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AI時代の創作メモ|物語は娯楽からインフラになった。蛇口をひねれば物語が出てくる時代に起きたこと(#創作論 #Web小説 #note #エッセイ #読書 #本)

こんにちは。こんばんは。
普段はラノベを書いている「うら表紙」と申します。

いまは、昔こんなにあったっけ?と思うくらい、
360°コンテンツが溢れています。

スマホを開けばTikTokやYouTube。
サブスクならNetflixやDisney+、Amazon Prime。
電子書籍はレンタやLINEマンガ。
耳だけでもAudibleやポッドキャストがあります。

種類も幅も本当に多種多様です。
何かを開けばコンテンツが流れ出てくる。
もはや蛇口をひねれば水が出るのと同じレベルですよね。

ここまでくると、
コンテンツはもう娯楽というより「インフラ」です。

電気、ガス、水道、そしてコンテンツ。
それくらい当たり前に大量供給されています。

ところで、インフラに求められるものって何でしょう?

おそらく、
「すぐ使えること」や「期待通りであること」
だと思います。

蛇口をひねって水が出るまで30秒待たされたらすごく困りますし、
濁った水が出てきたらすぐに交換です。

これって、
今のWeb小説やSNSでのコンテンツ消費も同じだなって思うんです。

読者さんがあらすじやタグだけで内容を把握したがることや、
複雑な設定や重い展開を避けること。

それは作品を芸術作品として味わうというより、
日常を快適に過ごすためのインフラとして使っているからなんだと思います。

現代人は毎日膨大な情報にさらされています。

仕事の連絡
SNS
ニュース
動画
広告

一日の終わりには心身ともにヘロヘロで、
新しい展開を予測したり、
複雑な感情に寄り添ったりするための「迷う体力」が、
もう残っていない。

だから安心できる成分を、
最短ルートで摂取したくなる。

そういう気持ち、私もわかるんですよね。

そう考えると、
「読者はなぜ待ってくれないのか」
「なぜすぐ結果を求めるのか」
という疑問にも、少し違った見方ができる気がします。

書き手としてはそこに理不尽さを感じてしまうのですが、
でも、それは読者が悪いとか、作品が悪いとか、
そういう話ではないですよね。

ここの前提をすっかり見落としたまま、
自分を責めている書き手の方も多い気がします。

社会全体のコンテンツ消費そのものが、
じっくり味わうものから、
効率よく摂取するものへと
形を変えている。

そう考えると、
「読まれない」
「途中で離脱される」
といった行き場のない焦りも、客観的に眺められるのではないでしょうか。

まぁ、それはそれで、
別の新しい悩みが生まれるのですけどね……。


あとがき:

AIによって最適化や効率化が極まると、レコメンドの精度がかなり高くなると思うんですけど、それが便利な一方で、新しい出会いは圧倒的に減るだろうな~って、本屋さんをプラプラしながら考えていました。本は割と雑食な自負がある私ですら、スマホのおすすめにはかなりの偏りが出ています。でも本屋さんだと、自分では絶対に検索しないような本が目に飛び込んでくるんですよね。そういう偶然の出会いが人生を変えることもあるので、私はこれからも本屋さんをうろうろしている気がします。そういえば私の人生観を180°変えた『嫌われる勇気』も、平積みを何となく手に取ったのが最初でした。


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