なぜ冬季五輪は北半球のものなのか
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ミラノ・コルティナ五輪が閉幕した。次回は同じ欧州のフランス、アルプス地域での開催となる。
そういえば夏季五輪は直近でも2016年のリオデジャネイロ、2000年のシドニーと、たまに南半球開催が見られる。
ところが冬季五輪となると、今回の欧州、前回北京、平昌、長野の東アジア、ソチのロシア、そしてバンクーバーやソルトレークシティの北米をうろうろしている。
人口比の違いもあると思うが、あまりにも南半球開催がないように思える。
これは一体どういうことなのか…。
そこで今回は、なぜ冬季五輪は北半球でしか開催されないのか、そして南半球での冬季五輪開催の可能性について考えていきたい。
南半球での冬季五輪開催は今のところ一度もない
夏季五輪については1956年メルボルン、2000年シドニー、2016年リオデジャネイロ、そして2032年開催予定のブリスベンの4度、オリンピック開催あるいは予定がされている。
ところが冬季五輪になるとどうだろう。画像の下側に色がついていない。
夏季五輪開催を3度経験しているオーストラリアですら開催されていない。
こう見ると少し不公平な気もする。
冬季五輪に南半球の国が参加していないわけでは決してない。
後述するが、オーストラリアやニュージーランドは金メダリストも輩出している。
南半球出身の冬季五輪出場者として外せないのはやはりトンガのテカテカニキ、タウファトファだ。
彼はオーストラリアのブリスベン生まれではあるが、父親の国籍であるトンガ代表として冬季及び夏季五輪の両方に出場している。
候補その1: オセアニア
南半球の先進2ヶ国 - 経済力と成績はある程度比例する
実際に冬季五輪を眺めていると、北欧を筆頭とした欧州勢、カナダと米国の北米勢、あるいは日本のようなアジア勢に割って入る、いずれにも分類されない金メダリスト輩出国がある。
筆頭は何といってもオーストラリアだ。
今大会もスノーボードクロスやスキーのモーグルで金メダルを獲得している。
南半球は季節が逆になるため、オーストラリアの夏の時期にニセコへやって来て、ウィンタースポーツに興じるAussieはここ15年ほどですっかりお馴染みの風景となった。
オーストラリアは、ラグビーの国という印象が強い。
男子代表はワラビーズ(Wallabies)、女子代表はワラルーズ(Wallaroos)と呼ばれている。

こっち見んな(笑)

WallarooはWallabeeとKangarooの中間サイズ

Wallabiesが予選敗退したW杯そっちのけで国内リーグに興じていた
オーストラリアは、季節や競技を問わずスポーツの国だ。
陸上のような例外こそあれど、スポーツの成績とその国の経済状況がある程度の相関関係にあることは体感として理解できるだろう。
その競技の強化に国家がどれだけお金を掛けられるかという至極シンプルなお話だ。その行為が国威発揚にあたるかは一旦脇に置くものとする。
先進国の定義についてはいくつか基準があるが、(少なくとも日本では)最も一般的とされているIMF(国際通貨基金)と国連による定義によると、南半球のある先進国はオーストラリアと、同じく英連邦のニュージーランドのみだ。
ニュージーランドもやはり、冬季五輪で金メダルを獲得している。
雪質問題
オーストラリアやニュージーランドにもスキー場は存在する。
オーストラリア大陸は地球の歴史上最も古い陸地である。西部には約44億年前の地殻が残存しているというから驚きだ。ちなみに地球の歴史は約46億年だ。
そんなめちゃくちゃ古い陸地なので、表面は擦れまくって平ペったくなる。最高峰のコジオスコですら2,228mだ。これは富士山はおろか、浅間山(2,568m)より低い。
一方、ニュージーランドの最高峰はトッブ画のマウントクック(現地名: アオラキ)という3,724mの山だ。高さも富士山に近い。
環太平洋造山帯上にある大陸の東側に浮かぶ細長い島国であり、一見すると南半球における日本の生き写しのようなロケーションをしている。
オセアニア先進2ヶ国にはこれらの山岳地を中心にスキー場が存在するが、ここでひとつ問題になるのが雪質だ。
南半球は北半球と比べて陸地が少ない、すなわち海洋部が多い。つまり早い話が、パウダースノーではなくベチャベチャなのだ。
ベチャベチャな雪をカバーするためには人工雪が必要になる。北近畿や中国地方のスキー場をイメージすればわかりやすいだろう。
さらに、近年の気候変動の影響で、天然雪で大会が開催可能な場所は年々減少している。以下、参考記事
●ナチュラルな雪で開催できるたった4つの場所
上の「気候的に開催が可能」とされる52か所でも、雪は自然の力だけでは足りず、人の手助けが必要になるだろうと、研究に携わったウォータールー大学のスコット氏が言っています。
そのうえで、2050年までに自然雪だけで開催できるだろう都市はわずか4カ所だといいます。それが、ロシアのテルスコル、フランスのヴァル・ディゼールとクールシュヴェル、そして日本のニセコだというのです。
オセアニアでの冬季五輪開催にあたってまず立ちはだかるのは、この雪質の問題だろう。
候補その2: 南米
南半球どころか赤道直下の国から金メダリストが出た!
まさにこの記事を書いているときだった。
現地時間2月14日、南半球の国としては3ヶ国目、赤道が通過する国としては史上初となるブラジル代表の選手が冬季五輪の金メダルを獲得した。
ルーカス・ピニェイロ・ブローテン
ノルウェー・オスロ生まれのブラジル代表選手だ。アルペンスキー男子大回転で金メダルを獲得した。
単に母親の国籍に鞍替えしたのではなく、彼はあくまでブラジル在住。両親の離婚後に母親の母国ブラジルへ居を移し、ノルウェーへ通っていた。
つまり、国籍だけブラジルに変えたわけではなく、実態に合わせてブラジルに"戻した"というのが近い。
いずれにせよ、とんでもない快挙と言って間違いないだろう。
米国の裏庭とアンデスの恵み
南米には、世界最長の山脈であるアンデス山脈が南北を貫いている。
日本やニュージーランドと同様、環太平洋造山帯に位置し、その長さは南北7,500km、最高峰のアコンカグアは6,960mと高さも充分だ。
アンデス山脈の西側、チリにはW杯開催実績もあるバジェネバドやポルティージョ、大規模かつ雪質も良質な南部のネバドス・デ・チジャンなどがある。
ポルティージョの開設にあたっては、アンデス鉄道の敷設に来た英国人がレジャーで滑り始めたのが始まりとされている。 また君たちか!
やはりウィンタースポーツの本場は欧州なのだ。
また南極ツアーの出発地でもお馴染み、アルゼンチンのウシュアイア近郊には、セロ・カストールという世界最南端のスキー場がある。ここも雪質が良質とのことだ。
南米開催の場合、有利に働きそうなのが真北にある米国との時差が少ないことである。
日本だとシドニー五輪の感覚だろうか。
国際機関とてやはり本音と建前は存在する。IOCにとっての上客は米国のNBCテレビであり、その後ろに居る3億人の視聴者なのもまた事実なのだ。
財政問題
5年前に東京五輪を経験した日本の読者には記憶に新しいだろうが、まず五輪開催にはお金が掛かる。良質なスキー場だけではなく、当然ハコが必要になってくる。
細長い国土に高齢化も著しく、財政状況が長らく上向かない日本にそっくりなイタリア開催である今回のミラノ・コルティナ五輪の場合、コルティナダンペッツォは1956年のレガシー、ミラノ市内ではサッカーのジュセッペ・メアッツァ(サン・シーロ)スタジアムと、既設のハコを上手く活用している。
南米大陸での五輪は現在、2016年のリオデジャネイロが唯一である。G20にはブラジルとアルゼンチンが名を連ねているが、現状経済がイケイケで、地域大国になりつつあるブラジルは、冬季五輪を開催するにはあまりにも暑すぎる。

ブラジルは世界最大の熱帯雨林を持つ紛うことなき暑い国だ
一方のアルゼンチンはかつて世界でも屈指の先進国だったが、その座から転落の憂き目に遭っており、そこからまだ立ち直れていない。
『母を訪ねて三千里』の時代とはすっかり立場が逆転してしまった。
開催実績に乏しく、インフラに恵まれない南米開催の場合、この財政問題がつきまとうことになる。
候補その3: アフリカ
サハラ以南は意外と冷えるし高地もある
アフリカ南部にはレソト王国という国がある。1966年に英国から独立した。本当君たちはどこにでもいるな!
周囲を南アフリカ共和国にすっぽり囲まれた小さな内陸国だが、ここは国の全土がドラケンスバーグ山脈という山中にあり、標高は全て1,400m以上ある。これは長野県の平均標高 (1,132m)よりも高い。
そんなレソト王国に2004年、アフリスキーというスキー場が開業した。
noteって凄いですね、まさかこんな遠くの記事まであるとは。
すぐ近くの南アにもスキー場があり、この2ヶ所がアフリカ南部の候補地となる。(※モロッコにも存在するが北半球になるので今回は割愛)
まだまだ規模も市場も小さい
アフリスキーという壮大な名前に対して、キャパが250名程度、コースも約1kmの初心者向けスロープ1本のみと、物足りない印象は否めない。
チリの項でも触れたとおり、そもそもウィンタースポーツ自体が欧州発祥の文化であるため、歴史的蓄積も浅いのだろう。
不可能というのではなく、まだ構造が育っていないというのが正確だ。
まずは競技人口の増加が目下の目標といったところか。
しかし筆者は、こういう場所から歴史が変わるのがこの上ない楽しみなのだ。
結局は北半球のジャイアンとレギュレーションに振り回される
ここまでいくつか可能性を探ってみたが、なかなかこれといった決定打がないのが難しいところだ。
米国のスポーツイベント
南米の章において、IOCの上客は米国NBCテレビであるということに触れたが、これは米国の都合でスケジュールが決められているという意味でもある。
冬の米国における国民的イベントといえば、何といってもスーパーボウルである。試合そのものもさることながら、ハーフタイムショーが一つのショービズとして成立しているあたりさすが米国だ。
実は冬季五輪の日程は、スーパーボウルが終わってから始まる。
米国民にとって上げ膳据え膳な日程ばかりは、南半球の国がどれだけ力を入れても変えられない要素である。
国際大会のレギュレーション問題
以下の記事は、先述のYahooニュースのエキスパートトピの出典元のひとつだ。
Hosting the OWG/PWG in the southern hemisphere is an option climatically, however it would be challenged by limited snow sports infrastructure and would cause major disruptions in the snow sports schedule and qualification procedures.
(筆者拙訳) 気候的に考えて、オリパラを南半球で開催することは選択肢になりうるが、それは一方で雪のスポーツのインフラ面において課題があり、雪のスポーツのスケジュールや予選の手続きに関して重大な混乱を引き起こす可能性がある。
つまり、昨今の気候変動的には南半球開催は無くはないが、季節が逆になる南半球では、五輪のレギュレーションや他の国際大会のスケジュールが決まっている中では現実的ではないと言っている。
レギュレーションは当然、放映権ビジネスと表裏一体である。つまりスーパーボウルに限らず、資金源自体が北半球の主要国に直結している。
さらに、夏季と比べて人気が今一つ上がらないために余計に資金が集まらず、米国のような上客に合わせるようになる悪循環だ。見始めたら面白いのに…。
人気低迷と言えば、先日ちょうどこのようなニュースもあった。
キム・ヨナの後が続かなかったようだ。
昨今の国民的スターが出にくい環境は、案外どこも一緒なのかもしれない。
韓国の地上波事情は以前の記事でも触れたように、公共放送のKBSとそこから独立したEBS (NHKからEテレだけ別法人になったイメージ)、民間のMBCとSBSの4局体制だ。

Nソウルタワーから首都圏一円に電波を発射している。この辺の地上波文化は日本と似ている。
これを見ると、NHK2波+民放5波+TVer無料配信はかなり恵まれているのはおわかりだろう。ここで幾度も触れているUniversal Accessに関しては、少なくとも五輪においては確保されているし捨てたもんじゃないのである。
つまり、日本も割と太客の部類だ。これに本場の欧州やカナダも加わる。
結局北半球の客ばかりになることを "the snow sports schedule and qualification procedures"と言っているのに過ぎない。
それでも可能性を探りたい
気候変動や放映権ビジネスといった抗えない事情はあれど、それでも見てみたいのでいくつか可能性を検討してみる。
間氷期の終結
実は地球は温かくなったり冷たくなったりを繰り返している。
かつて恐竜が絶滅した原因のひとつとされるのは氷期であり、人類が発展した時代は現在も含めて間氷期である。
地球温暖化懐疑派の「どうせ地球は寒くなるから今対策やっても無駄無駄」という、逃げ切り世代だけが使えるような方便の根拠はこれだ。じゃあいつ間氷期終わるんだ? 明日か? そもそもそこまで冷えちゃうと人類生き残ってる保証なんてねえぞ。
いずれにせよ、地球温暖化強制終了ルートがこれにあたる。
温暖化対策の結実
最近「オゾン層の破壊」というワードを聞かなくなったとは思わないだろうか。実はこれ、人類が自然に対してどうにかできた数少ない成功事例である。
オゾンホールが問題になった後、原因となるフロンガスを出さないようにするため、世界的な取り組みとして冷蔵庫からスプレーまで徹底的に禁止したのだ。
その結果、南極上空のオゾンホールの拡大は止まり、段々小さくなっている。悪い続報はあっても、良い続報はあまりないのは世の常である。
後世の人類から「昔の人かしこ!」と褒められるか、「昔の人アホやなー」と罵られるかは、現在の取り組みによって決まる。
オゾンホールよりも原因が複合的過ぎて難しいのは承知ではあるが、筆者はジジイになるまで冬季五輪が見たいので、何とか人類の叡智を結集し、目処をつけていただければと思っている。
技術革新による人工雪の質向上
現在の技術では人工雪はやはり天然よりもシャリシャリになってしまう。いわゆるアイスバーンというやつだ。さらに、人工雪を使う段階でもの凄い量の水やエネルギーをドカ食いしてしまう。
このあたりがSustainableではないとされている。
つまりここさえ解消されれば、ゴビ砂漠に雪を降らせることすらできる。
21世紀に入り、半導体のムーアの法則も行き詰まり、技術革新に関しては天井が見えてきた感がある昨今ではあるが、新物質の発見やエネルギー革命のようなことが起きれば、これも夢ではないのかもしれない。
前述の2つよりは案外現実的だと考えるが、いかがだろうか。
IOCの分散開催モデル
ミラノとコルティナダンペッツォは、直線距離で250km、車では400km離れている。これは東京から車で福井へ向かうくらいの距離感である。
以前の記事でも触れた通り、台湾とフィリピンの一番近い地点で100kmを切っていることを踏まえるとかなり遠い。
そういえば東京五輪もマラソンは札幌で開催された。
IOCも開催費の高騰や気候変動に対して手をこまねいてるわけではない。これは五輪憲章の改定で実現した。
商業主義をむき出しにしたインファンティーノ政権下のFIFAと違い、こちらはよりシリアスとも言える。人気が競技存続に直結する冬季五輪は、フレキシブルな運営に移行せざるを得ないのだ。
Hosting the OWG/PWG in the southern hemisphere is an option climatically ということだから、例えIOCのやってますよアピールだとしても、この線は意外と有り得るのではないかと考えている。
米国の凋落
100年ぶりくらいに米国が引きこもりを拗らせている。俺たちこそ51st stateだと言わんばかりに本邦のメディアでも連日その動向が伝えられているので、目にする方も多いだろう。
グリーンランドに関する言動が急速に萎んだように、今のところは支持者に対するアピールどまりであり一線を越えることはなさそうだが、もし今後米国が資金難などを口実に五輪出場選手への強化資金を打ち切ったらどうなるだろうか。
仮に米国の影響力が相対的に低下すれば、放映権構造も変化する可能性がある。
Global South (筆者註: 上から目線という指摘もあるので注意を要する)という言葉があるが、現在大国間でこれらの国をどう取り込むかの争いが繰り広げられている。アフリカ南部や南米も例外ではない。
かつて西欧列強に蹂躙されたアフリカ南部はその反動からか、既に中国の影響力がかなり入っているとされている。
米国の裏庭と言われる南米では伝統的に、そこに対する反発が存在する。ついこの間も、このような話があった。
そんな現地の感情に寄り添うように、旧東側の国が影響力を増してきたらどうだろう。無くはない話ではないだろうか。
極東の島国に暮らす者にとって決して好ましいシチュエーションではないが、ネガティブなルートとして可能性はあるので記しておきたい。
筆者の考える候補地
◎ オーストラリア メルボルン及びビクトリア州
おそらく既存の枠組みで考えて最も可能性があるのが、オーストラリア南部だろう。
メルボルンは夏季五輪開催経験もある。メルボルン擁するビクトリア州には前述のようにスキー場もある。
夏季五輪は予定のブリスベン含め3回なので実績も充分、財政状況も悪くない。
そして何より、オーストラリア自体がスポーツ熱が高い。
順当に考えると、メルボルン及びビクトリア州地域が可能性としては高いと考えている。
〇 ニュージーランド マウントクック周辺及びクライストチャーチ(オークランド)
次点が同じく南半球の先進国、ニュージーランドのマウントクック周辺だ。
オーストラリアに対して次点としたのはやはり人口や経済規模からである。ニュージーランドは同じ英語圏であることから、現役世代の若い国民、とりわけ Essential Workerがみんなオーストラリアに行ってしまうという潜在的な問題を抱えている。
またニュージーランドで人口が多いのはマウントクック擁する南島ではなく、最大都市オークランドや首都ウェリントンのある北島だ。南島の最大都市、クライストチャーチだけでは心許ない。
それでも広域開催を認める今の方針ならば、無くはないので2番目とした。
▲ チリ サンティアゴ近郊
南米の項で敢えて触れなかったのだが、チリはアルゼンチンの隣国にして実は財政状況は悪くない。継続的に経済成長も遂げている。
国土が南北に長いため、北は砂漠気候から南部はツンドラ気候まで揃っており、バリエーションも豊富だ。
さらにスキーW杯開催実績もあるのでチリ、サンティアゴ近郊を3番目とした。
南米開催でかつ「米国の凋落」シチュでなければ、時差も少ないし米国民からしても悪くない話ではないか。
△ 番外編 UAE ドバイ
もう南半球ですらねえじゃねえかというツッコミはさておき、オイルマネーによる暴力は全てを解決するっ…!
実は砂漠の中にあるドバイには、世界最大の室内スキー場が存在する。かつて船橋に存在したザウスのような感じだ。
野球や競馬に明るい方はご存知かもしれないが、実はアラブ諸国では昨今、オイルマネー依存からの脱却を目的に様々な娯楽を誘致している。
野球は元メジャーリーガーを始め、日本からも川崎宗則、中島宏之、福田秀平などが参加しており、なかなかに豪華だ。
競馬では、一人貿易黒字おじさん藤田晋オーナーが有するフォーエバーヤングがサウジカップを連覇したばかりで、ニュースを目にした方もいるだろう。
サウジアラビアでも、先行するドバイワールドカップを追う形で、こうして競馬の大会を新設している。
そんな中で比較的治安も安定しており、イスラム諸国の中では比較的戒律も緩く、外国の文化に対しても寛容で素地のあるドバイが、アラブ諸国の中では頭ひとつ出ていると言って良いだろう。
冬は北半球だけの特権じゃない
冬季五輪が南半球で開催される日は来るのだろうか―
それは気候の問題だけではない。
放映権、レギュレーション、国際政治…一筋縄ではいかないことも、わかっている。
それでも、筆者は妄想せずにはいられない。
夏の甲子園の裏で開催される、雪と氷の祭典を。
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