わたしはなにを告げたのか?
みなみなさま、ごきげんさま。
事業者の方々に限らず、小売店や飲食店、あらゆるビジネスや商いを営んでいる方々の悩みはといえば、広告を出稿しているのにイマイチ反応が鈍い、いや、反応はあるがリピートに繋がらない。と思われている経営者さんや店主さん、担当の方はいるでしょうか。
広告制作に携わっているが、広告物の良し悪しを判断するのに好きや嫌いなどの感情的な情動に、これは言えている言えていない論理的な基準をもう少し具体的な基準としてクリエイトしたいと思われているクリエイターの方はいらっしゃるでしょうか。
何も書いたこともないルーキーの時代に、キャッチコピーを急に「100本書け」と課さても難しいものです、何も教わっていません。何が良くて何が悪いのかもわかりませんが、これがいいこれが悪い、全部悪い、なんて日々を繰り返しているとなんだかコツがわかった気がするけれど、これは良いのが書けたと上司に見せると良くないと判断が下される。
わかったようでさっぱりわからない日々が続くものです。本を読んでもわかった気になるだけです。
その証拠に、本で書いてあるように良いのが書けたと上司に見せても何の評価もされません。(上司の見る目がない可能性もわずかにはある、わずかにである)
広告は何のためにあるのでしょう。
重要な3つのことがあると言われています。
広告は何のために出稿しているのでしょう。
「売上を上げるためですか?」「知ってもらうためですか?」
「信頼を得るためですか?」「課題の解決のためですか?」
「新規顧客の獲得のためですか?」「認知度を上げるためですか?」
「ステータス的なためですか?」「リピートを促すためですか?」
「経費の計上のためですか?」「伝えたい事を伝えるためですか?」
「従業員のモチベーションを上げるためですか?」「集客のためですか?」
などなどのあらゆる目的があると思います。
つまりは目的があるから予算をかけ時間をかけ広告物をつくり出稿しているわけです。
1つ目は目的です。
しかし、無作為に「売上を上げる」との目的のために広告をうったところで効果のほどはどうなのでしょう。たまたまうまく行き「売上を上げる」こともあるかもしれません。たまたまうまく行かなかず「売上を上げる」ことができないかもしれません。
無作為ですから、たまたま「何が売上を上下させた原因」なのかが分かりません。
効果(売上)があった広告を、再度「売上を上げる目的のため」にと、同じように同じメディアに同じ内容の広告を出しても同じような効果がなかった場合、広告を出稿したメディアが違ったのか、広告の内容(コピーやデザイン)が違ったのか。どちらも同じだから他の外的な影響があったのか。
広告とは広く告げると書きますが何をどう広く告げるのでしょう。
今時ならば、どこまでが広告でどこまでがPR(「Public Relations」パブリックリレーションズ)」などの線引きも難しい。
広告は私的でPRは公共。広告は主観的でPRは客観的と昔は線引きがありましたが、SNSは広告ですか。企業ではなく個人として発信すればPRですか。従業員が発信した。インフルエンサーが発信してくれた。それはステルスマーケティング(報酬などが発生しているならばPRと記載必要だったり、関係者ならば関係者と告知あるいは記載していなければなりません)にはならないのでしょうか。日本においてPRを宣伝と訳されたりもしますから本来の意味合いからも遠のいているというのは別の話です。
広告宣伝部だけではなくPR部門も営業部門も関わってきます。製造部門にも影響が及んだりもします。
広告は、目的のために広く告げることです。PRは客観的に目的を解釈して告げてもらうでしょうか。
さて、この目的はどこからくるのでしょう。
「企業活動の目的は?」と問われると、
どこかの名司会者ならば、「いい質問ですね」と言われるかもしれません。いや、今時ならば「鋭い洞察ですね」なんてAIならばとても大袈裟に答えるかもしれません。
今の時代の企業ならば、ビジョン(企業目的)なんてものがあったりしますから、パンフレットやホームページのその欄に書いてあるかもしれません。そんな綺麗事ではなくて、「利益を上げることでしょ」と冷静なマネージャーや冷酷なマーケター、冷淡なコンサルタントならばいうかもしれません。
「そのための理念でありビジョンでミッションでバリューなのだから」と。
ごもっともで、何の反論も返せません。
通常、企業理念体系は、
理念(事業・計画などの根底にある根本的な考え方)[我々は何者で何を大切にするのか]があり、
その理念を元にした、
ミッション(使命)[自分たちは何のために存在し誰に対してどのような価値を提供するのか]があり、
ビジョン(目的)[単なる「目標」ではなく「社会に対してどのような価値を提供し続けたいか」という中長期的な理想像]があり、
バリュー(価値観)[企業が目的を達成するために社員一人ひとりが持つべき「共通の価値観」や「行動指針」]があります。
(企業は理念があり、それをもとにミッションやビジョン、バリューがあるのですが、それを全て含めたものも企業理念と呼ばれたりもしますからややこしい。ここでは区別のため全てを含めたものは企業理念体系と明記しています)
なぜ企業理念体系なるものが必要なのか。
確かに、その昔はミッションやビジョンなどなくても利益が上がり会社は存続していました。しかし、今は企業理念体系がないと思い通りの利益が上がらない。いや組織としての各々の思いがバラバラになってしまい結果、思い通りの利益が上がらずに持続可能な経営ができなくなってしまいました。
その対応策として、理念やミッションやビジョン、バリューを
マネジメントが生み、マーケティングが育てました。
マーケティングとは、
人間を理解し、目的のために仕組みをつくることです。
ここではこう定義しています。
もちろん異論もあるはずで立場や時代によって変わることもマーケティングです。
マーケティングが生まれた時代には、マネジメントがつくるためのものだとすれば、売るためのものとして学問化されました。たまたまではなく物流や販売はこうすればうまくいく。
アート(商才)ではなくサイエンス(学問)として考えられたものです。
従業員の意識改革として生まれ、そんな意識ある企業から顧客は買いたいと思い購入する考えのもとに育ってきました。
この企業の目的(理念やMVV[ミッション、ビジョン、バリュー])のために広告がどう作用させるのかを考え、広告としての目的を持たなければなりません。
理念は元々、「経営学の父」社会生態学者のピーター・ドラッカーさんが提唱したもので「世界で最も古く、かつ成功している非営利組織(NPO)は、日本の仏教寺院である」とその持続成功の秘訣が仏教の寺院組織や東洋の「自利利他」の思想であるとし企業理念体系そのものです。
もちろん、理念やMVVの他にもパーパスもマネジメントでは生まれマーケティングが育てたものも存在しています。
パーパス(目的・意図)とは、
[「社会における企業の存在意義」や「社会における役割」。
単なる「目的」や「目標」という意味を超え「自社は社会の何のために存在するのか」]
ミッションが主観的存在意義だとすればパーパスは客観的存在意義です。
直訳すれば目的とされるPurpose(パーパス)だから、これが企業の目的(ビジョン「Vision」)と混同して話がややこしい。
架空の(仮)組織があるとして、
「一本でも多く、人に届ける。」がミッションだとすると、パーパスはどうなるのだろう。そもそもこの企業が何の組織なのかが何を生業にしているのかがわかりませんが、架空ですから何でもいいのですが、鉛筆でも筆、包丁みたい物理的なものでなくても教育や情報など、具体的にした方がイメージがしやすいですね、では、飲食店の蕎麦屋としての言葉としてどうでしょう。
架空の話で、理念やMVVなどはその事業者が心の底からそうだという信念をもとにしたものでもありますから、綺麗事や嘘なんてものを入れてしまうとそれでは効果も芳しくはありません。
ミッション(使命)を、
「一本でも多く、人に届ける。」におけるパーパスです。
その前にビジョン(理想像)やバリュー(価値観)がある方がいいですかね。そもそも理念は?と懸念されているかもしれません。
それぞれが違う思いとしての言葉ですから、これがあるからこれというわけでもありません。考える順番もどれが先ということもありません。ビジョン(理想像)がまずあるのならばそちらから思いうかべ言葉にすると、ミッションや理念も思い浮かびやすいということはあります。
こちらのビジョンは「世界の飢餓をなくす。」としましょうか。
バリューは「貪欲。」を掲げましょう。
では、パーパスは「世界の差別をなくす。」
蕎麦屋さんを開店しようと目論んでいる人がこんなことを考えてはいないとお叱りを受けそうですが、確かにごもっともな話です。主語が世界で大層な話です。パーパスの差別はなんら蕎麦屋に関係がありません。
しかし、蕎麦屋経営で何かを解決させるために二重価格なんて解決策に直面した場合、どうなるのでしょう。
これらの理念やミッション(使命)、パーパス(客観的存在意義)を元に、目標を持って理想像に向かいます。ならば問題にすらになっていないかもしれません。(他の問題が山積みになることも予想されますが)
冷静なマーケターや冷酷なマネージャーや冷淡なコンサルタントがいったように、企業の目的はつまるところ「利益をあげ続けること」です。
ならば、すべての企業のパーパスは、売上を上げ利益をつくりステークホルダーに還元するになってしまいます。それであるならば、尚更に、社会は社会に意義のあることを含めて行なっている企業から買いたいと思うのが必然です。コモディティ化され同じような商品ならばこのパーパスで差別化された企業の商品を買いたいと思うのが社会における人間ということです。
同じような味の蕎麦ならば、差別をなくそうとしている蕎麦屋さんから買いたい食べたいと思う人がいます。
パーパスが「地域のそばに。」ならば、二重価格も受け入れてくれるかもしれません。
「利益をあげること」といった冷静なマーケターたちも、パーパスがいらないとはいっていません。
話を戻しましょう、
「売上が上がらない」ことを解決しなければ課題があり「広告を」と解決策に辿りついたとして、
企業の思い(企業理念体系)を踏まえて、加味して、広告の目的を持たなければなりません。
MVVなどがない昔は、クライアント(取引先・依頼人)とコピーライターがその企業としての目的までを考え、広告案を提案していました。いや、今でもそのような広告制作もたくさんいますが、そのコピーライターという肩書きではなくクリエイティブディレクターですか。
小企業や個人経営ならば、少なくない数はこのような対応ではないでしょうか。
今現在でもMVVなど企業理念体系がない企業もたくさんあるのが現状です。
近年では企業理念体系を、企業にインタビューやリサーチなどをしコピーライターがフレーズ化することも多くあります。言語化といわれる行為でしょうか。コピーライターに依頼したからといって言語化ができているとは限りませんが、これはまた別の話、いや、今回はこの話です。
クライアントと大きく括りましたが、営業部署や広告宣伝部署やPR部署の方が企業の代表として担当してくれています。マーケティング部という肩書きの方が企業の代表として担当してくれることはあまりありません。
いや、マーケティング部門がないところも少なくはないはずです。肌勘で感覚です。肌感ではマーケティングの話に信憑性に欠けるので、
実際は約4割というデータが「株式会社PLAN-B」さまのリサーチで出ています。
だからといってマーケティングを取り入れていないわけではなく、データからわかるように専門の部署がなくてもマーケターでなくても、
マーケティングは戦略です。
経営者が兼務できたり、役員や従業員がマーケティングも兼務する。
その戦略が全従業員に浸透していることの方が部門を作るよりも大切で重要で効果も期待できます。
部門を作るよりも必要に応じて外部のマーケターに対応してもらう感じでしょうか。いわゆる外注です、アウトソーシングです。約6割が外部との協働といった感じでしょうか。
広告をつくるにしても制作会社や広告代理店に外部委託していますから何も問題はありません。必要に応じていればいいのです。
繰り返しますが、マーケティングは戦略です。
どのような理念のもとに使命を持ち何を目的にどんな価値を抱き提供しているのか。を共有していて、そのために広告はこんな目的がある、そのための「メッセージは」と、コピーライターはクリエイティブディレクターは考えるわけです。
いや、あれば考えやすいといった方が、いや、あれば目的がより達成されやすいといった方が正確でしょうか。
「売上を上げたい」という目的も目的です。(根本的目的です)
この目的のものだと、いわゆる、セールスコピーというジャンルのものがいちばん効果を上げるのではないでしょうか。
「買わなきゃ損」的な、「今買えば得」的な。損得心理に訴求した感じの言葉が並ぶものです。
しかし、逆にいうと、このようなコピーでも「売上を上げたい」の他に目的があるかもしれません。広告を見ただけでは何ともわかりません。メッセージがないからわからないともいえます。
ここでいうメッセージとは、広告に載っているコピーとしての言葉だけではなく広告全体で「何を伝えたいのか?」という意図ともいえます。
「一本でも多く、人に届ける。」ミッションの元に
「世界の飢餓をなくす。」ビジョンを目指し
「貪欲。」をバリューを掲げている。
「売上を上げたい」と見える広告の奥にもこのような意図があるかもしれません。
だとすれば長い目で見れば損得心理に訴求したコピーは違い広告としても目的が違う気もしますが、それは私の個人的な解釈なのでそんな長い目で見ていられないし、売上を上げるのが正義だということかもしれません。
自分たちがまずは安定的な経営ができなければ、どんな立派なミッションもビジョンもありません。安定的な経営をするためのミッションでビジョンなのですが。
だからといって、
コピーにこの「世界の飢餓をなくす。」のフレーズをそのまま使うわけではありません。
いや、「あなたのご注文の収益の一部が飢餓撲滅の活動に使われています。」とコピーもあったりしますから難しい。
このビジョンがあるから子ども食堂をする。ということに発想につながるかもしれません。
ならば、「ご注文の収益の一部を子ども食堂の活動に使わせていただきます。」の方が応援してくれるかもしれませんが、売上が上がるかは長い目で見なければならないかもしれません。そもそも、あざとすぎるから敬遠されてしまうおそれもあります。本心ではなく綺麗事ならばどんな言葉も施策もあざとく見えてしまいます。
長い目でも見ていられませんから話を戻しましょう。
損得心理に訴求した「売上を上げたい」の他に目的です。
イメージしやすいシチュエーションでいえば、バーゲンセールです。(「蕎麦屋ちゃうんかい」とツッコミがきっと入れられています)
バーゲンセールは、企業として在庫整理や販売促進キャンペーンなどの他の目的があっての値引きだったりします。顧客にとって安く買えることがベネフィット(便益)です、つまりは顧客は得をすることが目的です。(それをベネフィットと呼ぶのかは微妙なところですが)
企業としては、「売上を上げる」ほかに倉庫を空けたいや廃棄コストを下げたいなど目的があるわけです。
価格だけが損得心理ではありません。
数量とか期間とか、限定なんて言葉が得をえられます的なメッセージです。
蕎麦屋などの飲食店ではクーポン的な値引きや一品追加のキャンペーンをしているのも、売上を上げるためではありますが、認知あるいは再認知してもらいリピートを促す戦略的な別の目的がある場合も多いです。
飲食店では値上げなど行ったときに利益だけに注目してしまうと、長い目で見た場合に苦戦し徐々に売上が下がることがわかっています。来店人数が減ることが苦戦につながるきっかけとなることは先人たちの過去のデータからも明らかです。
これは飲食店の話ですからあらゆるビジネスや商売、小売店などに当てはまるか。と言われるとそうではありませんが、損得だけを過剰にあおるだけよりも、「一本でも多く、人に届ける」と目的がありリピートを促すなどの目的を持って損得心理で広告を展開するならばやってみる価値は十分にあるのではないでしょうか。
広告を出したときだけ「売上が上がる」のでは予算が持ちません。(売上が上がってくれればまだいいですが、広告を出したからといって売上が見込めない場合もあります)
つまりは、広告を出すならばまずは目的が必要です。
さらに言えば、マーケティング戦略の上で理念やMVVなどを踏まえた目的があるといい、戦略なくして戦術はありません。
広告は戦術です。
マーケティングが始まる前からあった効果のえられる戦術です。
今は、マス広告が思ったよりも効果が見込めないとマス戦略をしていた企業が広告展開的に苦戦を強いられています。逆にいえば、中小企業にとって大きなマスに向けた広告は出せないけれど、ネット広告ならばターゲティング広告としてならば予算的にも出せるチャンスでもあります。
そのチャンスに戦略もなく、損得を評価軸にするのは損です。
言い方を変えれば、
マーケティングとは持続可能な経営の戦略です。
始まりは経営がつくる仕組みで、マーケティングは売る仕組みでした。
時代が進むにつれ、売ることはつくることとも言えるようになったともいえます。
複雑に経営にもマーケティングが入り込み経営の肩輪だったものが、経営の本質のような両輪に影響を与える存在になってしまったというべきか、ならざる得ないというべきか。
マーケットイン(顧客のニーズに合わせたものづくり)の時代ではニーズがなければ経営が成り立ちません。そのニーズを汲み取る仕組みがマーケティングです。
繰り返しになりますが、
商売のコツや商才と言われるものが、アートからサイエンスになった。と言えばわかりやすいでしょうか。再現可能な仕組みになったといえばわかりやすいでしょうか。
それまでは、勘や何だかわからない運のようなこの世のものではないアート(芸術)ようなものが理論で原理でサイエンス(学問)として解説、説明できるようになりました。
広告デザインをビジュアル面(見た目)の監督をする人を広告界では、アートディレクターと呼びます。その昔、広告がアートだと言われていた名残りです。現代ではデザインとアートは全くの別の概念として扱われています。
デザインは決まりごとでルールでテクニカルです。爆発はしません。しかしルールを破るというルールもありますからややこしい。これはまた別の話。
今は広告の話です。
ピーター・ドラッカーさんは、
マーケティングとは「販売をなくすこと」といっています。
販売とは、セールスのことです。日本的にいえば営業でしょうか。
無理に無理やりに小売店に「おいてください」と、顧客に「ノルマのために買ってください」などの無茶な売り込みをしなくてもいいようにする。
信頼関係を築き人間関係のそれとして、買ってもらう買っていただくことをよしとしなかったのが徐々に日本に取りいられてきたのでしょう。
無理やりな押し売り的な営業は別として、信頼関係を築き人間関係でというのも悪い感じはしませんけれど、マーケティングの基本はそれを顧客との関係で築きましょう。といっているようなものです。
そうです広告の話です、マーケティングの話ではなく。
広告の話といってもマーケティングが絡み合ってくるのが現代の広告ですからどうしてもマーケティングの話もしなくてはいけません。
そんなことをすっ飛ばして、「広告には目的が必要です」と、
なぜなら、「長い目で見るとそちらの方が売上が上がり利益がえれる」と、
書けば良さそうですが、そのような文章は広告関係の書籍やネット記事では多く見かけます。
しかし、なぜそうした方がいいのかの歴史的なことを本質的なことを知っておいた方が理解してコピーが書けるはずです。
知っているから良いコピーが書けるわけではありません。知っていようが頓珍漢なすっとんきょなものも書いたりしますからコピーは難しい。
では知っていなくてもいいのでは。
しかし、それを見返したり選び出すときに、すっとんきょと頓珍漢だと気づけることが大切です。コピーは書くことは選ぶこととも同じくらい重要です。
いくら良いものを書けたとしても選べなく提案できなければそのコピーは世に出ることはありません。世に出なければ意味がないとはいいません、それを選び自分で評価していれば自分の成長につながります。
「目的」とは、言い方を変えると、「メッセージ」です。
直接的な言葉になっていなくても、「飢餓をなくす。」とか「差別をなくす。」とかを感じ取れればいいのです。感じとったほうも飢餓や差別と感じていないかもしれません、「腹いっぱい食べられる」かもしれませんし「初めてでも行ける」かもしれません。もっとぼんやりとしていても構いません。
広告としての目的がもっと前段階でここに飲食店があるという認知だってメッセージです。そんな急に初対面の人に「差別をなくしましょう」といわれてもこわいですからね。
目的(メッセージ)がわかれば、次は誰にその目的を伝えるのかです。
リサーチをして分析を試み、「誰を」決めたりするのがマーケティングの真骨頂です。この商品・サービスを誰が求めるのか、求めているのか。
フィリップ・コトラーさんが体系化させたマーケティングでは、
リサーチを元にした、STP分析などで示されるセグメントされたニーズと層や群から「誰に」どんな戦略で自分たちの独自の価値を届けるのかを考えなければなりません。
STP分析とは、
セグメンテーション(S)ターゲティング(T)ポジショニング(P)を用いたマーケティングの基本フレームワークです。
STP分析を詳しく4回に分けて書いたものがあるのでこちららをお読みいただければ幸いです。
詳しくは、
わたしはそれを必要だったのか?(セグメンテーション)
わたしはそれを狙っていたのか?(ターゲティング)
わたしはどう差別化したのか?(ポジショニング)
わたしはどう違いをつけたのか?(ポジショニング2)を、
お読みいただければ幸いです。
簡単に説明すると、
セグメンテーション「Segmentation」(市場細分化)とは、
市場を似たようなニーズを持つ顧客グループに分類する作業で、全ての人のニーズに応えるのはリソースなどで不可能なため、まずは市場を分ける。
ターゲット「target」(的、標的、目標)とは、
自社の製品やサービスを「誰に届けるか」を明確に定めた特定の顧客層のことです。
ポジショニング「Positioning」(立ち位置)とは、
顧客の頭の中での「比較検討のカテゴリー」をつくることで、
競合他社との差別化を図り顧客の頭の中に独自の立ち位置(「独自の価値」を顧客の既存の記憶と結ぶ)を築く戦略です。
なぜそのポジショニング(顧客の頭の中に独自の立ち位置)が必要なのかといえば、
顧客に選ばれる「理由」をつくることです。
差別化とは、
購入検討のある人たちに、競合他社ブランドとの差別化をし、選ばれる理由をつくることです。
ターゲットとは自社の製品やサービスを「誰に届けるか」を明確に定めた特定の顧客層のこと、違う角度からいえば「必要(ニーズ)としている誰かたち」です。今時は誰が必要としているのかと見つけるのもなかなか難しいですが、その誰かをハッキリとしなければいけません。
広告もこの必要としている誰かたちに届けます。目的と同じくらいに重要なものがターゲットです。
すべての人に届けようとすれば、言葉がぼやけてしまいメッセージが霞んでしまい誰にも届かないものなります。
2つ目は、ターゲットです。
そして最後にもうひとつ最も重要なものが、
差別化という名のポジショニングです。
顧客に選ばれる「理由」をつくらなければ選ばれません。なんたら構文みたいですが最も重要なものがポジショニングです。
独自の立ち位置、言い方を変えると「独自の価値」です。
もう少し言い方を変えるのならば、「独自の売り」です。
アメリカのレジェンド広告人(コピーライター)ロッサー・リーブス(Rosser Reeves)さんが1940年代に、
USP(Unique Selling Proposition)「独自の売り」に提唱しました。
独自性「Unique」(ユニーク)…他と何が違うか。
競合他社が言えない、あるいは言っていない独自のものでなければならない。
販売力/強力「Selling」(セリング)…人を動かせるか。
大衆を動かし、新規顧客を引きつけるほど強力な提案でなければならない。
提案「Proposition」(プロポジション)…何を与えるか。
単なる言葉の羅列ではなく「この商品を買えば、この具体的な利益が手に入る」という提案でなければならない。
『USP ユニーク・セリング・プロポジション 売上に直結させる絶対不変の法則』
[ロッサー・リーブス(著)近藤隆文(翻訳)加藤洋一(監訳)2012年 海と月社)
Google 検索
詳しくはそちらをお読みいただければ幸いです。
自社の商品やサービスが持つ「独自の強み」や「顧客に提供できる独自の価値」のこと。
この独自の売りをアル・ライズさんとジャック・トラウトさんが進化させポジショニングにおける独自の価値とし、それらをコトラーさんらがマーケティング戦略として体系化させたものです。
つまりはマーケティングの話でポジショニングの話で広告の話で、
コピーの話です。
コピーにはこの3つユニーク・セリング・プロポジションが入っていなければならない。
ユニーク(独自性)は、言葉を変えれば、差別化です。
セリング(販売力)は、広告コピーの本来の役割、売る力です。
プロポジション(提案)は、どんな価値を与えるか。広告のキャッチコピーは「機能よりも価値をいいましょう」とよくいわれるのはここから始まっています。
ハーバード・ビジネス・スクールの名誉教授、セオドア・レビット(Theodore Levitt)さんの「ドリルを買いに来た人が欲しいのは、ドリルではなく『穴』である」有名な言葉がありますが、「ドリルの『機能』を買いに来たのではなく穴という『価値』を買いに来た」と言い換えられることもできます。
USPは、送り手側(企業)からの提案で、
ドリルは、受け手側(顧客)からの印象の話です。
これで価値が双方からの重要度の裏付けができたわけです。
なぜだか、広告界ではUSPの話よりもドリルの話ばかりを聞きますが、これもユニーク(ドリルではなく穴)・セリング(そうしようと納得感)・プロポジション(コピーを作る具体例)が入っているからでしょうか。
広告は、目的のため誰に向かって価値を示すか。が最低限必要だということです。
良いキャッチコピーには、メッセージ、発見、共感のどれかが入っている。と言われています。2つ入っていればとても良いキャッチコピーです。3つ入っていれば超とても良いキャッチコピーです。
言い換えれば、
目的は、メッセージです。
セグメンテーション、ニーズは、共感です。
ポジショニング、差別化は、発見です。
独自の売りは、発見で共感です。
これらを含みメディアを通じてターゲットへ伝えるのが広告です。
3つ目が、独自の価値・差別化(USP[独自の売り])です。
キャッチコピーだけで全てを含ませることは難しいですが、広告にはビジュアルもあります、ボディコピーだってあります。音声広告になれば音だってあり、映像広告になれば動きもあります。
逆にいえば、目的とSTP分析か(独自の売り+ターゲット)があれば広告表現として成立します。
全ての人をターゲットとしたい気持ちはわかりますが、多様化されコモディティ化される今の時代ではなかなか、競合との差別化は難しい。
全国販売ではない小売店ならば、逆にしなくてもいいともいえます。
ネットでECサイトで全世界に販売しているからといっても、ターゲットは全世界の全ての人ではありません。セグメンテーションをしニーズのある層をターゲティングした方が、よほど効果があります。
中小企業が今はチャンスの時代といったのも、ニーズに応えるようで作り手のこだわりをプロダクトアウトで販売することも可能です。全ての人に気に入られなくても全国で100人が買ってくれれば成功するものたくさんあります。
確かに100人に買ってもらうことも大変です。
ましてやプロダクトアウトで自分でこだわったものを販売する、なんてマーケティング戦略とは逆行していますが、目的を持って独自の売りを提示しターゲットに広告をすれば不可能な数字ではありません。それはそれでマーケティング戦略があったりします。
SNSを覗けば、そんな広告がたくさん流れてきます。いや、たくさんではないですかね。
広告を依頼するにしても、何がどういいのか悪いのかの判断ができていれば、どこをどう修正して欲しいかの指示ができます。
抽象的な言葉で「かっこよく」と指示を出しても、思いどおりにはなりませんし、目的もターゲットも独自の売りもなければ誰にも届かないかっこいいものとして出来てしまいます。
依頼主さんと広告屋さんが、どこをどう見て判断するのかが共通していいればきっと理解しやすくなるはずです。
広告屋さんに依頼するにもお金がかかりますが、AIでならば無料で作られますから、一度試しにでも作ってみてください。何となくそれっぽいものを作ってこられても修正点がわかれば修正依頼も簡単にできます。その通りに修正してくれるかは今のAIでは根気が必要かもしれませんが。
そして飲食店や小売店ならば、印刷してお店に貼ってお客さんの反応も見れたりします。
おかずが一品多く注文されるかもしれません。
あの蕎麦屋の方もきっと「一本でも多く、人に届けられる。」はずです。
広告コピーや広告デザインをしている人は、今一度、この商品の目的はターゲットはベネフィット(便益)は差別化は価値はと考えてみてください。
いやいや、自戒をこめて。
またの機会にでも。
最後までお読みいただきありがとうございます。
ここまでお読みいただけたならば、20分程度の暇つぶしの役には立っているはずです。21分かもしれません。約30kcalも消費していますから、エリンギ1本程度この間に食べていなければダイエット効果もきっとあるはずです。
次も読みたいと思う素敵な方がいらっしゃるならば、
スキなどしていただけると元気になります。元気になりたかったりします。
コメントなどいただけると勇気になります。勇気が欲しかったりします。
フォローもしてくださるならば人気になります。人気になればいいなぁ。
まとめ
・広告には3つの重要な
ことがある。
・目的。
企業理念体系
理念(事業・計画などの根底にある根本的な考え方)
[我々は何者で何を大切にするのか]
ミッション(使命、主観的存在価値)
[自分たちは何のために存在し誰に対してどのような価値を提供するのか]
ビジョン(目的)
[単なる「目標」ではなく中長期的な理想像]
バリュー(価値観)
[社員一人ひとりが持つべき「共通の価値観」や「行動指針」]
パーパス(目的・意図、客観的存在価値)
[自社は社会の何のために存在するのか]
を、元にした広告としての目的を持たなければなりません。
・ターゲット
自社の製品やサービスを「誰に届けるか」を明確に定める。
つまり、ターゲットを定めなければなりません。
・独自の価値、差別化(独自の売り)
USP(Unique Selling Proposition)「独自の売り」
ユニーク(独自性)
セリング(販売力)
プロポジション(提案)。
もしくは、
STP分析におけるポジショニング(独自の価値、差別化)
を見い出し、広告発信する。
広告は、目的のため誰に向かって価値を示すかのである。
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