【海外研修アドベンチャー3】ドイツでホームレスに同情された話。社会人3年目、ひとりオーストリア記 第3話
ドイツに一人旅。
~美麗しかし疲弊~
これ、当時のメモです。
こんにちは、情報翻訳家の須川元介です。
10数年前、
オーストリアへ研修に行った話を
記事にしています。
シリーズものですが
単体でも楽しめるように工夫しています。
気になったら、ぜひ読んでみてください。
前回の記事はこちら
はじめから読みたい方はこちら
あらすじ
10数年前、社会人3年目だった私は
ラッキーなことにオーストリアへ3か月間
研修にいけることになりました。パンの修行です。
オーストリアで午前2時出勤の日々を過ごし、
休日に、旅行の計画を立てました。
オーストリアは周囲を8カ国に囲まれた、
ヨーロッパの一国です。
なので旅行がしやすい。
私が狙っていたのはスイス、ドイツ、
この2カ国でした。
祝日がある3連休。
そのタイミングでドイツへ旅行に行くことにしました。
行き先は、ノイシュヴァンシュタイン城。
シンデレラ城のモデルとなったお城です。

ディズニーが好きだったのと、
観光で映えるお城なので、
一度は行きたいと思っていました。
あと、名前もかっこいいです。
ドイツ語ってくすぐられますよね。
厨二心を。
出発当日
仕事が終わり、仮眠を取って12時に起床。
調べてみると、住んでいる場所から
ドイツの都市ミュンヘンまでは
電車で3時間40分。
そこからさらに2時間で、
念願のノイシュヴァンシュタイン城に行ける。
これは行くしかない。
まずは電車を調べてみました。
15時30分発の電車に乗って、
19時50分ミュンヘン着。
ミュンヘンで一泊して、
次の日の早朝、
ノイシュヴァンシュタイン城のある
ヒュッセンに向かうプラン。
その日中に帰ってきて、
次の日、一日は家でゆっくり休める。
完璧。
早速、ホテルを調べました。
うーん、ミュンヘンは都市部なので、
結構高いですね。
でも現地で探して、宿なしになるのも怖いので、
ネット予約しました。
予約を終えた頃には、
家を出てもいい時間でした。
実は、駅を一人で使うのは初めてだったので、
道が合ってるのか不安でした。
私、方向音痴なんです。
でも、いつも行くスーパーと同じ道だったので、
無事に着きました。
チケットの券売機は
英語モードがあったのでスムーズ。
調べておいた値段と
同じことを確認して購入。
事前確認、大事ですね。
ここまで、完璧です。
電車を待っている間、
日本語が聞こえてきました。
日本人の夫婦。
旅行中でしょうか。
久しぶりの日本語が、
すごく嬉しく感じました。
2回ほど電車を乗り換えました。
途中、買ったばかりの飲み物を
車内に置き忘れる定番のハプニングもありましたが、
なんとか進みます。
オーストリアの、
「ザルツブルク」という大きな駅に着きました。
ソーセージ入りのクロワッサンサンドを食べます。
美味しい。

でも近い感じでした。
ミュンヘン行きの電車に乗ります。
日本の電車よりも広い感じ。

途中、車掌チェックで初めてチケットを提示。
緊張したけど無事通過できました。
飲み物を忘れたので、
ずっと喉が渇いていました。
着いてからビールを美味しく飲むため、
我慢します。
ミュンヘンまでの電車旅。
風景は見渡す限り田園地帯です。

気がつけばドイツに入っていて、
ミュンヘンに到着。
ここからが大変でした。
予約したホテル、
全然見つかりません。
Wi-Fiは駅の近くだけなので、
道を確認してから、
進みます。
ただ電波が無いせいか、
GPSの精度が悪いのか、
ナビが全然使えません。
何度も同じ道をうろうろする間に
暗くなってきました。
時間は、21時を越えました。
街には酔っ払っている人や、
ちょっと怖そうな人もいて
不安になります。
喉もカラカラ。
しかも、雨が降ってきました。
もちろん傘なんてないです。
弱り目に祟り目。
服はびしょびしょ。
喉はずっとカラカラ。
美味しくビールが飲みたいなんて、
言っている場合ではなかったです。
自販機で適当な飲み物を買って、
喉を潤します。
再度、駅に戻り
インフォメーションに助けを求めました。
親切に、
道の名前までメモしてくれました。
「心があったかい、助かります。」
でもでもでもでも……
それでも見つからない!
1時間以上、雨の中をさまよいました。
駅から10分のホテルがこんなにも
遠いなんて。
絶望していた時、
ようやく目当ての通りを発見しました。
ホテルもあった!
ホテルは細くて、
これは見つけにくいわけです。
なんとかチェックイン完了です。
フロントの方は、極めて普通の対応でしたが、
めちゃくちゃ優しく感じました。
お腹もすいていたので、
夕飯を探しに出かけます。
もう22時頃で、ほとんどの店は閉店。
ガラの悪い人もいて、
酔っ払いも多くて、少し怖くなってきました。
都市とはいえ、夜は治安もあまり良くないですね。
途中、コンビニで
「ビール代くれよ」
とおっちゃんに絡まれました。
目がバッキバキで、
危ない葉っぱの匂いもしてました。
「金などない!ない、ないない!」
と、強気に断ったけど、
内心びびりまくってました。
結局、別のコンビニで
サンドイッチと瓶ビール、
屋台でケバブを買ってホテルへ。
帰ってきて安心していたら、
フロントで呼び止められます。
なんと、
食べ物持ち込み禁止。
オーマイガー。
クレイジーすぎないか。(しょうがないんですが)
もう遠くには行きたくなかったので、
ホテルの前の通りで立ったまま食事です。
雨に打たれながら、
瓶ビールとサンドイッチとケバブを食べていました。

通りすがりの人たちに
ちょいちょい見られましたが、
無心で食べ続けます。
おばあさんがひとり、足を止めました。
恰好からして、おそらくホームレスの方だったと思います。
「なんでここで食べてるの?」
「帰るお家は無いの?」
ドイツ語でもなく、
よくわからなかったですが、
きっとそんな風に声をかけられました。
疲れすぎていて、寒くて震えてもいたので、
何も返さず、無言で食べ続けました。
おばあさんは、
「可哀想に……」
という表情を浮かべて、ゆっくりと去っていきました。
お金は私の方がもっていたかもしれませんが、
あの時、余裕があったのはおばあさんの方。
豊かさって何なんでしょうね。
ケバブは思ったより量が多くて、食べきれず。
途中まで食べて、
ビールと一緒にポケットに隠し、
ホテルへ。
なんとかバレずに戻れました。
すみません、あの時のホテルさん。
もう、本当に疲れた。
なんだったんだこれは。
私は、ただノイシュバンシュタイン城が
見たかっただけなのに……
あの時のおばあさんに、
もし返事をするなら、
「帰る家はある。
お金もないわけではない。
でもそれを話す余裕が今の私にはない。
おばあさんも雨で寒いから、気を付けて。」
心配してもらったし、
これくらい言えたら良かったです。
ちなみに、喉をカラカラなんかにしなくても
ビールは美味しかったです。
ケバブもめっちゃ美味しかった。
ただその美味しさを味わうにも、
心の余裕が大事。
そう、気づけました。
この日、
ミュンヘンについてからの写真はほとんど
ありませんでした。
観光には心の余裕が必要です。
次回、
果たして、城には
無事たどり着けるのか?
「いよいよノイシュバンシュタイン城!こっちの電車で大丈夫?」
こちらです!
今後、書く予定の内容はこんな感じです。
・世界一美しい湖岸の町の話
・電車で逮捕されかける話
・トマトを食べざるを得ない話
・世界一つまらない仕事の話
・一生レポートが終わらない話
・史上最速の仕事人の話
マガジンはこちら。
更新は2週間後の予定です。
ぜひ、また読んでくださいね。
この物語はノンフィクションですが、一部、人物名・地名・団体名などを改変しています。
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それではまた!

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