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同人オタクが新人女子プロレスラーにハマった話 第五話『オタク、初プロレス遠征するってよ』



こんにちは、さんせ三世です。

第一話では
原稿の合間にたまたま流れてきた「金屋あんねデビュー戦」の動画から、欠場中の新人レスラー・金屋あんね選手に夢を見てしまったこと。

第二話では
同人活動での無理が祟って入院しつつも、退院後に即サイン会へ向かい、アイマスの話と「ちばってください」を伝えたこと。

第三話では
後楽園ホールでの“ダブル復帰戦”を配信で見届け、令和7年組の涙にこちらまで泣いたこと。

第四話では
大阪府立第二体育館での初生観戦で、あんね選手&浜辺纏選手の全力疾走入場と、ハイスピード戦線の洗礼を味わったこと。

そして今回、第五話
いよいよ 「オタク、初めてプロレス遠征をする」 というお話です。



■ オタク、初のプロレス遠征へ


タイトルに「同人オタクが〜」と掲げている割には、
各話であまり同人らしいエピソードが出てこないな……という自覚はあります。

とはいえ、この遠征の“名目上の中心”はちゃんと同人オタクでして……今回は本来

「冬コミ(C107)で東京ビッグサイトに行く」

ことがメインの予定でした。

ただし、創作系での活動やスペース運営のあれこれは、ほぼ自我と主ジャンルと思想のかたまりなので、このnoteでは割愛させていただきます。


■ フォロワーさんからの、あまりにも粋な計らい


第二話で少し触れたように、私は同人活動での無茶が祟って、しばらく入院していました。

その入院中。
プロレスきっかけで仲良くなった、創作系で繋がっている大の棚橋弘至選手ファンのフォロワーさんが、とんでもない連絡をくださいました。

「1.4新日本プロレス東京ドーム大会のチケット取ったんで、一緒に行きましょう!」
「それと、前日の1.3 新宿FACEのSTARDOMもチケット取りました!」


……と。

1.3 のSTARDOMは昼・夜の二部制大会だったのですが、そのうち夜公演のチケットを押さえてくださっていて──

「棚橋選手の引退を見届ける前日、せっかくだし一緒にどうですか!?」

と、背中を押してくださったのです。
• 1.3 新宿FACE「STARDOM NEW YEAR DREAM 2026」夜公演
• 1.4 東京ドーム「新日本プロレス・WRESTLE KINGDOM 20」


プロレスオタクとしては夢のようなラインナップ。
しかも、心身ともにボロボロだったタイミングで差し出された“ご褒美”のようなお誘いでした。


■ コミケの洗礼……ッ!


そんなこんなで、私は冬コミに合わせて東京入りしました。
宿は親族が都心に住んでいるということもあり「三が日は帰省するし、その間は家を空けてるから使っていいよ」という好意に全力で乗っかりました。

前日には友人たちと卓を囲んだり久々の再会を喜んだりしながら、翌日はコミケ2日目(C107二日目) へ。

世界最大同人誌イベントの門構えこと東京ビッグサイト

元々は友人サークルのお手伝い側として参加する予定だったのですが……当日になってみれば

「多忙すぎるから、事実上“フル自由行動”で頼む!」

という状態になり、ありがたくも、広大なビッグサイトへ放り出される結果となりました。
東ホールから西ホールへの大移動
• 人、人、人の波
戦利品を抱えて彷徨うオタクたち
• 気づけば自分も、眠気と疲労で休憩スペースで寝落ちしかける

今までサークル側で参加していたので分かっていたつもりですが……コミケって楽しいんですけど「身体がひとつじゃ足りない」「体力が足りない」が同時に来るイベントなんだな……と、改めて痛感しました。

その日の夜はなんとか浅草まで初詣に行ったものの、宿に戻ったときにはほぼ限界
結果として、寝正月まっしぐらになりました。

ただ、この時点で頭の片隅にはしっかりと

「1.3と1.4に向けて、体力は温存しなければ」

という意識があって、そこからの2日間は、都心のカフェや宿でダラダラ過ごしつつ、“遠征中なのに逆に何もしない”という非日常を満喫していました。


■ そして何故か、昼公演のチケットも増えていた


そんなダラダラ期間を抜けた頃、ふとSTARDOMのカード発表を見直していて、私はある事実に気づきます。


「あんね選手、1.3の新宿FACE
 昼公演・夜公演のダブルヘッダーじゃないか?」


……気づいたときにはもう、昼公演のチケット販売ページを開いている自分がいました。
• 復帰したあんね選手が、昼夜通しで出場すること
• しかも昼公演は、海外ゲストも含む豪華な6人タッグ
• 夜公演は、フォロワーさんと初めての“連番STARDOM観戦”

ここまで条件が揃っていて

「昼だけ行かない」という選択肢は、もはや自分の中では存在しませんでした。

そんなわけで、ギリギリのタイミングで昼公演のチケットも確保し、1月3日は──

• 昼:STARDOM 新宿FACE(Day)
• 夜:STARDOM 新宿FACE(Night)


という、一日まるごとSTARDOMなスケジュールが完成しました。


■ いざゆかん、1.3 新宿FACE(昼公演)


もともと親族が新宿近辺に住んでいたこともあり、新宿FACEには徒歩圏内で向かえるロケーションでした。

歌舞伎町方面に抜けていくと……お正月気分もそこそこに、ちゃんぽんしてはしゃいでいるっぽい子たちやキャッチのお兄さん、コンカフェの呼び込みのお姉さんたちがごちゃ混ぜに立ち並ぶ歌舞伎町を、冬風と一緒に、そのカオスのすき間だけを縫うように、新宿FACEへ向かって歩いていました。

ただ、「プロレスの聖地・新宿FACE」としては散々名前を聞いてきたものの……実際に足を踏み入れるのは今回が初めて。

ビルの中を進み
エレベーターを上がり
受付を抜けて場内に入った瞬間、まず思ったのは——

入ってすぐ"リング"がドシン!と目の前に

「近っ!?!? こんなにリング近いの!?」

という驚きでした。
• リングサイド席は、2〜3列ほどのコンパクトなつくり
• 場内のどこからでも、リング中央の表情が見えるような距離感
• 一部通路を移動する際は、リングサイドマットのすぐ横を通過するレベル

「いつも配信で見ていた“あの空間”だ……」と、不思議な既視感と現実味のない高揚感が同時に押し寄せてきました。


■ 昼公演セミ前:AEWスター参戦の6人タッグ


©︎STARDOM


昼公演で、あんね選手が出場したカードはこちらです。

◆6人タッグマッチ(Day大会/セミファイナル)
スターライト・キッド&星来芽依&アレックス・ウィンザー
 vs
なつぽい&安納サオリ&金屋あんね


この試合は、AEW所属であり、イギリスの元RevPro女子王者としても知られるアレックス・ウィンザー選手STARDOM初参戦試合でもありました。

ウィンザー選手は
イギリス出身の実力派
• Pro-Wrestling:EVEやRevProを中心に活躍し、
RevProでは女子王座を複数回戴冠したトップ選手
• 2024年からはAEWにも参戦し、2025年には正式にAEWと契約した “世界レベルのヘビー級女子レスラー”

そんな海外トップクラスの選手が、STARDOMのリングに初上陸する新年一発目の大会。

しかも、その対角には
• ハイスピード戦線の象徴的存在・スターライト・キッド選手
前ハイスピード王者星来芽依選手(第四話で観戦したあんね選手との対戦相手の一人)
• あんね選手側には、自身が志望する Cosmic Angels(コズエン)の二枚看板・なつぽい選手&安納サオリ選手
• その二選手とコズエンのテーマ曲に合わせて一緒に入場する新人・金屋あんね選手

という、スピードとテクニックと華やかさが全部乗せされた豪華メンバーが揃っていました。


■ ウィンザー選手を投げるあんね選手


実際に試合が始まってみると……
体格も経験値も、どう見てもあんね選手が一番不利なはずなのに、それでも怯まず前へ前へと出ていく姿が、とても印象的でした。


体格差のあるウィンザー選手に対して、低い体勢から食らいつき、ボディスラムを決めて会場をどよめかせたり
• 必殺技としてデビュー戦から引っ提げた変形のラナ式アームホイップのようなムーブで、大柄なウィンザー選手のバランスを崩してみせたり
• 細かいステップや切り返しの一つひとつに、
「ハイスピード戦線に入りたい」という意志と工夫が見える

もちろん最後は、ウィンザー選手の得意技 「ウィンザーノット(サソリ固め)」 に捕まり、無念のタップアウト。

結果だけを見れば「負け」です。

けれど、猛攻を受け倒し、自分の倍はあろうかという体格のAEWスターを相手に、正面から投げて、崩して、試合を成立させていた新人レスラー・金屋あんねを、私はただただ呆然と見つめるしかありませんでした。

「画面で見ていた“技のキレの良さ”って、
 生で見るとここまで説得力があるんだ……」


そんな風にデビュー戦動画で受けた衝撃や府立第二で初生観戦した衝撃を、また別の形で上書きされていく感覚がありました。

試合が終わるころには、勝敗以上に

「あんね選手、こういう相手とも渡り合えるんだ……」

という事実が、胸の真ん中にしっかり刻まれていました。


■ 夜公演、フォロワーさんと合流して「STARDOM初連番観戦」


昼公演を終え、一旦宿に戻ったり休憩を挟んだあと
いよいよ夜公演(STARDOM NEW YEAR DREAM 2026〜Night〜) へ。

ここからは、入院中にチケットを取ってくださったフォロワーさんと合流です。

この夜公演が、フォロワーさんにとっての「STARDOM初観戦」 でした。
私はすでに大阪府立第二での大会を経験していましたが「一緒に“初めてのSTARDOM”を味わう人」が隣にいる状況は、とても嬉しいものでした。

• フォロワーさんは直近の配信やアーカイブをいくつか見て予習はしたものの、基本的には「ミリしらで楽しみましょう」というスタンスで参戦
• 席はなんと、入場口付近の神席
フォロワーさん、本当にありがとうございます……と、心の中で何度も土下座したくなる位置

そして、この夜公演のオープニングマッチが私の推し・金屋あんね選手の試合でした。

■ アーティスト・オブ・スターダム王者・吏南 vs 新人・金屋あんね


◆第1試合 シングルマッチ
吏南 vs 金屋あんね

(この試合は、STARDOM公式YouTubeチャンネルで第1試合まで無料配信されているので、ぜひ上記から実際の試合を見ていただきたいです(7:55〜))

対戦相手の吏南選手は、この時点でワンダー・オブ・スターダム王座次期挑戦者であり、アーティスト・オブ・スターダム王者でもあるヒールユニット『H.A.T.E.』の実力者
• 地に足のついた関節技・締め技
• じわじわ追い詰めるグラウンド
• 必要なところで一気にギアを上げてくるスイッチの速さ

「新人と王者」という構図でありながら、どこか“同じ土俵で戦わせる”空気を作ってくれる選手で、見ていてとても安心感のあるレスラーでもあります。

一方のあんね選手は
• これまで磨いてきたドロップキックや、速い出入りを活かした攻撃で食らいつき
• 序盤はやや押されながらも、チャンスが来た瞬間に一気に距離を詰めて
• 何度も切り返しながら、会場から拍手を引き出していました

最終的には、吏南選手の 「ハイドレンジア」に捕まり、無念のタップアウト。

しかしそれは「やれることは全部やった上での負け」とでもいうような、とても清々しい敗戦に見えました。

唯一綺麗に撮れたあんね選手のショット。



■ 試合後、打ち上げへ


夜公演を通して、フォロワーさんも

「STARDOM、めちゃくちゃ楽しかったですね!」

と言ってくださって……
それがもう、嬉しくて嬉しくて……!

大会後はそのまま「ときわ亭 池袋東口スターダム店」 へ移動し、スターダムの世界観に囲まれながら焼肉で打ち上げをしました。

案内された座席はNeo Genesis仕様(サインが所々に!)
"スナック舞華"のセットを模したブース
コラボメニューの「刀羅ナツコ選手 毒霧サワーの素」
あんね選手仕様の缶座席


• 店内の随所に散りばめられた選手たちの写真やポスター
• 席が選手を模した缶のようなデザインになっていて、それだけでテンションが上がる内装
• さっきまで見ていた試合の感想を肴に、お肉とお酒がどんどん進んでいく時間

「メインの六人タッグやばかったっすね……」
「あんね選手、ハイスピ行く気満々の動きでしたね」
「STARDOMって良くてェ...」「明日の東京ドームまで英気養いましょ!」


などなど、感想戦をしながら、翌日の1.4東京ドーム に向けて力を蓄えるという最高の一夜となりました。


■ 遠征のまとめ


こうして振り返ると、この遠征は
• 冬コミという“同人オタクとしての戦場”
新宿FACE昼夜のSTARDOM
• そして翌日に控える1.4東京ドーム

が、ぎゅっと詰まったとんでもなく濃い数日間でした。

入院していた頃は「本当に行けるのかな」と不安だったはずなのに、いざ推しに会える・推しの試合を生で見られるとなった瞬間……自分でも驚くほど前向きに動けていた気がします。


第五話は、ここまで。

「同人オタクが新人女子プロレスラーにハマった話 第五話『オタク、初プロレス遠征するってよ』」

次に書くとしたら、いよいよ 1.4 東京ドーム編、もしくは二回目のSTARDOM生観戦回になるのかもしれません。前者はあくまで新日本プロレス本体の大会なので、この連載では“番外編”として後日投稿予定です。

そのときもまた「同人オタクの目線」で、プロレスの夢みたいな時間を綴ってみたいと思います。


ちなみに、今回ご一緒したフォロワーさんが描かれているアイドルマスター×プロレス二次創作漫画『ストレイライトがプロレスを観に行く話』をこちらに掲載させていただきます。
「アイドルたちがプロレスを観に行ったら?」という世界線がめちゃくちゃ愛おしいので、ぜひこちらもあわせてどうぞ。

最後まで読んでくださって、本当にありがとうございました。
さんせ三世でした🌺

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