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創作大賞2026感想文『母の青春を、一緒に旅した二週間』(2026/6/11)

【目指せ! レビュアー賞!】

 創作大賞2026に挑戦する作品を、感想文を書くことで応援します!

 オールカテゴリ部門から感想文を書く作品を探していますが、その他の部門でも感想文を書かせてくださる作品を募集しています。


65. 母の青春を、一緒に旅した二週間

 本日ご紹介するのは、家族の「探し物」を通じて気付きを得た経験のエッセイです。本作は出だしに流血シーンがあるため、苦手な方はご注意ください。

 「探し物」とは、作者のKohさんのお母様がワーキンググループホリデーでカナダに渡航したときのホストファミリーのことです。この「二十年越しの探し物」は無事に見つかり、Kohさんとお母様はホストマザーに会いに行くことになります。

 作中ではカナダに渡ってからホストマザーと再開するまでの様子が活き活きと描写されていますが、本作の肝は旅行の様子そのものではありません。Kohさんが当時抱えていた将来に関する悩みです。

 現在、Kohさんはオーストラリア在住ですが、本作によれば以前はこう考えておられたようです。

わたしの中で海外に住むということは、何か大きな成果を持ち帰る必要があるものだと思っていた。

『母の青春を、一緒に旅した二週間』より引用

 趣味ではなく仕事に関することは、どうしても成果とその報告を求められますから、社会人生活を通じて上記の考え方を刷り込まれてしまう事象は身につまされます。

 本作の終着点はこの呪縛からの解放であり、読む側としても蒙を啓かれたと感じました。もちろん、その前段階――カナダ行きのためにしたこと――を踏めたことじたい、凡人の私からすれば本当に凄いことで、それだけでもKohさんを尊敬します。

 余談ですが、カナダ旅行中の写真がどれも素敵。特に、記事見出しにも使われている、ひまわり畑を歩くお母様とホストマザーの写真が好きです。



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