Netflixドラマ「オレたちブーツ」に出てくる大人たちが非常によかった話|AC✖️HSPの私のドラマ考察
やまねです😊
夜眠れなくて、何とはなしに観始めたNetflixドラマが想像以上によくて、かえって眠れなくなるという罠にまたもやハマってしまいました。
そのドラマの名は、「オレたちブーツ」。
「このタイトルは一体・・・。」という第一印象でしたが、それを覆す面白さだったので、是非ご紹介したいです。
まだドラマ公開から間もないので、極力ネタバレのないように、このドラマを観て感じたことを書いていきたいと思います。
謎のタイトルの意味
原題は「Boots」。で、邦題は「オレたちブーツ」。
このドラマの舞台は、90年代のアメリカ。
高校を卒業した主人公キャメロンが親友レイに誘われて、海兵隊に志願し、ブートキャンプで過酷な訓練を受けるというお話です。
調べてみたところ、アメリカの軍隊文化の中では、“boot”は新兵や未熟者を指すスラングらしいんですね。
だから、「オレたちブーツ」は、まだ海兵隊の訓練生である主人公たちを指すものであり、これから成長していく若者の姿をイメージさせるタイトルなんだと考えられます。
それを知らない段階では、一体どういう意味かしらと思ってたけど、納得のタイトルですね。

ブートキャンプに出てくる鬼教官たち
軍隊のブートキャンプといえば、やっぱり鬼教官!
で、このドラマにも鬼教官たちが出てきます。
そして、この鬼教官たちが、非常に魅力的な大人として描かれているんですね。
教官たちは、まさに鬼のように訓練生である主人公たちをシゴいて、海兵隊とはどういうものかということを叩き込んでいきます。
で、軍隊ですから、非常に規律が厳しいし、上下関係も徹底している。
耳のすぐ真横で大声で怒鳴ったり、常軌を逸した圧迫指導が繰り広げられていきます。
しかし、そんな鬼の顔が全てではない
そして、そんなふうに常軌を逸した振る舞いができるのは、鬼教官たちは完全に海兵隊の価値観に染まっていて、心酔しているからなのかなと思えてしまいます。
特に、教官のように権力のあるポジションにいると、その組織内での関係性や規律が絶対的なもののように振る舞ってしまうことって、現実の世界でもよく起こりうること。
でも、このドラマの教官たちの中は、そうじゃない人が結構いるんですよね。
海兵隊のために命を捧げる覚悟を持ちながらも、一方で別の顔もちゃんとあって、それを大切にしていた。
で、自分だけではなくて、訓練生を含めた全ての人たちに、海兵隊の構成員であるときとは別の顔があることを、きちんと弁えていて、ここぞという大切な時には、鬼教官の顔ではない素の顔で接してくれる。
そんな素敵な大人として描かれていました。

理想的な大人の在り方
ドラマの舞台となっているのは、90年代。
一昔前はこういう大人がたくさんいたような印象があります。
人って、他の誰かが作り出した世界に囲まれて生きている。
例えば、今回のドラマに出てきた軍隊みたいな組織もそうだし、家庭、会社、社会、国家だって、自然にある存在ではなくて、本当は人の想像の産物に過ぎない。
仏教的に言えば、まさに「空(くう)」。
——「この世界はことばの虚構から生じている」
でも、その中で生きていると、時にそれが一つの想像の産物に過ぎないことを忘れて、それが唯一絶対の世界のように感じてしまうことも少なくない。
一つの想像の産物の世界の規範でしかないものを、完全に真に受けてしまって、その規範に抵触するものを拒絶してしまうことすらあります。
そうすると、その想像の産物の世界の価値観に押し潰されて、本当の自分を忘れてしまって、むしろ自分の中身の方が「空っぽ」になってしまう。
でも、このドラマに出てきた大人たちは、それをきちんとわかっていて、教官として海兵隊の規律を訓練生に叩き込みながらも、時折自分の素の顔を訓練生たちに見せて、彼らが“自分を失わないように”手助けできる余裕を持っているんですね。
また、大人でありながら、虚構の世界の中の自分と本当の自分との狭間で迷いながら生き、その迷いを若者に隠さずに見せることで、若者に生き方を教えてくれるような存在としても描かれていました。
こういう大人の存在が、真の意味で若者たちを成長させてくれるんだろうなと思います。

※「空」についての説明は、以下の記事で紹介している「自分とか、ないから。」しんめいP著(サンクチュアリ出版)からの引用です!
高校の先生を思い出した
このドラマに出てくる教官たちとはイメージは全然違うけど、私の高校時代にもこんな先生がいました。
その先生は、「学校なんてつまんないところだ」と口癖のように言う変わり者で、授業も8割くらい雑談でした笑。いつも適当。
でも、実は生徒一人一人のことを、とてもよく見抜いていて、時折、その生徒の本質に関わるようなアドバイスを本音で言ってくれるんですよね。
学校が全てじゃないと言いながらも、非常に生徒思いで誤魔化しのない素晴らしい大人だったなと時々先生のことを思い出します。

おわりに
ちなみに、このドラマの主人公の親友役の人は、お母さんが日系人という設定。
ブートキャンプに弁当箱を持参していたので、あだ名が”Bento”(弁当)になっていました。
で、その役を演じていた俳優さんが素敵で、若かりし頃のBzの稲葉さんの面影を感じてしまったのは、私だけでしょうか?
笑あり涙ありの青春ドラマで、エンターテイメント作品としても非常によくできた作品。
同時に、「人間としてどう生きるか」を問いかけてくる作品でした。
ご興味がありましたら、ぜひ観てください。

