「触ってもいい」と思われているかもしれない、私たちの仕事
今回は、いつもよりリアルな現場の話。
不快に感じるかも、と思われた方は、
ここで閉じてください…。
オムツ交換の途中で、
「あ、これ。触ってもいい仕事だと
思われてるな」
そう感じて、私は一気に距離をとった。
そのおじいちゃんは、車椅子での移動は
できる。
できる、とは言っても、
自分一人で車椅子に移ったり、ベッドに
戻ったりするのは、もう難しい。
足の筋力が落ちてきて、
今では必ず介助が必要になった。
そして、重い。
食事の時間には、スタッフが食堂に
連れてくる。
それ以外の時間は、ほとんど自分の部屋で
過ごしている。
ベッドに横になって、
眠っていたり、起きていたり。
「もう、なんも分からん。」
おじいちゃんがよく言うひとこと。
尿意も便意もない。
大量に便が出て、オムツから漏れていても、
自覚はない。
ある日の、定期的なオムツ交換の時間の
できごと。
その日は、私が担当だった。
声をかけて、準備をしていると、
おじいちゃんが言った。
「ちょっと、手、握らせて」
一度だけじゃない。
何度も、何度も。
「ちょっとでいいから」
「どうして?だめ?ちょとでいいから、ねえ」
私の手を探すように、伸びてくる。
ああ、これ、もしかして。
性的な意味があるやつかもしれない。
そう感じた瞬間、
私は一気に身を引いた。
「◯◯さん、どうしたんですか?」
「おむつ替えるので、ちょっと待って
くださいね」
できるだけ、事務的に。
できるだけ、距離を保って。
でも、モットーである優しさは残して。
おむつを替えて、必要なケアも終え、
その場をやり過ごした。
まあ、こんなこと。
今までのナース人生で何十回も
経験してる。
看護や介護の仕事って、
「触られることもある」「仕方ないよね」
で、まとめられがち。
「冥土の土産に、いいじゃない」
そんなことを言う患者もいた。
まるで、
触らせることも仕事の一部で、
文句を言わない存在みたいに。
そんなわけない。
やっぱり腹が立つし、不快。
何もしないで、毎日ごろごろして、
ご飯やおやつだけ食べる。
においも、汚れも、わからなくて。
体は大きくて、体重も増えて。
移動介助をすれば、
こっちの腰が壊れそうになる。
「なんのためにこの人、生きてるんだろう」
そんなことまで頭をよぎってしまう
瞬間だった。
性的な要求をされたかもしれない、
そう感じた直後だったから、
余計に、その気持ちは強かった。
ナースとして、介護職として、
『思ってはいけない』感情なのかもしれない。
でも、そのときの私は、
確かにそう思った。
※これは特定の人を否定したり、誰かを
糾弾したい文章じゃないんです。
そのときの現場にいた一人の人間として、
感じた心の動きの記録。
それが、この仕事を続けている私の、
きれいじゃない本音です。
ナースは白衣の天使じゃない。
現実を生きるだけの職業人。
今は白衣の職場も減ってきたし。
ただの、スクラブを着た職業人。
なんでも許されるとは思わないでね♡
みなさんの仕事の中にもある「きれいごとじゃない本音」
教えてください。
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