きいろいもの①レモンの話 2
レモンの話 2
なにかにつけて、レモンと遭遇するよう設計されている人生のようだ。
わたしの人生だが、わたしが設計したものではないと思う。みんなが神さまと呼ぶ存在が設計者なのか、設計など端からないのか。
直近のレモンとの大きな遭遇は、京都を離れるときに買ったレモンの絵だ。
よくいくスペインバルに作品が展示されていて、購入もできるとのことだった。京都の思い出に、レモンの絵と、ギターの絵を買った。
ギターの絵を買ったのは、いまギターを弾けるよう練習しているから。
レモンの絵を買ったのは、なぜだろう。
いちばん輝いてみえた。ほかに欲しい人もいたらしいが、買う!と宣言して一番最初にお金をもってきた人が勝ちのゲームなので、負けず嫌いをまっすぐに発揮して勝利した。
絵を買うのは生まれて初めてだった。生まれて初めて買った絵がレモン。こわい。
ちょっとこじつけになるが、アメリカにいたときもレモンの存在を感じた。
アメリカ人は、まず小さいときにレモネード屋を家の前で開いてビジネスを学ぶ。成功する子もいれば、そうでない子もいる。大人たちは、価値を認めれば子どもからでもレモネードを買ってくれる。
アメリカが成長するのは必然だな、と思った。オレンジジュースではなくてレモネードを売る。
レモネードがアメリカの起業家マインドの象徴だと、わたしは思う。
一番古いレモンとの付き合いは保育園。
保育園ではすべての園児に一意の果物や野菜のマークが割り振られ、カバンや連絡帳などの所持品にそのマークのシールを貼ってくれる。
わたしはレモン。れなはぶどう。ようこは柿。パーシモン、と呼んでいた洒落た公立保育園であった。じゅんくんはしいたけみたいなきのこ、周くんはにんじん、つよしはバナナ、まーくんはかぼちゃ。
今ぱっと覚えてるのはこんな感じ。
どのようにこのマークが割り振られたのかはわからない。園児が選んだわけではないと思う。では誰が選んだのか?設計者?熊野せんせい?園長先生?覚えてないだけで自分が選んだ?
とにかく、レモンはいつもわたしの人生に現れてくる。
カンパリソーダにもハイボールにもウォッカトニックにも現れてくる。スーズトニックにも合う。スーズは、ヘミングウェイの愛した酒として有名。
個人的にはライムのほうが好きなときもあるんだけど、いまわたしの部屋にあるのは、レモンの絵だと確信をもって言える。
タイトル: レモンの話 2
Written by むんまや 2025/05/14
詩人・作家
ArtistのYoshimi Yoshimotoさんから購入した絵。
エッセイをご本人に、感謝の気持ちでお送りしたら、
インスタに掲載してくれました🤣
🐣きいろいもの―意味のある無駄エッセイ集②🍋
👉レモンの話 2
👉山芋に卵黄
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👉レモンの話
👉番外編:2011年のむんまや先生から特別寄稿
