「できない」と言えたら、きっともっと優しくなれる #162
「できない」と言えたら、
きっともっと優しくなれる。
最近、そう思った出来事があった。
夏休み。
友だち家族を家に招いた。
その友だちは、4歳の男の子と
まだ5ヶ月の男の子を育てていて、
出かけるのが難しいから、
お互いの家で遊ぶ約束をしていた。
そしてまずは、
我が家から、ということになった。
具体的な日程が決まり次第、
私は準備に取り掛かった。
部屋を片付け、掃除をし、
家中のおもちゃを除菌して、
ぬいぐるみは洗濯した。
おやつや飲み物の好みや、
アレルギーなど聞き出して、
数種類ずつ用意した。
当日は部屋をまた完璧に掃除して、
季節の花を飾り、
いつも以上に入念に化粧もした。
部屋中を確認して回って、時計を確認。
30分前に全ての準備を終わらせて、
ソファに座って一息ついた。
時間になって、友だち家族が来た。
この日、
友だちと私、私と赤ちゃん以外、
全員初対面。
娘は大好きなプリキュアグッズを
プレゼントにもらって、大喜び。
その後、
赤ちゃん用に用意したスペースで
赤ちゃんには寝転がってもらって、
みんなで遊んだり、
一緒におやつを食べたりした。
友だちの子どもは、
本当に優しい話し方で、
ずっとニコニコしてる。
でもちゃんと「これで遊びたいな」と、
自己主張もしてくれる。
だからか、
最初はもじもじソワソワしていた
警戒心の強い私の娘も、
気づけばすっかり打ち解けていた。
そんなこんなで、
いろんなおもちゃで遊んでいるうちに、
その子がカルタを気に入ったらしく、
私は何度も読み札を読んで、
何度もみんなで遊んでいた。
その間、
友だちは赤ちゃんを抱っこしてあやしながらニコニコと見守っていてくれた。
あんまり気に入っている様子だったから、
私は友だちに、
「これ、もしよかったら、
次会う時まで貸そうか?」
と言った。
この時、私が逆の立場だったら、
きっと「じゃあ」と借りて、
頑張って読み札を読もうと思ったに違いない。
でも、友だちから返ってきた言葉は、
全く予想してなかったものだった。
友だちはいつも通りニコニコとしながら、
「いや、いいかな。
読み札を読むの、
めんどくさくてできないから。」
と言った。
その後、
次に友だちの家に行く時の話になった。
私が、
「〇〇(友だち)は、赤ちゃんもいるし、
本当に気を遣わなくて良いからね!」
と言った。もちろん本心だった。
そしたら友だちは、
「じゃあ、部屋はいつも通り、
あんまり片付けないけどいいかな?」
と言った。
私は、
「もちろん!」と答えた。
この日私は思った。
自分の気持ちに正直に、
素直にできないことは
「できない」と言うこと。
それは心の余裕を生んで、
相手のために無理して頑張るよりも、
結果相手に優しくなれるのではないか。
私は相手のためを思って、
自分のキャパを越えてまで
無理をしてしまう節がある。
本当はしんどくても、
これが相手のためになるならと、
無理をしてきた。
でも、友だちと過ごしていて、
私は自分とは違う「優しさの形」があることに気づいた。
できないことはちゃんと、
「できない」と言う。
でも、それで心の余裕が保たれて、
自分にも周りの人にも、優しくできる。
友だちとその子どもたちを見ていると、
「できない」と言えることと、
優しく在れることは、
もしかしたら繋がっているのかもしれないと思った。
「できない」と言うのは、
私にとっては、
ハードルの高いことに感じる。
相手に優しくないような気がして、
申し訳なくて。
でも、
より相手に優しく在れるのはどちらなのか。
それを考えた時、
友だちのように、できない時にはちゃんと「できない」と言えるようになりたいと思った。
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