ほぼ100文字怪談 まとめ12
Xアカウントで毎日更新しているほぼ100文字怪談のまとめです。
【ほぼ100文字怪談_111】
神社で蝉取りをしていた少年が、何者かに襲われた。
背中を縦に大きく切られたらしい。幸い、命に別状はなかったとのことだ。
けれど少年は事件のショックからか、意識を取り戻した今もまるで「抜け殻」のようになってしまったそうだ。
【ほぼ100文字怪談_112】
縁日でくじ引きをしたら特別賞。
「家で開けてね」とおじさんに箱を渡される。
家に帰って見てみると、中身は細かい細工が施された、どこから開ければいいのか分からない箱。
俺は洒落怖を読んできた男だ。この箱、ヤバいやつだろ。
【ほぼ100文字怪談_113】
アスファルトのひび割れが多い道。
転ばないように下を向いて歩いてたら、アスファルトのすき間から白いヘビが見えた。
「こんなところに、ヘビ?」と思ってよく見たら、人間の背骨だった。
背骨はするりとアスファルトの隙間に入っていった。
【ほぼ100文字怪談_114】
プールで飛び込みの練習中。飛び込むその瞬間に、水面からにゅっと顔が現れた。
危ない、ぶつかる!
そう思ったけど、何にもぶつかることはなかった。
もしかして、プールにいる幽霊……?
飛び込みの瞬間、幽霊を通過したのかもと思ったら、ゾッとした。
【ほぼ100文字怪談_115】
俺、野球部でさ。県大会の映像をみんなで見ながら反省会してたんだ。
部員のひとりが「何だこれ」って言い出した。
観客席で白装束の老婆が5人、横一列に並んで手を合わせているのが映っていた。
観客席の老婆たちは、異様なくらい目立ってたよ。
【ほぼ100文字怪談_116】
ボランティアで幼児向けの絵本読み聞かせイベントをしている。
『おしゃべりしちゃだめ』という絵本を読んだら、急に子どもたちが黙った。
それ以降はどんな絵本を読んでも誰も何も言わない。
みんな黙ったまま、親に連れられて帰っていった。
【ほぼ100文字怪談_117】
実家に帰省した夜。玄関で靴を脱いでいたら、母の声で「おかえり」と聞こえた。
でも母の姿は見えない。
居間にいた父に、母の所在を聞いたら「もう寝てるよ」って言われた。
2階の寝室に行ったら母はいびきをかいて寝てた。
【ほぼ100文字怪談_118】
夜道で背後から声をかけられた。
「お姉ちゃん、落としたよ」
何かと思って振り返ったら、服が泥だらけの女の子が立っていた。
女の子の顔を見ると、目の部分が空洞になっていた。
そして、私に向かって差し出した手には、眼球が2つ握られていた。
【ほぼ100文字怪談_119】
おじいちゃんの遺影。
おじいちゃんに重なるように知らないおばさんが薄く写ってる。
そのおばさんがどんどん濃くなって、今じゃおじいちゃんとおばさんの濃さが同じくらい。
おばさんの無表情な瞳が、何か言いたそうに我が家を眺めている。この人、誰?
【ほぼ100文字怪談_120】
会社で飲み会に行った。
なぜか頼んでない酒やメニューが運ばれてくる。
運ばれてくる酒や料理が、先月亡くなった部長が好んで注文してたものと一致していた。
「部長、飲み会好きだったもんなぁ」ってみんなでちょっとしんみりしちゃったよ。
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