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個別支援計画書をAIでドラフト作成する全手順|サビ管の時間を半分にする方法

こんにちは、みや(@employment38)です。

札幌市内の就労継続支援B型事業所で
マーケティング担当をしています。

今回は
福祉現場の最重要書類に切り込みます。

個別支援計画書。

サービス管理責任者(サビ管)の方なら
この言葉を聞くだけで
肩が重くなるのではないでしょうか。

この記事では
AIを使って個別支援計画書の
ドラフト(下書き)を作成する
具体的な手順を解説します。

個別支援計画書、「作るだけ」になっていませんか?

就労継続支援B型の事業所は
利用者さん一人ひとりに対して
個別支援計画書を作成する義務があります。

長期目標、短期目標
本人の取り組み、支援内容、達成状況——。

利用者さんの「その人らしい生活」を支えるための
まさに支援の設計図です。

でも、現場の本音を言えば。

「正直、作るので精一杯。
中身を練る時間がない」

そう感じているサビ管や管理者は
少なくないと思います。

利用者さんが20人いれば
20人分の計画書を作り
定期的にモニタリングし
必要に応じて見直す。

しかも日々の支援業務や
スタッフのマネジメントと並行して。

時間がないから
テンプレートの文言を少し変えて使い回す。
前回のコピペに微修正を加えるだけ。

気がつけば
どの利用者さんの計画書も
似たような内容になっている——。

心当たりがある方も
いるのではないでしょうか。

個別支援計画書は
実地指導でも重点的にチェックされる書類です。
不備があれば減算のリスクもある。

だからこそ
形式を整えることに意識が向きがちで
「その人だけの計画を本気で考える」
という本来の目的が後回しになってしまう。

この悪循環を、AIの力で断ち切れないか。

それが、今回の記事のテーマです。

大前提:AIが作るのは「ドラフト」です

最初にはっきりさせておきます。

AIに個別支援計画書を
「完成」させることはできません。

AIが作れるのは
あくまで「ドラフト(下書き・たたき台)」です。

個別支援計画書は
利用者さん本人の意向
アセスメントの結果
支援チームの専門的な判断を
総合して作るものです。

利用者さんの「その人らしさ」を
知っているのは
毎日関わっている支援員であるあなたです。
AIではありません。

だから、AIの役割はこうです。

「ゼロから文章を書く」
という最もしんどい工程を肩代わりする。

空白のWordファイルを前にして
「何から書けばいいんだ」と悩む時間。
文章の体裁を整える時間。
適切な表現を探す時間。

この部分をAIに任せる。

そして支援員は
AIが出してきた下書きを読んで
こう考える。

  • 「この目標は本人の意向に合っているか」

  • 「この支援内容で十分か」

  • 「もっとその人らしい表現はないか」

つまり、AIは
「考える時間」を奪うのではなく
「考えることに集中できる時間」を生み出す
ためのツールです。

全体のフロー:5つのステップ

個別支援計画書のAIドラフト作成は
以下の5ステップで進めます。

ステップ1:情報を整理する(10分)
面談メモ、アセスメント情報
前回の計画書の振り返りなどを
箇条書きで整理する。

ステップ2:AIにドラフトを作成させる(2分)
整理した情報をプロンプトと一緒に
NotebookLMに入力する。

※ここで使うのはGeminiではなく、NotebookLMをお勧めします。
NotebookLMとは?と思った方はこちらを参照してください。

NotebookLMを使った方が良い理由

NotebookLMの初期設定方法

ステップ3:ドラフトを確認・修正する(15分)
AIの出力を読み
事実確認と内容の修正を行う。

ステップ4:支援チームで確認する(通常通り)

ステップ5:本人・家族に説明し同意を得る(通常通り)

ステップ4と5は従来通りの工程です。
AIが短縮するのはステップ1〜3の部分。

体感としては
ここだけで30分〜1時間の短縮になります。

ステップ1:情報の整理(ここが最も重要)

AIに良い下書きを作ってもらうコツは
第1回でもお伝えした通り
**「具体的な情報を渡すこと」**です。

個別支援計画書の場合
以下の情報を箇条書きで整理してから
AIに渡します。

【利用者の基本情報】※個人を特定できない範囲で
・年代:
・性別:
・主な障害種別(大まかに):
・利用期間:

【本人の意向・希望】
・本人が言っていること、やりたいこと:
・将来の目標や夢(あれば):

【現在の状況】
・得意なこと、できていること:
・課題になっていること:
・体調面で配慮が必要なこと:
・対人関係の様子:

【前回の計画の振り返り】
・前回の目標の達成状況:
・うまくいったこと:
・うまくいかなかったこと:

【支援チームの意見】
・担当支援員が感じていること:
・他のスタッフからの情報:

完璧な文章である必要はありません。
キーワードの羅列でもOKです。

ここに時間をかけることが
良い計画書を作る最大のポイントです。

AIは「渡された情報」をもとに
文章を作るだけなので
インプットの質がそのまま
アウトプットの質に直結します。

ステップ2:AIにドラフトを作成させる

整理した情報を
以下のプロンプトと一緒に
Geminiに入力します。

あなたは就労継続支援B型事業所の
経験豊富なサービス管理責任者です。
以下の情報をもとに
個別支援計画書のドラフトを作成してください。

【作成ルール】
・長期目標を1つ設定する
 (6ヶ月〜1年の期間で達成を目指す内容)
・短期目標を2〜3つ設定する
 (3ヶ月程度で達成を目指す具体的な内容)
・各短期目標に対して
 「本人の取り組み」と「支援内容」を記載する
・目標は本人の意向を反映した前向きな表現にする
・支援内容は具体的で
 誰が読んでも同じ対応ができるレベルにする
・専門用語は最小限にし
 本人やご家族が読んでも理解できる表現にする
・文体は「ですます調」で
 あたたかみのある表現にする

【利用者の情報】
ここにステップ1で整理した情報を貼り付ける

入力例

【利用者の情報】
・年代:30代
・性別:男性
・主な障害種別:精神障害(気分障害)
・利用期間:約1年

【本人の意向・希望】
・「もう少し長い時間、集中して作業したい」
・将来的にはA型事業所への移行も視野に

【現在の状況】
・データ入力作業が得意で、正確性が高い
・午前中は集中力が続くが
 午後になると疲れが出やすい
・他の利用者とは穏やかに関われている
・体調に波があり、月に2〜3回欠席がある

【前回の計画の振り返り】
・前回の目標「週3回以上の安定した通所」は
 ほぼ達成(月平均3.5回/週)
・午後の作業で集中が切れたとき
 自分から休憩を申し出る場面が増えた
・朝の体調確認シートの記入が定着した

【支援チームの意見】
・担当支援員:体調管理の自己認識が向上している。
 作業の幅を広げるタイミングかもしれない
・生活支援員:服薬管理は安定。
 睡眠リズムの乱れが欠席につながるパターンがある

AIの出力イメージ

NotebookLMはこの情報をもとに
以下のような構成のドラフトを出力してくれます。

<長期目標>
体調を安定させながら
作業時間を段階的に延ばし
A型事業所への移行を見据えた
準備を進めます。

<短期目標1>
午前・午後を通して作業に取り組める日を増やす

  • 本人の取り組み:午後の作業開始前に5分間のストレッチを行い、切り替えを意識します

  • 支援内容:午後の作業は本人が得意なデータ入力を中心に配置し、集中が途切れた際は声かけを行います

<短期目標2>
体調の自己管理スキルを向上させる

  • 本人の取り組み:毎日の体調確認シートに加え、睡眠時間の記録を始めます

  • 支援内容:週1回のミニ面談で体調と睡眠の振り返りを行い、欠席パターンの予防策を一緒に考えます

<短期目標3>
新しい作業に挑戦し、できることの幅を広げる

  • 本人の取り組み:月に1回、これまで経験していない作業を体験してみます

  • 支援内容:本人の興味と特性に合った新しい作業を提案し、体験後に感想を聞いて次回の計画に反映します

もちろん
これはそのまま使える完成品ではありません。

ここからが支援員の仕事です。

ステップ3:ドラフトの確認・修正

AIが出したドラフトを
以下の観点で確認・修正していきます。

① 本人の意向が正しく反映されているか
AIは渡された情報を
「もっともらしく」加工するのが得意です。
でも、本人が本当に望んでいることと
ズレていないか。
面談での言葉を思い出しながら確認してください。

② 目標が具体的で測定可能か
「安定した通所を目指す」ではなく
「週4回以上の通所を目指す」のように
達成したかどうかを判断できる表現にします。
AIの出力が抽象的な場合は
数字や行動レベルに落とし込んでください。

③ 支援内容が具体的で再現性があるか
「適宜声かけを行う」ではなく
「午後2時の時点で表情や姿勢を確認し
疲労が見られた場合は
10分の休憩を提案する」のように
誰がやっても同じ対応ができるレベルの
具体性があるか。

④ 本人の強みが反映されているか
課題ばかりに焦点が当たっていないか。
「できていること」「得意なこと」を
ベースにした目標設定になっているか確認します。
AIは問題解決型の文章を作りがちなので
ここは意識的にチェックしてください。

⑤ 前回の計画との連続性があるか
いきなりレベルが上がりすぎていないか。
逆に後退していないか。
前回の達成状況を踏まえた
段階的な設定になっているか。

⑥ 本人やご家族が読んで理解できる表現か
専門用語がないか
上から目線の表現になっていないか。
「指導する」ではなく「一緒に考える」
「改善させる」ではなく「取り組みを応援する」。
こうした表現の配慮は
AIにはまだ難しい部分です。

⑦ 個人情報の問題がないか
第1回で解説したルールを再確認してください。
AIに入力する段階で実名を使っていないか
出力結果に個人を特定できる情報が
含まれていないか。

AIで作ることに法的な問題はないのか

この点を気にされる方は多いと思います。

結論から言います。

AIを「下書きツール」として使い
最終的な内容の確認・判断・承認を
有資格者(サービス管理責任者)が行っている限り
法的な問題はありません。

個別支援計画書の作成責任は
あくまでサービス管理責任者にあります。

その作成過程で
どんなツールを使うかについて
法律で制限はされていません。

ただし、以下の点は守ってください。

  • AIに入力する利用者情報は、個人を特定できない形にする

  • AIの出力をそのまま使うのではなく、必ず専門職として内容を確認・修正する

  • 計画書の内容について、本人・家族への説明と同意は従来通り対面で行う

これらが守られていれば
AIの活用はむしろ
計画書の質を上げる方向に働く
僕は考えています。

なぜなら
「文章を書く時間」が短縮された分
「内容を考える時間」に充てられるからです。

応用:モニタリングにもAIを活用する

個別支援計画書の作成ができるようになったら
次はモニタリングにも
AIを活用してみてください。

やり方は基本的に同じです。

あなたは就労継続支援B型事業所の
経験豊富なサービス管理責任者です。
以下の個別支援計画書と
直近3ヶ月の支援記録の要点をもとに
モニタリング報告書のドラフトを作成してください。

【作成ルール】
・各短期目標の達成状況を
 「達成・一部達成・未達成」で評価する
・達成状況の根拠となる具体的な事実を記載する
・次期計画に向けた課題と提案を記載する
・本人の意向の変化があれば反映する

【現在の個別支援計画書の内容】
ここに現在の計画書の内容を貼り付ける

【直近3ヶ月の支援記録の要点】
ここに箇条書きで要点を貼り付ける

モニタリングは
「前の計画と現在の状況を比較する」作業なので
AIとの相性がとても良いです。

達成状況の評価文や
次期計画への提案文を
下書きしてもらうだけで
かなりの時間短縮になります。

まとめ:AIはサビ管の「考える時間」を生み出すパートナー

最後にもう一度
大事なことを繰り返します。

AIは個別支援計画書を
「完成」させるツールではありません。

AIが得意なのは
情報を整理して文章の骨格を組み立てること。

人間(支援員)が得意なのは
その骨格に「その人らしさ」を吹き込むこと。

この役割分担ができれば
個別支援計画書は
「作るだけの書類」から
「支援の質を本当に高める設計図」に変わります。

ぜひ、次の計画書作成のタイミングで
試してみてください。

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【私はこんな人】

福祉・就労支援事業所のAI×Web活用を実践して発信。
正看護師⇒WEB業界⇒就労支援としてマーケ担当として奮闘しています。
Claude・Gemini・NotebookLM・Typelessで業務を半減する内容やWEB×SEOで見学申込みを増やす方法なども公開中。

私のプロフィール

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