見出し画像

「振り返り」(検証)をしない政治家たち

中高生が行っている探究学習では、「振り返り」(検証)を重視していると思います。けれども、日本の政治家は自分たちが行ったことの「振り返り」をしようとしません。今の国会議員の多くは、実施したことがどのような結果をもたらしたか検証もせず、それに対して疑問を投げかけることもありません。国民にとって大切なことを決める人たちがこのような状態では、文科省が育てたい人材が育つでしょうか。

「大阪・関西万博」で起きた問題

文科省が育てたい人材については、下記の記事で取り上げました。

きちんとした「振り返り」をしていない例の1つが、大阪・関西万博です。

運営費が黒字だったことばかり報じられ、成功だったかのような印象を与えていますが、本当に成功したと言えるのでしょうか。

工事を請け負った下請け業者への未払い問題は、まだ解決していません。これは、多くの国民にとって無関係な話ではないはずです。

以下、MBS NEWS(25/10/12 09:00)からの一部引用です。上記には、動画も残っています。

(マルタ館建設・1次下請け Aさん)「工事やってるときはすごく寒かったんですよ。ベンチで夜通し凍えながらみんなで力を合わせてやりましたね」
 しかし、元請け業者の「GLイベンツジャパン」から、工事費用の一部が支払われていないといいます。理由は「工期の遅れなどによるペナルティが発生していて、支払える金額は残らない」などと説明されました。

AさんはGLイベンツジャパンに対し、「不合理な苦情を述べて工事費用を支払わない」などとして、契約金の一部と追加工事費用、計約1億2000万円の支払いを求めて東京地裁に訴えを起こしました。

 提訴から約4か月。苦しい経営状態が続くなか、従業員が1人、また1人と辞めていき、これまでと同じ規模で工事を受注することも難しくなっています。

(Aさん)「われわれにとってはこれは本当に災害と同じ、大きな事故に巻き込まれた。最低限、今を乗り越えるための力を貸していただきたい」

下請け業者の方たちは、国や大阪府・市、万博協会から協力を求められたから、開幕に間に合うように必死で頑張ったのです。

このような問題は、「GLイベンツジャパン」が関わっているアジア大会(2026年・愛知県)や国際園芸博覧会(2027年・横浜市)でも起きる可能性があります(下記参照)。

きちんと検証して対策を講じなければ、同じような被害がでるかもしれません。

さらに、「SDGs達成への貢献」を目標に掲げ、会場への送迎や会場内の移動用に導入したEVバスにも問題が起きています。中国から購入したEVバスには、恐ろしい不具合が発生しました。そもそも、自国の万博で使うためのバスをなぜ中国から購入したのでしょうか。


https://youtu.be/Yz-1i1vNxNo?si=SxmX9uS-uF78C7ce


https://youtu.be/Yz-1i1vNxNo?si=SxmX9uS-uF78C7ce


https://youtu.be/Yz-1i1vNxNo?si=SxmX9uS-uF78C7ce

株式会社 EV モーターズ・ジャパン リリースより
弊社取扱い車両のリコールに関するお詫びとお知らせ(2025 年 11 月 28 日)

2.発生事象と原因
前輪ブレーキホースにおいて、ブレーキホースの取り回しの設計検討が不十分なため、ハンドル転舵時に車体等へ接触することがある。そのため、そのまま使用を続けると、ブレーキホースが損傷し、最悪の場合、ブレーキホースに穴が空き、制動力が低下するおそれがある。

ブレーキホースに穴が開き、ブレーキがきかなくなる恐れがある不具合なんて、怖すぎます。

https://youtu.be/Yz-1i1vNxNo?si=SxmX9uS-uF78C7ce


万博閉幕後は、これらのEVバスを大阪府南部での自動運転バスの実証実験や、大阪市内の路線バスに活用する予定でしたが、大阪メトロが導入したEVバスは現在、行き場を失っています。


https://youtu.be/Yz-1i1vNxNo?si=SxmX9uS-uF78C7ce


https://youtu.be/Yz-1i1vNxNo?si=SxmX9uS-uF78C7ce

数か月遅れで自動運転の路線バスとして運行することを目指しているようですが、このようなバスに安心して乗れるでしょうか。乗客だけでなく、歩行者や他の車への影響を考えると不安だらけではないでしょうか。EVバス導入にあたっては、大阪府や大阪市、環境省が多額の補助金を拠出しています。野ざらしになっているEVバスは、多額の税金によって賄われたものなのです。

これらについて、なぜきちんと府民や国民に報告しないのでしょうか。


コロナ対策の問題

もう1つ、国民の命や生活に関わる重要な問題の検証が日本では行われていません。

アメリカ下院の下院特別小委員会は、2年間にわたり、新型コロナウイルス流行における連邦政府および州レベルの対応、学校閉鎖の影響などについて検証しました。25回の会合、30回以上のインタビュー資料、100万ページ以上の文書検証を経て、520ページに及ぶ報告書をまとめ、最終報告として発表しています(下記参照)。

日本では、なぜこのような検証が行われないのでしょうか。

もしまた何らかの感染症により対策が必要になったとき、効果がなかった対策をまた繰り返すかもしれません。飲食店の時短営業、ソーシャルディスタンス、学校行事の中止などは、どれほどの効果があったのでしょうか。検証しなければ、効果がなかった対策も過去の教訓を活かすことなく、再び国民の生活に大きな負担を強いるかもしれません。

例えば、飲食店は時短営業などで大きな影響を受けたはずです。

2022年には、東京都から時短命令をうけたことに対し、グローバルダイニング社が東京都を相手に訴えを起こしていた裁判の判決が出ました。

上記の記事には「判決は、東京都に過失はなかったとし請求棄却。時短命令は違憲であるという主張は退けられ、104円の損害賠償責任も退けられた。ただし施設ごとの調査や審議が不十分なまま、合理性に欠く時短命令を下したことについて、都の判断は違法であったと認めた」と書かれています。判決に関して原告は実質的な勝訴だと強調したうえで、さらに追求する構えで即日控訴しました。

けれども、8月に控訴を取り下げています。訴訟資料は、クラウドファンディングをした際に、下記のページで公開されていました。

訴訟資料

この訴訟で原告が目指すのは、経済的利益の獲得ではありません。確たるエビデンスに基づかない東京都の対応について、司法の場できちんとした説明をしてもらうこと。そして、民主主義国家としてのあり方について、社会全体で考えるための一石を投じ、皆でより良い社会に向かう“きっかけ”とすること。この訴訟はこれらの公共的利益を目的としています。

https://www.call4.jp/info.php?type=items&id=I0000071#case_tab

取り下げた理由として、朝日新聞の記事(2022年8月16日付)には下記のように書かれていました。

原告側は控訴を取り下げた後に会見した。代理人の倉持麟太郎弁護士によると、控訴審で小池百合子知事らの証人尋問を求めていたが、この日の弁論では証人採用の判断がなされず、控訴に対する都側の反論提出に2カ月を要することも判明。判決は遅くとも来年になるとみて、閉廷後に取り下げを決めたという。

https://www.asahi.com/articles/ASQ8J622KQ8JUTIL011.html

早期に地裁判決を確定させ、行政実務に影響を与える必要があると考えたとのことです。

判決文

どんなことでも、初めてのことだとしたら、失敗もあるでしょう。けれども、2度目以降は過去の経験が活かせるはずです。失敗を繰り返さないように、過去の経験を次に活かすためには、「振り返り」(検証)が重要だということは、中高生の皆さんだって知っているでしょう。お手本となるべき政治家たちが、なぜそれをやらないのでしょうか。

「振り返り」をしない政治家たちに「NO!」を言える貴重な機会を、無駄にしてはいけないと思います。憲法改正も重要な争点です。このままでは、国民の方を向いていない人たちに憲法を改正されてしまいます。

選挙区と比例区

心から投票したい候補がいなくても、これ以上悪くならないためにはどこに注目すべきか「考える」ことが大切だと思います。組織票や、あるかもしれない不正な投票に勝つためには、これまで投票に行かなかった多くの人が1票を投じる必要があります。

今回は急な解散だったので、供託金やボランティアの準備などができていないため出馬できない人も多かったでしょう。その影響もあるのか、前回の衆議院選挙より関心がない人が多いように感じます。
下記は、前回(2024年)の結果です。

もし選挙区で投票したい人がいなくても、比例区の投票もあるので、希望はあるかもしれません。比例区は、全国を11ブロックに分けています。ブロックによっては、候補者のいない政党もあるので、必ず自分のブロックを確認しておきましょう。

<関連記事>


この記事が参加している募集