新連載『それゆけ!重さん5』~病気
病気
子どもの頃の不自由な生活から一転、
自由を満喫した結婚時代。
いつでも重さんは生きることに必死に
毎日を生きてきた。
そこに迷いはない。
ただ、生きる。
仕事をして、食べて、遊んで。
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そうやって10年が過ぎたある日。
重さんは突然倒れた。
足に力が入らない。
血が巡らないのだ。
立っていることができなくなり、
お店の仕事も続けるのが難しくなった。
病院で検査を続けた結果、
まだあまり知られていない、
当時は、東大病院で無ければ診ることができない
血管の病気だとわかった。
余命十年。
重さんはその時、四十四歳だった。
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子どもは10歳と7歳の男の子。
シングルマザーになった方が、
国の補助が受けられるのではないか?と、
重さんたちは離婚も考えたという。
でも、「紙切れ一枚でも、大事だ」と
奥さん(元彼のお母さん)は、離婚をしなかった。
何の因果か、
たまたま、重さんが倒れる直前に
知り合いに頼まれて高額の生命保険に入っていた。
こののち、この保険金は、ずっと一家の命綱となる。
そのことが気に入らない人たちは、
「保険金で生きている」と心ない噂をしたという。
働き盛りの旦那が動けなくなることが
どれほど大変なことなのか。
病気などならないに越したことはない。
そして、お店で働けなくなった重さんは
自分にできる仕事を見つけて、仕事をしていくのだった。
6に続く
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・第二話:生まれ
・第三話:自由
・第四話:野球
