早く言って
今日、八月六日はハムの日です。ハ(8)ム(6)の語呂合わせだそうです。
ハムを一枚だけ取るという作業について、うちの執事との差を思い知りました。

薄切りのハムというのは、一枚だけ取れません。
パックの縁を爪でひっかいて、めくれたと思って引き上げると、下の一枚がついてくる。二枚を剥がそうとすると、今度は縁が伸びて破れる。破れた端が指にくっつく。指を拭く。また最初から。
朝の忙しい時間に、これをやっています。フライパンはもう温まっているのに、私はまだ一枚目を確保できていません。
そのうち面倒になって、くっついたまま食べます。二枚でも三枚でも、味は変わりません。得をしたことにして飲み込む。
ただ、あとで足りなくなります。三枚で四回ぶんを使ってしまうので、最後の日に一枚も残っていない。得ではありませんでした。
うちの執事は、これを一秒でやります。
見ていると、力を入れていません。端をほんの少しだけ持ち上げて、あとは滑らせるように引く。破れないし、二枚もついてこない。手つきに迷いがないので、あっという間に終わってしまって、何が違うのかがわからない。
早く言ってほしかった、と言ったら、言われませんでしたので、と返ってきました。そのとおりです。私は一度も言っていません。
たいていのことは、そうやって自力で二枚食べています。
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