値を段ごとに並べていないのは、3段とも同じ値になるからです。同じ数字が3回並ぶだけのものは、列にしません。
数値の列は個別に消せます。記号だけの2列表示にもできます。
MTF Pro 位置
4時間 ↑
1時間 ↑
15分 ↓
EMA200 / 現在値 4330.74どの足で判定しているかを、隠しません
上位足を扱うツールには、避けられない問題がひとつあります。
上位足の「現在の足」は、確定するまで状態が入れ替わります。 4時間足の200EMAより上だったものが、その4時間が終わるまでに下へ回ることがあります。これは計算の誤りではなく、まだ足が終わっていないというだけです。
このツールは、どちらで見るかを選べるようにしました。
現在の足を含む(初期設定)… いま見えているとおりの状態を表示します
確定した足のみ … ひとつ前の確定した足で判定します。表示は途中で変わりません
そして、いまどちらのモードで見ているかを、パネルの最下行に常に表示します。 モードが見えないと、表示が変わった理由も、変わらない理由も分からなくなるためです。
そのほかの表示
参照している移動平均を、チャートに重ねられる
パネルの数値がどこから来ているのかを目で確かめたいときのために、各段の移動平均をチャートに重ねて表示できます。初期状態では非表示です。
段ごとに個別のチェックボックスがあり、線の右端に「4時間 EMA200」のように名前が出ます。名前の表示はオフにできます。
パネルの位置と大きさ
位置は左上・左下・右上・右下から、大きさは小・中・大から選べます。初期値は左上・中です。
通知
4種類の条件でTradingViewの通知を設定できます。
1段目の位置が変わった
2段目の位置が変わった
3段目の位置が変わった
いずれかの位置が変わった
どんな方に向いているか
時間足を何度も切り替えている方
切り替えて戻る往復がなくなります。
複数の銘柄を見ている方
銘柄を切り替えるたびに、3つの時間足を確認し直す作業がなくなります。
上位足を見忘れることがある方
常に画面に出ているので、確認する動作そのものが要らなくなります。
インジケーター枠を節約したい方
上位足の移動平均を出すために複数のインジケーターを入れている場合、枠が空きます。
向いていない方
移動平均を使わない方
ローソク足そのものを上位足で見たい方
→ これは位置関係を出すツールです。上位足のローソク足は表示しません売買の判断そのものを示してほしい方
→ 総合判定の欄はありません。 矢印も出ません
導入のしかた
この記事の有料エリアに、そのまま使えるコードを掲載しています。
TradingViewを開く
画面下部の「Pineエディタ」を開く
有料エリアのコードをすべて選択してコピーし、エディタに貼り付け
「チャートに追加」をクリック
以上です。所要時間は1分もかかりません。無料プランでも動作します。
プログラミングの知識は必要ありません。設定はすべて日本語です。
アップデートを行った場合はこの記事を更新します。買い直しは不要です。
注意事項
総合判定は出しません。
「3段すべて↑」のような、まとめた欄は作っていません。並べるところまでがこのツールの仕事で、揃っているかどうかをどう扱うかは使う方の判断です。
上位足の現在の足は、確定するまで変わります。
「現在の足を含む」を選んでいる場合、その時間足が終わるまで↑↓は入れ替わることがあります。途中で変わってほしくない場合は「確定した足のみ」を選んでください。
移動平均の期間は3段で共通です。
段ごとに変えることはできません。理由は本文に書いたとおりです。
移動平均は多くの人が見ている水準というだけのものです。
そこで何が起きるかを示すものではありません。エントリー位置や矢印は表示しません。
再配布・転売はご遠慮ください。
ご購入者ご自身の利用に限ります。ご自身のチャートで使う分には、複数の端末・複数のアカウントでも問題ありません。
投資助言ではありません。
本記事および本ツールは表示の補助を目的としたものであり、特定の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
本記事にはTradingViewの紹介リンクを含みます。
リンク経由でご登録いただくと、当方に紹介料が入ることがあります。ツールの動作や価格、掲載内容に影響はありません。
ほかに作っているツール
価格
980円
時間足を切り替えて戻る往復が、これ以降なくなります。判断材料は以上です。
含まれるもの
コード全文(貼り付けてすぐ使えます)
全パラメータの解説(初期値と調整の目安つき)
時間足の組み合わせの決め方
設定レシピ集(5種類)
通知の設定手順
表示がうまくいかない場合の対処一覧
アップデート版(買い直し不要)
よくある質問
Q. どの時間足の組み合わせが正しいですか。
A. 決まりはありません。4倍〜6倍で刻む、注文を出す時間足を一番下に置く、といった考え方があります。注文を出している時間軸によって変わります。このツールは3段とも自由に指定できる形にしてあります。
Q. 3段とも↑になったら買いということですか。
A. このツールは位置関係を並べるだけで、揃っているかどうかの意味づけはしていません。どう扱うかは使う方の判断です。総合判定の欄も意図的に作っていません。
Q. 時間足ごとに移動平均の期間を変えたいのですが。
A. できません。段ごとに期間を変えると、別の物差しで測った数字を並べることになり、比較の意味がなくなるためです。本文に理由を書いています。
Q. 200以外の期間も使えますか。
A. 使えます。1〜1000の範囲で指定できます。種類も SMA / EMA / WMA / RMA から選べます。
Q. リペイントしますか。
A. 「確定した足のみ」を選んだ場合、表示は途中で変わりません。「現在の足を含む」を選んだ場合は、その時間足が確定するまで↑↓が入れ替わることがあります。未来のデータは参照していません。
Q. チャートより短い時間足を指定できますか。
A. できます。1時間足のチャートで15分を指定した場合、その1時間に含まれる最後の15分足の値が使われます。
Q. 段を4つ以上に増やせますか。
A. 現在は3段です。段数を可変にする案は検討中です。
Q. 上位足のローソク足も表示できますか。
A. できません。移動平均に対する位置関係だけを表示するツールです。
Q. 無料プランでも使えますか。
A. 使えます。通知の同時設定数のみ、プランによる制限があります。
Q. MT4 / MT5版はありますか。
A. TradingView専用です。
Q. 返金はできますか。
A. お受けできません。ご購入と同時にコードの全文が閲覧可能になる仕組みのためです。判断材料として、この無料エリアに表示される内容をすべて記載しました。
最後に
上位足を見るのは、長い期間の平均に対していまどこにいるかを知るためです。そのために時間足を切り替えて戻る動作は、本来なくてもいいものだと思っています。
並べるところまでを引き受けて、意味づけは渡さない。 そういう作りにしました。
ここから先は
¥ 980
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?
