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【企画雑文#noteでBL】あとがき(かくあれかしと桃は咲く)

こちらは昨日投稿した↓のあとがき記事です。
ネタバレを含みますので、よろしければ本編の後でお読みください。
なみさん、こちらもよろしくお願いいたします。

!!注意!!

めっちゃ長いです。約5,800字、本編(約4,800字)より長いっていう。
あとがきなんですが本編に直接関係ないことも多くて……
ゾンビ記事同様、本編を書くまでの個人的な思考ログのようなものです。

本編に直接関係があるのは、目次で言うと「そして始まる歴史風」~「桃色は」くらいかと。
よろしければそちらだけでもどうぞ☆


まずはおさらい

今回のお題はこちらの3題。

桃色片想い

今、そこにある危機

noteでBL、2026/2の投稿作お題

そして私が書いたのはこれ。

【タイトル】
かくあれかしと桃は咲く

【ジャンル】
歴史風ブロマンス(乱世×芸術)

【あらすじ】
乱世に名を轟かす、「鬼」と呼ばれる武将に捕らえられた旅の絵師・春乃。
命と引き換えに出された条件は、春が終わるまでに鬼の心を満たす絵を描くこと。
鬼の心を満たす絵とはどんなものか。
「得るためではなく、灼くための戦」と評される鬼に、そもそも満たすべき心はあるのか。
絵はすべてを生み出せる。
描くことは願うこと。
そう信じながらも捉えられない鬼の心に、春乃が最後に描いた「絵」は。

ジャンル&あらすじ

桃色片想いなのに!!??!?

とは自分でも思いました。
最初はストレートに王道に、いわゆるあややの桃色片想いからの大人のアオハルBLを構想しておりました。
それがなんで乱世に絵を描く話になったか、っていうね。

最初に考えてた話

高校からの腐れ縁、ソウタと真咲が休みに伊豆にドライブ旅行。
音楽をかければ懐メロの数々、思い出されるアオハルの日々。
「そういえば文化祭でおまえあやややったよな」
「あーあれほんとにさぁ……」
他愛ない会話といつもの距離。
でも本当は、あの頃から。
ふたりで夕日が沈む海を眺めながら、真咲がいつものイタズラっぽい表情で言う。
「ねぇ、俺たち、このままでいいの?」
なんだその顔、なんだその言葉。
ソウタの心境は一気に修羅場、まさに「今、そこにある危機」ーー

みたいなやつです。
これはこれで、お題をスムーズに回収できるし、ドライブ旅行の伊豆の情景も綺麗だし、腐れ縁という関係性の変化(の可能性)という、私が好きなやつです。

なんですが、書いててなんか思ったんですよね。

これ、書いたことあるな、って。

もちろんこのお題で、このキャラたちで、この話を書くのは初めてなんですが、キャラの関係性、キャラの心境、キャラの修羅場。それにはとても強い既視感がありました。
より正確に言うと、これって11月の投稿作の瀧と槇に似てるな、と思ったのです。

これが手癖というやつか……!!

そりゃ私が自分の好きなものを書くわけですから、ある程度似た設定、展開になることはわかっています。
でも今回は、セリフ、リアクション、それを表現する自分の文章までイメージできていました。こう書くだろうな、が書く前に全部見えている。

これは「書きたい場面が見えている」とは全く違う感覚で、「一度読んだものを再読している」感覚でした。知ってる、思い出した、こういう展開だった、という感じ。

念のためですが、王道のストーリーや設定に対する既視感とは違います
王道展開というものは、「あああどうなるかは予想できるけどでもほんとにそうなる!? どうやってそうなる!?」という既視感込みの様式美ですし、「どうやってそうなる」部分を完全にイメージできることはありません。
キャラはもちろん、なにより作者さん自身について、そこまで理解し切れているわけではないですから。

でも、書くの私だし。
私の好きなものも、好きな表現も、今まさに影響を受けているものも、私は知ってるし。

驚き要素が皆無……!!

と気づいた瞬間、この話を私自身が「読みたい」と思えなくなってしまったのでした。

右往左往する2/11-2/12

祝日じゃん! 書くべし書くべし! と思っていた矢先、「これは私が読みたくない」と思ってしまったという。
じゃあどうする、何書く? 現代ものを書くのに食傷気味なら、いっそファンタジーにしちゃう!?
これが最初の転換点です。

ファンタジーか。書かないな。手癖も何もないな、いいな!?(単純)

というわけで、ファンタジー路線を探りました。

お題のうち、ファンタジーになると一気に難しくなるのが「桃色片想い」です。あややいないし。
一方、「今、そこにある危機」の危機感は増します。物理的な危機ありなので。
いや現代ものでもありですし書けるんでしょうけれど、思いつけない個人的な限界。
ということで、最初に浮かんだのは「落第天使」でした。

なんて??

「今度ミスったらクビ、見送り課かお迎え課に行ってもらう」
「えええーーー」
「だっておまえ、キューピッドのくせにカップル一件も成立させられてないだろう、まじふざけんな。赤ちゃんの送り出しでもしてろ」
「それは嫌、可愛くて泣く」
「じゃあお迎え課」
「それも嫌、これまでの人生思うと泣く」
「まじで何ができるのおまえ……!」
やばい、次こそカップルを成立させなくっちゃ。
それならもう既に仲良いふたりがいいんじゃない?
友達から何かのきっかけで変化するっていいんじゃない?
そのきっかけを作ればいいんだ、頑張れ俺!

みたいな話でした。超「今、そこにある危機」!!
ネタバレでもないネタバレとして、これは2/8のオフ会時、ブックオフで眺めていた「大きな字で読むシェイクスピア」みたいなやつの影響です。
ええ、真夏の夜の夢です。人外(言い方)が絡んで大混乱、からの大団円、みたいなやつです。様式美。

でも書こうとして考え始めちゃったんですよね、天使ちゃんが。
人外(だから言い方)の仕掛けるトラップ(?)で変わる関係性って、ほんとにふたりが選んだ関係って言えるのか? と。

真面目か。

これ考え出すともうBLじゃなくてワーカホリックコメディ待ったなしなので、ああダメだなと思いました。絶対5,000字に収まらないし、なんならさっきのソウタ&真咲カプに天使ってキャラ増えただけじゃね? と思うなど。

ボツ!!!

しかしながら時既に2/12(が終わりそう)な時点、ちょっとこれ、私が「今、そこにある危機」じゃないの??(遅い)

そういえば書きたいものって

落ち着こう、一回ちゃんと考えよう。
私が書きたい、読みたいBL(ブロマンス)ってなんだ?

と考えた時、直近で書いた『花隠れ』(※年齢制限あり)という短編を思いました。
ああそうか、今はこういう、美しい情景のなかで展開するヒリヒリした関係だな、と。

ご紹介記事、あらすじあります。

この『花隠れ』は、おこがましくも作者としてかなり気に入っている作品でして……
ああこういうのが読みたかった、というのが書けた感覚がありました。
あくまで個人的に、ですが。

この話の気に入っているところに、季節とキャラの関係性の変化を彩る、花の存在があります。
梅、木蓮、牡丹、藤……
書きながら、季節の変化、季節毎の花の存在はなんて美しいのだろう、と思っていました。
そして、その美しさをただ愛でることのできない、関係(状況)が変化していく痛み。そのキャラの痛み自体がまた、とても美しいな、と感じながら書いた話だったように思います。
美しいなとか言ってる場合か、あさひ超可哀想だぞ。(理性)

こういう、花のある情景がとても好きだな。
また書きたいな。
そう思い、お題の「桃色片想い」を考えた時、和物もイケるか? と思ったのです。

そして始まる歴史風

基本的な設定、冷酷非道な武将に捕まってピンチ、は今ハマっているタテヨミ商業BLの影響です。(白状)
受けが超美人で絵柄が良い。
これは復讐ものなのでちょっと(だいぶ)違うのですが、目的を持って相手の懐に飛び込み、自分の武器(商業BLの場合は容姿)ひとつで状況を切り抜ける、というのは王道ながら書いたことがないし、心惹かれるものがありました。

なんで主人公を絵師にしたのかは早くもさっぱり覚えてないのですが(鳥頭め……!)、桃を登場させようと思ったときに、美しい情景を留め置きたいという感情が自然に立ち上がった気がします。

あくまで個人的な整理ですが、これは圧倒的に絵のテリトリーだと思うんですよね。

事実の記録なら写真が一番です。事実なのに切り取り方で表情が全く異なるところも合わせて、興味が尽きない表現分野だとも思います。そこに存在するものを利用して、存在しないものを、あるいは存在とは違う形で表現する、という方法は、逆に写真にしかできないものかもしれません。
※視野の狭いイメージで言っていますので、実際に写真を扱う方にとってご不快な意見でしたら申し訳ありません。

存在しないものを、存在するものとして描く。
これは文章にも可能ですし、書く人間の端くれとして目指すものでもあります。
けれどそれでもやはり、(個人的には、)絵の独壇場だと思う。

恐らく私自身が視覚優位な人間であること、形、色、大きさ、すべてが「一瞬で」伝わる、時間単位の情報伝達量の圧倒的な差がイメージされるから、だと思います。
文章で受け取ると理解に3分かかる情報が、絵なら秒単位である、という。
これは絵の強さであり、同時に「正解を固定してしまう」という点で、文章ならば回避できる弱点にもなり得ると思います。

そしてもしかしたら、絵のほうがより根源的な、知識よりもスキルの分野だという気がするから、でしょうか。
言葉としては知らないことでも、絵で伝えることはできる。
少なくとも目にしたことがあるものを、「描く」というスキルがある前提では。
文章よりも、さらに開かれた、伝達手段としてより広く、より人生に根ざしたものであるというイメージがあります。

そんな、表現方法としての差異をベースに、「美しさをとどめたい」「人の願いを形にしたい」「生み出す世界の美しさで、人の心を動かしたい」と願う主人公が絵師になることは、とても自然な選択だったなぁと思います。

危機がほんとまじで危機

超危機じゃないですか?
いや夜伽しとけよ、と思うのは私だけじゃないはず。さすが芸術家、受け身に見えてガチで気が強いらしい春乃ちゃん(男)。

春乃という名前、桃の花を出すのと合わせて春を入れたいなという思いと、中性的な名前にしたいというところから決まりました。
中性的っていうか女性的になってしまいましたが……
春野がいいかなと思ったのですが、12月の投稿作(※年齢制限あり)の主人公が「遠野」なので、被りを避けた結果です。

「絵で心を満たせ」は最初から決まっていましたが、実は春乃と鬼(鬼て。武将のことです)の関係は当初からだいぶ変わりました。迷走していたとも言う。

最初、春乃は落とした城の城主のお抱え絵師で、「腹も膨れない絵なんぞにうつつを抜かしてるから城が落ちるんだ」的なことを言われて春乃が激怒、売り言葉に買い言葉で「じゃあ描いてみろ、できないなら腕切るぞ」って展開でした。

いやこのやりとりだけで1,000字超すやん、無理無理……とボツに。

結果春乃の立場と展開はだいぶ穏当(?)なものになりましたが、危機度は変わらず。
見せ場ですからね、「今、そこにある危機」。
唯一正面から消化しに行ったお題なので、春乃には頑張ってもらいました!

桃色は

桃を出そうとは決めていた(というか出すために時代物にした)わけですが、最後に春乃が描いた絵はあまりイメージできていませんでした。
春乃が桃好き、みたいなエピが先に浮かんで、その話をしてたら鬼が「灼いた」とか言い出して、「!!??」ってなったんですよね。

そこから、春乃と一緒に考えました。

なんで桃灼くのこの人。
どんな人で、何をしたくて戦ってる人なの?
どんな絵なら満足するの? てか満足する絵とかほんとに存在するの……?

そのへんはまんま、作中の春乃の試行錯誤です。

描く絵が虎→龍→・・・と変わっていくのはあまり意識していませんでしたが、読ませたChatGPTに「段階的に抽象度が上がってる」と言われ、なるほどこれが春乃の理解の進み具合か、と思いました。(※作者)

最後に絵を描く媒体(?)が紙ではないことも、先に鬼の「良い餞だ」というセリフが浮かんで、なら出陣に関係あるな、紙で渡すわけじゃないな、と思った結果。

きっとサイズとしても特大の、風がないとうまくなびかないようなやつだと思うのですが……

個人的には、この春乃の「答え」は、「描くこと」の捉え方、それによる関係性、そして情景そのものとして、「この話で書きたかった」ことを包含する、一番しっくりする形になったかな、と考えております。
お、おこがましい……(恥)

美しいものを書きたいな

今回書いてみて、最近の自分のテーマのひとつはこれなのかな、と思いました。
美しいものにふれたい、という思いが以前よりも強くなっている気がして、それは私なりにいろいろなものを書いてきて、そして読ませていただくなかで、文章で書きたい方向性がひとつ明確になってきた結果なのかなと思います。

noteでBLを始め、noteにはさまざまな個人企画があり、そのなかで季節を感じることのできる企画、お題がたくさんあります。
そうした企画に参加する度、自分の生活のなかにある小さな季節、花や空の色、風の吹き方、雨の気配、夕焼けの色合いの違いなどを、意識するようになってきました。
noteを始める前にはスルーしてしまっていたそれらを、とても美しく、尊いものだと感じられるようになり、そしてそれを表現する力がほしい、と思うようになったという気がします。

表現力はもちろんのこと、そもそも季節や風習、行事、歴史、言葉そのものについての知識自体がまだまだな私。
勉強しなければいけないことの多さにうう……となりつつも、勉強=美しいものにふれる機会だとすれば、それはとても楽しく、幸せな時間だと感じます。

資料と称して積ん読がすごい勢いで増えておりますが。
美しいものを学びたいと言いつつ、家がとんでもない勢いで荒廃していっていますが。

まぁきっとなんとかなるでしょう。(ならない)
きっとこう、いい感じにうまく収まってくれるでしょう。(収まらない)

…………
掃除するかぁぁぁぁぁあああ…………(※しろ)


というわけで、これからの部屋の掃除と美しいものの吸収、頑張っていきたいと思います!


よろしければまた、別の機会にお会いできれば幸いです。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

☆☆Special Thanks☆☆

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