50代から仕事をつくるとき、ゼロから始めなくてもいい
50代から新しい仕事をつくろうとすると、
「何か新しい資格を取らなければ」
「今までとは違うスキルを身につけなければ」
と考えてしまうことがあります。
私も、教員を退職したあと、自分に何ができるのか、すぐにはわかりませんでした。
教員経験はある。
でも、学校の外で通用するものがあるとは思えない。
そんな感覚がありました。
だから、新しい知識やスキルを増やすことに目が向きました。
もちろん、新しく学ぶことは大切です。
私自身も、文章作成やWeb講座づくり、生成AIの活用などを学んできました。
ただ、仕事をつくるために必要なものが、すべて新しく足すものだったわけではありません。
振り返ってみると、これまで何度もやってきたことの中に、すでに仕事の種がありました。
「元教員です」だけでは伝わらなかった
ある交流会で、自己紹介をしたときのことです。
それまでの私は、「元教員です」「教材制作や文章作成をしています」と、自分の経歴や仕事を並べるように話していました。
でも、その日は少し伝え方を変えてみました。
どんな文章を整えられるのか。
どんな教材や講座づくりに関われるのか。
どんな困りごとを手伝えるのか。
肩書きよりも、「何ができるか」に絞って話してみたのです。
すると、思っていた以上に相手の反応がありました。
名刺交換だけで終わらず、そこから協業の話に進んだ方もいます。
新しい資格を取ったからではありません。
突然、特別な能力が身についたわけでもありません。
これまでやってきたことを、相手に伝わる形で話しただけでした。
この経験から、50代からの仕事づくりは、必ずしもゼロから始めるものではないのだと感じました。
当たり前すぎる経験は、自分では見えにくい
長く続けてきた仕事ほど、自分の経験を特別だとは思いにくいものです。
教員であれば、
わかりにくいことを整理して説明する
相手の理解度に合わせて伝え方を変える
文章を読み、わかりにくい部分を直す
教材や資料の流れを組み立てる
予定を調整しながら仕事を進める
といったことを、日常的に行っています。
学校の中では、それが仕事として当然だったからです。
しかし、学校の外では、
「情報を整理してほしい」
「文章を読みやすくしてほしい」
「講座の流れを一緒に考えてほしい」
と困っている人がいます。
自分にとって当たり前のことが、誰かにとっては頼みたいことになる。
その可能性に、私は学校の外へ出てから気づきました。
仕事の種を探す3つの問い
あなたの経験を見つけるために、立派な経歴書を作る必要はありません。
まずは、これまでのことを思い出しながら、次の3つを書いてみましょう。
これまで何度も頼まれてきたことは何か。
人から感謝されたことは何か。
自分にとって、それほど苦にならないことは何か。
「資料を見やすくしてほしい」
「文章を確認してほしい」
「話を整理するのを手伝ってほしい」
その程度の小さな頼まれごとでもかまいません。
すぐに仕事になるかどうかを判断せず、まずは材料として書き出してみる。
同じような頼まれごとが何度も出てきたら、そこにあなたが気づいていなかった得意なことが隠れているかもしれません。
足す前に、すでにあるものを見直してみる
50代から新しい仕事をつくるとき、何かを学び直すことは必要なこともあります。新しく覚えないといけないことがあるかもしれません。
ただ、その前に一度、自分がすでに持っているものを確かめてもいいと思います。
これまで続けてきた仕事。
何度も頼まれてきたこと。
困っている人のために、自然とやってきたこと。
それらは、あなたにとっては当たり前すぎて、価値がないように見えるかもしれません。
でも、仕事の種は、特別な成功体験の中だけにあるわけではありません。
日々繰り返してきたことの中にもあります。
50代からの仕事づくりは、ゼロから別人になることではない。
新しいものを足す前に、これまでの経験をもう一度見直してみる。
そこから始めてもいいのではないでしょうか。
前回の記事では、SNSの情報に焦らされる前に、
「自分は何を頼まれたい人なのか」を考えることについて書きました。
次回は、
「50代からの仕事づくりは、速さより続けられる形が大事だった」
というテーマで書きます。
見つけた仕事の種を、生活や体力に無理のない形でどう育てていくか。
私自身の経験をもとに考えてみます。
同じように、50代からの仕事づくりを考えている方は、フォローしておくと続きが追いやすいと思います。
私が参画している「Edunext」でも記事を配信しています。私のように起業に限らず、海外日本人学校での体験談など、教育をテーマにした内容とは一線を画した内容が多く配信されています。こちらもお読みいただけると幸いです。
