ヒーロー映画疲れの人に観てほしい癒やしの1本【映画「マダム・ウェブ」】
どうも、まろん亭奏字と申します。
今回ご紹介する「マダム・ウェブ」はコロンビアピクチャーズの非マーベル・スタジオ映画です。
なんかスパイダーマンが出てこないスパイダーマン映画みたいな扱いで、興行収入的にはかなり残念な結果となってしまったようですが、これがなかなかの逸品で、MCU疲れ、ヒーロー映画疲れしている方たちにはぜひ見ていただきたい作品となっております。
というわけで、さっそくネタバレアリでお話していこうと思います。
普通のお姉さんの物語
ニューヨークに救命士として働くキャシーという若い女性がおりました。
この女性、ある日、突然、予知能力に目覚め、今しも殺されそうになっている3人の女の子たちを助けたことにより、超人的な力を持つエゼキエルという男と戦うことになります。
エゼキエルは科学者だったキャシーの母親を殺した男で、その時に手に入れた蜘蛛の力でスパイダーマンのような特殊能力を身につけています。
彼は夜な夜な3人の少女に殺される予知夢にうなされ、殺される前に彼女たちを見つけ殺してしまおうと、街中の監視カメラをハッキングします。
中盤まではこのエゼキエルからキャシーや少女たちが逃げるだけというサスペンスホラーのような展開が続きます。
キャシーたちを追うエゼキエルの姿はまさに闇のスパイダーマンといった感じ。スーツも色は違えど、よく似ています。
確かにスパイダーマンが敵に回ったら怖いですよね。
キャシーの武器は特殊能力の未来を見る力だけ。
予知能力の描写はDenzel Washington主演の2006年に作られた映画「デジャヴ」のようだと思いました。
戦闘スーツを着て戦うわけでもないし、ひたすら非力なのが今までのヒーロー映画と違って新鮮でした。
しかも、MCUではありがちなゲストキャラも出てきません。
初期MCUでは面白かったけど、アレ、だんだん面倒臭いなと感じるようになってきましたね。
今観ているこの一本に集中させてくれよ、という気持ちになります。
ただ1人だけ、気になる名前が出てきます。
「ベン・パーカー」。
スパイダーマンの中の人(の1人)、ピーター・パーカーのおじさんですね。
しかも、劇中で義理の妹に赤ちゃんが生まれます。
ということは、その赤ちゃんは・・・・・・。
まあ、マーベル・コミックの他作品との繋がりはそのくらいで、自分的にはちょうどいいサッパリ感でした。
キャシー=ミサトさん!?
エゼキエルに襲われそうになる三人の少女たちを助けたところから、キャシーは修学旅行の引率の先生みたいな存在になっていきます。
この三人が見事に性格が違っていて、「欽ちゃんのドーンとやってみよう!(欽ドン)」という昔のバラエティー番組の良い子・悪い子・普通の子を思い出してしまいました(たとえが古くてすみません・・・)。
最近は「リコリス・リコイル」や「機動戦士ガンダム ジークアクス」のように、女の子2人組のアニメやマンガが流行っていますが、昭和の男子としてはやっぱり女の子は3人いてこそ面白くなるんじゃないかと思うわけです。
あかほりさとる先生の「セイバーマリオネット」や昔のアニメ「プロジェクトA子」、プリキュアシリーズもそうですね。
三人だとAとB、BとC、CとAみたいに人間関係のバリエーションも広がるし、バランスもいい。
「マダム・ウェブ」では、ジュリアはちょっと天然の真面目っ子(良い子)、マティはイケイケの金持ちキャラ(悪い子)、アーニャはクールな常識人(普通の子)といった立ち位置。
まあ、でも3人とも年頃のティーンエイジャーなんで、やりたい放題。
「そこで待ってろ」と言われてもじっとしていられるはずもなく、勝手にダイナーに行って大騒ぎしてしまうわけです。
そんなジュリアたちに振り回されるキャシー。
その姿はまるでアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」の葛城ミサトのよう。
シンちゃんがジュリア、アスカがマティ、レイがアーニャですね。
ただ、キャシーの必死な姿はやがて3人の心を動かし、家族と疎遠な彼女たちからお姉さまのように慕われる存在となっていくのです。
多すぎる髭男dism
中盤、エゼキエルに対抗するため、3人娘を同僚のベンに預けると、自らの力の秘密を探るため、キャシーはペルーへと旅立ちます。
場面が変わるともうペルーについていて、「展開、早っ」と思いました。
でも、このテンポ感、嫌いじゃありません。
そこで出会う、野性のスパイダーマンみたいな男、サンティアゴ。
彼はラス・アラニャスという蜘蛛の特殊能力を持った部族の1人で、キャシーの出産に立会い、彼女の母の死を見取った人物でした。
この映画髭を生やしているキャラクターが多く、このサンティアゴも髭を生やしているし、エゼキエルも髭面なので、冒頭のシーンで誰が誰だかわからず混乱しました。
ちなみにベンも髭を生やしています。
その頃、ニューヨークでは、妊娠中だったベンの義理の妹が破水して大騒ぎ。
早く病院に行かなきゃと車を走らせるベン。その車に同乗する3人娘。
彼らに襲い掛かるエゼキエル。
そのピンチにペルーで力に目覚めたキャシーが駆けつけ、3人娘たちを救います。
最後はエゼキエルを倒すも、怪我で失明してしまうキャシー。
そんなキャシーを支える3人娘たち。
さあ、これからキャシーと3人娘の活躍が始まりますよ!といったところで物語は終わります。
Wikiを見ると、どうやらこの3人娘がいずれスパイダーウーマンとなるらしいのですが、本作ではエゼキエルの悪夢の中でしかその勇姿は見られません。
つまり、スパイダーウーマン誕生を描いたエピソード0(前日譚)だったというわけですな。
ただ、興行成績や評判を見ると、彼女たちの活躍は永遠に見られないかもしれません。
残念・・・・・・。
この映画、窓ガラスの意匠など、都度都度「蜘蛛の巣」をモチーフにした模様がセットに使われているのがオシャレでしたね。
というわけで、今回は「マダム・ウェブ」という映画についてお話しさせていただきました。
この映画、「ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース」というシリーズの4作目らしいですね。
1作目が2018年の「ヴェノム」、2作目がその続編の「ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネージ」、3作目が「モービウス」で、「マダム・ウェブ」に続く5作目が「ヴェノム:ザ・ラストダンス」、そして最新作が2024年に公開された「クレイヴン・ザ・ハンター」だそうです。
日本人にはあまり馴染みのないキャラクターばかりのラインナップですが、海外ではどうなんでしょうね。
そもそも、スパイダーマンユニバースと謳っていながら、スパイダーマンが一作も出ていないのがシブすぎる。
あと、「マダム・ウェブ」というタイトルも良くなかったんじゃないでしょうか。
なんか怪しいおばさんが水晶玉を覗き込んでいるようなイメージです。
「スパイダーウーマン エピソード0」とかにしたほうが良かった気がします。
ともあれ、個人的には面白かったです。
エンドクレジットの曲が私の大好きなThe Cranberriesの「Dreams」だったのもポイント高いです。
フェイ・ウォン(王菲)も「夢中人」というタイトルでカバーしていて、1994年公開の「恋する惑星(重慶森林)」のテーマ曲として使われていました。
「恋する惑星」も私の好きな映画の一つです。
それでは、また。
「マダム・ウェブ」
2024年公開
アメリカ
監督: S・J・クラークソン
出演: ダコタ・ジョンソン、シドニー・スウィーニー、セレステ・オコナー、イザベラ・メルセード、タハール・ラヒム

