今年も、桃が届いた!白い帽子をかぶった桃たち🍑
桃が届いた。今年も、である。

兄の奥さんは岡山の出身で、この時期になるときまって、立派な桃を箱いっぱいに送ってきてくれる。
「特選 岡山の桃」と書かれた箱を開けるたび、私は毎年同じことを思う。
ああ、また今年もこの季節がきたのだなあ、と。
桃というのは不思議な果物である。見た目からしてすでに、ふんわりと甘そうな顔をしている。

届いた桃たちは白いネットの帽子をかぶって、行儀よく箱の中に並んでいた。
ひとつひとつ取り出すたびに、なんだかそっと挨拶されているような気分になる。
食べてみると、これがまた申し分ない。みずみずしくて、噛むとじゅわっと汁があふれてくる。
甘さの中に、ほんの少しだけ酸味がある。この「ほんの少し」というのが絶妙で、甘いだけの桃よりずっと味わい深いのである。
台所で立ったまま食べてしまい、気づけば手のひらまで汁だらけになっていた。
まったく、いい歳をして、と思ったが、桃の前ではそういう理性はあまり役に立たない。
兄の奥さんには、桃だけでなく、いつも本当によくしてもらっている。
兄という人間は、お世辞にも扱いやすい性格ではないと、妹の私が言うのだから間違いない。
それを理解して、支えて、それでもなお毎年律儀に桃を送ってくるくらいの気持ちの余裕がある人なのだから、頭が下がる思いである。
桃をひとつ食べ終えて、種を眺めながら、私はぼんやり思った。感謝というのは、こういうふうに、桃の甘さと一緒に静かに胸に広がるものなのかもしれない。

とりあえず来年もまた、この時期が来るのを楽しみにしていようと思う。
最後まで読んで頂きありがとうございます😊
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