死後の旅程(8)〜生前の思い込みの影響
第一章〜前置き
前章〜アストラル界の概要
次章〜ITCが伝える生まれ変わり
ある研究者の死後の電話
大体の人は、アストラル界に行ってもまだ生前の病気や痛みを引きずっているようです。例えばアドルフ・ホーメスという有名なITCの研究者がいます。その彼が亡くなった時のことを紹介しましょう。
その前に彼の名前の発音について少し。最近スペインの古くから知っている研究者が、彼を「ホーメス」と呼ぶのを聞きました。今まで私は「ホームズ」という、英語圏での読み方で紹介していたのですが、これからは彼の国であるドイツでの一般的な読み方である「ホーメス」で統一していきたいと思います。
1988年、アドルフ・ホーメスは「ITCの共同研究者を求む」と地方新聞に広告を出しました。それにフリードリヒ・マルクホフが応じ、二人はその後ホーメスが亡くなる1997年までリーヴェニヒで研究を続けることになりました。出会う前からそれぞれEVP(録音されたものだけに現れる)声を受け取っていた二人でしたが、協力し合うことによりさらに鮮明なEVP声を受け取り始めました。

彼らは当時ルクセンブルクで最も進んだ成果を上げていたジュール&マギー・ハーシュ=フィッシュバッハ夫妻と情報交換をしながら、すぐに双方向通信の環境を作り上げました。そのアドルフ・ホーメスは肺ガンで1997年10月5日に亡くなり、早速その翌日に妻のロシがいる自宅と、マルクホフがいるシュヴァイヒに電話をかけてきたのです。マルクホフはその内容を録音し、研究者たちに公開しました。下記はその英語訳から翻訳したものです。
マルクホフ:もしもし?
ホーメス:今の状態を簡単に言わせてくれ。ひどい痛みがある。フリッツ(フリードリヒの愛称)、聞こえているか? 今の状態をとにかく言いたい。ひどい痛みがある。ここへはバイクラリーの場所にいた若いやつと一緒に来た。
マルクホフ:どこの若い人だって?
ホーメス:バイクラリーで殺された若いやつだ。
マルクホフ:どこで殺された?
ホーメス:フェルの近くの、君も知っている・・・、フェルの近くの、オスブルク、オスブルクだ。手短かに話したい。私は今ここ「アハウ(意味不明)」にいる。本当なんだよ、フリッツ、いつも想像していた通りだ。変わりない。自分がその証人だ。オスブルクから来たやつが何か言ってる。今一緒にいる彼は、撃たれた、撃たれて死んだ。聞こえているか?
マルクホフ:ああ、OK。
ホーメス:私はこれから眠る。
マルクホフ:わかった。大丈夫だ。
ホーメス:すまんが・・・(残りは聞き取れない)
マルクホフ:いや、問題ないよ。
この電話の後に地方新聞を調べたところ、18歳の少年がバイクラリーのイベント中に撃たれて殺されていました。また翌日の10/7に、ルクセンブルクのマギーがタイムストリームからこの交信について補足する情報を受け取っています。それによると、この少年がホーメスに引き寄せられたのは、同じドイツで研究していたクラウス・シュライバーと一緒に、そのバイク狂の息子ロバートがホーメスの到着を待っていたからだと言います。バイク好きという趣味の一致が引き合う要素となったわけです。

テレビ画像を受け取った研究者として有名
これは彼が亡くなった娘の映像を受信した時のもの
もうひとつ、ホーメスが死んでもなお痛みを抱えている点に関してマギーがなぜなのか質問したところ、タイムストリームのスェジェン・サルターは、それはホーメスが病気で痛みを抱えてきたときの精神パターンをまだ引きずっているからだと答えました。
あの世に到着して健康になるまで
あの世の通信者は、衰弱性の病をわずらっていた人たちや、事故や殺人によって手足を失った人たちには、アストラル体を健康で正常な状態に戻すための短い回復期間が必要だと述べています。前回「だいたい6週間続く再生の眠り」と書きましたが、たいていの障害はその眠りで回復するようです。しかしそれでは済まない人たちがいるのです。
病気や失われた手足に対する想念は心の中に留まり、精神を構成する枠組みとなります。病気はエネルギー体を消耗させます。ヒーリング担当の霊たちの努力により、新しく亡くなった人たちが「自分はもう病気や不具ではないのだ」ということを信じて、エネルギー体が再生されるまでには時間を要するのです。
例えば、足を一本失った人が「自分には足がない」という強い気持ちを持ち続けていたとします。その場合、アストラル体に全く問題がなくても、その人が心の中で自分をどう「見る」かによって、その人のアストラル体が他の人の目にどう映るかが決まってきます。ヒーリング担当者が、そのような仕組みになっているのだと説得できたときに、その人は初めて、自分について希望するイメージを創り出すことができるようになるのです。
ちなみに、ヒーリングの助けがなくてもある程度経てば、致命傷だった傷もそれなりに回復するようです。次の記事には、元スウェーデンの首相オロフ・パルメが、拳銃で2発撃たれて亡くなりアストラル界に来た時の描写が含まれています。
ちなみに、アストラル界に馴染んでからも病気や痛みはあるのでしょうか。下層では間違いなくあるでしょう。でも中層ではどうなのでしょう。骨が折れても翌日には治っているという話があります。それでも、折れる際には痛みを感じるのかどうか。そういった「身体的」痛みに関する通信を読んだことはありませんが、おそらく、どれだけ生きていた時の精神パターンを引きずっているかに寄るのだと思います。例えば、向こうでも呼吸している霊がいます。
霊は呼吸するか
この話題に関して、実は研究者の間で一悶着ありました。あるとき、録音された声に入っている息継ぎの音に文句を唱える研究者が現れたのです。霊なら呼吸などするはずはないというわけです。その疑問に対する、あちら側の霊によるひとつの考察が昔のニューズレターに載っていました。
我々もあなた方と全く同じように息をします。心臓はあなた方と同じように脈打ち、その鼓動は生きているときと同じように潜在意識レベルで制御されています。
(中略)
霊界にも地上と同じように空気があります。我々は息をするための肺を持ち、その肺は地上でいうところの、酸素を血液に運ぶ役割をしています。地上では息をすることによって血液がきれいになっていきます。霊界において、我々の血管にはたくさんの上質な血が流れ、美しくきれいで新鮮かつ香りのよい空気を吸っています。ただ、地上では血液に酸素を供給するプロセスがこちらでは、霊界の空気の主な要素である霊的エナジーを取り込み、血液を再び活性化させるプロセスとなります。
呼吸しないでも存在できるのでしょうか? それは無理だと思います。呼吸は地上でと同様に、我々にある程度生命力を与えてくれます。ただ、あなた方は空気だけでは存在できませんね。食事と飲み物がなければ。しかしご存知の通り、我々にとってそれらは必需品ではありません。
この通信で霊は、呼吸しないのは無理だと思うと言っていますが、これは単に地上での精神パターンを引き継いで、無意識に行なっていた行為を続けているのではないでしょうか。無意識レベルで動いている機能のコントロールは、死んだからと言ってできるものではありません。
1970年代、アメリカのメニンガー財団という医療研究機関で、インドのヨガ行者スワミ・ラーマに対する科学的な実験が行われました。彼は、長年の修行によって、心拍や体温、呼吸などの生理機能を意識的にコントロールできると語っていました。実験の結果、彼は実際に自分の呼吸を非常にゆっくりにし、センサーがほとんど反応しないほどの状態に入ることができました。さらに、左右の手の体温を別々に変化させたり、心拍数を速くしたり遅くしたりといった、通常では考えられないような身体制御も観察されています。
このヨガ行者なら、死んだらすぐ呼吸しないでいられそうですね。一方、一般人の多くはやはり、死んでからも呼吸し続け、それを止めることは難しいのでしょう。ちなみにアストラル界の霊が溺れたらどうなるのでしょう?
少なくとももう一度死ぬことはありません。もしかしたら呼吸困難で一度意識を失うのかもしれません。あるいは、そのまま平気で水の中にいられたりして。このような事態にアストラル体がどう反応するかは、精神の柔軟さに寄るのでは無いでしょうか。
こうして考えていくと、人は肉体的な束縛から如何に自由になれるかを、アストラル界中層で試しているのかもしれませんね。そして自由になりきれないものは再び地球に戻ってくる? アストラル界と地球の往復に関してはさらに色々と理由があるようですが、その話題はまた次回にします。最後に少し、中絶のことを書きます。
中絶と自殺
ルクセンブルクの研究所でサルターに対し、アストラル界の通信ステーションであるタイムストリームにいる女性の中に、地球での人生で妊娠中絶の経験がある者がいるかどうかを尋ねました。サルターの答えは次のものでした。
はい、います。でも地球上と違い、この世界ではそういったことはもはや重要な話題ではありません。地球で妊娠中絶に対して沸き上がった罪悪感というものは、ここではもはや何の役割も果たさないのです。
彼女は話を続け、私たちは文字どおり何百万年もの年齢を重ねて永遠に生き続ける者であり、堕胎された胎児にとっては、通常、母親の子宮にいた時間はほんのつかの間に過ぎないということを覚えておいて欲しいと述べました。中絶の手術に要する時間はわずか数分で、痛みを感じるのはほんの一瞬だけです。
中絶された胎児にとって、この苦痛の時間の記憶は夢の暗部のようにはかないものです。誰も、魂の命を絶えさせることはできません。それでも、母親は自分がしたことに強い罪悪感を抱き、その罪の意識は彼女を一生苦しめることになるかもしれません。しかし中絶に至る状況はそれぞれの女性の場合によって異なります。サルターは次のように言っています。
タイムストリームのメンバーで過去に中絶を行ったことのある女性は、決して低い志からその道を選んだのではありません。つまり彼女たちには、自分の過去における経験を償ったりまたそれを繰り返すというカルマ的な責任はないのです。低俗で利己的な理由による決定と、他にどうしようもなかった場合または緊急事態による決定との間には大きな違いがあります。もし個人(あるいはカップル)がただ自分に都合の良いように、または人生における責任を回避するためだけに中絶を決意した場合には、高次の霊的存在が〔その個人の霊的運命について〕他の決断を下す場合もあります。彼らは罰を受けたり裁かれたりすることがないとはいえ、自分が避けたことを繰り返して償わなければならなくなり、その償いは時にはまったく違った形で現れる場合もあり得ます。
以上の内容は以前翻訳した「あの世の存在に活かされる生き方」から転載しました。

ITCについて詳しく書かれた貴重な本です
アストラル界で、そしてこの地球においても、一番大事なのは行為ではなく、本人の心構えです。自殺ですら、自分がそうするのが本当に周りのためなのだと、心底信じきって行えば、その人は下層世界で迷うことはないでしょう。ただしこれを、「あの世はとても興味深そうだから、ちょっと早めに行こうか」などと思って行うと、より高次の「自分」によって、いずれ何らかの形でツケを払わされるようになるのです。
次回は転生についてわかっていることをいろいろと書く予定です。
