心と言葉の日本語文法(20)日本語文の分析(11)ビジネス文章の日本語を分析する(4)「さて、おかげさまで小社は来る○○月○○日に創立○○周年を迎えることとなりました。」
(↑のつづきです)
さて、おかげさまで小社は来る○○月○○日に創立○○周年を迎えることとなりました。
認識:「山田商事が○○月○○日に創立○○周年を迎える」
判断:「山田商事が~」(命題に対する断定)
伝達:「さて」(話題転嫁)、「おかげさまで」(謙譲)、「小社」(謙譲)、「迎えることとなりました。」(ていねい)
この文は
「山田商事が○○月○○日に創立○○周年を迎えること」
という認識(命題)と判断(対事的モダリティ)に、
いくつもの伝達(対人的モダリティ)表現が加えられた例である。
日英翻訳として考えると、ここまでの文
「貴社ますますご清栄のことと大慶に存じ上げます。
山田商事営業部の山田太郎でございます」
には、認識(命題)が(私の分析では)存在しないので、
英語表現に移すことが、そもそもできない。
したがって「心の翻訳」モデルでいうところの「ゼロ翻訳」という技法を用いる。すなわち、言葉としては翻訳をしない。
それに対して、この
「さて、おかげさまで小社は来る○○月○○日に創立○○周年を迎えることとなりました。」
には、
「山田商事が○○月○○日に創立○○周年を迎えること」
という認識(命題)および判断(対事的モダリティ 断定)が含まれていると私は考える。
しかしそれと同時に、この文にはさまざまなかたちの伝達(対人的モダリティ)要素が含まれていることにも注意が必要である。
これらの要素に関しては、英語表現に移すことは非常に難しく、また英語表現にすることの価値も低いものである。
したがって、通常であれば翻訳する必要がない。
結果的に、ここまでで日本語から英語へと翻訳するべき要素は「山田商事が○○月○○日に創立○○周年を迎えること」という認識(命題)のみになるだろう。
具体的には、次のような英文が考えられる。
On the day of xxx, Yamada Corporation commemorates its xx anniversary.
(つづきは↓)
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