#創作大賞 #オールカテゴリ部門
記憶の中に、音で育つ薔薇がある。


「音を聴く花と、記憶の中の薔薇🌹🫧」
✨ミツバチの羽音に応える植物たち ✨
私は「音を聞いて育った薔薇」をいただいたことがある。
クラシック音楽を聴かせるとよく育つのだと、そう教えてもらった。♫
当時の私は半信半疑で、けれどどこかで「そういう世界もあるのかもしれない」と感じていた。
茎もしっかりしていて、色も美しい真紅の薔薇。
花に話しかける人の気持ちも、なんとなく分かる気がしていた。
そして最近、興味深い研究に出会った。
植物は、音に反応している可能性があるという。
特に注目されているのが、ミツバチの羽音。
花の周りを飛ぶミツバチの羽音を感知すると、花はわずか数分のうちに、より多くの蜜を分泌することが観察されているそう。
まるで、「ようこそ」と言わんばかりに。
この現象は、受粉を効率よく行うための戦略と考えられている。
つまり植物は、ただそこに咲いているのではなく、環境に応じて“応答している”のだ。
さらに驚くのは、その仕組み。
花びらの形状が、音を集めるような構造になっている場合があるという。
まるでパラボラアンテナのように、特定の周波数。
たとえば、ミツバチの羽音を受け取りやすくなっている。
音を「聞く」ための形。
そう考えると、あの薔薇の話も、一層真実味を帯びる。
もちろん、人間のように耳があるわけではない。
けれど振動としての音を感じ取り、反応する力を、植物は確かに持っている。
科学はまだ、そのすべてを解き明かしてはいない。
けれど少しずつ、「植物は静かな存在ではない」ということが見えてきている。
風に揺れ、光に向き、そして音に応える。
あの薔薇は、もしかしたら音楽そのものではなく、
そこに流れていた『環境や気配』に応えていたのかもしれない。
人が大切にする空気。
そっと流れる時間。
耳には聞こえないやさしい振動。
花は、それらを受け取っていたのではないか。
そう思うと、世界は少しだけやわらかく見える。
花は、何も言わない。
けれど、何も感じていないわけではない。
植物は振動刺激に反応する性質を持っており、
音もまた「空気の振動」として伝わるため、
その影響を受けると考えられている。
実際に、特定の周波数の振動によって
成長やホルモン分泌に変化が見られる研究も報告されているそう。

音は、触れられないものだと思っていた。
けれど本当は、やさしく触れていたのかもしれない。
葉を、花びらを、そしてその奥にある命を。
植物はそれを、静かに受け取っている。




※本記事が応募作品です。以下はこれまでの作品です。

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今回の作品紹介
初のこころみ☝️ 絵本紹介

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