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50代の経験を、仕事の言葉にするために

経験はあるのに、言葉にできない

50代から仕事をつくろうとするとき、
「経験はある」と思う一方で、
それをどう言葉にすればいいのか分からないことがあります。

長く続けてきたこと。
人から頼まれてきたこと。
自分では当たり前になっていること。

それらはたしかに自分の中にあるのに、
いざ仕事として伝えようとすると、急に言葉が出てこなくなる。

私自身も、教員を退職したあと、
「元教員です」と名乗ることはできました。

でも、それだけでは、学校の外では伝わりにくいと感じました。

「元教員です」だけでは伝わりにくかった

学校の中であれば、
「教員でした」という言葉だけで、ある程度は背景を想像してもらえます。

授業をしてきた人。
子どもと関わってきた人。
保護者対応をしてきた人。
行事や学年経営に関わってきた人。

でも、学校の外では、
その言葉だけで具体的な仕事につながるとは限りません。

相手が知りたいのは、
「教員だったかどうか」だけではないのだと思います。

何を頼める人なのか。
どんな場面で力を発揮できる人なのか。
どんな相手の役に立てる人なのか。

そこが見えないと、
相手も声をかけにくいのかもしれません。

つまり、経験を仕事に近づけるには、
肩書きではなく、相手に伝わる言葉に置きかえる必要があるのだと思います。

経験を少しだけ翻訳してみる

たとえば、
「授業をしてきました」だけだと、
学校外の人には少し遠い言葉かもしれません。

でも、見方を変えると、
「分かりにくい内容を、相手に合わせて整理して伝えることを続けてきた」
とも言えます。

「学級経営をしてきました」も、
学校を知らない人には伝わりにくい言葉です。

でも、
「人が安心して関われる場をつくるために、状況を見ながら調整してきた」
と置きかえると、少し伝わり方が変わります。

「保護者対応をしてきました」も同じです。

業務名として伝えるより、
「不安や困りごとを抱えた人の話を聞き、状況を整理しながら一緒に考えてきた」
と表すこともできます。

これは、経験を大きく見せることではありません。

自分をよく見せるために、言葉を飾ることでもありません。

自分がしてきたことを、
学校の外の人にも分かる形に翻訳することです。

肩書きより、「何を頼めるか」

50代からの仕事づくりでは、
新しい肩書きを急いで作らなくてもいいのだと思います。

それよりも先に、
これまでの経験を、相手に届く言葉にしてみる。

何をしてきたのか。
誰の役に立てそうなのか。
どんな場面なら、もう一度力を使ってみたいのか。

そこが少し見えてくると、
仕事の形も少しずつ見えやすくなります。

私も、教材制作や文章作成、Web講座づくり、校正・校閲、生成AI活用などに関わる中で、
最初からすべてが明確だったわけではありません。

むしろ、やりながら少しずつ、
「自分の経験は、こういう形なら役に立つのかもしれない」
と分かってきた感覚があります。

交流会などで自己紹介をするときも、
「元教員です」だけで終わらせるより、
「何ができるか」に絞って伝えた方が、相手に届きやすい場面がありました。

たとえば、

「教育に関する文章や教材を、読み手に伝わる形に整えることができます」

「講座や資料の内容を、初めて学ぶ人にも分かりやすく組み立てることができます」

このように伝えると、
相手は「では、こういうこともお願いできますか」と考えやすくなります。

経験は、自分の中にあるだけでは、相手には見えません。

でも、言葉にすると、
相手が受け取りやすくなります。

そして、相手が受け取りやすい言葉になったとき、
はじめて「仕事の種」になっていくのだと思います。

まずは3つだけ書き出してみる

もし、今の自分の経験を仕事につなげたいと思うなら、
まずは次の3つを書き出してみるのもよいかもしれません。

これまで何度もしてきたことは何か。

人から頼まれたり、感謝されたりしたことは何か。

それを学校や職場の外の人に伝えるなら、どんな言葉になるか。

立派な肩書きにしなくても大丈夫です。

短い言葉でかまいません。

「話を整理すること」
「分かりやすく伝えること」
「資料を整えること」
「人の不安を聞くこと」
「学びの流れをつくること」

そうした小さな言葉の中に、
自分の経験を仕事に変えていく入口があるのかもしれません。

50代からの仕事づくりは、言葉にすることから始まる

50代からの仕事づくりは、
急に大きなことを始めることだけではないと思います。

焦らされず、
ゼロから始めようとしすぎず、
続けられる形を考えながら、
これまでの経験を少しずつ言葉にしていく。

その積み重ねが、
自分に合った仕事の形を見つける土台になるのだと思います。

このシリーズでは、
50代からの仕事づくりについて、
「焦らないこと」
「ゼロから始めなくてもいいこと」
「続けられる形を選ぶこと」
そして今回の「経験を仕事の言葉にすること」
を書いてきました。

もう少し具体的に、
自分の経験を棚卸しして、
頼まれやすい言葉や小さなサービス案にしてみたい方へ向けて、
有料noteでもワーク形式でまとめています。

まずは、今日ひとつだけでも、
自分の経験を「仕事の言葉」に置きかえてみてください。

そこから見えてくるものが、きっとあると思います。


50代からの仕事づくりシリーズのこれまでの記事は
以下にまとめてあります。
気になる記事からお読みいただけると幸いです。


私が参画している「Edunext」の方でも、記事を配信しています。
よろしかったらご一読ください。

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