家庭は一つの会社。夫の愛のバロメーターは「株価チャート」だった話
5歳からの幼馴染である彼が夫になったのは2025年8月。
お互い仕事の兼ね合いで関東に出てきたタイミングでなぜかよく連絡をとるようになった。
実家は徒歩3分の距離なのに今まで何もなく、
関東という圧倒的人口多数のこの土地で、昨年、結婚した。
幼馴染の初恋相手が夫になった話はいつか書くとして、
わたしたち夫婦は、まだ家族になりたて、なっていくる過程にいる。
他人だった人間が同じ姓をともにして、ひとつの単位になっていくのはまるで会社作りである。
尊敬する下田美咲先生も9月に『株式会社夫婦』という著書を出版されるらしく(予約した)、
どんな本かとても楽しみにしており、少しばかり考えていることが近いのではないか?!とワクワクしている。(生意気で失礼しました)
我が組織はCEOが夫、COOをわたしが務めている。
なお、夫はコンサル会社にいたり自分で会社をやったりのビジネスパーソン、わたしは全国転勤ありのメーカー営業マンだ。
この役割分担に至るまで違和感はなかった。
我々の創立記念日は8月11日。
習慣が人生を作ると疑わないCOOとしては、
『毎月11日、お互いの好きなところを伝え合う』という会議を提案した。
直近のCEO(以下、夫)からの好きなところとしては、
・水栓の細かな水垢を知らないところで磨いてくれている
・お布団をたたんでくれる
・砂ずりのおかずを作ってくれる
などであった。
対してCOO(以下、わたし)からは、
・トイレの掃除を気づいたらしてくれたこと
・洗い物の後に排水溝ネットも変えてくれたこと
・顔
などである。
(顔はずっと好き、初恋のときから好き)
お分かりいただけるかと思うが、
日常というものはいとも簡単に空気と同化し、
感謝という微細な心の揺れを飲み込んでしまう。
これをあえて創立記念日(※毎月)に実施することで、
日常に隠れた夫の痕跡を見つけ出すことができる。
少しばかりタスクのように感じるかもしれないが、
これは宝探しである。
そして、見つけるたびにお礼をいう。
そうすることで、お互いまた相手のありがとうを探している。
そんなことを繰り返していた11ヶ月記念のあたり。
もともと幼馴染で、お互いの初めての彼氏彼女も知っていて、
なんなら恋愛相談に乗っていた時期もあるため、
ふと、わたしばかりが夫を好きなのではないかとメンヘラが発動しかけるときがある。
こんなことは聞いてはいけない。
彼の行動を見る限り、どう考えても大切にしてくれている。
でも…でも!!
「夫のことをどのくらい好きになっているか、身体で表現します!」と、
一人TIM、『炎』をやってのけた。
天井で頭打つんじゃないかというくらい、気持ち的には飛んでいた。
手も目一杯広げて、打ち上げ花火かの如く、
気持ちを伝えた。
朝、会社に行く前の比較的バタバタしている時間である。
夫は、ロン毛を束ねながら、笑っていた。
「わたしばかり好きが溢れてない?ごめんね」と伝えた。
「そんなことないよ」と彼は、いつもより長めに、ロン毛を束ねていた。
会社まで20分くらいわたしは歩いて出社する。
すると、夫からLINEがきた。
「僕の気持ち」
まだ画面を開く前だが、
比較的大切なことはLINEでは言わない派の夫がそんなこというなんて…
付き合う前のようなドキドキがわたしを襲う。
大丈夫、徒歩の息切れではない。
画面を開いたら、これだった。

待ってくれCEO、さすがにむずい。
そのあと、「8524 北洋銀行」と一言。
現在調べるとこのようなチャートだ。

全くわからないし、わたしはNISAでオルカンぶっこむ系の投資スキルだ。
好きなの?なんなの?
1年記念に向けて買った株が上がってるの?
それが愛ってこと?
とりあえずわからないので仕事をした。
仕事はわかるので心が落ち着く。
とにかく、仕事をした。
帰宅。
夫の帰りを待ちながら、作り置きを取り分ける。
レタスを豆苗を水を張ったボウルにつけて、
野菜が水を吸ってシャキシャキしていく間に、
わたしもシャワーとする。
夫が帰ってきた。
食卓を整えて、いただきますをした。
お互いの仕事の報告を終えて、
COO、切り出す。
「あのチャートは、なに?」
夫は笑って、ズッキーニの焼き浸しを皿に取りながらこう言った。
「いきなり上がったら暴落するんだよ、
為替も北洋銀行も、ゆっくり上がっていってる。
いい株なんだよ。」
なんとなくわかったような気がした。
夫は、これ!と決めたらボロボロになるまで突き進む。
尽くすと決めたら、裏切られても裏切られても尽くす。
それで疲れてしまったことも、
疲れたのに嫌いになれない律儀さも、
わたしは知っていた。
夫はいま、1日足で見れば上がったり下がったりするが、
長い目で見れば少しずつ上がっていく株価のように、
安心を膨らませているのだと思った。
お互いの考えていることなど言葉にしないと伝わらない。
わかってほしいも気づいて欲しいもエゴだ。
組織づくりの基本は人を知ること、
いいところを伸ばすこと、
注意するときは二人だけの空間で行う、
眼目は「伝わること」であり、感情的な伝え方はその目的を果たさない。
そんな前提が、我が組織の土台にある気がする。
月に1回の創立記念日において
「言葉にしようと努力してくれるところ」や、
「仕事の愚痴でも汚い言葉が減ったこと」や、
「話したことを覚えてくれたいたこと」や、
「嫌なことも真剣に目を見て伝えてくれたこと」など、
たくさんの自己開示をしてきた。
今も上がり続けるこのチャートたちのように、
これからも夫の信頼がゆるやかに積みがなさるよう、
組織作りに勤しんでいきたいと思う。
どうか暴落しませんように!!!
最後までお読みいただきありがとうございました!
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