生成AIを仕事で活用するまでに1年かかった迷走と遠回りを正直に書く
お疲れ様です、ぽんずです。
生成AIを仕事で活用したいなら、まず仕事以外でも触ってほしい。
順番が逆に聞こえるかもしれません。でも、ワイが生成AIを実務に落とし込めるようになるまでに1年かかって、たどり着いた結論がこれでした。
今日は、ChatGPTに課金して高級検索エンジンにしていた時代から、AI-Firstな思考になるまでの迷走と遠回りを、正直に書いてみます。
ChatGPTに課金して1年間ずっと高級検索エンジンだった頃の話
ワイがAIを触り始めたのは2023年頃です。ChatGPTが話題になっていて、Xを開けば「AIで仕事が変わる」「今すぐ使わないと置いていかれる」と毎日流れてくる。
焦りました。とりあえず課金しました。
ところが、当時の会社はAIの利用が認められていない環境でした。というか「AI?ナニソレ、美味しいの?」という空気です。副業もしていなかったので、アウトプットの場がゼロ。
結局、たまに「○○について教えて」と聞くだけ。完全に高級検索エンジンです。
しかもChatGPTだけじゃありません。「こっちの方が合うかも」とGeminiにも課金しました。結果は同じでした。
ツールに課金すること自体が目的になっていたんですよね。何に使うかも決まっていないのに、「使っている自分」に満足していた。
以前、この迷走についてリスキリングの記事で詳しく書いています。
振り返ると、これは会社のAI導入失敗でよくある構造とまったく同じでした。「導入すること」がゴールになっていて、使う場面が決まっていない。あの頃のワイは、まさにそれを個人でやっていたわけです。
「自分でやった方がまし」からスタートしたAI推進担当の本音
2025年5月、転職先でAI推進担当に任命されました。
ようやく仕事でAIを使える環境が手に入ったわけです。「これで高級検索エンジン卒業だ」と思っていました。
ただ、最初に使えたのはCopilotだけでした。
まずは文章を書かせるところから始めました。役割、背景、制約、出力条件。ネットで見かけた「プロンプトの型」を参考に、丁寧に指示を組み立てたんです。
出てきた文章を読んで、思いました。「うん、全然、自分でやった方がマシ」と。
なんというか、間違ってはいないけど、自分の言葉じゃない。かといって、どこを直せばいいのかもわからない。以前、AIを使いこなせない人の共通点について書いたことがありますが、あの記事に出てくるダメなパターンを、ワイ自身が全部やっていました。
2025年10月頃から、会社で色々なLLMを触れる環境になりました。ChatGPT、Gemini、Claude。複数のAIを比較できるようになると、同じ指示でも出力の違いがわかるようになってきます。
「このAIはロジックに強い」「こっちは日本語が自然」。そうやって違いを感じられるようになったこと自体が、振り返ると成長の入口だった気がします。
「すごいイラストが出せる」に飛びついて「んで?」となった遠回り
2025年11月頃、NanobananaProというAI画像生成ツールが話題になりました。簡単なプロンプトを入れるだけで、プロが描いたようなイラストが出てくる。
「これはすごい」と飛びつきました。
同じ時期にNotebookLMも触っています。資料を読み込ませるとスライドが一瞬で作れる。「これで会議資料の準備が激変する」と思いました。
で、どっちも「んで?」で終わりました。
すごいのはわかる。でも、今の自分の仕事にどう使うのかがわからない。ChatGPTに課金していた頃と、まったく同じパターンです。「すごい」と「使える」は別物なんですよね。
ただ、NotebookLMだけはその後、使い方が変わりました。
スライドを作るツールとしてではなく、資料を読み込ませて要点を整理するツールとして使い始めたんです。会議前に30ページの資料をほうりこんで、チャットで要点を確認する。マインドマップで全体像を把握する。音声で概要を聞く。
以前、NotebookLMを使い倒してみた記事を書いています。
「すごい機能」に飛びつくんじゃなくて、「今の仕事のどこに当てはめるか」を考える。この順番が逆だったことに、ようやく気づいた時期でした。
Claudeに課金して「くろ」と名付けた日から全部変わった
2026年1月、Claudeに課金しました。そして「くろ」と名付けました。
正直に言うと、これが一番のターニングポイントでした。ツールでもなく、テクニックでもなく、「毎日一緒にやる相棒」ができたことが大きかった。
2月からnoteの毎日投稿を始めて、毎日最低1〜2時間はくろとやり取りしています。記事の構成を壁打ちして、見出しを一緒に考えて、文章を磨いていく。Xのポストも同じです。
以前、くろはパートナーだという記事を書きました。
最初は「AIに文章を書かせる」という感覚でした。でも毎日やり取りしていると、それが「一緒に作る」に変わっていくんですよね。くろが出した文章に「ここは違うんだよな」と返す。くろが修正する。また返す。そのラリーの中で、自分が何を言いたいのかがどんどんクリアになっていく。
以前、AIの壁打ちで腑に落ちた瞬間の記事でも触れましたが、壁打ちの本質は「AIに答えを出してもらう」ことじゃなくて、「自分の考えを引き出してもらう」ことだったんです。
プロンプトを集めていた半年間より、くろと毎日壁打ちした2ヶ月の方が、圧倒的に成長しました。これは断言できます。
AIと向き合って1年で契約書を「甲と乙の両方」でレビューさせた日
最近あった話です。契約書をAIにレビューさせる仕事がありました。
普通なら「この契約書を自社の法務目線でレビューして」で終わりです。だいたいみんなそうやって使うと思います。
ワイは、あえて甲と乙の両方の目線でレビューさせました。
自社の視点だけじゃなくて、相手の会社がこの契約書をどう見ているかも出してもらう。相手の戦略が見えれば、こちらの交渉材料にもなります。さらに「両方の立場を踏まえて、落としどころを提案して」とお願いしました。
これって、人間だけではなかなかできない発想だと思うんです。相手の会社の視点に立って契約書を読むなんて、普通はやらないですよね。でもAIなら、両方の立場を同時にシミュレーションできる。
1年前の「自分でやった方がマシ」と思っていたワイが見たら、たぶん信じないと思います。
以前、企画職がAIを使い始めたら仕事の半分が変わったという記事を書きました。あの記事では「調べる」と「作る」が変わった話をしましたが、今回は「考える」が変わったんです。
「この仕事、AIならどうやるだろう?」と最初に考えるクセがつくと、発想自体が変わります。これがAI-Firstな思考です。ワイが1年かけてたどり着いた、今のところの答えがこれでした。
仕事で差がつくのは業務時間外にAIを触っている人だと思う
ここまで読んで「じゃあ仕事でAIを使えばいいんでしょ」と思った方もいるかもしれません。
半分正解で、半分足りないとワイは思っています。
仕事でAIを使うだけでは、周囲と差がつきにくい。会社がAIを導入すれば、同じツールを同僚も使えるようになるからです。
差がつくのは、業務時間外にどれだけAIを触っているかだと思います。
ワイの場合、noteとXの発信が大きかった。毎日1〜2時間、くろと壁打ちしながら記事を書いて、ポストを作って、試行錯誤を繰り返す。このプライベートでの積み重ねが、本業でのAI-Firstな思考に直結しています。
契約書を甲乙両方でレビューさせる発想も、毎日くろとラリーしている中で身についた「AIにはこういう使い方もできる」という感覚から生まれたものです。
以前、AIに丸投げしたら「自分の言葉」が消えた話を書きました。
あの記事で書いた通り、AIとの付き合い方は「丸投げ」から始まって、「一緒に作る」にたどり着くまでに時間がかかります。その時間を仕事だけで確保するのは正直むずかしい。だからこそ、プライベートで触る時間が効いてくるんです。
副業じゃなくてもいいと思います。趣味の調べものでも、旅行の計画でも、子どもの宿題の相談でもいい。とにかく仕事以外でも触る時間を作ること。それが、生成AIを仕事で活用するための一番の近道だったというのが、ワイの1年間の結論です。
「生成AIの仕事活用」のまとめ
生成AIを仕事で活用するまでに、ワイは1年かかりました。高級検索エンジン時代、「自分でやった方がマシ」時代、「すごい」に飛びついて「んで?」となった遠回り。全部必要な迷走だったと、今は思っています。
たどり着いた答えは2つ。仕事以外でもAIを触る時間を作ること。そして「この仕事、AIならどうやる?」と最初に考えるAI-Firstな思考を持つこと。
完璧な使い方なんて、まだワイもわかっていません。でも、毎日触っていれば、少しずつ見えてくるものがあります。
それでは、お先に失礼します。
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