『ムーミン谷の彗星』Audible感想|寝床に彗星を流した夜を室井滋さんの朗読で聴く
※本記事は、室井滋さんが朗読するAudible版『ムーミン谷の彗星』を、寝る前に何夜かかけて聴いた記録です。
※本記事には、Amazonのアフィリエイトリンクが含まれています。
▼今回聴いた作品
Audible版『ムーミン全集[新版]1 ムーミン谷の彗星』
夏の午後、開けた窓から蝉の声が届きます。
レジの脇では、プクが前足をそろえて座っています。

会計を終えたお得意さんが、財布をしまいながら言いました。
「最近、子どもにムーミンを聴かせているんです」
寝る前には、Audibleで『ムーミン谷の彗星』を流しているそうです。
「最後まで聴いているんですか」
私が尋ねると、お得意さんは首を振ります。
「たいてい、途中で寝ています。私はつい、そのまま聴いてしまって」
店の外では、まだ蝉が鳴いています。
私はカウンターのスマートフォンで、『ムーミン谷の彗星』を探しました。
彗星を流した夜

その夜、店を閉めて布団へ入ります。枕の横では、プクが先に丸くなっています。
部屋の明かりを消し、『ムーミン谷の彗星』を再生しました。
物語の中では、彗星がムーミン谷へ近づいています。
寝る前に聴くには、ずいぶん落ち着かない話です。
朗読が始まると、プクは目を開け、声のするスマートフォンを見ました。
しばらくすると、また顔を前足へ埋めます。
ムーミントロールとスニフは、まだ旅を始めたばかりです。
その先を聴いた覚えはありません。
朝、スマートフォンを見ると、再生位置は昨夜よりずいぶん先へ進んでいました。
ムーミンたちが、どこまで行ったのかは分かりません。
今夜は、昨夜眠ったあたりまで戻して聴くことにします。
何夜かかけて、彗星の続きを聴く

次の夜も、少し戻したところから再生しました。聴き覚えのある場面を越えると、ムーミントロールとスニフは天文台を目指して歩き始めます。
子どもが眠る前に聴いていると聞き、もっと穏やかな物語を想像していました。けれど、空には彗星が迫っています。
旅の途中で出会う声が増えるたび、暗い部屋の中にも登場人物が一人ずつ現れました。目を閉じていても、室井滋さんの声で誰が話しているのか分かります。
スナフキンが現れた夜、プクはすでに眠っていました。
スノークのおじょうさんと出会った夜は、私の方が先に眠りました。
次の夜、また少し戻します。そうして何度か同じ道を歩き直しながら、少しずつ天文台へ近づいていきました。
ある夜、再生を止めても、部屋にはしばらく物語の気配が残っていました。枕元を見ると、プクは何も知らない顔で眠っています。
明日の夜には、もう彗星の続きを探さなくてよいのかもしれません。
そう思うと、少しだけ早く眠るのが惜しくなりました。
室井滋さんの朗読で聴くAudible『ムーミン谷の彗星』

▼『ムーミン谷の彗星』を試聴する
Audibleを初めて使う方は、無料体験の対象になっている場合があります。
本を開くほどの余裕はない夜でも、洗い物のあいだに、少しだけ物語が進みます。
私が好きな Audible 作品です
▼『夫のカノジョ』Audible感想
▼『復讐は合法的に』Audible感想
▼ 『マカン・マラン - 二十三時の夜食カフェ』Audible感想
▼ 『純喫茶トルンカ』Audible感想
▶ 雑貨店主とプクのワードローブ
別アカウントで、毎朝の洋服選びを綴っています
店主が使っているイヤーカフ型イヤホンです
※本記事には、Amazonのアフィリエイトリンクが含まれています。
※商用利用可能なフリー素材の画像、イラストを使用しています。
