ヴィアベルの曲を作ってみた—『優しさなんかで命張れるか』|葬送のフリーレン
音楽生成AIのSunoで作ったボツネタ曲を放出する記事、第3弾。
アニメ『葬送のフリーレン』が好きすぎて、キャラクターをイメージした曲を作ったのだ。
フランメ、デンケンに続く3人目は、第1期の最後で一級魔法使いとなるヴィアベルだ。
乱暴な言葉遣いとは裏腹に、自分が守りたいもの、守るべきもののためなら「なんでもやる」と断言する姿勢が、「卑怯に戦え」と言いながらもまっすぐに生きたフランメと重なる。
つまり、かっけえ。
自分の記事の引用で恐縮だが、私は以前、以下のように書いた。
フリーレンの世界に登場する強い人間たちは皆、「自分のため」だと言いながら、利他のために行動することができる。
現実の社会には、「人のため」という名目で、立身や功名心といった利己のためにしか動かない人々も、散見される。
だからこそ、フリーレンの世界の利他の描き方に、新鮮な感動を覚えるのだ。
ヴィアベルは間違いなく、私がこの「新鮮な感動を覚える」登場人物のひとりだ。
『優しさなんかで命張れるか』
※Sunoの無料アカウントにて、非商用目的で制作した楽曲です。
歌詞
優しさなんかで命張れるか
歌詞:ぽていとぽたあと
[Verse 1]
北の果てを 守るためなら
なんでもやってきた
自分の故郷を 守るためなら
躊躇したことはない
戦う理由は やさしいからかと
聞かれたことが あったけど
[Pre-Chorus]
そんなバカな 質問があるか
優しさなんかで 命張れるか
[Chorus]
俺が戦うのは
欲望のためだ
かっこつけちまったんだ
ガキの頃 好きだった子に
クソッタレな 魔族どもは
俺が全員 ぶっ倒すって
[Verse 2]
目的は 明確にある
強い魔法を 手に入れる
大切なものを 守るために
手段は選ばない
見捨てない、やっぱり優しいと
言われたことも あったよな
[Pre-Chorus]
こんなもんは 優しさじゃない
守りたいものが あるだけだ
[Chorus]
俺が戦うのは
欲望のためだ
帰ってきてほしかったんだ
ガキの頃 好きだった子に
魔族を全員 ぶっ倒して
平和な村を 取り戻すんだ
[Outro]
約束をただ 守りたい
戦う理由は シンプルなんだ
俺はその約束を 生きてるだけだ
「人間は欲望のために、戦うんだよ」というヴィアベルの言葉の意味
S1E20『必要な殺し』に出てくる一級魔法使いの試験の場面で、同じパーティにいたエーレから、ヴィアベルはこう聞かれる。
それに対して、ヴィアベルは返すのだ。
「バカが。優しさなんかで、命張れるか。
人間は欲望のために、戦うんだよ。俺の場合は、下心だ」と。
しかしヴィアベルが言う「欲望」や「下心」が意味するのは、彼の利他の心である、と私は解釈している。
この点については過去の記事に書いているので読んでいただければと思うが、そう考えないと、辻褄が合わないのだ。
私が『葬送のフリーレン』を見ていて秀逸だと感じる数ある要素の一つが、このように逆説的に使われる言葉だ。
人間は、平和な言葉や美しい響きが好きだ。
それ自体は、とても良いことだし、必要なことだと思う。
しかしだからこそ、平和な言葉や美しい響きに、私たちは簡単に操作される。
『葬送のフリーレン』の中で、平和的で美しく、情に訴えかけるような言葉を操るのは誰か?
魔族である。
私は、『葬送のフリーレン』の魔族は「力による支配」を象徴していると捉えている。
「痛い。痛いよ、お母さん」と泣いた魔族の子どもに、ヒンメルは騙された。
その横で「今殺しておかないと後悔する」と忠告した、仲間であるフリーレンの乱暴な言葉は、置き去りにされた。
(S1E7『おとぎ話のようなもの』)
魔族を根絶やしにしたいほど憎むグラナト伯爵は、魔族のリュグナーが「和睦」の使者を名乗って町を訪れた際、その平和的な言葉に、剣を抜くことをためらった。
そして、出会い頭に魔族に攻撃をしかけようとしたフリーレンは、護衛に取り押さえれ、牢屋に入れられる。
(S1E8『葬送のフリーレン』)
このように考えていて、私の頭に浮かぶのは「力による平和 (Peace Through Strength)」を掲げ、平和という甘い言葉に包まれた「力による支配」が拡大する現実だ。
優しくも残酷にもなることができる言葉を、私たちはどう使い、受けとめていけば良いのだろうと、考えてしまう。
もう一度書くが、平和や希望、話し合い、和睦といった概念や言葉が、とても大切であることは疑いようがない。
しかし、だからこそ操作に使われやすい。
誰が、どういう文脈で言葉を使っているのか、その背景や意図まで見ることが大切であると、『葬送のフリーレン』が教えてくれている気がする。
そして不思議に思うのだ。
「バカが。優しさなんかで、命張れるか」というヴィアベルの乱暴な言葉が、こんなにも穏やかに心に響くのは、なぜなんだろう。
🪄
本コラムをおもしろいと思っていただけた方には、以下もオススメです。
