90年代テイストに溢れた正統派ヒーロー映画【映画「ファンタスティック・フォー 超能力ユニット」】
どうも、まろん亭奏字と申します。
人気のある作品というのは繰り返し何度も映画化されるものでございます。
特に最近はリメイクブームですからね。
最初の頃は「おお、あの懐かしい映画が最新の映像、新しい役者さんで観られるのか」という感動がありましたが、最近はあまりにもリメイクが多すぎて「またやるのかー」と少し食傷気味でございます。
アメリカンコミック、いわゆる「アメコミ」に「ファンタスティック・フォー」という非常に歴史の古いマンガがございます。
最初の作品は1961年だそうです。
同じ頃、日本では山田克郎先生原作の「怪傑ハリマオ」が石ノ森章太郎(当時は石森章太郎)先生がコミカライズしたマンガが刊行されていました。
水木しげる先生の「ゲゲゲの鬼太郎」もこの頃の作品ですね。
天才科学者リード・リチャーズが、元恋人のスー、その弟ジョニー、リードの親友ベンの3人と共に宇宙で実験していたら、事故で宇宙線を浴びて4人とも超能力を身につけるという話です。
今年の夏、Matt Shakman監督による実写映画化作品「ファンタスティック4:ファースト・ステップ」が公開され話題になりました。
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、「ファンタスティック・フォー」が実写化されるのは、「ファースト・ステップ」が初めてではありません。
過去に3回実写化されています。
今回は2005年に公開された「ファンタスティック・フォー 超能力ユニット」についてお話したいと思います。
監督はTim Story。
「レオン」などを手がけたLuc Bessonの人気シリーズ「TAXi」をリメイクした「TAXI NY」などの作品を監督している方だそうです。
リード・リチャーズを演じているのはIoan Gruffudd。
スー役はJessica Alba。
Michael Chiklisがベンを演じ、ヒューマン・トーチことジョニー・ストームはなんとMCUでキャプテン・アメリカ(スティーブ・ロジャーズ)を演じていたChris Evansが配役されています。
2024年公開の「デッドプール&ウルヴァリン」にもクリスが出演していますが、あのシーンはこの作品が元ネタなんですね。
品行方正で真面目なキャプテン・アメリカと違って、ジョニーは軽口ばかり叩いているチャラ男なので、そのギャップに頭がバグりそうになります。
ただ、やっぱりスターになる男は違いますね。
この頃からクリスは輝いておりました。
あと、スー役のジェシカがめっちゃかわいい。
ヨアンとマイケルも魅力的です。
MCUでは必ずどこかに出演している、マーベルコミックの重鎮、Stan Leeですが、この頃からチョイ役で顔を出していたんですね。
「ファースト・ステップ」ではすでに4人が力を手に入れている状態でスタートしますが、この作品では能力を身につける前から物語は始まります。
頭はいいけどお人よしで、世渡りはあまりうまくないリードは、旧知の科学者ヴィクターに誘われ、親友のベンと共に宇宙で行なわれる実験に参加することになります。
実験には元カノのスーとその弟ジョニーも参加。
しかし、実験中、宇宙嵐が暴走し、実験は中断され、4人は地球に戻ります。
ところがその後、4人は自分たちが宇宙線を浴びたために不思議な力を身につけていることに気づきます。
リードは体がゴムのように自在に伸び(わかりやすく言えば、マンガ「ワンピース」の主人公ルフィと同じ能力です)、スーは透明化の能力、ジョニーは全身が炎に包まれ、飛行できるようになり、ベンは体全体が岩化して怪力を得ます。
この能力に気づくシーケンスが良くて、「ファーストステップ」はそこが省略されていたのが残念でした。(MCU「スパイダーマン」同様、「もうみんな、知ってるよね?」スタンスですね)。
最初はジョニーが恋人とスキー場でデート中に発火します。
同じ頃、ベンが病院で全身岩石と化し、リードとスーは会食中に自分たちの能力に気づきます。
特に透明化に驚いたスーがワインボトルをテーブルから落としそうになった時、リードが腕をスーッと伸ばしてボトルをキャッチするのが、「そうそう、定番だけどやっぱりこれだよね」という感じで嬉しくなりましたね。
60年代のマンガだけあって、リードたちの能力ってベタで、ちょっとコミカルじゃないですか。
そこをちゃんとコミカルに描いているので安心できるんですよね。
「ファーストステップ」は雰囲気重視だったため、そこがちょっとチグハグなのが気になりました。
おそろいのユニフォームも、ちゃんと能力に適応するため(伸縮可能だったり、高熱に耐えられたり、透明化に対応しているとか)というのもいいですね。
コミカルな能力をコミカルに描いている分、ちょっとチープでB級感があるのは否めません。
まだCG技術が今ほど進歩していないというのがさらにB級感を増しています。
それに加え、コンプライアンス的にも緩かったので、スーの能力がちょっとお色気要素にもなっていたり、ベンの外見を笑いのネタにしているなど、2005年の映画ですが、全体的にノリが90年代(いや、80年代と言ってもいいかも)。
でも、90年代映画にドップリ浸かっていた私としては、そこが心地よかったですね。
ド直球というか、しっかり面白い。
ただ、今の若者が観たら、「なんじゃこりゃ」と思うかもしれませんね。
あと、驚いたのが、2026年公開の「アベンジャーズ」最新作で、Robert Downey Jr.が演じることが発表されているドクター・ドゥームが本作ですでに登場していることでした。
リードを実験に誘うヴィクターも実験に立ち会っていて、そこで宇宙線を浴び、電気を操る力を身につけているんですね。
つまり、ファンタスティック・フォーは、実はファンタスティック・ファイブだったんです。
ただ、ヴィクターは嫌な奴なのでみんなに嫌われていて、さらにプライドも高いから能力を身に着けていたことを告白できず、最後は闇落ちしてリードたちに退治されてしまいます。
人間関係って大事ですね。
リードとスーが最初から夫婦ではなく、しかも元恋人同士だったというのも新鮮でした。(しかもヴィクターはスーに好意を持っています)
能力をしっかり活かしたアクションシーンも見ごたえがあり、今ほど視覚効果が進歩していないとはいえ、結構、頑張ってます。
2007年には同じメンバーで続編「ファンタスティック・フォー:銀河の危機」も公開され、こちらには「ファーストステップ」にも出てきたシルバーサーファーやギャラクタスが登場。
安定の90年代感で、こちらも一定以上の年齢の方にはお勧めです。
というわけで、今回は「ファンタスティック・フォー 超能力ユニット」についてお話しました。
実は「ファンタスティック・フォー」、2015年にも「クロニクル」のJosh Trank監督によって実写映画化されておりまして、こちらは劇場公開時、映画館で観ております。
……が、あまり、というか全然印象に残っておりません。
ただ、他の2作品とどう違うのか興味があるので、改めて観てみようと思っております。
それでは、また。
「ファンタスティック・フォー 超能力ユニット」
2005年公開
アメリカ
監督: ティム・ストーリー
出演: ヨアン・グリフィズ、ジェシカ・アルバ、クリス・エヴァンス、
マイケル・チクリス、ジュリアン・マクマホン
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