ほぼ100文字怪談 まとめ15
Xアカウントで毎日更新しているほぼ100文字怪談のまとめです。
【ほぼ100文字怪談_141】
夜中、トイレに行ったら誰か入ってた。
ノックしたら父の声で「ちょっと待ってくれ」と返ってくる。
居間で待とうとしたら、居間にも父がいた。
「あれ、トイレにいなかった?」と聞くと「お前も、トイレで俺に会った?」って苦笑いしてた。
【ほぼ100文字怪談_142】
風邪で仕事を休んだ。
処方してもらった薬を枕元に置いて、ベッドでうとうとして過ごす。
突然、部屋の中から俺以外の誰かの咳をする音が聞こえた。
幻聴だろうと寝てしまったが、起きて薬を飲もうとしたら、処方された薬が1錠減っていた。
【ほぼ100文字怪談_143】
ある作家の本を集めている。もう何十年も前に亡くなった作家だ。
ほとんど手に入れたんだけど、ネットでも古本屋でも見つからない本が1冊だけある。
でも、ある日突然、探していた本が家に届いた。
差出人の名前が、作家と同姓同名だった。
【ほぼ100文字怪談_144】
夏休みの登校日、クラスに入ると何だかみんながいつもと違う。
日焼けしたとか、髪を切ったとかじゃなくて、みんなよく似た別人のような。
その日の夜、夏休みの宿題の日記を開いたら、まだ書いてないのに「登校日、行かなきゃ良かった」って書いてあった。
【ほぼ100文字怪談_145】
アパートの隣の部屋が、事故物件らしい。4年前に自殺した人がいて、その後は入居が決まらないそうだ。
そんな隣にやっと入居者が。
挨拶の時「実は4年前にこの部屋に住んでたんです」って言われた。
え、4年前の人は自殺して……?
【ほぼ100文字怪談_146】
引っ越ししたばかりの物件。夜に足を冷たい手で握られた。
「ここ、私の場所なんだけど……」
ベッドから顔の上半分を出した女が、私の足を掴んでいる。
「ここは私が契約して、お金も払ったんだけど」
って言ったら、女は引っ込んでいった。
【ほぼ100文字怪談_147】
職場のパソコンで検索窓にカーソルを置いたら、サジェストに俺の家族の名前が出てきた。
しかも家族の名前と「命日」を調べた形跡があった。
両親と、妻と、子どもたち。まだ全員生きている。
この職場、辞めた方がいいのかな……。
【ほぼ100文字怪談_148】
今年は日めくりカレンダーを買った。朝起きて、カレンダーをめくるのが日課になった。
今朝もカレンダーをめくる。出てきたのは昨日の日付。
翌日も、その翌日もずっとカレンダーの日付は同じ。
もう何回、同じ日を繰り返したのか分からなくなっちゃった。
【ほぼ100文字怪談_149】
毎日のようにパチ屋に来てたじーさん。
これまで全然出てなかったんだけど、ある日突然出るようになった。
気になるのは、じーさんが片腕に骨壺を抱いて打ってることだ。
それはご利益なのか? そして誰の遺骨が入ってるんだ?
【ほぼ100文字怪談_150】
電柱にカラスがぶつかってた。
何事かと思ったら、電柱に長い黒髪が巻き付いていた。カラスはそれを毟ろうと必死だ。
思わず足を止めて眺めていたら、髪を毟るブツブツって音に混じって、小さく悲鳴が聞こえることに気が付いた。
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