風まかせ文芸部 作品紹介【錯覚】
第31回、「風まかせ文芸部」に参加してくださった作品を随時公開していきます!
「俺の、私の作品が載ってないんですけど!」っていう人がいらっしゃったらおっしゃってください!
気づき次第の更新ですのでご了承ください!
それではどうぞ!
【適温より1℃低めさん】
舞台も旅路も夢も現実も、すべてがゆるやかに溶け合う混線劇。
“ダレノガレ刑事”を巡って、劇団の稽古場から黄昏の列車、割れたガラスの月まで、奇妙で可笑しくてどこか切ない風景が連なっていく。
役者も観客も登場人物も、みんな物語に呑み込まれながら、ほんの一瞬だけ自分の“ヒロイン”を垣間見る――そんな夢と現の揺れる一篇。
【鈴蘭さん】
朝の庭の匂いと、ひとり立つ静けさ。
育てることの不完全さと、胸にひろがる小さな空洞。
その欠けた感覚と向き合ううちに、主人公は“穴がある自分”をそっと受け入れていく。
土とドーナツの比喩がやさしく響く、
欠けたままでも前に進めることを思い出させてくれる静かな癒しの物語。
【leal_violetさん】
日々の景色にそっと差しこむ“錯覚”のやさしさ。
たとえ真実でなくても、心がふっと軽くなる瞬間がある──
その揺らぎを大切に抱きしめる、静かで温度のある一篇。
世界の見え方は心の灯りひとつで変わるのだと、そっと語りかけてくる詩。
【tomadoさん】
好きになった人と恋をして、やがて日々が重なっていく──
そのなかで“思い込み”がそっと形を変え、世界の見え方までも優しく塗り替えていく物語です。
揺らぎながらもまっすぐ続いていくふたりの関係が、
思わず微笑んでしまう温かさで描かれています。
【大島蓮司さん】
“距離感が狂う”というささやかな違和感から始まる、不思議な体験譚。
古びた「錯覚矯正所」で向き合うのは、鏡に映る自分ではなく、心のどこかで歪んでしまった“見え方”そのもの。
少し怖くて、どこか可笑しくて、ふと胸に響く優しい物語。
世界の輪郭が揺らぐとき、人は何を信じて立ち直るのか──そんな余韻の残る一篇です。
【想狗さん】
深夜にふと耳へ触れる小さな物音や、気のせいのような気配。その“よくある錯覚”が、言葉に並べられることで、いつのまにか読者の想像をそっと揺らしていく──そんな繊細な感覚遊びの一篇です。
静けさの中に潜む影は、恐れではなく、むしろ物語を読み取ろうとする心そのもの。何も起きていないはずの闇に、自分が何を見てしまうのか。錯覚というテーマを、柔らかく、軽やかに、そして少しだけ背筋を正されるような筆致で掬い取った作品となっています。
【みわからすさん】
曲がり角や地図の向き、誰かへの評価、恋心の行方──ふだん気に留めない思い違いが、連なることでふと自分の足元を見つめ直させる小品です。
軽い勘違いから強い思い込みまで、人が無意識に抱えてしまう錯覚の幅を、軽妙な語り口でなぞりながら、どこか自嘲気味のユーモアも滲む一篇。
思い違いの連鎖は、ときに自分を笑わせ、ときに自分を励ます。そんな“錯覚”のあたたかさと可笑しさを、さりげなく掬い取った作品になっています。
【kazeさん】
若き日の大言壮語を思い返しながら、時代と情報の奔流をゆるやかに眺める語り。昭和から令和へ、世界が複雑に揺れ動く中で、人が何を“真実”と思い、何を“錯覚”と呼ぶのか──その境界のあやふやさを、軽やかな笑いとともに見つめ直すエッセイ風の一篇です。
世界に広がる無数の価値観や物語を前に、「全てが錯覚かもしれない」という一言が、むしろ読者の心をふっと軽くするような余韻を残します。
【てみさん】
冬の夕暮れ、灯りににじむ街の中で“見えたはずの人”を追いかけてしまう――そんな一瞬の揺らぎを描いた情景短編です。
懐かしさと現実のあわいで心がふと揺れ、記憶が作り上げた面影に自分自身が追いついてしまう。その切なさは、寒風より静かで、駅前の灯りよりあたたかい。
錯覚はただの誤認ではなく、胸の奥に残った誰かへの想いが形をとったものかもしれない。そんな余韻をそっと残す物語です。
【藍出紡さん】
空と海がひっくり返り、雲がゆっくりとクジラへ姿を変える――そんな“ありえないはずの光景”を、まっすぐに信じる心で描いた短い幻想譚です。
錯覚か真実か、その境界を問うのではなく、ただ夢と現実のあいだに身を置くようなひととき。小さな手に握られた網と、降りてくるかもしれない大きな背中。その距離感が、どこかあたたかく胸に残ります。
世界が子どもの想像力と重なる瞬間を、そっとすくい上げた一篇です。
【片桐みかんさん】
鏡に映ったのは、見覚えのない“理想の自分”。
奇妙な声に導かれ、主人公はずっと避けてきた「本当の顔」と向き合うことになります。
幻想と日常がふっと重なる、小さな気づきをそっと灯す物語。
【のほさん】
軽やかな無邪気さと、胸の奥に沈む微かな違和感。
名前を分かち合うふたりの時間は、親密さと不安が入り混じり、静かに温度を変えていく。
何気ない仕草ひとつが、関係の輪郭を照らし出す——
そんな繊細なずれを描いた、ほろ苦くもリアルな一篇。
【⭐︎chobiちょび358⭐︎さん】
ふいに訪れた沈黙が、日常の色をそっと奪っていく。
すれ違いの気配に気づけなかった僕だけが、取り残されたまま立ち止まる。
「ずっと一緒にいられる」と信じた思いが、静かにほどけていく瞬間を描いた、切なく繊細な物語。
【嫌儲さん】
揺れるブランコ、揺れる紅茶の影。その静かな時間に紛れ込む、わずかな「違和感」。
愛おしいはずの姿が、ふと記憶の形を失いはじめるとき、現実と錯覚の境は静かにほどけていく。
日常の光の中で、心の綻びがひそやかに広がる——幻惑的な一篇。
【のぞみちゃんさん】
“愛されている”という思い込みがふっと剝がれ落ちた瞬間、世界はこんなにも心細くなるのか——。
可愛さと自信の裏に隠れていた孤独が、ひとつのメッセージを境に静かに姿を現す。
錯覚と自己像が揺らぐ中で、初めて自分の足で立とうとする心を描いた、等身大の物語。
【カイロウドウケツさん】
木枯らしの気配が、過ぎ去った誰かの面影をそっと呼び起こす。
揺れる梢に紛れて見えるのは、もう届かないはずの “手を振る仕草”。
季節の冷たさと記憶のあたたかさが交差する、静かな余韻の詩。
【適温より1℃低めさん】
切り捨てたはずの誰かを、どうしても追いかけてしまう。
恋とプライドのあいだでもつれるハルと、タロットを前に静かに向き合う「ぼく」。
軽やかな会話の奥に、本音と錯覚、そしてほんのかすかな希望が滲み出す。
占いという幕越しに揺れるふたりの距離感を、そっと追いかける物語。
【水玉さん】
論理で恋を語る彼女と、感情で応える彼。
“錯覚”と“選択”という言葉をめぐって交わされる、静かで愛おしい会話劇。
期待や嫉妬さえも観察するように見つめるふたりの距離は、不器用なのに真っ直ぐで、どこかあたたかい。
恋の正体を探しながら、今日も「選びあう」ことを確かめていく物語。
【Ryuさん】
日常のひび割れに、ふと別の世界の気配が滲みはじめる。
歪む道路、飛び交うクジャク、微妙にずれた「当たり前」。
ふたりの会話は軽く弾むのに、その奥には世界の輪郭が揺らぐような寂しさが潜んでいる。
異次元の気配と友情が交差する、静かで切ない“すれ違い”の物語。
【財布野紐ゆるみさん】
高校最後の春、三人で見上げたはずの“光”。
その夜の記憶は、時間とともに少しずつ形を変え、三人のあいだで微妙に噛み合わなくなっていく。
確かなはずの思い出と、どこかぼやけた真実。
再会の席で重ねられる言葉の隙間から、青春の温度と、触れてはいけない何かが滲み出す。
ずれゆく記憶が織り上げる、静かなミステリー。
_
ちなみに・・・!
もっと自由に創作を楽しめる場所を作ってみたくて、
小さな部室のようなメンバーシップをはじめました。
ふらっと、立ち寄ってもらえたら嬉しいです!
風まかせ文芸部についてはこちらから!
