見出し画像

同人オタクが新人女子プロレスラーにハマった話 第十二話『オタク、初めての後楽園ホールへ行くってよ』



こんにちは。さんせ三世です🌺


前回の第十一話では、金屋あんね選手デビュー1周年当日の『NEW BLOOD 30』新木場大会について書きました。

現地に行けなかった一周年。
それでもどうにか祝いたくて、フラスタを立てて、リングの上の節目を配信で見届けて。
その想いがちゃんとあんね選手に届いたことまで含めて、私にとっては忘れられない一日になりました。

そして今回は、その約1週間後のお話。
人生初の後楽園ホール生観戦回です。






◆ 景気付けの“スターダム店”

しかも今回は、ただの観戦遠征ではありませんでした。

数日前には主ジャンルの即売会で出展もしていて、そちらを無事に終えてからの、いわば“旅の後半戦”でもあります。
(※ここでいう「出展」は、イベント会場で自分の作った本やグッズを実際に並べて頒布すること。
また「頒布」は、同人イベントで作品を手に取っていただくことを指します)

原稿をやって、入稿して、即売会を迎えて。
そこまで無事に辿り着けたことで、まずひとつ大きな山は越えていました。

だからこそ、この時の私はかなり素直に浮かれていたんです。

人生初の後楽園ホール。
しかも、そこにスターダムを観に行く。

気分はすっかりスターダムモードに切り替わっていました。

そして、そんな後楽園ホール観戦の前日。
私はあるお店に足を運んでいました。

リニューアルされたという
「ときわ亭 池袋東口スターダム店」です。

せっかくの後楽園前夜。
これはもう景気付けに焼肉を食べるしかないだろう、ということで行ってきました。

店内に入ると、前回は見当たらなかったあんね選手のおすすめメニューがちゃんと張り出されていて、それだけでもう少しテンションが上がりました。


思わずパシャリ


その名も──
「サクレレモン」

サクレレモンをそのままサワーにダイブさせる、アイス系のハイ。ここはオタクとして、もう注文する以外の選択肢がありませんでした。

運ばれてきたのは、見た目の時点でだいぶ楽しい一杯
ドンとそのまま提供されたサクレレモンを、スプーンでザクザクとグラスへよそって、サワーの蛇口をグッと押し込み、ちょっと整えて完成。

THE作りたて感のあるお写真ですみません...💦


運ばれてきたサクレレモンをザクザクと掬って、サワーに入れていく……この「自分で仕上げる」感じも含めて、かなり好きでした。


そして肝心のお味ですが……。

これが、めちゃくちゃ美味しい。

度数7%のパンチ強めなサワーに、サクレレモンの甘さと爽やかさが合わさることで、ぐっと飲みやすい。
しかも、熱々の焼肉と一緒に流し込むと、これがまた格別なんです。

焼肉でテンションが上がり、推しのおすすめメニューでさらに上がり──
「明日は後楽園ホールでスターダムだ……!」
と思うと、もう前夜の時点でかなり仕上がっていました。

今思えば、あの時間からすでに今回の遠征はかなり幸せでした。


◆ 雨模様の後楽園ホール


そして当日。

空模様は、あいにくの雨。
でも、気分はすっかり浮かれていました。

電車を乗り継ぎ、いざゆかん後楽園ホール──
と言わんばかりに、かなり軽快な気持ちで移動していたんです。

「1.4東京ドームでこの辺り来たし覚えてるでしょ〜」
「余裕余裕」

なんて思いながら降り立った駅。

……水道橋じゃなくて、まさかの飯田橋でした。

いや、なんで???

気の緩みなのか、長旅の影響なのか、まさかの凡ミス。
思わず笑うしかありませんでした。

でも、ここでしょんぼりしている場合ではない。
Spotifyで飯田沙耶選手の入場曲
『little Giant』
を流し、気力をマッチョゴリさんに変換して再出発。

飯田ロケット、発車──です。

そんなこんなでようやく辿り着いた後楽園ホール。
着いた時には、すでに入場列が長々と形成されていて、思わず「おぉ」と声が出そうになりました。

エレベーターで上がっていくと、映像で何度も見てきたあのエントランスエリア。
“知っているはずの光景”なのに、実際に目の前にするとやっぱりちょっと感動します。

素敵な梨杏選手のフラスタを横目に、まずは物販へ──と言いたいところなのですが、ここで少しだけ足を止めてしまいました。

というのも、前回自分でもフラスタを出したばかりだったからです。

それまでも会場でフラスタを見るのは好きでした。
華やかで、その選手らしさが出ていて、「わぁ、素敵だな」と思って見ていたんです。

でも、一度“出す側”を経験したあとだと、見え方が少し変わるんですよね。

お花の色味をどうしたんだろうとか、
パネルのデザインはどう組んだんだろうとか、
ここに立つまでにどれくらい悩んで、どれくらい楽しんで、どれくらい「届きますように」と願ったんだろうとか。

ただ綺麗なお花として見るだけじゃなくて、
その向こうにある準備や気持ちまで、なんとなく想像してしまうようになりました。

しかも協賛欄には、フォロワーさんのお名前も載っていて。
「あっ、ちゃんとここにある……!」
と、なんだかこちらまでほっとした気持ちになったんです。

フラスタって、会場で咲いている瞬間がもちろんいちばん目に入るけれど、そこに至るまでのいろんな人の“おめでとう”“応援してるよ”が折り重なって、あの場所に立っているんだなぁと、改めて思いました。

そんなことを考えながら、あらためて素敵な梨杏選手のフラスタを眺めたあと、今度こそ物販へ向かいました。

そこで鹿島沙希選手の「KMOT CLUB」Tシャツを購入し、いよいよ会場内へ入りました。



◾︎ はじめての後楽園


最初に入って思ったのは、木の匂い。

そして、リングとの距離が思っていた以上に近い。

これでした。

後楽園ホールって、映像で見ると勝手にもう少し“大きな会場”のイメージがあったんです。
もちろん歴史もあるし、数々の名勝負が積み重なってきた場所でもあるから、もっとどっしり広く構えているものだと思っていた。

でも実際に入ってみると、とにかく近い。

席に腰を下ろしてリングを見た瞬間──

「あ、近っ」

って、かなり素直に思いました。

昔ながらの伝統を重んじる空気と、観戦のしやすさみたいな近代的な設備感がちゃんと両立していて、すごく不思議な場所でした。

“聖地”って、もっとよそよそしいものかと思っていたんです。
でも実際には、ちゃんと特別なのに、どこか落ち着く。

いざ座って見渡すと、そこにはいつも配信や映像で見ていた“あの光景”がそのまま広がっている。

初めてなのに、見覚えがある。
初めてなのに、どこか懐かしい。


そんな感覚になりました。

幼少期から見慣れてきたプロレスの景色が、ようやく自分の足元までつながってきたような、不思議な安心感もあったんです。


◾︎ 後楽園名物の「レモンサワー」が飲みたい


そして、後楽園ホールに来たらどうしてもやりたかったことがもうひとつありました。それは……

後楽園名物のレモンサワーを飲むこと。

これはもう、かねてより頭に入っていた知識です。
映像でも、SNSでも、ファンの方々が飲んでいる光景を何度も見てきていて、ずっと「いいなぁ……」と思っていました。

しかもこの日は、旅の最終日。
無性にお腹がすいていました。

というのも、何かとバタバタしていて、お昼ご飯を抜いてしまっていたんです。
食事のリズムもだいぶ崩れていたので、もはやここで
“夕飯めいた軽食”をちゃんとやろうと思いました。

そうして売店へ向かうと……もう、ラインナップが強い。

私はこういう、スタジアムやサービスエリア、映画館の売店みたいな場所が昔から大好きなんですが、後楽園ホールの売店も期待を裏切りませんでした。

シンプルだけど、ちゃんとそそる。
そして何より、東京ドームのお膝元。
そりゃ間違いないわけです。

しかも、個人的に大好きな
「肉の万世」の万カツサンド
まである。

見つけた瞬間、ほぼ反射で注文していました。
ついでに唐揚げも追加。

そして念願だった後楽園名物のレモンサワー。

甘めのお味で美味しかったです🍋



大好きな万カツサンド。
唐揚げ。
レモンサワー。


もうこれは完全に、がちまいばんざいです。

(※「がちまい」は沖縄弁で“食いしん坊”の意味。あんね選手の発信で学びました)

プロレスの聖地で、名物のレモンサワーを飲みながら、万カツサンドを頬張る。
この時点で、だいぶ“後楽園ホール体験”として強かったです。


◆ 「ルーキー・オブ・スターダム」組み合わせ抽選




そして、この日の大きな見どころのひとつが、
前回のnoteでも触れた新人王トーナメント

『ルーキー・オブ・スターダム』

の組み合わせ抽選でした。

ようやく令和7年組が揃ったタイミングで開催が決まった、このトーナメント。
その試合順が、この後楽園で決まると発表されていたんです。

試合開始に先立って全選手がリングへ集まり、安藤アナが持つくじを一斉に引いて、色分けで組み合わせが決まるという、かなり文字通りの“抽選”。

誰と誰が当たるのか。
どの山に入るのか。
どこで初戦を迎えるのか。

かなり運の要素が大きいだけに、見ているこちらもめちゃくちゃドキドキしていました。

そして、発表された組み合わせがこちらです。


4.4大阪で、あんね選手の一回戦の相手が姫ゆりあ選手と発表された瞬間、思わず──

「やった!」

と声が出ました。

……いや、正確に言うと、

「やった!」
と同時に
「同期入門初シングルだ!」

で、テンションが爆発しました。

令和7年組の中でも、入門のタイミングが同じだったことは、以前スタ☆スタの鉄アキラ選手回で明かされていました。


だからこそ、この組み合わせにはかなり胸が熱くなったんです。

同期で、同じ時期に入ってきて、同じように一歩ずつ積み上げてきた二人が、ここで初めてシングルで向き合う。

その意味を思うだけで、もうかなり大きい。


くじ引きを引いた時のあんね選手、可愛くてつい描きました


その一方で、傍らでは髪を掴み合い、睨み合う鉄アキラ選手と浜辺纏選手のヒリヒリした空気もあって、リング上はだいぶ熱を帯びていました。

あんね選手と姫ゆりあ選手の初シングル。
鉄アキラ選手と浜辺纏選手の火花。
そして、その先に見える令和7年組の景色。

まだ試合は始まっていないのに、もうドキドキが止まらなかったんです。

人生初の後楽園ホール。
その聖地で、これから何が始まるのか。

そんな高揚感を抱えたまま、いよいよゴングを待つ時間へ入っていきました。


◆ 後楽園に鳴った「ハイビスカスサンシャイン」──月山和香&ジーナ&浜辺纏 vs. タバタ&儛島エマ&金屋あんね



(※この大会での試合は、STARDOM公式の下記動画から無料視聴できます。詳細な試合展開や攻防などは、ぜひ実際の試合映像でご覧ください)


この日のあんね選手のカードはこちらでした。

◆6人タッグマッチ
月山和香&ジーナ&浜辺纏
vs.
タバタ&儛島エマ&金屋あんね


対角には、これまで何度も交わってきた月山和香選手ジーナ選手、そして前回書いた『NEW BLOOD 30』で二度目の復帰戦を果たした浜辺纏選手。

こちらのコーナーには、対戦経験こそあるものの今回が初めてのタッグとなるCMLLのタバタ選手、そして『NEW BLOOD 30』でも同じコーナーに立った儛島エマ選手がいます。

しかもこの試合、ただの6人タッグではありませんでした。

組み合わせが決まった『ルーキー・オブ・スターダム』
そのトーナメント表を思い返すと、もしあんね選手が第一回戦で勝利を掴めば、次に待っているのは儛島エマ選手です。

つまりこのタッグ、仲間として並んでいるようでいて、少し先にはぶつかるかもしれない相手も同じコーナーにいる。
そういう意味でも、どこか独特の緊張感がありました。


◾︎ 人生初の後楽園で、推しのテーマソングが鳴る


そして、試合カードが読み上げられた瞬間でした。

流れてきたのは──
あんね選手の入場曲「ハイビスカスサンシャイン」

これが、もうだいぶ大きかったです。

正直「タバタ選手の曲で出てくるのかな」と少し思っていました。
タバタ選手はキャリアも上ですし、CMLLからの参戦選手でもある。だからこそ、そちらの入場から始まるのかな、と。

でも、後楽園ホールに響いたのは──「ハイビスカスサンシャイン」でした。

人生初の後楽園ホールで。
推しのテーマソングが流れる。


もう、この瞬間だけでかなり込み上げるものがありました。


決めポーズをとるあんね選手&タバタ選手&エマ選手


ぴょんぴょんと元気よく跳ねながらアピールするあんね選手の姿を見た時……
「ああ、私は今、ほんとうに後楽園であんね選手を観てるんだ」
という実感がどっと押し寄せてきたんです。

配信越しでも、現地でも、何度も見てきた入場。
でも後楽園ホールという“あの場所”で浴びると、またまったく違うものに見えました。


◾︎ じっくり確かめ合う復帰組、そして回ってくる「ハイビスカスの時間」


試合が始まると、まず前に出たのは儛島エマ選手。
「私が行く」と言わんばかりに二人を一度下がらせて、浜辺纏選手と向き合います。

ここがまず最高でした。

『NEW BLOOD 30』で復帰を果たした二人が、いきなり派手にぶつかるのではなく、じっくりとしたレスリングの攻防から入っていく。
互いを確かめるように、試すように、慎重に組み合っていく姿に、こちらも自然と息を詰めて見入っていました。

そして、試合が進むにつれて、いよいよあんね選手にタッチ。

この日最初の“ハイビスカスの時間”です。

足を掬って、背後からドロップキック。
そのままブルドッキングヘッドロックを狙うも交わされて、一瞬見合う二人。

「あっ……」

と、こちらが思わず身構えたその間を切り裂くように飛んできた、ジーナ選手の手厳しいチョップ

あれ、痛そうとかそういう次元じゃなくて、“壁”の音がしました。

さすがジーナ選手、というべき一撃。
あんね選手の勢いを簡単には通さない、そんな迫力がありました。


◾︎ スピードで切り開いていく、あんね選手の流れ


ブレーンバスターを狙うジーナ選手。
でも、その背後を取って切り返し、走り込んでもう一度ブルドッキングヘッドロック。

ここからのあんね選手の動きは、かなり良かったです。

とにかく速い。
そして、その速さに応えるようにタバタ選手も加勢し、さらに儛島エマ選手も交えたトリプルドロップキック。

この連携、見ていてかなり気持ちよかったです。

そう簡単には相手陣営も崩れないし、ジーナ選手も一筋縄ではいかない。
それでも、そこをなんとかしてこじ開けようとするスピードと連続性が、あんね選手の今の武器なんだなと改めて感じました。

そして、その流れがもう一段ギアを上げたのがここでした。

あんね選手が、ジーナ選手のサンダー・ストラックを交わしたあと。
勢いよく走り込んで、そこから繋いだのが──

カサドーラからのアームホイップ。

いわば“あんねの方程式”とも言いたくなる流れです。

あの一連の動きが入ると、会場の空気がちょっと変わるんですよね。
「来た来た来た……!」って、会場が一気にハイビスカス色の空気になるんです。

そして、その勢いのまま、なんとあんね選手は
ジーナ選手をボディスラムで投げ切ったのです。

ここ、かなり熱かったです。

今までのあんね選手のボディスラムって、「持ち上がるか」「持ち上がらないか」みたいな、ある種の挑戦の色もあったと思うんです。
でも、新年の新宿FACE大会で現IWGP STRONG女子王者 アレックス・ウィンザー選手を相手に投げ切ってから、あの技が少しずつ──

“挑戦の技”から“得意技”

変わってきている感じがありました。
その時の模様も第五話にて書いていたのですが、改めてそう思いました。


この日のボディスラムも、まさにそうです。
「持ち上がった!」ではなく、
「決まった!」
と見えるボディスラムでした。


◾︎ ジーナ選手の壁、そして一撃必殺のジャーマン


そこからあんね選手は、さらに走り込み、何度も何度も丸め込みを狙っていきます。

ハイスピードに。
しつこく。
でも雑ではなく、自分の勝ち筋を信じるように。

カウントも、じわじわとあんね選手側へ近づいていく。

「あ、これ……あるぞ」

って、こちらもどんどん前のめりになっていきました。

さらにもう一度、カサドーラで畳みかけようとした、その時です。

ここで、ジーナ選手のパワーが一気に牙を剥きました。

それまであんね選手がスピードで切り開いてきた流れを、
たった一発で引き戻すような、一撃必殺のジャーマンスープレックス。

あれはさすがに強かったです。

そのままスリーカウント。

勝ったのはジーナ選手。
でも、あんね選手の見せたものもまた、確かに大きかったと思います。


◾︎ 負けてもなお、次へ繋がる“あんねの方程式”


結果だけ見れば、ジーナ選手のジャーマンで終わった試合です。

でも、私の中に強く残ったのは、
あんね選手がこの日しっかりと

「自分の流れ」を作っていたことでした。

カサドーラからのアームホイップ。
ボディスラム。
丸め込みの連続。
スピードで相手を揺らしながら、自分の勝ち筋へ持っていこうとする意志。

それが、この後楽園でもちゃんと見えていた。

しかも、その相手がジーナ選手だった、というのも大きいです。

そう簡単には崩れない。
ちょっとの勢いでは飲み込めない。
だからこそ、そこに対してあんね選手の“方程式”がどこまで通じるのかを見るのは、とても面白かったです。

そして同時に、
「この先のルーキー・オブ・スターダムで、あんね選手が初勝利を掴む時って、こういう流れがもっともっと研ぎ澄まされた時なんだろうな」
とも思いました。

後楽園ホールで見た、あんね選手の試合。
その最初の印象は、悔しさよりもむしろ

「ちゃんと前に進んでる」

でした。

だからこそ、この敗戦もまた、ただの黒星としては見えなかったんです。


◾︎ 4.4大阪が、もうすぐそこまで来ていた


あんね選手の試合を見届けたあと、私の頭の中にずっと残っていたのは、やっぱり4.4大阪のことでした。

『ルーキー・オブ・スターダム』開幕戦。
その第一回戦が、もうすぐそこまで来ている。

後楽園ホールという“今この瞬間”の熱を浴びながらも、気持ちは自然とその先へ向かっていました。

あんね選手と姫ゆりあ選手の同期入門初シングル。
あの組み合わせが決まった直後だったこともあって、なおさらです。

まだ試合は始まっていないのに、
「大阪でどんな表情を見せるんだろう」
「どんな一戦になるんだろう」
と、ドキドキがじわじわ膨らんでいきます。

後楽園ホールの空気を吸いながら、次の大きな一歩がもう目の前まで来ていることに、素直に胸が躍っていました。


◾︎ 後楽園ホール全体が、ずっと熱かった


この日の後楽園ホールは、あんね選手の試合だけじゃなく、会場全体がずっと熱かったです。

ひとつひとつを細かく追いかけ始めると、それだけで一本書けてしまうくらい、見どころの多い大会でした。


たとえば、なつぽい選手と伊藤ちゃんの横浜アリーナでの対戦決定です。
待望視されていたこの試合決定もかなり大きかったです。

関西三連戦のnoteでも少し触れた、“かわいいベルト”に対してグワッと睨みを利かせていた、あのなつぽい選手の表情。


あの時はまだ、どこか象徴のように見えていた“かわいいベルト”への視線が、ついに本物のかわいいベルトへ向かっていくんです。

なんとなつぽい選手はかわいいベルトを破壊し、なんならバックル部分の「かわいい」部分を噛み付いたんです。文字通り。

あの流れを見ていた身としては、
「うわ、ここに繋がるのか……!」
と、かなりゾクッとしました。

それから、飯田沙耶選手のマイクも熱かったです。


レッスルマニアウィーク中のアメリカ大会で、アレックス・ウィンザー選手の持つSTRONG王座への挑戦表明。
(レッスルマニアウィークというのは、簡単に言うとアメリカのプロレス界全体がお祭りみたいな熱気に包まれる時期で、各団体や各選手の動きにも一気に注目が集まるタイミングでもあります)

そんな場所で、飯田選手がまっすぐに挑戦を口にする。
それがもう、めちゃくちゃ強かった。

後楽園ホールという場所で見ているはずなのに、そのマイクの先に一気にアメリカまで景色が広がっていく感じがして、プロレスのスケールの大きさまで含めてワクワクしてしまいました。


◾︎ 驚きと熱気が、次々に押し寄せてくる


鹿島沙希選手&朱里選手 vs 彩羽匠選手&Sareee選手のタッグマッチも、かなり印象に残りました。

現Marvelousの代表選手でありながら、実は鹿島選手の直の後輩でもある彩羽選手。
その関係性だけでもう十分面白いのに、そこへ鹿島選手がまさかの雪崩式フランケンシュタイナーを放つんですよ。



「えっ、そこでそれ出る!?」
と、かなり驚きました。

鹿島選手って、こちらが勝手に「こう来るだろう」と思っているところを、ひょいと外してくる面白さがあるんですが、この日のあの一発もまさにそうでした。

そして、八神蘭奈選手 vs 炎華選手のダブルタイトルマッチ
フューチャー・オブ・スターダム王者とPOP王者がぶつかる、かなり濃い一戦で、ここも見応えがありました。

それぞれ違う場所で積み上げてきたものが、後楽園ホールでひとつの試合として交差する。
タイトルマッチらしい緊張感もあって、「後楽園の特別感」を感じる一戦だったと思います。



しかも試合後、八神選手は次期挑戦者として「新人王優勝者」を指名。
この日、後楽園ホール全体を包んでいた『ルーキー・オブ・スターダム』の熱が、その先の未来へまでまっすぐつながっていくようで、かなりグッと来ました。

さらに、梨杏選手 vs 水森由菜選手のハイスピード王座戦もとても熱かったです。

梨杏選手が挑戦表明代わりに、試合前から毎日のように水森選手の足を踏んづけるという、もはや通り魔的犯行(!?)を繰り返していた流れが、ちゃんと試合として昇華される。
あの瞬間、かなりグッときました。

ただの小ネタで終わらず、ちゃんとリングの上の物語に変わっていく……そういうところに、プロレスの面白さがぎゅっと詰まっている気がします。


◾︎ “スターダムを観に来た日”だからこそ、会場全部が楽しかった


数々の試合があまりにも濃密で、しかもこのnoteはあくまであんね選手を中心にしたシリーズでもあるので、ここでは細かくは触れません。
(……触れたいのは山々なのですが、文字数と思いがですね……)

でも、一言で言えば本当に楽しかったです!

人生初の後楽園ホール。
そこにスターダムを観に来て、あんね選手の試合を見て、トーナメント抽選を見て、他の試合にもどんどん気持ちを持っていかれて。

“スターダムを観に来た日”ではあったけれど、その中であんね選手が立っている今の場所も、これから戦っていく景色も、その先に続いていく未来ごと浴びられたような日でもありました。

だから、あんね選手主体のnoteとして書いている今でも、あの日の後楽園ホール全体の熱はやっぱり外せません。

会場をあとにしようと席を立った時も、
「ああ、楽しかったなぁ……」
と、かなり素直に思っていました。

……思っていたのですが。

その最後の最後で、もうひとつ小さな“後楽園の余韻”が待っていたんです。


◾︎ 席を立ったその瞬間、目の前を通っていったもの


大会終了後。
余韻を抱えたまま席を立ち、そろそろ帰ろうかなと思った、その瞬間でした。

目の前を、Neo Genesisの四人が退場していったんです。

思わず固まりました。

いや、そりゃ固まりますって。


さっきまでリングの上にいた選手たちが、急に自分の目の前を通っていくんですよ……?
しかも、後楽園ホールというあの近さの中で。

最後の最後まで
「近い、近い、近い……!」
を実感させられる締めでした。

試合が終わっても、会場を出るその瞬間まで、ちゃんと“生観戦”の迫力がある。
あれもまた、人生初の後楽園ホールらしい余韻だったなと思います。


◆ おわりに


こうして振り返ってみると、人生初の後楽園ホールは、ただ「有名な会場に行けて嬉しかった」で終わるような一日ではありませんでした。

木の匂い。
リングの近さ。
売店のレモンサワーと万カツサンド。
『ルーキー・オブ・スターダム』の抽選で一気に熱を帯びていく会場。
そして、その中でちゃんと鳴り響いた「ハイビスカスサンシャイン」──

映像で何度も見てきた“あの後楽園”が、ようやく自分の中でも実体を持った、そんな日だった気がします。

そして何より、あんね選手がその後楽園ホールのリングに立っていたこと
その姿を、この目で見られたこと。

それが、やっぱりいちばん大きかったです。

試合の結果だけじゃなく、
そこへ至るまでの空気も、
その先へ続いていく物語も、
全部ひっくるめて、あの日の後楽園ホールは濃かった。

だからこそ、帰りの夜行バスに飛び乗って地元へ戻る頃になっても、ドキドキがなかなか収まりませんでした。

疲れているはずなのに、妙に目が冴えてしまって。
カーテンの隙間から入る窓の外の夜景をぼんやり眺めながら、

「ああ、ほんとうに後楽園ホール行ったんだなぁ……」

と、何度も反芻していたのを覚えています。

そして、このnoteを書いている翌日には、もう4.4大阪大会当日です。

早い。
早すぎる。


後楽園ホールの余韻に浸っていたはずなのに、気がつけばもう次の大きな日が目前まで来ている。
『ルーキー・オブ・スターダム』開幕戦。
あんね選手と姫ゆりあ選手の、同期入門初シングル。

それだけでもう十分すぎるくらい胸がいっぱいなのに──

そこへさらに飛び込んできたのが……



「4月4日(土)大阪大会にて、金屋あんね選手のポートレートお渡し会を開催」

という一報でした。

……いや、ちょっと待ってほしい。

こっちはただでさえ新人王開幕でドキドキしているんです。
そこへ──あんね選手のお渡し会。
しかも大阪。
しかも新人王一回戦当日。

そんな情報を流されたら、そりゃ脳も狂います。

後楽園ホールの余韻を抱えたまま、次は大阪で何が起きるのか。
あんね選手はどんな表情でリングに立つのか。
そして、そのあとにどんな言葉を交わせるのか。

そんなことを考えていたら、もう落ち着いていられませんでした。

というわけで、『同人オタクが新人女子プロレスラーにハマった話』次回はいよいよ4.4大阪大会観戦記です。

『ルーキー・オブ・スターダム』開幕戦、そしてポートレートお渡し会──
あまりにも情報量が多すぎて、今からすでに情緒が忙しいのですが、その話もちゃんと書き残したいと思っています。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
さんせ三世でした
🌺

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集